追放された悪役令嬢は最強魔法で復讐し、隣国王子に永遠に愛される

鷹 綾

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第18話 大規模な陰謀発覚と、帰還の決意

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第18話 大規模な陰謀発覚と、帰還の決意

ノルドフォールの冬が本格的に訪れ、村は白い雪に覆われていた。

屋敷の暖炉では薪がぱちぱちと音を立て、部屋を暖かく照らしている。

エメロード、レグナム、ヴィクトル、アレクサンドルの四人は、大きな地図を広げて座っていた。

ヴィクトルが王都から持ち帰った最新の密書を、机に置いた。

「これが、決定的な証拠だ」

それは、カーチスとセラの私的書簡の写し。

セラがカーチスに宛てた手紙には、こう書かれていた。

『婚約破棄は完璧に成功しましたわ。偽の毒薬注文書も、貴族たちに賄賂をばらまいて証言を買いました。これでエメロードは追放され、私たちの未来は安泰です』

さらに、カーチスからの返信。

『よくやった、セラ。お前の予知のおかげだ。エメロードの領地は荒廃するはずだったのに、繁栄の噂があるのは気になるが……軍を遣わせば簡単に潰せる』

エメロードは手紙を読み終え、静かに微笑んだ。

「これで、すべてが明らかね。セラの転生チートで未来を知り、偽証と賄賂で私を陥れた」

レグナムの瞳が、怒りに燃えた。

「許せない。カーチスもセラも、王族としての名を汚している」

ヴィクトルが拳を握りしめた。

「父上も、この書簡を見たら目を覚ますはずだ。公爵家として、黙ってはいられない」

アレクサンドルが地図を指差した。

「王都の守備は、予想より薄い。カーチスは軍の半分を辺境監視に回しているが、実際の兵力は減少している。セラの予知が外れ続け、貴族たちの信頼を失っているせいだ」

エメロードは立ち上がり、暖炉の火を見つめた。

「大規模な陰謀……婚約破棄から追放、すべてがセラのシナリオだったわ。でも、もうその物語は終わり」

彼女はゆっくりと振り返り、三人に宣言した。

「復讐の準備は完了。そろそろ、戻るわ」

レグナムの顔が輝いた。

「ようやくか。俺も、待ちきれなかった」

ヴィクトルが頷く。

「俺は先に戻って、父上と味方貴族たちを説得する。門を開けておくよ」

アレクサンドルが笑った。

「隣国の援軍は、いつでも出撃可能だ。エメロード女王陛下の凱旋を、盛大に飾ろう」

エメロードの頰が、わずかに赤らんだ。

「女王陛下……まだ慣れないわ」

その夜、エメロードとレグナムは雪の降る庭に出た。

白い雪が静かに舞い、二人の肩に積もる。

レグナムがエメロードを抱き寄せ、マントで包んだ。

「寒くないか?」

「あなたがいるから、温かいわ」

二人は雪の中でキスを交わした。

甘く、優しく、熱く。

雪が二人の髪を白く染め、まるで祝福のように降り続ける。

レグナムが耳元で囁く。

「王都に戻っても、俺は君の側を離れない。どんな敵も、君に触れさせない」

エメロードはレグナムの首に腕を回した。

「私もよ。あなたと一緒なら、どんな復讐も怖くない」

二人は再び深くキスをし、雪の中で長く抱き合った。

屋敷に戻ると、リアナが温かいココアを用意してくれていた。

「リアナ、あなたも一緒に王都へ行くわ。私の側近として」

リアナの目が涙で潤んだ。

「お嬢様……ありがとうございます! どこまでもお供します!」

翌朝、エメロードは領民たちを集めた。

広場で、静かに告げた。

「みんな、ありがとう。この領地をここまで豊かにしてくれて」

「私は、王都に戻るわ。かつて私を追放した者たちに、真実を伝えるために」

領民たちがざわめく。

「領主様……行かないで!」

「ここが、私たちの家です!」

エメロードは微笑み、皆を治癒の光で包んだ。

「心配しないで。私は必ず戻ってくる。そして、この領地を、さらに素晴らしい場所にするわ」

領民たちは涙を流しながら、頭を下げた。

「領主様を、信じています!」

「凱旋をお待ちしています!」

影竜王を一瞬だけ呼び出し、領民たちに見せた。

巨大な黒竜が空を舞い、咆哮を上げる。

「この子が、留守を守ってくれるわ」

領民たちは歓声を上げ、安心した顔を見せた。

出立の準備が整った。

馬車列、隣国の援軍、守護獣たち。

エメロードは屋敷のバルコニーから、領地を見渡した。

レグナムが後ろから抱きしめる。

「行こう、エメロード。君の王都へ」

エメロードは頷き、静かに言った。

「ええ。復讐の時よ」

大規模な陰謀が、完全に発覚した。

セラとカーチスの悪事が、白日の下に晒されようとしている。

エメロードは、もう怖くない。

最強の力と、愛する人たちに囲まれているから。

王都への帰還。

大逆転の幕が、開こうとしていた。
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