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おまけ(大公)
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カトレン家からの要望でミリーを手離すことが決まった日、妻が嘆いた。
「えええ。わたくしが後継ぎとスペアを生んだら、旦那様が余所で子を生ませないためにもミリーに旦那様を種無しにしてもらおうと思っていたのに。手離してしまわれるの?」
「…………」
これだから女は怖い。
日頃から妻は私の浮気の心配をしていた。多忙でそんな暇はあと二十年はなさそうなのに。それはいいとして、ミリーに種無しにされるということは、呪いを発動させる為にも一度私がミリーを抱かねばならないということ。それこそ、浮気ではないのか?
全く女はわからん。妻の相手より仕事してる方が楽だ。
「アース子息とアイリス嬢の離縁は決定事項だ。なんせ異能持ちだと解ったのだからな。ゼネラル家が何と抗議しようとも、相手にするな」
「はぁい。でもせめて抗議だけはさせてあげましょうねぇ。息子が種無しだなんて、わたくし達の策略を知らない夫妻もどこに怒りをぶつけたらいいか解らないでしょうから」
「……そうだな。ついでにカトレン家がアース子息を始末してくれたら最高なんだが」
「はぁい。ならそれとなく、当主にも遠回しに伝えておきますわっ」
当主、か。
今は隠居していたスレイヤー殿が表向きは仮当主として動いてくれている。しかしアイリス嬢に呪い殺された前当主のサムウェル殿は、嫌な前例を残してくれたものだ。不貞の子とはいえ念には念を、と思って事前にミリーを送り込んだが、それをしていなければ今ごろカトレン家の血が他家に渡るところだったのだ。やはり伯爵家では勢力に偏りが出る。今後は本当に不貞の子だとしても余所に力が渡らぬよう、最大限の手筈を整えておけと陛下にも言われたのだ。後継ぎのクルーヤ子息が成人を迎える前に、なんとかゼネラル家を没落させ、カトレン家の爵位を侯爵にせねば。
しかしその数週間後。
アース・ゼネラルが屋敷で首を吊ったとの報せが入った。侯爵夫妻が事に及んだのだろうか? それともカトレン家の異能か? 首に吊った痕が残っているとしたら、どちらが先に死に至らしめたのか判断が難しい。或いはその両方の可能性もある。
なんせカトレン家の異能で死んだ者は、必然的に王家の敵と世間に認識されるのだから。ゼネラル家は野心家だが王室派だ。そうなれば貴族社会からの脱落は免れない。そのあとは貴族派から集中的に攻撃され、没落を待つのみとなる。
「偵察に向かわせたハリーはまだ戻ってきていないのか?」
「まだですわ。でもこれはもう侯爵夫人が事前に察して没落を食い止めたんじゃないかしら?」
「……ふむ。どうするか」
「あらぁ、そんなに悩むことかしら? ここはもうゼネラル家は伯爵位に降格、カトレン家を侯爵位にして痛み分けにしましょう! それにわたくし、ゼネラル夫人の鉱山から出る大粒のサファイヤが大好きなんですの! 先日届いた今年のサファイヤの献上数は前年比の十倍よっ」
「それは大公妃の発言としてどうなんだ?」
「だってゼネラル家は未だに三大公爵家に成り代わろうと頑張っているのよ。不憫よねぇ。絶対に無理なのに。そんな所も見ていて飽きないわ。だからサファイヤに免じて見逃してあげましょうよぅ」
「……ふむ」
女は敵にまわすものじゃないからな。痛み分けで手を引いておこう。
それにミリーには末端だが王族の血が入っている。嫁いだ伯爵家を侯爵位にしても、事情を知る三大公爵家からは苦言も出ないだろう。そうなると下位貴族もそれに従うしかない。よし、それでいこう。
「旦那様。ハリーが戻ってきましたわ。っ、…………わたくしはこれにて失礼致します」
「ああ」
ハリーとは、ミリーの兄で彼も私の暗部だ。ゼネラル家で見た事実を聞いたところ、アース・ゼネラルの遺体、その股間にはミリーの髪のように真っ赤な鎖が張り巡らされていたそうだ。ハリーいわく、ミリーの鎖はイバラの棘のように細く鋼鉄で鋭いと言っていたのを思いだし、思わず玉がきゅっと縮んだ。
やはり手離して正解だった。
浮気をするつもりはなくとも、男として子をつくる機能を奪われるのは辛いのだから。あのままミリーを大公家に置いていたらそれは妻に実行されていただろう。恐ろしい。
それにミリーはカトレン家の血が醸し出す嫌悪感も受け継いでいる。ハリー同様、姿を見ているだけで悪い意味で心がざわつく。事情を知らない者からすれば、あの美貌に関心を向けこそすれ、心の安寧は得られないだろう。本人に悪意はないので可哀想ではある。だがやはり異端者はカトレン家に居てこそ幸せになれるのだろう。アイリス嬢にも可愛がられているそうだし、きっとクルーヤ子息とも上手く暮らしていけるだろう。
と、そこで思い付いた。
「……ハリー、お前アイリス嬢と結婚するか?」
「…………は? 本家筋のアイリス様と僕では身分が釣り合いません」
「そう卑下するな。なんせお前も王家の血を引いてるんだ」
体のいい厄介払いと言えば三大公爵家も納得する。それに侯爵位にするにもミリーだけでは少なからず苦言が出そうだからな。ここは兄のハリーも加えて周りの声を抑えよう。
「僕なんか夫にしたらアイリス様は絶望しますよ。それに僕はミリーと同じく体を繋げることで女性の繁殖機能を呪い殺します。同じ異能者ですら呪い殺せるアイリス様には通用しないだろうけど、こんな気持ち悪い異能を持った奴と結婚したいと思いますか?」
「可能性はある。ミリーだって受け入れてもらえたんだ。待ってろ、時期をみてスレイヤー殿に頼んでやるから」
「……はぁ。どうなっても知りませんよ」
あれから2年が経ったが、今ハリーとアイリス嬢は恋人になっている。やはりハリーの異能はアイリス嬢には通用しないらしく、それが解った途端、ハリーは私の暗部として今までしこたま稼いだ給金を持参金にして、アイリス嬢に結婚を申し込んだそうだ。
決定権はスレイヤー殿にあるが、ハリーの異能が通用しないということは、既に二人は心だけじゃなく身も恋人関係にあるということ。クルーヤ子息とミリーの子ももうすぐ生まれるんだ。きっとハリーもカトレン家に受け入れてもらえるだろう。
これで昔王家に献上された異能者は全てカトレン家に戻った。これでよかったのだ。
【終】
「えええ。わたくしが後継ぎとスペアを生んだら、旦那様が余所で子を生ませないためにもミリーに旦那様を種無しにしてもらおうと思っていたのに。手離してしまわれるの?」
「…………」
これだから女は怖い。
日頃から妻は私の浮気の心配をしていた。多忙でそんな暇はあと二十年はなさそうなのに。それはいいとして、ミリーに種無しにされるということは、呪いを発動させる為にも一度私がミリーを抱かねばならないということ。それこそ、浮気ではないのか?
全く女はわからん。妻の相手より仕事してる方が楽だ。
「アース子息とアイリス嬢の離縁は決定事項だ。なんせ異能持ちだと解ったのだからな。ゼネラル家が何と抗議しようとも、相手にするな」
「はぁい。でもせめて抗議だけはさせてあげましょうねぇ。息子が種無しだなんて、わたくし達の策略を知らない夫妻もどこに怒りをぶつけたらいいか解らないでしょうから」
「……そうだな。ついでにカトレン家がアース子息を始末してくれたら最高なんだが」
「はぁい。ならそれとなく、当主にも遠回しに伝えておきますわっ」
当主、か。
今は隠居していたスレイヤー殿が表向きは仮当主として動いてくれている。しかしアイリス嬢に呪い殺された前当主のサムウェル殿は、嫌な前例を残してくれたものだ。不貞の子とはいえ念には念を、と思って事前にミリーを送り込んだが、それをしていなければ今ごろカトレン家の血が他家に渡るところだったのだ。やはり伯爵家では勢力に偏りが出る。今後は本当に不貞の子だとしても余所に力が渡らぬよう、最大限の手筈を整えておけと陛下にも言われたのだ。後継ぎのクルーヤ子息が成人を迎える前に、なんとかゼネラル家を没落させ、カトレン家の爵位を侯爵にせねば。
しかしその数週間後。
アース・ゼネラルが屋敷で首を吊ったとの報せが入った。侯爵夫妻が事に及んだのだろうか? それともカトレン家の異能か? 首に吊った痕が残っているとしたら、どちらが先に死に至らしめたのか判断が難しい。或いはその両方の可能性もある。
なんせカトレン家の異能で死んだ者は、必然的に王家の敵と世間に認識されるのだから。ゼネラル家は野心家だが王室派だ。そうなれば貴族社会からの脱落は免れない。そのあとは貴族派から集中的に攻撃され、没落を待つのみとなる。
「偵察に向かわせたハリーはまだ戻ってきていないのか?」
「まだですわ。でもこれはもう侯爵夫人が事前に察して没落を食い止めたんじゃないかしら?」
「……ふむ。どうするか」
「あらぁ、そんなに悩むことかしら? ここはもうゼネラル家は伯爵位に降格、カトレン家を侯爵位にして痛み分けにしましょう! それにわたくし、ゼネラル夫人の鉱山から出る大粒のサファイヤが大好きなんですの! 先日届いた今年のサファイヤの献上数は前年比の十倍よっ」
「それは大公妃の発言としてどうなんだ?」
「だってゼネラル家は未だに三大公爵家に成り代わろうと頑張っているのよ。不憫よねぇ。絶対に無理なのに。そんな所も見ていて飽きないわ。だからサファイヤに免じて見逃してあげましょうよぅ」
「……ふむ」
女は敵にまわすものじゃないからな。痛み分けで手を引いておこう。
それにミリーには末端だが王族の血が入っている。嫁いだ伯爵家を侯爵位にしても、事情を知る三大公爵家からは苦言も出ないだろう。そうなると下位貴族もそれに従うしかない。よし、それでいこう。
「旦那様。ハリーが戻ってきましたわ。っ、…………わたくしはこれにて失礼致します」
「ああ」
ハリーとは、ミリーの兄で彼も私の暗部だ。ゼネラル家で見た事実を聞いたところ、アース・ゼネラルの遺体、その股間にはミリーの髪のように真っ赤な鎖が張り巡らされていたそうだ。ハリーいわく、ミリーの鎖はイバラの棘のように細く鋼鉄で鋭いと言っていたのを思いだし、思わず玉がきゅっと縮んだ。
やはり手離して正解だった。
浮気をするつもりはなくとも、男として子をつくる機能を奪われるのは辛いのだから。あのままミリーを大公家に置いていたらそれは妻に実行されていただろう。恐ろしい。
それにミリーはカトレン家の血が醸し出す嫌悪感も受け継いでいる。ハリー同様、姿を見ているだけで悪い意味で心がざわつく。事情を知らない者からすれば、あの美貌に関心を向けこそすれ、心の安寧は得られないだろう。本人に悪意はないので可哀想ではある。だがやはり異端者はカトレン家に居てこそ幸せになれるのだろう。アイリス嬢にも可愛がられているそうだし、きっとクルーヤ子息とも上手く暮らしていけるだろう。
と、そこで思い付いた。
「……ハリー、お前アイリス嬢と結婚するか?」
「…………は? 本家筋のアイリス様と僕では身分が釣り合いません」
「そう卑下するな。なんせお前も王家の血を引いてるんだ」
体のいい厄介払いと言えば三大公爵家も納得する。それに侯爵位にするにもミリーだけでは少なからず苦言が出そうだからな。ここは兄のハリーも加えて周りの声を抑えよう。
「僕なんか夫にしたらアイリス様は絶望しますよ。それに僕はミリーと同じく体を繋げることで女性の繁殖機能を呪い殺します。同じ異能者ですら呪い殺せるアイリス様には通用しないだろうけど、こんな気持ち悪い異能を持った奴と結婚したいと思いますか?」
「可能性はある。ミリーだって受け入れてもらえたんだ。待ってろ、時期をみてスレイヤー殿に頼んでやるから」
「……はぁ。どうなっても知りませんよ」
あれから2年が経ったが、今ハリーとアイリス嬢は恋人になっている。やはりハリーの異能はアイリス嬢には通用しないらしく、それが解った途端、ハリーは私の暗部として今までしこたま稼いだ給金を持参金にして、アイリス嬢に結婚を申し込んだそうだ。
決定権はスレイヤー殿にあるが、ハリーの異能が通用しないということは、既に二人は心だけじゃなく身も恋人関係にあるということ。クルーヤ子息とミリーの子ももうすぐ生まれるんだ。きっとハリーもカトレン家に受け入れてもらえるだろう。
これで昔王家に献上された異能者は全てカトレン家に戻った。これでよかったのだ。
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