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異世界の扉
異世界の扉
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出発当日、朝早くから準備をして屋敷のの入り口に向かう。
大急ぎで、この大陸北側にあるディール帝国に向かうため、国王許可のもと転移ゲートを使用するらしい。
執事•侍女•侍従などの人材部門を任されている家令及び執事長のベスター筆頭に準備がなされ、護衛として騎士団(黒竜団)団長であるベネクス•キャラハンが部隊編成を行ってくれていた。
もちろん、私の専属護衛件執事のグレデリックも私の荷物を運びながらベスターの指示に従っていた。
彼もディール帝国に同伴だ。だけど、専属侍女の二人も何故か同伴で…
「私達がついていく事は、当たり前です。誰がユウリ様のお世話をするのですか?」
「そうですよ。確かにグレデリックは護衛としても執事としても優秀ですが、着替えとか、入浴のお世話とかは任せられません。髪のセットに関しては負けましたが…くっ…。」
そう、今の私のこの姿。
髪をセットしたのもメイクを施してくれたのも彼、グレデリックだった。
まるで日本でテレビの中の人。そう、芸能界とかの人達にヘアメイクする人みたいだった。
とても器用。しかも、ナチュラルな感じで美を引き出してくれるみたいな。
最初はリンもランも同伴メンバーには入っていなかった。
そう、留守番待機。で、私のお世話はどうするんだと言う事になり、グレデリックが、『入浴のお世話は一部はできかねますが(洗髪以外ね)他はお許しいただければ。』って言ってのけた。下着とかの準備は自分でできるし、お風呂だって自分で入れるから、髪型だって気にしなかったら自分でできる(ただし、簡単なポニーテールとか、三つ編みね)。だから、ベスターにもそれで構わないと言っておいたのよ。女性の旅って大変だと思ったしね。で、リンとランが却下した。『男性のグレデリックにはヘアメイクとか無理でしょ!』って。ためにしやってみてと言われてグレデリックにお願いして、二人が崩れ落ちた。
うん、完璧だったね。
でも、頑張って訴えて、二人とも一緒に同行。無理しない様には言っておいた。
グレデリックは苦笑いだったな…。
「どうされましたか?どこかお身体が?」
グレデリック、医師免許も取得済みで、体調チェックされてしまいました。
うん、大丈夫だからね…
「特にお変わりない様です。ですが、ご無理はなさいません様に。何かあれば直ぐにお伝えください。」
そう言うと、『お時間です。』と告げられて馬車に案内された。
アルは、美しいシルバーの髪を風にゆらしながら、待ってくれていた。優しくエメラルドグリーンの瞳でこちらを見つめてだ。
「お待たせ。どうかしら?」
「うん、旅の装いもよく似合っている。これが楽しい新婚旅行出会ったら良かったんだけどね。落ち着いたら、二人で旅行に行こう。」
「二人で?」
「そう、二人だけでね。」
まぁ、アルがいつも側にいれば、護衛は…うん、隠れて着いて来るよね。
でも、そうなれば…楽しみ。
「楽しみにしておくね。」
そう言うと、抱き寄せられて、頬にキスを贈られた。
みんなの前で恥ずかしいのだが、微笑ましいものを見たと言う感じで見守られ感が半端ない。
アルにエスコートされて馬車に乗り込む。
二人だけの空間。
アルの馬は…うん、賢いね。しっかり着いて来ている。
そんな感じで出発し、その日の午後には目的地に到着した。
大急ぎで、この大陸北側にあるディール帝国に向かうため、国王許可のもと転移ゲートを使用するらしい。
執事•侍女•侍従などの人材部門を任されている家令及び執事長のベスター筆頭に準備がなされ、護衛として騎士団(黒竜団)団長であるベネクス•キャラハンが部隊編成を行ってくれていた。
もちろん、私の専属護衛件執事のグレデリックも私の荷物を運びながらベスターの指示に従っていた。
彼もディール帝国に同伴だ。だけど、専属侍女の二人も何故か同伴で…
「私達がついていく事は、当たり前です。誰がユウリ様のお世話をするのですか?」
「そうですよ。確かにグレデリックは護衛としても執事としても優秀ですが、着替えとか、入浴のお世話とかは任せられません。髪のセットに関しては負けましたが…くっ…。」
そう、今の私のこの姿。
髪をセットしたのもメイクを施してくれたのも彼、グレデリックだった。
まるで日本でテレビの中の人。そう、芸能界とかの人達にヘアメイクする人みたいだった。
とても器用。しかも、ナチュラルな感じで美を引き出してくれるみたいな。
最初はリンもランも同伴メンバーには入っていなかった。
そう、留守番待機。で、私のお世話はどうするんだと言う事になり、グレデリックが、『入浴のお世話は一部はできかねますが(洗髪以外ね)他はお許しいただければ。』って言ってのけた。下着とかの準備は自分でできるし、お風呂だって自分で入れるから、髪型だって気にしなかったら自分でできる(ただし、簡単なポニーテールとか、三つ編みね)。だから、ベスターにもそれで構わないと言っておいたのよ。女性の旅って大変だと思ったしね。で、リンとランが却下した。『男性のグレデリックにはヘアメイクとか無理でしょ!』って。ためにしやってみてと言われてグレデリックにお願いして、二人が崩れ落ちた。
うん、完璧だったね。
でも、頑張って訴えて、二人とも一緒に同行。無理しない様には言っておいた。
グレデリックは苦笑いだったな…。
「どうされましたか?どこかお身体が?」
グレデリック、医師免許も取得済みで、体調チェックされてしまいました。
うん、大丈夫だからね…
「特にお変わりない様です。ですが、ご無理はなさいません様に。何かあれば直ぐにお伝えください。」
そう言うと、『お時間です。』と告げられて馬車に案内された。
アルは、美しいシルバーの髪を風にゆらしながら、待ってくれていた。優しくエメラルドグリーンの瞳でこちらを見つめてだ。
「お待たせ。どうかしら?」
「うん、旅の装いもよく似合っている。これが楽しい新婚旅行出会ったら良かったんだけどね。落ち着いたら、二人で旅行に行こう。」
「二人で?」
「そう、二人だけでね。」
まぁ、アルがいつも側にいれば、護衛は…うん、隠れて着いて来るよね。
でも、そうなれば…楽しみ。
「楽しみにしておくね。」
そう言うと、抱き寄せられて、頬にキスを贈られた。
みんなの前で恥ずかしいのだが、微笑ましいものを見たと言う感じで見守られ感が半端ない。
アルにエスコートされて馬車に乗り込む。
二人だけの空間。
アルの馬は…うん、賢いね。しっかり着いて来ている。
そんな感じで出発し、その日の午後には目的地に到着した。
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