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本章

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 打ち上げはパレードが行進した公道と繋がる商店街にある中華料理店でおこなった。
 大きなお店で、中で楽器を鳴らしたり、踊ったりしても良いらしい。
『ソルエス』の創立メンバーで、初代代表のお店なのだとか。

 演者やスタッフの何人かは帰ってしまったらしいが、それでも大きい店内が関係者で埋め尽くされていた。
 ドリンクも料理もかなり適当に出されていて、管理できているのか心配になるほどだ。

 
 わたしは柊について、学生のグループで固まっていた。みんなダンサーで、素敵な子たちだ。中学生や小学生の子たちもいて、大騒ぎしていたが可愛かった。
 子、といっても小さな頃から入っている子たちが多く、ダンサーとしては実力者ばかりだ。

 同年代の子たちは初め今日のイベントについての話をしていて、わたしも感想を言ったりして会話に加わった。
 そのうち学校や日常の会話になったので、ダンサー同士でないとわからないような会話よりも会話に入ることができて、なんとなくみんなと仲良くなれたような気がした。

 でも、わたしの中で灯ったなにかが、気もそぞろにさせている。

 
 時間が経つにつれ、塊はだんだんとほぐれていく。
 トイレに立った者が、戻った時に別の席につき乾杯をしたりして、そこで席を取られた者が、また別の空いている席に行ったりしているうちに元の塊を維持しているテーブルは無く、大人も学生も子どもも入り乱れていて、でもどこのテーブルも一様に、大声を出さなくては声が通らないくらい大騒ぎだった。
 
 わたしの席の周りにも、いつの間にか大人のひとたちが集まっていた。
 集まってきたひとたちは穂積さんや、同じく別の席から移動してきたにーなさんという少し年上のお姉さんダンサーと話をしている。パレードで観客をラップのようなノリで煽っていた、激しさの中にしなやかさのあるダンスを踊っていたあのひとだ。
 柊はいつの間にかいなくなっていた。

 
 え? ひどくない?
 外部からの参加者なんだからひとりにしないでほしい。
 
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