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第五十七話 心配
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「クラリス! あぁ、やっと会えた!!」
「マリアンヌ、ごめんなさい。心配をかけて」
「いいの、いいのよ! 貴女が生きててくれるだけでじゅうぶんよ!!」
あの事件から十日ほどが経ち、やっと全快したということで寮に戻ったのだが、戻ってくるなりマリアンヌからの熱烈な歓迎を受ける。
マリアンヌの胸元に包まれて、息ができぬほど強く抱きしめられ、苦しくはあるのだが、以前の魔力暴走のときよりも泣かせてしまっている手前、強く言うことができなかった。
そのため、「ま、マリアンヌ……っ」と苦しげな声を出すとハーパーとオリビアが「マリアンヌ、落ち着いて」「逆にクラリスちゃん死ぬから」とマリアンヌから私を剥がしてくれた。
「ごめんなさい、クラリス。でも、私が一緒についていってたらこんなことには……!」
「そんなことないわ。マリアンヌと一緒だったら二人とも危なかったかもしれないし」
今回の狙いが私なのか、それとも不特定多数を狙った犯行なのか未だにわからない。
もしマリアンヌも一緒にあの中に閉じ込められていたら最悪の場合共倒れになっていた可能性だってある。
だから今回、被害が私だけでよかったと本当に思ったのだ。
「でもあちこち折れたり切れたりとぼろぼろだったと聞くわよ? 痛かったでしょう? もう大丈夫なの?」
「えぇ。シーラさんが治してくださったわ。数日は痛かったけど、今はどこも平気よ?」
「そう、それならよかった。でも、傷は? 跡とかついてない?」
「それも平気。シーラさんがとても頑張ってくださったみたいで、傷とか打撲痕とか綺麗さっぱり消してくれたわ」
「そう、本当によかった」
「さすがシーラさんね。彼女はその道のプロだものね!」
オリビアが我がことのように自慢するが、実際にシーラさんの手腕は素晴らしく、時間は多少かかったが痛みも傷も何もかも全くなくなってしまった。
ちょっとくらい傷跡残ってもいいんだけどな、なんてろくでもないことを思っていた私にはもったいないほどの高等治癒魔法である。
「シーラさんって凄いとは思ってたけど、さすがNMAの保険医をしてるだけはあるのね」
「えぇ、シーラさんは元々医療魔法の権威らしいからね。それを学園長が引っ張ってきたって噂もあるわ」
「そうなの!? 学園長ってすごいんだかどうだかよくわからない人よね」
「確かに」
「クラリスは学園長から事件のこと根掘り葉掘り聞かれたんでしょう?」
「えぇ、そうなんだけど……」
先日の一件から数日経って、私の体調が落ち着いたときひょっこりやってきて、「具合はいかがでしょうか?」と花束まで持ってきたのにはさすがにびっくりした。……すぐさまシーラさんに雷を落とされ、回収されていったが。
そのあとに当時の状況だのどういう経緯であのようなことになったかだのを事細かく聞かれた。
だが、さすがの学園長でもすぐに犯人を見つけ出すのは難しいらしく、延々と「うーん」と唸るばかりで、それを見たシーラさんに「ほんっと、見かけばっかで役に立たないわねっ」と理不尽に貶されていた。
「マリアンヌ、ごめんなさい。心配をかけて」
「いいの、いいのよ! 貴女が生きててくれるだけでじゅうぶんよ!!」
あの事件から十日ほどが経ち、やっと全快したということで寮に戻ったのだが、戻ってくるなりマリアンヌからの熱烈な歓迎を受ける。
マリアンヌの胸元に包まれて、息ができぬほど強く抱きしめられ、苦しくはあるのだが、以前の魔力暴走のときよりも泣かせてしまっている手前、強く言うことができなかった。
そのため、「ま、マリアンヌ……っ」と苦しげな声を出すとハーパーとオリビアが「マリアンヌ、落ち着いて」「逆にクラリスちゃん死ぬから」とマリアンヌから私を剥がしてくれた。
「ごめんなさい、クラリス。でも、私が一緒についていってたらこんなことには……!」
「そんなことないわ。マリアンヌと一緒だったら二人とも危なかったかもしれないし」
今回の狙いが私なのか、それとも不特定多数を狙った犯行なのか未だにわからない。
もしマリアンヌも一緒にあの中に閉じ込められていたら最悪の場合共倒れになっていた可能性だってある。
だから今回、被害が私だけでよかったと本当に思ったのだ。
「でもあちこち折れたり切れたりとぼろぼろだったと聞くわよ? 痛かったでしょう? もう大丈夫なの?」
「えぇ。シーラさんが治してくださったわ。数日は痛かったけど、今はどこも平気よ?」
「そう、それならよかった。でも、傷は? 跡とかついてない?」
「それも平気。シーラさんがとても頑張ってくださったみたいで、傷とか打撲痕とか綺麗さっぱり消してくれたわ」
「そう、本当によかった」
「さすがシーラさんね。彼女はその道のプロだものね!」
オリビアが我がことのように自慢するが、実際にシーラさんの手腕は素晴らしく、時間は多少かかったが痛みも傷も何もかも全くなくなってしまった。
ちょっとくらい傷跡残ってもいいんだけどな、なんてろくでもないことを思っていた私にはもったいないほどの高等治癒魔法である。
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「そうなの!? 学園長ってすごいんだかどうだかよくわからない人よね」
「確かに」
「クラリスは学園長から事件のこと根掘り葉掘り聞かれたんでしょう?」
「えぇ、そうなんだけど……」
先日の一件から数日経って、私の体調が落ち着いたときひょっこりやってきて、「具合はいかがでしょうか?」と花束まで持ってきたのにはさすがにびっくりした。……すぐさまシーラさんに雷を落とされ、回収されていったが。
そのあとに当時の状況だのどういう経緯であのようなことになったかだのを事細かく聞かれた。
だが、さすがの学園長でもすぐに犯人を見つけ出すのは難しいらしく、延々と「うーん」と唸るばかりで、それを見たシーラさんに「ほんっと、見かけばっかで役に立たないわねっ」と理不尽に貶されていた。
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