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鏡の前に立って僕は自分を見つめる。どこか病的な白い肌と、誰からも褒められる眸、適度に禁欲的な唇を確認した。鏡の中のリヒャルトは何時もどこかはりつめた表情だ。僕はきっとそういう風にしか自分を視ることができないのだと気にしないようにはしているのだけれど。自分が間違いなく少年に見えることを確認して僕はとりあえず一安心した。
漆黒の柔らかそうな髪が顔の輪郭に沿って自然なアーチを描いている。一瞬、少し伸ばしすぎたこの髪を束ねたほうがいいのか僕は思案した。髪の毛を大雑把に手で持ち上げて見る。結論はすぐに出た。
少年、という枠からははみ出してしまう。なので却下。髪を束ねたほうが不思議と少女に視えるらしい。少年、とくに美少年という場合、一番シンプルで正当な定義は、性別を感じさせないことだと僕は信じている。性別が全く含まれないある種のストイックさがそこには絶対的に必要なのだ。真っ白な襯衣と真っ白なハイソックスはそのことの証明であり保障でもある。
僕はもう一度、自分の姿を見つめた。
漆黒の柔らかそうな長めの髪、漆黒の眸。陶器のような白い肌の少年がこっちをみつめている。ネクタイを締めながら、僕は鏡の中の白い襯衣をみつめた。白い襯衣。無垢な襯衣。僕は満足した。
朝になると、僕は白い襯衣を身に着ける。いつでも白い襯衣は僕を救って呉れる。僕は白い襯衣を着ている。穢れてない白い襯衣。僕は大丈夫だ。穢れていない。大丈夫。綺麗だ。僕は綺麗なリヒャルト。
漆黒の柔らかそうな髪が顔の輪郭に沿って自然なアーチを描いている。一瞬、少し伸ばしすぎたこの髪を束ねたほうがいいのか僕は思案した。髪の毛を大雑把に手で持ち上げて見る。結論はすぐに出た。
少年、という枠からははみ出してしまう。なので却下。髪を束ねたほうが不思議と少女に視えるらしい。少年、とくに美少年という場合、一番シンプルで正当な定義は、性別を感じさせないことだと僕は信じている。性別が全く含まれないある種のストイックさがそこには絶対的に必要なのだ。真っ白な襯衣と真っ白なハイソックスはそのことの証明であり保障でもある。
僕はもう一度、自分の姿を見つめた。
漆黒の柔らかそうな長めの髪、漆黒の眸。陶器のような白い肌の少年がこっちをみつめている。ネクタイを締めながら、僕は鏡の中の白い襯衣をみつめた。白い襯衣。無垢な襯衣。僕は満足した。
朝になると、僕は白い襯衣を身に着ける。いつでも白い襯衣は僕を救って呉れる。僕は白い襯衣を着ている。穢れてない白い襯衣。僕は大丈夫だ。穢れていない。大丈夫。綺麗だ。僕は綺麗なリヒャルト。
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