BL学園のナナメ上!

くりーむそーだ

文字の大きさ
10 / 34

第10話 ハプニング大賞

しおりを挟む
たかちゃんの所へ交代で手伝いに行ったり、2人で押しかけてお茶会したりしながらたかちゃんの体調が戻りつつあった
もちろん桜お手製のお弁当を持って!!
オレ?オレは作れるけど人並み。桜の料理の足元にも及ばない
流石桜である

ん?階段の上の方で声が聞こえる
言い争い?
両方聞き間違えることのない声である

片方はタイチョー。もう片方のうるさそうな声はきっと転入生だろう
もうオレは彼を主人公とは呼ばない

少しずつ上がっていくと他にも人が居るみたいだ

たかちゃん以外の生徒会メンバーだ
やっと踊り場から隊長の姿が見える
おお!いつ見ても可憐だわー
桜とのツーショットの時はほんと神々しい
拝みたくなるよね!

「僕は、していません」
「こいつらはメーワクしてるんだ!!人にメーワクかけちゃダメなんだぞ!」

…おい。あいつを造ったやつ…ほんと一発殴らせろ

声でけーし。うるせぇ。
隊長の耳が壊れたら本当にどうしてくれよう?
というか迷惑を漢字で書けない奴に言われたくない

「ウソつくなっ!」

ドンっという衝撃と共に隊長が突き飛ばされた
もちろんそこは階段で…

「!?隊長!!」

オレは何とか自分の反射神経と運動神経を駆使し、隊長を抱き留めた

とさっ

「…はつ、か…?」

キョトンとした後にオレを確認した

「大丈夫か?」
「え?あ、うん…平気…」

突き落とされたと認識した隊長は真っ青になってガタガタと震えだした
オレは背中をぽんぽんと撫でてゆっくりと伝える

「大丈夫、大丈夫。ゆっくりおやすみ?」

ぽんぽんと撫で続けていると震えが止まり始め、ゆっくりと体重がかかってきた
寝たのを確認し、オレはゆっくりと階段上を見た

ポカーンとしてる生徒会と騒ぎ出しそう転入生

スッと目を細めて口角を上げる
そして口を開いた瞬間

「あら?こんなところで何してるのかしら??」
「…城鐘…」
「あら?七織じゃない?あなた、また問題起こしてるの?」

タイミングよく現れたのは桜だった
桜がいつも通りオレに声をかけた
目が合う時、心配そうに一瞬だけチラッと隊長を見た
それを見て冷静になる
こんなところでしたってコイツらには意味がない

「えぇ~?ボクじゃないよぅしつれぇだなぁ」
「…そうね。先にそちらからお話を聴こうかしら?」

少しバカにしたような笑い方の桜にオレはへらりと笑う

「で。この現状は何なのかしら?転入生くん?」
「おい。ちょっと待てよ城鐘。愛は言いがかりをつけてくる親衛隊の制裁をやめさせようとしただけだ」

赤い髪の男が反論する
赤だから…風紀委員長か
というか制服着崩しすぎだろ?風紀乱すなよ

「…委員長。いい加減にしてください。仕事もしないでふらふらと。ちょっとは副委員長のことも考えたらどうなんですか?」

…桜。何かその言い方だと亭主関白な夫を待つ献身的な妻が副委員長みたいだぞ?

「あぁ?テメェがオレに指図すんのか?」
「指図?違います。やりたい事だけやって嫌な事をしない。なんて子どもみたいなことをしてる貴方に注意してるんですよ。
正直、職務怠慢です。職権乱用ですよ?」
「テメェ…」

ギリッと音が鳴りそうなくらい桜を睨みつけている委員長
…桜、怒ってるなー

「俺の親衛隊を注意していただけだ!愛は関係ない!自分の親衛隊をどうこうしようと勝手だ!」

…もういいや

「…あーぁ。城鐘きちゃったしぃ~?ボクは帰ろうかなぁ~」

よいしょっとつぶやきながら隊長をおぶる
よっぽど怖かったのか起きる気配がない
しかし、隊長ほんと羽のように軽いな!マジ天使!

「…お前は副隊長だったな」
「えー?ならこの子も愛をいじめてるのー?」
「本当に人間のクズですね」

会長の言葉に黄色と青が反応を返す
…浅はかだなー

「そんなぁ~ボクらはしてませんよぉ?他の隊の人たちはぁわからないけどぉ?」

そう。会長の親衛隊は隊長が幼馴染だから作った親衛隊だ
そして、隊長の人望や手腕にてまとめ上げられてる
武力行使にならないのかって?
隊長人望あるから…隊長の親衛隊(仮)が影から護ってくれてるんじゃなかったかな?

「そんな嘘、すぐわかりますよ?」

青色…副会長だな
全身で汚らわしいというオーラを出しながら声をしかけてくる
他のメンバーを見ても同じ表情である
オレはいつものへらりとした笑みを浮かべる

「どれだけしても水かけ論になっちゃうならぁもういいですぅ」

クルッと背を向け階段を降り始める

「ーーーーーーーーー。」

奴らに聞こえないように呟く

「待ちなさい。私も聞かなければならないことがあるわ。風紀に行くわよ」

桜がスッとオレの前を歩き始めた
オレはゆっくりとした足取りで桜の後ろを歩き始めたのだった
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。 だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。 それで終わるはずだった――なのに。 ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。 さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。 そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。 由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。 一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。 そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。 罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。 ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。 そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。 これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない

みずがめ
恋愛
 宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。  葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。  なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。  その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。  そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。  幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。  ……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。

とある男の包〇治療体験記

moz34
エッセイ・ノンフィクション
手術の体験記

処理中です...