スルドの声(交響) primeira desejo

小柄な体型に地味な見た目。趣味もない。そんな目立たない少女は、心に少しだけ鬱屈した思いを抱えて生きてきた。
高校生になっても始めたのはバイトだけで、それ以外は変わり映えのない日々。

ある日の出会いが、彼女のそんな生活を一変させた。

出会ったのは、スルド。

サンバのパレードで打楽器隊が使用する打楽器の中でも特に大きな音を轟かせる大太鼓。

姉のこと。
両親のこと。
自分の名前。

生まれた時から自分と共にあったそれらへの想いを、少女はスルドの音に乗せて解き放つ。


※表紙はaiで作成しました。イメージです。実際のスルドはもっと高さのある大太鼓です。
24h.ポイント 99pt
17
小説 10,380 位 / 184,094件 現代文学 115 位 / 7,827件