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ティータイム
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「あ、おねえさまきた!!おそいよーー!」
エミリーがわたしを見つけてそう言いながらも頬を緩ませて手を振ってくるのにほっこりとする。
あぁ、かわいい…。
いつ見てもかわいい妹だ。
リリーがクッキーの籠をテーブルに置くと、エミリーは両手をあげて嬉しそうに叫んだ。
「やったー!リリーのクッキーだ!!」
そんなエミリーに頬が緩むのを感じながらむかいの席につこうとすると、ユリウスお兄様が楽しそうに聞いてきた。
「遅かったけれど、メアリーはまた、どこかで油を売っていたのかな?」
「ごめんなさい…ユリウスお兄様。」
席につきながらわたしは謝る。
自分から誘ったのに待たせてしまったのは本当に申し訳無いとオモッテイマス…。
スミマセン。
「メアリー様はすぐ興味がいろんなところに移ってしまわれるので…。振り回されて私も大変でした…。」
なぜか質問に大してリリーがやれやれと首を振りながら答えた。
「待たせたことなんて謝らなくていいよ。メアリーと一緒に居たら、飽きなさそうだなぁと思ってさ。」
こちらを見ながらユリウスお兄様はおかしそうに笑って言った。
…。
なんか馬鹿にされてる気がする…。
まあ、リリーはエミリー付きのメイドなのに成り行きでずっとわたしと一緒にいることになっちゃったのよね。
振り回したってのは本当かも。
ちょっと反省。
エミリーを見ると、リリーが焼いたクッキーを目をキラキラさせながら美味しそうに食べている。
そりゃあ何人もの男に愛されても仕方ない可愛さで。
わたしがクッキーをつまむと、リリーが二人が飲んでいるのと同じ紅茶をいれ、わたしの手元に置いた。
お茶をいれる道具とティーカップはすぐ側にあるワゴンに準備してある。
ベランダ際で直立不動でガタガタ震えながら控えている執事のアベルが用意したものだろう。
アベルはいつもリリーに怯えてるけど、理由は教えてくれない。
なにがあったんだろ…。
テーブルの上に置かれているのはブラッドティー。
ユリウスお兄様とエミリーの分のお茶は彼がいれてくれたのね。
ブラッドティーは普通の紅茶に血粉を入れたもの。
少し深みのある色と、独特の香りが特徴ね。
普通の紅茶でも、血粉を入れるだけで私達にとって圧倒的に美味しくなるし、栄養もとれる。
だから我が家ではよくブラッドティーが飲まれている。
一口飲み、ほ、っと息をつく。
あれ…。
「リリー、そのスコーンまだ凍ってるんじゃないかしら?」
持ってきたスコーンを見て今気付いたわたしは言う。
籠の中のスコーンはどうみても凍ってるし、若干冷気が漂ってきてる。
「ふふふ。メアリー様、気付きましたか。」
すると、リリーはなぜか嬉しそうにそう答えた。
…?
「ほんとだ!つめたい!!凍ってるよ!!」
エミリーが凍ってるスコーンをかじってみて言う。
それに対して、リリーは少し得意げに続けた。
「何故凍ったまま持ってきたのかと思うでしょう…?」
やけにもったいぶるなぁ…。
「どうしてなの?」
リリーの様子をみてエミリーが、わくわくした様子で質問する。
それをユリウスお兄様はゆっくりと紅茶を飲みながら、楽しそうに見ている。
「私、この度、魔法を習得させて頂いたのです。」
リリーはゆっくりと言いなから慇懃におじぎをした。
魔法…!?カッコいい!!
習得できるんだ…!
この世界には魔法があるんだものね…!
「!!それがこの凍ったスコーンに関係あるのね!」
エミリーが楽しそうに叫んだ。
「ええ。その名も…」
エミリーがわたしを見つけてそう言いながらも頬を緩ませて手を振ってくるのにほっこりとする。
あぁ、かわいい…。
いつ見てもかわいい妹だ。
リリーがクッキーの籠をテーブルに置くと、エミリーは両手をあげて嬉しそうに叫んだ。
「やったー!リリーのクッキーだ!!」
そんなエミリーに頬が緩むのを感じながらむかいの席につこうとすると、ユリウスお兄様が楽しそうに聞いてきた。
「遅かったけれど、メアリーはまた、どこかで油を売っていたのかな?」
「ごめんなさい…ユリウスお兄様。」
席につきながらわたしは謝る。
自分から誘ったのに待たせてしまったのは本当に申し訳無いとオモッテイマス…。
スミマセン。
「メアリー様はすぐ興味がいろんなところに移ってしまわれるので…。振り回されて私も大変でした…。」
なぜか質問に大してリリーがやれやれと首を振りながら答えた。
「待たせたことなんて謝らなくていいよ。メアリーと一緒に居たら、飽きなさそうだなぁと思ってさ。」
こちらを見ながらユリウスお兄様はおかしそうに笑って言った。
…。
なんか馬鹿にされてる気がする…。
まあ、リリーはエミリー付きのメイドなのに成り行きでずっとわたしと一緒にいることになっちゃったのよね。
振り回したってのは本当かも。
ちょっと反省。
エミリーを見ると、リリーが焼いたクッキーを目をキラキラさせながら美味しそうに食べている。
そりゃあ何人もの男に愛されても仕方ない可愛さで。
わたしがクッキーをつまむと、リリーが二人が飲んでいるのと同じ紅茶をいれ、わたしの手元に置いた。
お茶をいれる道具とティーカップはすぐ側にあるワゴンに準備してある。
ベランダ際で直立不動でガタガタ震えながら控えている執事のアベルが用意したものだろう。
アベルはいつもリリーに怯えてるけど、理由は教えてくれない。
なにがあったんだろ…。
テーブルの上に置かれているのはブラッドティー。
ユリウスお兄様とエミリーの分のお茶は彼がいれてくれたのね。
ブラッドティーは普通の紅茶に血粉を入れたもの。
少し深みのある色と、独特の香りが特徴ね。
普通の紅茶でも、血粉を入れるだけで私達にとって圧倒的に美味しくなるし、栄養もとれる。
だから我が家ではよくブラッドティーが飲まれている。
一口飲み、ほ、っと息をつく。
あれ…。
「リリー、そのスコーンまだ凍ってるんじゃないかしら?」
持ってきたスコーンを見て今気付いたわたしは言う。
籠の中のスコーンはどうみても凍ってるし、若干冷気が漂ってきてる。
「ふふふ。メアリー様、気付きましたか。」
すると、リリーはなぜか嬉しそうにそう答えた。
…?
「ほんとだ!つめたい!!凍ってるよ!!」
エミリーが凍ってるスコーンをかじってみて言う。
それに対して、リリーは少し得意げに続けた。
「何故凍ったまま持ってきたのかと思うでしょう…?」
やけにもったいぶるなぁ…。
「どうしてなの?」
リリーの様子をみてエミリーが、わくわくした様子で質問する。
それをユリウスお兄様はゆっくりと紅茶を飲みながら、楽しそうに見ている。
「私、この度、魔法を習得させて頂いたのです。」
リリーはゆっくりと言いなから慇懃におじぎをした。
魔法…!?カッコいい!!
習得できるんだ…!
この世界には魔法があるんだものね…!
「!!それがこの凍ったスコーンに関係あるのね!」
エミリーが楽しそうに叫んだ。
「ええ。その名も…」
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