真実の愛のお相手は弟の妻でした ―年上悪役令嬢は二十九歳―』

鷹 綾

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第三十一話 最終ざまあ

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第三十一話 最終ざまあ

玉座の間。

国王の言葉が落ちた瞬間。

空気が完全に変わった。

「罪は確定した」

カルディオン王太子の顔が青ざめる。

「……待て」

彼は慌てて声を上げた。

「これは誤解だ!」

だが。

誰も反応しない。

宰相が静かに言った。

「誤解ではありません」

「すべて殿下ご自身の証言です」

カルディオンの拳が震える。

「そんな……」

その横で。

ヴィオレッタが叫んだ。

「違います!」

涙を流しながら前に出る。

「殿下は悪くありません!」

「私は被害者です!」

だが。

法務卿が冷静に言った。

「あなたも同罪です」

ヴィオレッタが凍りつく。

法務卿は続けた。

「既婚者でありながら」

「王太子との関係を持った」

「さらに」

書類をめくる。

「年齢詐称」

ヴィオレッタの顔から血の気が引く。

法務卿は言う。

「教会への虚偽申告」

「婚姻詐欺の疑い」

その言葉に。

ヴィオレッタは崩れ落ちた。

「そんな……」

だが裁きはまだ終わらない。

宰相がゆっくり言う。

「さらに」

彼は書類を開いた。

「オデット伯爵家」

貴族たちがざわめく。

宰相は続ける。

「年齢詐称を知りながら」

「王家への縁談を進めた」

沈黙。

それは。

王家を欺く行為。

つまり。

国家への詐欺。

宰相が結論を言う。

「伯爵家は」

「責任を問われます」

その言葉を聞いた瞬間。

ヴィオレッタは震えた。

「お父様……」

だが。

国王の声が落ちる。

「カルディオン」

王太子が顔を上げる。

その目は震えていた。

国王は静かに言った。

「お前は」

一瞬の間。

「王太子としての資格を失った」

大広間が凍りつく。

国王は続ける。

「本日をもって」

その声は冷たかった。

「廃嫡する」

カルディオンの顔が真っ白になる。

「……は?」

信じられない顔。

国王は視線を外した。

「王族としての地位も剥奪する」

カルディオンは膝をついた。

「父上……!」

だが。

国王はもう見ていない。

宰相が次を告げる。

「オデット伯爵家」

「爵位剥奪」

さらに。

「財産没収」

貴族たちが息を呑む。

つまり。

家の没落。

ヴィオレッタは絶叫した。

「いやああああ!」

だが。

誰も助けない。

そして。

最後に。

宰相がフロレンティアを見た。

「アルヴェイン公爵令嬢」

フロレンティアは一歩前に出る。

「はい」

宰相は言った。

「婚約破棄」

「名誉毀損」

「公的侮辱」

彼はゆっくり続ける。

「慰謝料請求」

フロレンティアは微笑んだ。

「もちろん」

その声は穏やかだった。

「請求いたしますわ」

カルディオンの顔が絶望に染まる。

そして。

玉座の間に静かに響いた。

「すべて」

フロレンティアは優雅に礼をした。

「契約通りに」
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