1 / 32
1話 姉の婚約者を選んだ妹
しおりを挟む
1話 姉の婚約者を選んだ妹
春の陽射しが差し込む公爵家の応接間で、ルヴェリア・アストラーデは静かに紅茶のカップを置いた。
目の前には義妹のオルフィナ。その隣には、ルヴェリアの婚約者であったはずのゼルカイン・ヴォルゼック伯爵令息が座っている。
二人の距離は近かった。
それだけで、今日ここに呼ばれた理由はおおよそ察せられた。
だが、察していることと、実際に聞かされることは違う。
言葉になった瞬間、人はようやく痛みを現実として受け取るのだ。
「お姉様、そんなに怖い顔をなさらないでくださいませ」
先に口を開いたのはオルフィナだった。
花のように愛らしい笑みを浮かべている。だがその瞳の奥には、隠しきれない勝ち誇った色があった。
「怖い顔をしているつもりはないわ」
ルヴェリアが答えると、オルフィナは肩をすくめる。
「でも、少し驚かれておりますでしょう? 私、ゼルカイン様に求婚していただいたのです」
応接間の空気が静まり返った。
侍女たちが息を呑む気配がしたが、誰も声を立てなかった。公爵家の応接間で、主人の娘が婚約者を奪われるなど、悪趣味な芝居にもほどがある。
それでもオルフィナは嬉しそうだった。
むしろ、この場の全員が凍りつくほど、彼女の頬は上気していた。
「ですので、お姉様とゼルカイン様の婚約は、解消ということになりますの」
まるで季節の花でも選ぶような軽さで、義妹は言った。
ルヴェリアは視線をゼルカインへ向ける。
「あなたのお考えも、同じなのかしら」
ゼルカインは長い脚を組み、余裕のある笑みを浮かべた。
ヴォルゼック伯爵家の嫡男。公爵家より位こそ下だが、王国屈指の財を持つ名門の跡取り。
若くして金融、交易、鉱山事業にまで手を広げ、社交界では「金の伯爵家」とまで呼ばれていた。
そして、ルヴェリアの婚約者でもあった男だ。
「ルヴェリア嬢。君は聡明な人だ。感情的な揉め方は望まないだろう」
その言い方で、ルヴェリアは悟った。
ああ、この男はもう終わった話としてここに座っているのだと。
「私はオルフィナ嬢を選んだ」
静かな声だった。
だがその一言は、どんな怒鳴り声よりもはっきりとルヴェリアの胸を切った。
オルフィナが嬉しそうに身を寄せる。
「ゼルカイン様は、私のことを可愛らしいとおっしゃってくださったの。お姉様のように冷たくて近寄りがたい方より、一緒にいて楽しい女の方がいいって」
「オルフィナ」
たしなめるようにゼルカインが名を呼ぶ。
けれど本気で止める気はない声音だった。
むしろ、その程度の無礼は許されると、彼が暗に認めていることがよく分かった。
ルヴェリアは膝の上で指先をそっと重ねる。
震えてはいない。少なくとも外から見えるほどには。
そのことに、自分で少しだけ安堵した。
「父上と母上は、ご承知なの?」
「もちろんですわ」
オルフィナは楽しげに言った。
「お父様も、お母様も、ヴォルゼック伯爵家とのご縁が続くなら喜ばしいとおっしゃいましたの。公爵家と伯爵家の結びつきは、そのままですもの」
その言葉で、ルヴェリアはようやく全体の形を理解した。
恋愛ごっこだけではない。
家の事情も、義母の思惑も、全部ひっくるめて自分は切られたのだ。
位は公爵家が上。
だが金はヴォルゼック伯爵家が上。
そして義母は、昔から伯爵家の財力を欲しがっていた。
ルヴェリアはゼルカインを見つめた。
「あなたは、公爵家の長女である私よりも、義妹の方が都合がよいと判断したのね」
「言い方が刺々しいな」
「事実確認よ」
ゼルカインは薄く笑う。
「君は優秀すぎる。家の管理にも社交にも隙がない。正しいことばかり言う。だが、時に男は正しさより心地よさを選ぶものだ」
「まあ」
ルヴェリアは小さく息をついた。
「ずいぶんと聞こえのいい言い方にしたものね」
本音は違う。
優秀すぎて扱いにくい。騙しにくい。懐柔しにくい。
だから、欲で動くオルフィナの方が都合がいい。
そういうことだ。
ルヴェリアがそれを口にしなかったのは、品位のためであって、理解できなかったからではない。
オルフィナはわざとらしくルヴェリアの顔を覗き込んだ。
「お姉様、お怒りにならないでくださいませね。恋は、早い者勝ちですもの」
ルヴェリアはそこで初めて、義妹の顔をまっすぐ見た。
愛らしく飾り立てた少女の顔。
けれど、その奥で燃えているのは恋ではない。
勝利欲だ。
姉から奪ったという事実そのものに酔っている。
「そう」
ルヴェリアは静かに言った。
「なら、あなたは勝ったつもりでいればいいわ」
オルフィナの眉がぴくりと動いた。
勝ち誇っていたはずの笑みが、ほんの少し揺らぐ。
欲しかったのは、姉の取り乱す姿だったのだろう。
泣いて縋る姿でも、怒りに震える姿でもよかったに違いない。
けれどルヴェリアは、どちらも見せなかった。
それが気に入らなかったのか、オルフィナは声を尖らせた。
「負け惜しみにしか聞こえませんわ」
「そう聞こえるのなら、それでいいわ」
「お姉様は昔からそう。何を考えているのか分からなくて、いつも見下しているみたい」
「考えていることが分からないのではなく、あなたが見ようとしなかっただけでしょう」
その返答に、オルフィナの顔色が変わった。
ゼルカインが面倒そうに会話を切る。
「もういいだろう。今日は報告に来たんだ。許しを請いに来たわけではない」
なんて都合のいい言葉だろう、とルヴェリアは思った。
奪う側は、いつだって「もう済んだこと」にしたがる。
痛みがあるのは奪われた側だけなのに。
ルヴェリアは立ち上がった。
背筋を伸ばし、裾を乱さず、一分の隙もなく。
その所作に、オルフィナはまた面白くなさそうな顔をした。
「婚約解消の件、承知しました」
その言葉に、ゼルカインはわずかに目を細める。
あまりにもあっさりしていたからだろう。
だがルヴェリアは続けた。
「ただし、正式な書面は公爵家を通してください。口約束で済ませるつもりはありません」
「……相変わらずだな」
「ええ。あなたがご存じの通り、私は冷たくて近寄りがたい女ですもの」
ゼルカインの笑みが、ほんの少しだけ固まった。
ルヴェリアは一礼する。
「どうぞ末永く、お幸せに」
それだけ言って、応接間を出た。
扉が閉まるまで、背中に義妹の視線が刺さっていた。
廊下に出ると、張りつめていた空気が少しだけ緩んだ。
だが足は止めない。
止まったら、痛みまで形を持って押し寄せてきそうだった。
窓辺を通り過ぎたとき、庭では春の花が揺れていた。
何も変わらない穏やかな景色。
なのに、たった今、自分の未来の一部が切り落とされたのだと分かる。
ルヴェリアは胸元に手を当てる。
苦しい。
悔しい。
惨めだ。
だが、それ以上に胸に残ったのは、別の感情だった。
違和感。
ゼルカインは、恋に溺れて婚約を変えた男には見えなかった。
オルフィナもまた、愛されて浮かれているだけにしては、金の話をしすぎていた。
宝石、別邸、馬車、ドレス、晩餐会。
まるで恋ではなく、手に入る財そのものに酔っているようだった。
ルヴェリアは窓の外を見たまま、小さく呟く。
「……嫌な感じがするわね」
婚約を奪われた怒りだけではない。
もっと別の、輪郭の曖昧な不穏さがあった。
ヴォルゼック伯爵家は、金を持ちすぎている。
そしてオルフィナは、その金に目を輝かせすぎていた。
春の光は柔らかいのに、胸の内だけが妙に冷える。
ルヴェリアは静かに歩き出す。
泣くのは、まだ先でいい。
いまはまず、書面を整え、公爵家の実務を回し、余計な混乱を防ぐこと。
それがアストラーデ公爵家の娘としての務めだった。
だがこのとき彼女は、まだ知らない。
義妹が選んだその金が、やがて王国そのものを揺るがす毒になることを。
春の陽射しが差し込む公爵家の応接間で、ルヴェリア・アストラーデは静かに紅茶のカップを置いた。
目の前には義妹のオルフィナ。その隣には、ルヴェリアの婚約者であったはずのゼルカイン・ヴォルゼック伯爵令息が座っている。
二人の距離は近かった。
それだけで、今日ここに呼ばれた理由はおおよそ察せられた。
だが、察していることと、実際に聞かされることは違う。
言葉になった瞬間、人はようやく痛みを現実として受け取るのだ。
「お姉様、そんなに怖い顔をなさらないでくださいませ」
先に口を開いたのはオルフィナだった。
花のように愛らしい笑みを浮かべている。だがその瞳の奥には、隠しきれない勝ち誇った色があった。
「怖い顔をしているつもりはないわ」
ルヴェリアが答えると、オルフィナは肩をすくめる。
「でも、少し驚かれておりますでしょう? 私、ゼルカイン様に求婚していただいたのです」
応接間の空気が静まり返った。
侍女たちが息を呑む気配がしたが、誰も声を立てなかった。公爵家の応接間で、主人の娘が婚約者を奪われるなど、悪趣味な芝居にもほどがある。
それでもオルフィナは嬉しそうだった。
むしろ、この場の全員が凍りつくほど、彼女の頬は上気していた。
「ですので、お姉様とゼルカイン様の婚約は、解消ということになりますの」
まるで季節の花でも選ぶような軽さで、義妹は言った。
ルヴェリアは視線をゼルカインへ向ける。
「あなたのお考えも、同じなのかしら」
ゼルカインは長い脚を組み、余裕のある笑みを浮かべた。
ヴォルゼック伯爵家の嫡男。公爵家より位こそ下だが、王国屈指の財を持つ名門の跡取り。
若くして金融、交易、鉱山事業にまで手を広げ、社交界では「金の伯爵家」とまで呼ばれていた。
そして、ルヴェリアの婚約者でもあった男だ。
「ルヴェリア嬢。君は聡明な人だ。感情的な揉め方は望まないだろう」
その言い方で、ルヴェリアは悟った。
ああ、この男はもう終わった話としてここに座っているのだと。
「私はオルフィナ嬢を選んだ」
静かな声だった。
だがその一言は、どんな怒鳴り声よりもはっきりとルヴェリアの胸を切った。
オルフィナが嬉しそうに身を寄せる。
「ゼルカイン様は、私のことを可愛らしいとおっしゃってくださったの。お姉様のように冷たくて近寄りがたい方より、一緒にいて楽しい女の方がいいって」
「オルフィナ」
たしなめるようにゼルカインが名を呼ぶ。
けれど本気で止める気はない声音だった。
むしろ、その程度の無礼は許されると、彼が暗に認めていることがよく分かった。
ルヴェリアは膝の上で指先をそっと重ねる。
震えてはいない。少なくとも外から見えるほどには。
そのことに、自分で少しだけ安堵した。
「父上と母上は、ご承知なの?」
「もちろんですわ」
オルフィナは楽しげに言った。
「お父様も、お母様も、ヴォルゼック伯爵家とのご縁が続くなら喜ばしいとおっしゃいましたの。公爵家と伯爵家の結びつきは、そのままですもの」
その言葉で、ルヴェリアはようやく全体の形を理解した。
恋愛ごっこだけではない。
家の事情も、義母の思惑も、全部ひっくるめて自分は切られたのだ。
位は公爵家が上。
だが金はヴォルゼック伯爵家が上。
そして義母は、昔から伯爵家の財力を欲しがっていた。
ルヴェリアはゼルカインを見つめた。
「あなたは、公爵家の長女である私よりも、義妹の方が都合がよいと判断したのね」
「言い方が刺々しいな」
「事実確認よ」
ゼルカインは薄く笑う。
「君は優秀すぎる。家の管理にも社交にも隙がない。正しいことばかり言う。だが、時に男は正しさより心地よさを選ぶものだ」
「まあ」
ルヴェリアは小さく息をついた。
「ずいぶんと聞こえのいい言い方にしたものね」
本音は違う。
優秀すぎて扱いにくい。騙しにくい。懐柔しにくい。
だから、欲で動くオルフィナの方が都合がいい。
そういうことだ。
ルヴェリアがそれを口にしなかったのは、品位のためであって、理解できなかったからではない。
オルフィナはわざとらしくルヴェリアの顔を覗き込んだ。
「お姉様、お怒りにならないでくださいませね。恋は、早い者勝ちですもの」
ルヴェリアはそこで初めて、義妹の顔をまっすぐ見た。
愛らしく飾り立てた少女の顔。
けれど、その奥で燃えているのは恋ではない。
勝利欲だ。
姉から奪ったという事実そのものに酔っている。
「そう」
ルヴェリアは静かに言った。
「なら、あなたは勝ったつもりでいればいいわ」
オルフィナの眉がぴくりと動いた。
勝ち誇っていたはずの笑みが、ほんの少し揺らぐ。
欲しかったのは、姉の取り乱す姿だったのだろう。
泣いて縋る姿でも、怒りに震える姿でもよかったに違いない。
けれどルヴェリアは、どちらも見せなかった。
それが気に入らなかったのか、オルフィナは声を尖らせた。
「負け惜しみにしか聞こえませんわ」
「そう聞こえるのなら、それでいいわ」
「お姉様は昔からそう。何を考えているのか分からなくて、いつも見下しているみたい」
「考えていることが分からないのではなく、あなたが見ようとしなかっただけでしょう」
その返答に、オルフィナの顔色が変わった。
ゼルカインが面倒そうに会話を切る。
「もういいだろう。今日は報告に来たんだ。許しを請いに来たわけではない」
なんて都合のいい言葉だろう、とルヴェリアは思った。
奪う側は、いつだって「もう済んだこと」にしたがる。
痛みがあるのは奪われた側だけなのに。
ルヴェリアは立ち上がった。
背筋を伸ばし、裾を乱さず、一分の隙もなく。
その所作に、オルフィナはまた面白くなさそうな顔をした。
「婚約解消の件、承知しました」
その言葉に、ゼルカインはわずかに目を細める。
あまりにもあっさりしていたからだろう。
だがルヴェリアは続けた。
「ただし、正式な書面は公爵家を通してください。口約束で済ませるつもりはありません」
「……相変わらずだな」
「ええ。あなたがご存じの通り、私は冷たくて近寄りがたい女ですもの」
ゼルカインの笑みが、ほんの少しだけ固まった。
ルヴェリアは一礼する。
「どうぞ末永く、お幸せに」
それだけ言って、応接間を出た。
扉が閉まるまで、背中に義妹の視線が刺さっていた。
廊下に出ると、張りつめていた空気が少しだけ緩んだ。
だが足は止めない。
止まったら、痛みまで形を持って押し寄せてきそうだった。
窓辺を通り過ぎたとき、庭では春の花が揺れていた。
何も変わらない穏やかな景色。
なのに、たった今、自分の未来の一部が切り落とされたのだと分かる。
ルヴェリアは胸元に手を当てる。
苦しい。
悔しい。
惨めだ。
だが、それ以上に胸に残ったのは、別の感情だった。
違和感。
ゼルカインは、恋に溺れて婚約を変えた男には見えなかった。
オルフィナもまた、愛されて浮かれているだけにしては、金の話をしすぎていた。
宝石、別邸、馬車、ドレス、晩餐会。
まるで恋ではなく、手に入る財そのものに酔っているようだった。
ルヴェリアは窓の外を見たまま、小さく呟く。
「……嫌な感じがするわね」
婚約を奪われた怒りだけではない。
もっと別の、輪郭の曖昧な不穏さがあった。
ヴォルゼック伯爵家は、金を持ちすぎている。
そしてオルフィナは、その金に目を輝かせすぎていた。
春の光は柔らかいのに、胸の内だけが妙に冷える。
ルヴェリアは静かに歩き出す。
泣くのは、まだ先でいい。
いまはまず、書面を整え、公爵家の実務を回し、余計な混乱を防ぐこと。
それがアストラーデ公爵家の娘としての務めだった。
だがこのとき彼女は、まだ知らない。
義妹が選んだその金が、やがて王国そのものを揺るがす毒になることを。
5
あなたにおすすめの小説
報われない恋の行方〜いつかあなたは私だけを見てくれますか〜
矢野りと
恋愛
『少しだけ私に時間をくれないだろうか……』
彼はいつだって誠実な婚約者だった。
嘘はつかず私に自分の気持ちを打ち明け、学園にいる間だけ想い人のこともその目に映したいと告げた。
『想いを告げることはしない。ただ見ていたいんだ。どうか、許して欲しい』
『……分かりました、ロイド様』
私は彼に恋をしていた。だから、嫌われたくなくて……それを許した。
結婚後、彼は約束通りその瞳に私だけを映してくれ嬉しかった。彼は誠実な夫となり、私は幸せな妻になれた。
なのに、ある日――彼の瞳に映るのはまた二人になっていた……。
※この作品の設定は架空のものです。
※お話の内容があわないは時はそっと閉じてくださいませ。
お姫様は死に、魔女様は目覚めた
悠十
恋愛
とある大国に、小さいけれど豊かな国の姫君が側妃として嫁いだ。
しかし、離宮に案内されるも、離宮には侍女も衛兵も居ない。ベルを鳴らしても、人を呼んでも誰も来ず、姫君は長旅の疲れから眠り込んでしまう。
そして、深夜、姫君は目覚め、体の不調を感じた。そのまま気を失い、三度目覚め、三度気を失い、そして……
「あ、あれ? えっ、なんで私、前の体に戻ってるわけ?」
姫君だった少女は、前世の魔女の体に魂が戻ってきていた。
「えっ、まさか、あのまま死んだ⁉」
魔女は慌てて遠見の水晶を覗き込む。自分の――姫君の体は、嫁いだ大国はいったいどうなっているのか知るために……
さようならの定型文~身勝手なあなたへ
宵森みなと
恋愛
「好きな女がいる。君とは“白い結婚”を——」
――それは、夢にまで見た結婚式の初夜。
額に誓いのキスを受けた“その夜”、彼はそう言った。
涙すら出なかった。
なぜなら私は、その直前に“前世の記憶”を思い出したから。
……よりによって、元・男の人生を。
夫には白い結婚宣言、恋も砕け、初夜で絶望と救済で、目覚めたのは皮肉にも、“現実”と“前世”の自分だった。
「さようなら」
だって、もう誰かに振り回されるなんて嫌。
慰謝料もらって悠々自適なシングルライフ。
別居、自立して、左団扇の人生送ってみせますわ。
だけど元・夫も、従兄も、世間も――私を放ってはくれないみたい?
「……何それ、私の人生、まだ波乱あるの?」
はい、あります。盛りだくさんで。
元・男、今・女。
“白い結婚からの離縁”から始まる、人生劇場ここに開幕。
-----『白い結婚の行方』シリーズ -----
『白い結婚の行方』の物語が始まる、前のお話です。
【完結】婚約破棄はしたいけれど傍にいてほしいなんて言われましても、私は貴方の母親ではありません
すだもみぢ
恋愛
「彼女は私のことを好きなんだって。だから君とは婚約解消しようと思う」
他の女性に言い寄られて舞い上がり、10年続いた婚約を一方的に解消してきた王太子。
今まで婚約者だと思うからこそ、彼のフォローもアドバイスもしていたけれど、まだそれを当たり前のように求めてくる彼に驚けば。
「君とは結婚しないけれど、ずっと私の側にいて助けてくれるんだろう?」
貴方は私を母親だとでも思っているのでしょうか。正直気持ち悪いんですけれど。
王妃様も「あの子のためを思って我慢して」としか言わないし。
あんな男となんてもう結婚したくないから我慢するのも嫌だし、非難されるのもイヤ。なんとかうまいこと立ち回って幸せになるんだから!
〈完結〉だってあなたは彼女が好きでしょう?
ごろごろみかん。
恋愛
「だってあなたは彼女が好きでしょう?」
その言葉に、私の婚約者は頷いて答えた。
「うん。僕は彼女を愛している。もちろん、きみのことも」
【完結】好きでもない私とは婚約解消してください
里音
恋愛
騎士団にいる彼はとても一途で誠実な人物だ。初恋で恋人だった幼なじみが家のために他家へ嫁いで行ってもまだ彼女を思い新たな恋人を作ることをしないと有名だ。私も憧れていた1人だった。
そんな彼との婚約が成立した。それは彼の行動で私が傷を負ったからだ。傷は残らないのに責任感からの婚約ではあるが、彼はプロポーズをしてくれた。その瞬間憧れが好きになっていた。
婚約して6ヶ月、接点のほとんどない2人だが少しずつ距離も縮まり幸せな日々を送っていた。と思っていたのに、彼の元恋人が離婚をして帰ってくる話を聞いて彼が私との婚約を「最悪だ」と後悔しているのを聞いてしまった。
私のことを愛していなかった貴方へ
矢野りと
恋愛
婚約者の心には愛する女性がいた。
でも貴族の婚姻とは家と家を繋ぐのが目的だからそれも仕方がないことだと承知して婚姻を結んだ。私だって彼を愛して婚姻を結んだ訳ではないのだから。
でも穏やかな結婚生活が私と彼の間に愛を芽生えさせ、いつしか永遠の愛を誓うようになる。
だがそんな幸せな生活は突然終わりを告げてしまう。
夫のかつての想い人が現れてから私は彼の本心を知ってしまい…。
*設定はゆるいです。
壊れた心はそのままで ~騙したのは貴方?それとも私?~
志波 連
恋愛
バージル王国の公爵令嬢として、優しい両親と兄に慈しまれ美しい淑女に育ったリリア・サザーランドは、貴族女子学園を卒業してすぐに、ジェラルド・パーシモン侯爵令息と結婚した。
政略結婚ではあったものの、二人はお互いを信頼し愛を深めていった。
社交界でも仲睦まじい夫婦として有名だった二人は、マーガレットという娘も授かり、順風満帆な生活を送っていた。
ある日、学生時代の友人と旅行に行った先でリリアは夫が自分でない女性と、夫にそっくりな男の子、そして娘のマーガレットと仲よく食事をしている場面に遭遇する。
ショックを受けて立ち去るリリアと、追いすがるジェラルド。
一緒にいた子供は確かにジェラルドの子供だったが、これには深い事情があるようで……。
リリアの心をなんとか取り戻そうと友人に相談していた時、リリアがバルコニーから転落したという知らせが飛び込んだ。
ジェラルドとマーガレットは、リリアの心を取り戻す決心をする。
そして関係者が頭を寄せ合って、ある破天荒な計画を遂行するのだった。
王家までも巻き込んだその作戦とは……。
他サイトでも掲載中です。
コメントありがとうございます。
タグのコメディに反対意見が多かったので修正しました。
必ず完結させますので、よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる