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第9話: 獣人メイドの加入
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第9話: 獣人メイドの加入
カフェを開業して一週間が経っていた。
朝の陽光が木々の葉を透かし、テーブルに柔らかな光の模様を描く頃には、もう常連客の足音が聞こえてくるようになった。甘い香りが風に乗って広がるたび、冒険者たちが自然と足を止める。
「エレナお姉様! おはようございます! 今日もミア、がんばります!」
元気な声とともに、茶色の耳をぴこぴこ動かしながらミアが駆け寄ってきた。可愛らしい黒と白のメイド服に、エプロンをきちんと結んでいる。尻尾が嬉しそうに左右に揺れていて、見ているだけでこちらまで笑顔になる。
「おはよう、ミアちゃん。今日も可愛いわね」
私はミアの頭を優しく撫でた。最初に来たときはボロボロで怯えていた少女が、今ではすっかり明るくなった。ご飯をしっかり食べ、夜は安心して眠れるようになったからだろう。
ミアは獣人の嗅覚を活かして、朝の材料チェックをしてくれる。
「このベリー、すごく甘い匂いがします! 今日のタルトにぴったりですよ!」
「ありがとう。ミアちゃんがいると本当に助かるわ」
二人で準備を進めていると、リオンが森の奥から戻ってきた。昨日、魔物の警戒のために一晩見回りをしていたらしい。
「おはよう。異常はなかった」
銀髪を朝風に揺らしながら、リオンはいつものクールな表情で言った。でも、目元に少し疲れが見える。
「ご苦労様。朝食に特別なモンブランを作ったわ。栗のペーストたっぷりで、魔力回復効果も強めよ」
「……ありがたい」
リオンが席に着くと、ミアがぴょんと飛びついてお盆を運んだ。
「リオン様! ミアが淹れたハーブティーです! どうぞ!」
「…ああ、ありがとう」
リオンは少し照れくさそうに受け取った。ミアはリオンを「カッコいいお兄様」として慕っていて、いつも積極的に話しかける。最初は戸惑っていたリオンも、最近は自然に受け答えするようになった。
開店時間になると、今日もお客さんが次々とやってきた。
「ミアちゃん、今日も可愛いなあ!」
「耳がぴこぴこ動いてるの、癒されるわ~」
常連の冒険者たちが、ミアを見ては声を上げる。ミアは最初こそ恥ずかしがっていたけど、今ではにこにことお礼を言えるようになった。
「ありがとうございます! お客様のために、ミアがんばります!」
そんなミアの姿を見ていると、私の胸が温かくなる。この子を奴隷商人に渡すわけにはいかなかった。絶対に守りたい。
午後になると、ちょっとした事件が起きた。
カフェの少し離れた場所で、大きな声が聞こえてきた。
「おい、獣人のガキ! ここに隠れてるんだろ! 出てきな!」
男たちの荒っぽい声。見ると、三人の怪しげな男たちが森の入り口に立っていた。革の鎧に剣を下げ、明らかにまともな冒険者じゃない。奴隷商人だ。
ミアが私の後ろに隠れるようにして、耳をぺたりと伏せた。
「……あの人たち、私を追ってる……」
小さな体が震えている。私はミアの手を強く握った。
「大丈夫。私がいるわ」
リオンが静かに立ち上がり、杖を握った。
「俺が対応する」
だが、その前に私が一歩前に出た。
「ここは私のカフェです。何かご用でしょうか?」
男たちのリーダーらしき禿げた男が、にやりと笑った。
「嬢ちゃん、関係ないだろ。あの獣人のガキは俺たちの商品だ。借金のカタに取ったんだよ。さっさと引き渡せ」
「商品?」
胸の奥で、怒りが沸き上がった。ミアはただの子どもなのに。
「ミアちゃんはもう私の家族よ。ここで働いてくれている。あなたたちに渡すつもりはないわ」
男たちが嘲笑った。
「家族? 笑わせるな。獣人は人間の所有物だ。法もそう決めてる」
この世界にも、そんな理不尽な掟があるのか。でも、私は元の世界で理不尽を味わった。もう二度と、誰かを奪わせない。
「法? だったら、私がミアちゃんを買うわ。いくら?」
男たちが目を丸くした。
「買う? 嬢ちゃん、金持ってるのか?」
私はこれまでの売り上げの金貨をすべて取り出した。銀貨を金貨に換えた分も含めて、かなりの額だ。
「これで足りる?」
リーダーが金貨を見て、目を輝かせた。
「……まあ、これだけあれば文句ねえよ」
だが、隣の男が不満げに口を開いた。
「でもよ、獣人は希少だぜ。あの耳と尻尾、貴族に高く売れるんだ」
「黙れ。これで十分だろ」
リーダーが金貨を掻き集め、男たちは渋々引き上げていった。
ミアが私の背中から顔を出し、涙目で言った。
「エレナお姉様……本当に、いいんですか? そんな大金……」
「いいの。あなたはもう自由よ。誰にも売られたりしない」
ミアが私の腰にぎゅっと抱きついた。
「ありがとう……エレナお姉様……一生、ついていきます……!」
その姿に、リオンが小さく微笑んだ。
夕方、カフェが閉店した後、三人でテーブルを囲んだ。
私はミアのために特別なディナーを作った。ステーキに似た魔物の肉を焼き、野菜たっぷりのスープ、そしてデザートにはミアの大好きなショートケーキ。
「ミアちゃん、今日から正式に私の妹分ね」
「妹……?」
ミアの耳がぴょんと立った。
「ええ。これからずっと一緒にいましょう」
ミアはケーキを食べながら、幸せそうに頬を緩めた。
リオンが静かに言った。
「君は本当に優しいな。でも、奴隷商人はしつこい。また来るかもしれない」
「だったら、そのときはちゃんと守るわ。私たちのカフェを、誰にも邪魔させない」
私の言葉に、リオンが頷いた。
「俺も協力する」
ミアが二人を見て、にこっと笑った。
「エレナお姉様、リオンお兄様、ミア、幸せです!」
星が瞬く夜空の下、カフェの灯りが優しく三人を照らしていた。
仲間が増えた。
家族ができた。
この温かさを、もっと大きくしていきたい。
そして、いつか――元の世界のあの人たちに、この幸せを見せつけてやる。
その決意が、私の心を強くした。
でも、その夜遅く、森の奥で再び不穏な気配がした。
リオンが耳を澄ませて呟いた。
「……今度は人間じゃない。魔物の大群だ」
甘い香りが、予想外のトラブルを呼び寄せ始めていた。
カフェを開業して一週間が経っていた。
朝の陽光が木々の葉を透かし、テーブルに柔らかな光の模様を描く頃には、もう常連客の足音が聞こえてくるようになった。甘い香りが風に乗って広がるたび、冒険者たちが自然と足を止める。
「エレナお姉様! おはようございます! 今日もミア、がんばります!」
元気な声とともに、茶色の耳をぴこぴこ動かしながらミアが駆け寄ってきた。可愛らしい黒と白のメイド服に、エプロンをきちんと結んでいる。尻尾が嬉しそうに左右に揺れていて、見ているだけでこちらまで笑顔になる。
「おはよう、ミアちゃん。今日も可愛いわね」
私はミアの頭を優しく撫でた。最初に来たときはボロボロで怯えていた少女が、今ではすっかり明るくなった。ご飯をしっかり食べ、夜は安心して眠れるようになったからだろう。
ミアは獣人の嗅覚を活かして、朝の材料チェックをしてくれる。
「このベリー、すごく甘い匂いがします! 今日のタルトにぴったりですよ!」
「ありがとう。ミアちゃんがいると本当に助かるわ」
二人で準備を進めていると、リオンが森の奥から戻ってきた。昨日、魔物の警戒のために一晩見回りをしていたらしい。
「おはよう。異常はなかった」
銀髪を朝風に揺らしながら、リオンはいつものクールな表情で言った。でも、目元に少し疲れが見える。
「ご苦労様。朝食に特別なモンブランを作ったわ。栗のペーストたっぷりで、魔力回復効果も強めよ」
「……ありがたい」
リオンが席に着くと、ミアがぴょんと飛びついてお盆を運んだ。
「リオン様! ミアが淹れたハーブティーです! どうぞ!」
「…ああ、ありがとう」
リオンは少し照れくさそうに受け取った。ミアはリオンを「カッコいいお兄様」として慕っていて、いつも積極的に話しかける。最初は戸惑っていたリオンも、最近は自然に受け答えするようになった。
開店時間になると、今日もお客さんが次々とやってきた。
「ミアちゃん、今日も可愛いなあ!」
「耳がぴこぴこ動いてるの、癒されるわ~」
常連の冒険者たちが、ミアを見ては声を上げる。ミアは最初こそ恥ずかしがっていたけど、今ではにこにことお礼を言えるようになった。
「ありがとうございます! お客様のために、ミアがんばります!」
そんなミアの姿を見ていると、私の胸が温かくなる。この子を奴隷商人に渡すわけにはいかなかった。絶対に守りたい。
午後になると、ちょっとした事件が起きた。
カフェの少し離れた場所で、大きな声が聞こえてきた。
「おい、獣人のガキ! ここに隠れてるんだろ! 出てきな!」
男たちの荒っぽい声。見ると、三人の怪しげな男たちが森の入り口に立っていた。革の鎧に剣を下げ、明らかにまともな冒険者じゃない。奴隷商人だ。
ミアが私の後ろに隠れるようにして、耳をぺたりと伏せた。
「……あの人たち、私を追ってる……」
小さな体が震えている。私はミアの手を強く握った。
「大丈夫。私がいるわ」
リオンが静かに立ち上がり、杖を握った。
「俺が対応する」
だが、その前に私が一歩前に出た。
「ここは私のカフェです。何かご用でしょうか?」
男たちのリーダーらしき禿げた男が、にやりと笑った。
「嬢ちゃん、関係ないだろ。あの獣人のガキは俺たちの商品だ。借金のカタに取ったんだよ。さっさと引き渡せ」
「商品?」
胸の奥で、怒りが沸き上がった。ミアはただの子どもなのに。
「ミアちゃんはもう私の家族よ。ここで働いてくれている。あなたたちに渡すつもりはないわ」
男たちが嘲笑った。
「家族? 笑わせるな。獣人は人間の所有物だ。法もそう決めてる」
この世界にも、そんな理不尽な掟があるのか。でも、私は元の世界で理不尽を味わった。もう二度と、誰かを奪わせない。
「法? だったら、私がミアちゃんを買うわ。いくら?」
男たちが目を丸くした。
「買う? 嬢ちゃん、金持ってるのか?」
私はこれまでの売り上げの金貨をすべて取り出した。銀貨を金貨に換えた分も含めて、かなりの額だ。
「これで足りる?」
リーダーが金貨を見て、目を輝かせた。
「……まあ、これだけあれば文句ねえよ」
だが、隣の男が不満げに口を開いた。
「でもよ、獣人は希少だぜ。あの耳と尻尾、貴族に高く売れるんだ」
「黙れ。これで十分だろ」
リーダーが金貨を掻き集め、男たちは渋々引き上げていった。
ミアが私の背中から顔を出し、涙目で言った。
「エレナお姉様……本当に、いいんですか? そんな大金……」
「いいの。あなたはもう自由よ。誰にも売られたりしない」
ミアが私の腰にぎゅっと抱きついた。
「ありがとう……エレナお姉様……一生、ついていきます……!」
その姿に、リオンが小さく微笑んだ。
夕方、カフェが閉店した後、三人でテーブルを囲んだ。
私はミアのために特別なディナーを作った。ステーキに似た魔物の肉を焼き、野菜たっぷりのスープ、そしてデザートにはミアの大好きなショートケーキ。
「ミアちゃん、今日から正式に私の妹分ね」
「妹……?」
ミアの耳がぴょんと立った。
「ええ。これからずっと一緒にいましょう」
ミアはケーキを食べながら、幸せそうに頬を緩めた。
リオンが静かに言った。
「君は本当に優しいな。でも、奴隷商人はしつこい。また来るかもしれない」
「だったら、そのときはちゃんと守るわ。私たちのカフェを、誰にも邪魔させない」
私の言葉に、リオンが頷いた。
「俺も協力する」
ミアが二人を見て、にこっと笑った。
「エレナお姉様、リオンお兄様、ミア、幸せです!」
星が瞬く夜空の下、カフェの灯りが優しく三人を照らしていた。
仲間が増えた。
家族ができた。
この温かさを、もっと大きくしていきたい。
そして、いつか――元の世界のあの人たちに、この幸せを見せつけてやる。
その決意が、私の心を強くした。
でも、その夜遅く、森の奥で再び不穏な気配がした。
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