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【番外編】恋とはどんなものかしら?6
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「すまない」
不意に頭上から聞き慣れた低音が降ってくる。
顔を上げればそこにはアイザックが立っていた。
「あら、噂をすれば~ってやつね~」
「アイザックくんどうしたの?」
「何かご用事?」
「あぁ。クラリスに話があるんだが……彼女を借りてもいいだろうか?」
(用事……何か約束してたっけ?)
思い当たることが何もなくて首を傾げる。
けれど、この質問地獄から解放されることはとても喜ばしかった。
「もちろん!」
「どうぞどうぞ~」
「すまない。では、悪いがクラリスを借りていく。クラリス、行けるか?」
「あ、うん。すぐに用意する! みんな、勉強会の途中で抜けちゃってごめんね」
「いいのいいの。気にしないで」
「もうやる気もなかったしね~」
「クラリス、またね」
「クラリスさま、また今度一緒にお勉強会致しましょうね」
「うん、また今度!」
私は慌てて机の上に出してた教科書や参考書、ノートなどを集めてカバンに入れる。
そしてアイザックの隣に並ぶと、肩をギュッと抱かれてそのまま図書館を出た。
だが、図書館を出ても彼は一向に何か言う気配がなさそうで、用事って何だろうと再び首を傾げる。
「ねぇ、アイザック。用事って……? 私、何か約束忘れていたかしら?」
「うん? あぁ、悪い。用事はない」
「へ?」
さっき私に用事があると言ってあの場から連れ出したのに、一体どういうことだろうか。
「え? じゃあ、何で私のこと呼び出したの?」
「何となくクラリスが困ってそうだと思ってな。違ったか?」
顔を覗き込まれて目を見開く。
(あぁ、そうだこれだ)
きゅうんと胸が甘く疼く。胸の奥から甘酸っぱい感情が湧き上がってきた。
(私、アイザックのこういうとこが好きなんだ。……いつだって私の気持ちに気づいて助けてくれる……私にとってのヒーローなところが)
今まで幾度となく助けてもらい、それがアイザックが好きだという決め手だと思い至る。
もちろん、今はそれだけじゃなくて天然なところとか素直なところとかも全部好きではあるのだけど。
「ううん、違ってないよ。ありがとう、アイザック」
「そうか。ならよかった」
ギュッとアイザックの身体に抱きつく。
既に辺りは本格的な冬の寒さになったため、彼の身体にくっつくと温かくて心地よかった。
「アイザック、好き」
「あぁ、俺もクラリスのことが好きだ。……ところで、もしよかったら勉強会の続きを一緒にしないか? 一人だとどうしても気が抜けてしまってな」
「うん、するする! 一緒にしよ? さっきは勉強会どころじゃなくなっちゃったし」
「そうか。なら決まりだな」
さらに強く抱きしめられて胸がときめく。
あぁ、アイザックのことが本当に好きだな、と改めて私は思うのだった。
終
不意に頭上から聞き慣れた低音が降ってくる。
顔を上げればそこにはアイザックが立っていた。
「あら、噂をすれば~ってやつね~」
「アイザックくんどうしたの?」
「何かご用事?」
「あぁ。クラリスに話があるんだが……彼女を借りてもいいだろうか?」
(用事……何か約束してたっけ?)
思い当たることが何もなくて首を傾げる。
けれど、この質問地獄から解放されることはとても喜ばしかった。
「もちろん!」
「どうぞどうぞ~」
「すまない。では、悪いがクラリスを借りていく。クラリス、行けるか?」
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「いいのいいの。気にしないで」
「もうやる気もなかったしね~」
「クラリス、またね」
「クラリスさま、また今度一緒にお勉強会致しましょうね」
「うん、また今度!」
私は慌てて机の上に出してた教科書や参考書、ノートなどを集めてカバンに入れる。
そしてアイザックの隣に並ぶと、肩をギュッと抱かれてそのまま図書館を出た。
だが、図書館を出ても彼は一向に何か言う気配がなさそうで、用事って何だろうと再び首を傾げる。
「ねぇ、アイザック。用事って……? 私、何か約束忘れていたかしら?」
「うん? あぁ、悪い。用事はない」
「へ?」
さっき私に用事があると言ってあの場から連れ出したのに、一体どういうことだろうか。
「え? じゃあ、何で私のこと呼び出したの?」
「何となくクラリスが困ってそうだと思ってな。違ったか?」
顔を覗き込まれて目を見開く。
(あぁ、そうだこれだ)
きゅうんと胸が甘く疼く。胸の奥から甘酸っぱい感情が湧き上がってきた。
(私、アイザックのこういうとこが好きなんだ。……いつだって私の気持ちに気づいて助けてくれる……私にとってのヒーローなところが)
今まで幾度となく助けてもらい、それがアイザックが好きだという決め手だと思い至る。
もちろん、今はそれだけじゃなくて天然なところとか素直なところとかも全部好きではあるのだけど。
「ううん、違ってないよ。ありがとう、アイザック」
「そうか。ならよかった」
ギュッとアイザックの身体に抱きつく。
既に辺りは本格的な冬の寒さになったため、彼の身体にくっつくと温かくて心地よかった。
「アイザック、好き」
「あぁ、俺もクラリスのことが好きだ。……ところで、もしよかったら勉強会の続きを一緒にしないか? 一人だとどうしても気が抜けてしまってな」
「うん、するする! 一緒にしよ? さっきは勉強会どころじゃなくなっちゃったし」
「そうか。なら決まりだな」
さらに強く抱きしめられて胸がときめく。
あぁ、アイザックのことが本当に好きだな、と改めて私は思うのだった。
終
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