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モノローグ
心のカタチ
しおりを挟む心は目に視えない。
人は自分のことは自分が一番良くわかっているなどと言う。
本当に?
目に視えない心。
移ろいやすい心。
決意ひとつ、誓いひとつで簡単にカタチを定めてしまう心。
そのような不安定なものを、本当に理解できていると言うのだろうか。
運命の一言。人生を変えた映画。
別に歌でも本でも出来事でもなんでも良い。
それはそれそのものが運命に作用したのでは無い。
人生を矯正したのでは無い。
要は届いたのだ。心に。
言い方を変えれば、心に作用したのだ。
たったそれだけでも、人生は変わってしまう。変えることができてしまう。
心が変わりやすいのなら、人生もまた、変わりやすいのだ。
決まった運命なんて、無い。
簡単に変わる心のカタチを定めてしまっただけで、同じく簡単に運命は良くも悪くも変わっていくのだから。
ならば。
そうであるならば。
それがたとえ思い込みでも、妄想の類であったとしても。
心の在り様が、人よりも多少は具体的に視えると思っているのであれば。
視えたなにかをより良く活かし使うが今生に於ける使命なのでは無いのだろうか。
どうせ正解などない。
そうと決めたのなら、その心に従って人生を乗りこなそう。
よくわからない、一方的に与えられたなにかに戸惑い、振り回されるのではなく。
自らの意思で使い、振るうのだ。
それが誰かの、例えば目の前にいる人の、望まない未来を払えるならば。
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