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怒りのメテオ〜おっさんは2度追放される
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翌朝、2人は早朝から箒で飛び王宮そばにある”扉”をめざした。
地図では扉は王宮の裏手の山に設置されていてそのまま山をトンネルで抜けて王宮に繋がっている様子だ、そして魔獣は王宮の地下に飼われているようだ。
その扉は直ぐにわかった。全く何の偽装工作もされておらず巨大な……二階建ての家程もある扉が突如、山腹に現れたのだ。もっとも、魔獣の住処に飛び込もうなどという変人もそうそういないのだろうからそれでも問題はないのだろう。
俺たちはその巨大な観音開きの扉を開けて堂々と侵入した。
「ゲートオン!」
開放の魔法を唱えると、その巨大な……鉄と木でできた扉が音を立てて開く。
ゴゴゴゴゴゴゴ……
その中も大空洞が延々と奥まで続いていた。ずっと先にわずかに光が見えたのでそこが王宮の施設なのだろうと思われる。そこに向かって2人は箒で飛んだ。だがある程度進んだ所でトンネルの後ろから爆音が響いてきた……。
ガーン!ガーン!ガーン!
振り返ると天井から仕切りの石板が落ちてきてトンネルを封鎖に掛かっている。
「しまった!」
発見されていたのだ。その仕切りの壁は俺たちの後を追う様に順に次々と落ちてくる。
「急げ!追いつかれる!」
「はい!」
ミューは最高速で飛ばす、すると前方に小さく見えていた光が大きくなってきて様子が見えて来た。そこには巨大な空洞があり、おそらく魔獣をそこで飼っているのだろう。
もう少しで洞窟を抜けるという直前に前方から高笑いする声が聞こえて来た。
「ワッハッハ!邪魔者は帰れ!」
その瞬間にトンネルの出口に巨大な黒いグルグルの渦が現れる。ミューが反射的に急停止を掛けるが止まれずに俺たちはそこに飛び込んでしまった。
・
・
・
俺の脳裏にその高笑いの声がこだましていた……あの声は間違いなく偽軍師のアルダイルだった。
一瞬の眩暈と共に俺たちはトイレの扉を蹴破り事故ってしまう。
ドガシャーン!!
「う~~ん……ミュー大丈夫か?」
「あたたたた、何とか大丈夫みたいです」
「うわぁ!大丈夫?」
「また飛ばされてきたのぉ?」
と風の精霊がカバンと帽子から出てきて言う。
ミューは俺の体の上に可愛いお尻を載せていた。ミューを抱き上げて見回すと俺たちが初めに異国に飛ばされたトイレだった。入ったところから出て来たという感じだ。後ろを振り向くと黒いグルグルの渦は遠くに伸びて消えていく瞬間だった。
シュン……!
しまった……だが、戻って来たのだ……。俺はなんともやるせない気分になった、何もかも中途半端にして戻ってきてしまった。もちろん戻れたことはそれはそれで嬉しいのだが……。
「ここは……もしかして?」
「そうだな、俺たちが元居た酒場のトイレだ」
俺は全土感知をやって確認した後にミューに答えた。若干の違和感は感じて居たのだが……。
「戻って来たんですね?」
「そのようだな」
だが……トイレを出てから俺は絶句してしまった。そこは酒場の店内ではなくて廃墟だったのだ。店の残骸は残っていたが、完全に廃墟だ。天井は抜け落ちて、床は穴だらけだ。トイレの区画が狭くて崩れにくかっただけで店内は見る影もない。何か爆発事故でもあったかのようだ。
「これは一体……」
「あ、あの……あれ」
ミューが指さしている先を見ると見知らぬ物体が空を飛んでいた。それはどこかで見たようなデザインのセンスの物体で異音を発しながら飛行している。
ウィーン……ウィーン……
そして、その黒くて平べったい玉石みたいな物体には目が付いていてそれがこちらを見て、俺と目が合ってしまった。いや、確かに目が合うというしかないのだが……”見つかった”のだ。そして、そいつは向きを変えてこちらを向く。
「なにかまずい……ミュー飛ぶぞ!」
「はい!」
俺たちは抜け落ちた店の天井をすり抜けて高空に飛び上がる。……そして、そこで見た光景に驚愕した。全土に、無数の黒い物体が飛行していて地を覆っているのだ。
「なんだこれは……」
「ああ、なんてこと……」
ミューが指さす王宮は巨大な玉石から空爆を受けている最中だった。それと何かが地上にどんどんと落下していくのが見えた。よく見るとそれは兵隊のようだ。全身に真っ黒な甲冑を装備して、何か魔道具のようなものを手に持っている。彼らは次々と玉石から地面に降りて王宮に飛び込んでいく。……街はすでに空爆でボロボロになっていた。
間違いなく侵略を受けているのだが、こんな兵器を持ち出すような敵国はどこにもいないはず……なのだ。各国の軍事に一応の知識がある俺が全くしらないなんてことがあり得るのだろうか?
俺は沸々と怒りがこみあげてくるのを感じた、土の大精霊が守って来たこの国をこんなにぼこぼこにしやがって!!
俺は怒りのボルテージが上がると自然に魔法を唱えていた。
「メテオバースト!!」
その瞬間、超巨大な隕石群が降り注ぎ黒い飛行物体を的確に爆撃した。次々と直撃して黒い飛行物体は炎上して落下していく。
ドゴーン!ゴーン!
と周囲は凄まじい爆音に包まれる。まるで火山が噴火したかのようだ。王宮を襲っていたその大型の物体もメテオの直撃を受けて落下して炎上している。周囲一帯に広がる爆発と火炎、そして兵隊たちの逃げ惑う姿は正に地獄絵図だった。
だが俺の怒りは収まらず奴らにとどめをさしに行く。
「アースジャベリン!」
落下した物体を地面から突き出した巨大な槍が貫き更に激烈な爆発を繰り返した。
・
・
・
気が付いたら王国全土は黒い残骸の山で埋め尽くされていた。
「……やりすぎた……」
「アキ……」
俺が落ち込んでいると、何か兵士の叫び声が聞こえて来た。王宮から王国軍の兵士が飛び出して反撃に転じたのだ。それで劣勢になった黒の甲冑兵はどんどん撤退して行き、個別に捕縛されている様子が見て取れた。
「なんだ……まだ生きていたんだな、良かった」
「孤児院に行く?」
「頼む……」
俺はつらい気持ちでそう答えたが、町はずれにあった孤児院は無事だった……。それだけが俺の唯一の救いになった。
「そうだ、このエナジーキューブで大精霊にこの国を回復させてもらおう」
「うん」
「ねー、大丈夫?」
と俺の風の精霊が言う、精霊は人間には干渉しないのだが俺を気遣ってくれているのだ。
「ああ、なんとか」
「そうよね!なんたって大精霊使い様なのよ!」
とミューの風っこも励ましてくれた。
・
・
・
暫くして地上が落ち着いた頃を見計らって王宮に入った。王宮では避難していた住人達や負傷した兵士が手当てを受けていた。その様子からは土の精霊のパワーダウンを感じていた。土の精霊が本調子なら手当をする間もなく治癒していくはずだからだ。
そのまま、精霊殿にいき精霊に挨拶をする。
「やあ、久しぶり……」
俺を見つけた精霊がいう。
「大丈夫かい?」
「うん……少しくたびれたかな」
「そうか、少し待っててね今元気にしてあげるから」
俺はエナジーキューブをカバンから取り出して精霊に手渡す。
「ありがとう、凄く嬉しいよ……」
精霊はそういうとそれを受け取り口で吸い込んだ。あっという間に全部吸い込み、光り輝き、全身から力が漲って来ているのが見えた。
「ふぅ~……いつもありがとう、本当にアキは良い子だね」
「良かった……王様からは貢物は貰っているの?」
「うん、でもアキちゃんみたいにはいかないね。持ってくるものがいつもトンチンカンなのだもの」
そう言って笑った。俺達も笑った。
精霊は快活に笑うと「仕事をするね!」と言って瞑想に入った。以前のように素晴らしい生命のエネルギーが迸り世界を充填する。彼の生命に対する力は神そのものなのだ。
「うわぁ……」
と、風の精霊たちも感動している。
「ヤッパリ土の大精霊は凄いや!」
俺達は早速上に登り城内の確認をすると、予想通り負傷した人達は即座に治癒していく様子が解った。そして、そのまま王の居室に向かう。
すると、俺を見つけた近衛兵がやってきて、王が待っているから謁見の間に来いという。その口調は何故か俺を責めるようだった。
謁見の間の玉座に座っていた王は明らかに不機嫌だった。
「やっと戻って来たのか!この馬鹿者め!」
開口一番酷い叱責である。
「あれから、色々と有りまして……」
「言い訳なんぞ聞きたくない!国が酷い有様になっているのに遊びあるいておって!全くけしからん!」
「ちょっと、あんた馬鹿じゃないのー!!」
「そうだそうだ!」
と風の精霊が抗議していたが王には精霊が見えていないのだ。
「王様、それでは余りにも酷い言われようです、だってアキが居なかったら……」
とミューが俺を庇ってくれたのだが、それを俺が止めた。
「良いんだミュー……やはり俺には言い訳は出来ない……」
「この馬鹿ものめ!言い訳しようとしておったのか?もうお前の顔なぞ見たくない!とっとと余の前から失せよ!」
「……はい」
俺は誰にも見送られることも無く王宮を去った。
「良いんだミュー、皆が無事なら俺はそれで」
「それでは、それでは余りにもアキが可愛そう過ぎます!」
そう言ってミューの目が潤み、今にも泣き出しそうだった。
「ありがとうミュー、でもお前には笑顔が似合うのだぞ?俺はお前の笑顔が見たい」
「本当にアキったらもう……」
と言ってミューは無理矢理笑顔を作ってくれた。俺はそんなミューが愛おしくて抱きしめた。
地図では扉は王宮の裏手の山に設置されていてそのまま山をトンネルで抜けて王宮に繋がっている様子だ、そして魔獣は王宮の地下に飼われているようだ。
その扉は直ぐにわかった。全く何の偽装工作もされておらず巨大な……二階建ての家程もある扉が突如、山腹に現れたのだ。もっとも、魔獣の住処に飛び込もうなどという変人もそうそういないのだろうからそれでも問題はないのだろう。
俺たちはその巨大な観音開きの扉を開けて堂々と侵入した。
「ゲートオン!」
開放の魔法を唱えると、その巨大な……鉄と木でできた扉が音を立てて開く。
ゴゴゴゴゴゴゴ……
その中も大空洞が延々と奥まで続いていた。ずっと先にわずかに光が見えたのでそこが王宮の施設なのだろうと思われる。そこに向かって2人は箒で飛んだ。だがある程度進んだ所でトンネルの後ろから爆音が響いてきた……。
ガーン!ガーン!ガーン!
振り返ると天井から仕切りの石板が落ちてきてトンネルを封鎖に掛かっている。
「しまった!」
発見されていたのだ。その仕切りの壁は俺たちの後を追う様に順に次々と落ちてくる。
「急げ!追いつかれる!」
「はい!」
ミューは最高速で飛ばす、すると前方に小さく見えていた光が大きくなってきて様子が見えて来た。そこには巨大な空洞があり、おそらく魔獣をそこで飼っているのだろう。
もう少しで洞窟を抜けるという直前に前方から高笑いする声が聞こえて来た。
「ワッハッハ!邪魔者は帰れ!」
その瞬間にトンネルの出口に巨大な黒いグルグルの渦が現れる。ミューが反射的に急停止を掛けるが止まれずに俺たちはそこに飛び込んでしまった。
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俺の脳裏にその高笑いの声がこだましていた……あの声は間違いなく偽軍師のアルダイルだった。
一瞬の眩暈と共に俺たちはトイレの扉を蹴破り事故ってしまう。
ドガシャーン!!
「う~~ん……ミュー大丈夫か?」
「あたたたた、何とか大丈夫みたいです」
「うわぁ!大丈夫?」
「また飛ばされてきたのぉ?」
と風の精霊がカバンと帽子から出てきて言う。
ミューは俺の体の上に可愛いお尻を載せていた。ミューを抱き上げて見回すと俺たちが初めに異国に飛ばされたトイレだった。入ったところから出て来たという感じだ。後ろを振り向くと黒いグルグルの渦は遠くに伸びて消えていく瞬間だった。
シュン……!
しまった……だが、戻って来たのだ……。俺はなんともやるせない気分になった、何もかも中途半端にして戻ってきてしまった。もちろん戻れたことはそれはそれで嬉しいのだが……。
「ここは……もしかして?」
「そうだな、俺たちが元居た酒場のトイレだ」
俺は全土感知をやって確認した後にミューに答えた。若干の違和感は感じて居たのだが……。
「戻って来たんですね?」
「そのようだな」
だが……トイレを出てから俺は絶句してしまった。そこは酒場の店内ではなくて廃墟だったのだ。店の残骸は残っていたが、完全に廃墟だ。天井は抜け落ちて、床は穴だらけだ。トイレの区画が狭くて崩れにくかっただけで店内は見る影もない。何か爆発事故でもあったかのようだ。
「これは一体……」
「あ、あの……あれ」
ミューが指さしている先を見ると見知らぬ物体が空を飛んでいた。それはどこかで見たようなデザインのセンスの物体で異音を発しながら飛行している。
ウィーン……ウィーン……
そして、その黒くて平べったい玉石みたいな物体には目が付いていてそれがこちらを見て、俺と目が合ってしまった。いや、確かに目が合うというしかないのだが……”見つかった”のだ。そして、そいつは向きを変えてこちらを向く。
「なにかまずい……ミュー飛ぶぞ!」
「はい!」
俺たちは抜け落ちた店の天井をすり抜けて高空に飛び上がる。……そして、そこで見た光景に驚愕した。全土に、無数の黒い物体が飛行していて地を覆っているのだ。
「なんだこれは……」
「ああ、なんてこと……」
ミューが指さす王宮は巨大な玉石から空爆を受けている最中だった。それと何かが地上にどんどんと落下していくのが見えた。よく見るとそれは兵隊のようだ。全身に真っ黒な甲冑を装備して、何か魔道具のようなものを手に持っている。彼らは次々と玉石から地面に降りて王宮に飛び込んでいく。……街はすでに空爆でボロボロになっていた。
間違いなく侵略を受けているのだが、こんな兵器を持ち出すような敵国はどこにもいないはず……なのだ。各国の軍事に一応の知識がある俺が全くしらないなんてことがあり得るのだろうか?
俺は沸々と怒りがこみあげてくるのを感じた、土の大精霊が守って来たこの国をこんなにぼこぼこにしやがって!!
俺は怒りのボルテージが上がると自然に魔法を唱えていた。
「メテオバースト!!」
その瞬間、超巨大な隕石群が降り注ぎ黒い飛行物体を的確に爆撃した。次々と直撃して黒い飛行物体は炎上して落下していく。
ドゴーン!ゴーン!
と周囲は凄まじい爆音に包まれる。まるで火山が噴火したかのようだ。王宮を襲っていたその大型の物体もメテオの直撃を受けて落下して炎上している。周囲一帯に広がる爆発と火炎、そして兵隊たちの逃げ惑う姿は正に地獄絵図だった。
だが俺の怒りは収まらず奴らにとどめをさしに行く。
「アースジャベリン!」
落下した物体を地面から突き出した巨大な槍が貫き更に激烈な爆発を繰り返した。
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気が付いたら王国全土は黒い残骸の山で埋め尽くされていた。
「……やりすぎた……」
「アキ……」
俺が落ち込んでいると、何か兵士の叫び声が聞こえて来た。王宮から王国軍の兵士が飛び出して反撃に転じたのだ。それで劣勢になった黒の甲冑兵はどんどん撤退して行き、個別に捕縛されている様子が見て取れた。
「なんだ……まだ生きていたんだな、良かった」
「孤児院に行く?」
「頼む……」
俺はつらい気持ちでそう答えたが、町はずれにあった孤児院は無事だった……。それだけが俺の唯一の救いになった。
「そうだ、このエナジーキューブで大精霊にこの国を回復させてもらおう」
「うん」
「ねー、大丈夫?」
と俺の風の精霊が言う、精霊は人間には干渉しないのだが俺を気遣ってくれているのだ。
「ああ、なんとか」
「そうよね!なんたって大精霊使い様なのよ!」
とミューの風っこも励ましてくれた。
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・
暫くして地上が落ち着いた頃を見計らって王宮に入った。王宮では避難していた住人達や負傷した兵士が手当てを受けていた。その様子からは土の精霊のパワーダウンを感じていた。土の精霊が本調子なら手当をする間もなく治癒していくはずだからだ。
そのまま、精霊殿にいき精霊に挨拶をする。
「やあ、久しぶり……」
俺を見つけた精霊がいう。
「大丈夫かい?」
「うん……少しくたびれたかな」
「そうか、少し待っててね今元気にしてあげるから」
俺はエナジーキューブをカバンから取り出して精霊に手渡す。
「ありがとう、凄く嬉しいよ……」
精霊はそういうとそれを受け取り口で吸い込んだ。あっという間に全部吸い込み、光り輝き、全身から力が漲って来ているのが見えた。
「ふぅ~……いつもありがとう、本当にアキは良い子だね」
「良かった……王様からは貢物は貰っているの?」
「うん、でもアキちゃんみたいにはいかないね。持ってくるものがいつもトンチンカンなのだもの」
そう言って笑った。俺達も笑った。
精霊は快活に笑うと「仕事をするね!」と言って瞑想に入った。以前のように素晴らしい生命のエネルギーが迸り世界を充填する。彼の生命に対する力は神そのものなのだ。
「うわぁ……」
と、風の精霊たちも感動している。
「ヤッパリ土の大精霊は凄いや!」
俺達は早速上に登り城内の確認をすると、予想通り負傷した人達は即座に治癒していく様子が解った。そして、そのまま王の居室に向かう。
すると、俺を見つけた近衛兵がやってきて、王が待っているから謁見の間に来いという。その口調は何故か俺を責めるようだった。
謁見の間の玉座に座っていた王は明らかに不機嫌だった。
「やっと戻って来たのか!この馬鹿者め!」
開口一番酷い叱責である。
「あれから、色々と有りまして……」
「言い訳なんぞ聞きたくない!国が酷い有様になっているのに遊びあるいておって!全くけしからん!」
「ちょっと、あんた馬鹿じゃないのー!!」
「そうだそうだ!」
と風の精霊が抗議していたが王には精霊が見えていないのだ。
「王様、それでは余りにも酷い言われようです、だってアキが居なかったら……」
とミューが俺を庇ってくれたのだが、それを俺が止めた。
「良いんだミュー……やはり俺には言い訳は出来ない……」
「この馬鹿ものめ!言い訳しようとしておったのか?もうお前の顔なぞ見たくない!とっとと余の前から失せよ!」
「……はい」
俺は誰にも見送られることも無く王宮を去った。
「良いんだミュー、皆が無事なら俺はそれで」
「それでは、それでは余りにもアキが可愛そう過ぎます!」
そう言ってミューの目が潤み、今にも泣き出しそうだった。
「ありがとうミュー、でもお前には笑顔が似合うのだぞ?俺はお前の笑顔が見たい」
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