竜の恋人

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異世界の扉

異世界の扉

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着いた場所は、ディール帝国のお城。
帝国と言うだけあって、重厚感たっぷりの感じがした。
海を挟んで北側に障壁があり、魔族や魔獣と言ったものの侵入を防ぐために、この様な建物が多く建てられていると本で読んだが…
うん、まるで要塞の様だ。
要塞都市?このお城の周りもそんな感じがした。
住民は穏やかそうには見えたけどね…

馬車止めで馬車を降り、この国の第一皇子の案内で城内に入った。
第一皇子であるから、皇太子?と思ったけれど、それは違った。
王位継承権は物が、この国は魔人族でなければ皇帝になれない決まりらしい。
この案内役まで勝手出てくれている方はヒト族であるからと笑っていた。
どうも、あの時姉に着いていた人が皇太子だったらしい。
あの人、確か第三皇子だったよね。

「私も、直ぐ下の弟も魔人族ではないんです。この国は後継者の条件で、『魔人族である事』とされていますからね。直ぐ下は竜人族なんですよ。我が国は側室を三人まで持ってもかまわないとされていますから。皇帝の考え次第ですけどね。ちなみに、我が皇太子は妃は一人で良いとお考えですよ。私達もいわゆる家族。よろしくお願いしますね。」

そう言って、穏やかな笑顔をおくられた。
うん、しかも、とっても良い笑顔だ。嘘偽りのない。

よく家督争いとか向こうの世界でもあったけど、こっちの世界には無いのだろうか?
私の住んでいる国は、王様なんかは竜人族の者とされている。
世継ぎだけが指定種族であればまだね…確かアルの友人で王弟殿下も竜人。
仲良しでそんなドロドロした事は一切ないらしい。
アルが言うのだからそうなんだろうけれど…

まぁ、その辺りは今は良いとして…
えっと、私、姉のおかげでこの国の上位の方々ともお付き合いが必要?

うっ…嬉しいけど…ストレスが半端ない気がして来た…
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