兄様達の愛が止まりません!

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悪役令嬢回避

初めてのお茶会

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第三皇子のお茶会参加以降は、お茶会に行った事はなかったんですよね。
で、今回は、アシュ兄様主催のお茶会になったんだ。
ギル兄様と同年代のお友達は、兄様同様にもうすぐ入学される学園の準備で忙しいようだった。

アシュ兄様から、ギル兄様、エル兄様、私へと招待状が渡された。
兄様達には水色の封筒に、私には白地に花柄の縁取りがされた封筒だったんだ。

侍女達に聞くと、男性と女性に渡す封筒は基本はこのような感だそうです。皇族などの場合は白い封筒に金の縁取りがされていて、それぞれの紋の封蝋がされるらしいの。貴族の場合はその家の紋だとか。
で、以前第三皇子からのは父様が受け取ってお返事されていたから、私は見ていなかったのよね。頼んだら見せてもらえそうだけど、興味あるの?なんて聞かれても困るから、見せてもらうのは諦めている。またの機会に、今度は私宛に届くかも知れないし…兄様達にお願いして見せてもらうのも有りかも知れない。
兄様達に届いたのであれば、私に「行きたい?」なんて聞かれて、そのような会の招待状をいただいてくる事もないだろうしね。

「さすがアシュレイ様ですね。」

そう言って、綺麗な文字の宛名書きを褒めていた。
うん、兄様達の文字がお綺麗なのは知っていた。
ギル兄様のは、綺麗で流暢な感じ。しかも綺麗なまっすぐ横に書かれている。アシュ兄様のは流暢で綺麗なんだけれども、時々癖なのか、やや右肩上がりの文字だった。
私は…少し丸っこい感じで、エル兄様のはカチカチな感じ。ギル兄様やアシュ兄様は、そのうち綺麗な流暢な感じになるよ。いっぱい書いたらねって言っていた。
練習あるのみって事なのね…。

で、講師の先生や侍女達に手伝ってもらって参加させてもらいますってお返事を書いてお渡ししたんだ。ギル兄様が自分も手紙が欲しいって言われたから、今度書いてみようと思っている。
そのためには便箋を買いに行きたいな。封筒とのセットで、封蝋もあった方が良い?

ちょっと悩んだ言葉が口から出ていたみたいで、今度買いに行こうってギル兄様に誘われたんだ。学園に持って行く物で欲しい物があるからって。で、アシュ兄様もお茶会の茶葉を買いに自分で行きたいって事になり、エル兄様も欲しい物があるという事で四人で出かける事になったんだ。勿論護衛はつくけれどね。
ついて行く侍従はギル兄様とアシュ兄様の者のみになったんだ。
そんなに大勢連れて行くと、店側も対応が大変になるだろうからって。

高位貴族は、店側に商品を持って来てもらう事が多いけれど、父様が社会勉強だからって兄様達がいる条件で許可されたんだ。

あの時乗った侯爵家の馬車に乗って街の入り口で降りる。馬車は馬車止めに移動させて、従者がそこで待機しているらしい。貴族様用の場所があるんだって。初めて知った。
街の地図は父様のお部屋にあるらしいんだけど、見せて貰えばよかったのかも知れない。
もし迷子になった時様にね。

「レイン。手を繋ごう。それとも抱っこにしようか?」
「兄様、手でお願いします。お屋敷でないので、抱っこは恥ずかしすぎます。お屋敷でも恥ずかしいのに…。」
「そう?残念。」
そう言ってクスクス笑っていた。
「エルは僕と手を繋ごう。人通りが多くなって迷子になったら困るからね。」
「兄様、これは手を繋ぐのではなくて…」
アシュ兄様もエル兄様を揶揄う様にエスコートの様に腰に手を回していた。
「バレた?残念。」
うん、こっちもクスクス笑ってる。
もう、私達が初めて街に来たからって酷いと思う。
思わずぷりぷりしていたら、「ごめんごめん。」ときちんと手を繋いでくれていたんだ。

背後の護衛も侍従も笑いを堪えているのがよくわかった。
うん、酷すぎる。

「最初はそうだな。文房具店が近いからそこから行こうか。で、次に紅茶専門店。疲れたらその近くに飲食ができる所があるからそこに行こう。」

そう言って、手を引いて案内してくれたんだ。
ついつい物珍しくて見入ってしまう。

「中央のあたりに広場があって、そこには噴水もある。噴水の周囲を囲む様に露店が店を出してるから、そこで食べるのも良いかも知れないな。」
「兄様達は何度か来た事があるんですか?」
「あぁ、父上と一緒の時と、僕達と友人達とで来た事もあるよ。護衛は少し離れてついて来ていたけどね。今も少し離れてついて来てるだろ?」

気がつけば、護衛の者に姿が見えない。侍従達も?

「買い物をする時に側に来るよ。予定の店に先回りしてくれていたりするんだ。混んでいたりしたら、場合によっては護衛しにくくなるからね。私達の侍従達が離れてついて来てくれだしたのは、つい最近だよ。父上の許可が出てからだ。それまでは、護衛騎士だけが離れていたんだ。」
「なるほど…。なら、私が買い物に行くとしたら、侍女は常にいる事になるのですか?護衛も?」
「レインは女性だからね。レイン一人は、まずないな。侍女達が咎められたりするから、一人で勝手に出かけてはダメだよ。」
「エルも、必ず誰かを連れて行く事になる。絶対に安全だとは言い切れないからね。それに、周りに迷惑をかけてしまう事もあるから覚えておいて。」

そう言われてしまえば、素直に頷くしかない。
二人でこくこくと頷いて返事をした。

「うん、やっぱり可愛すぎて他の者に見せたくないな…。」
「確かに、でも約束は守らないとレインやエルに嫌われそうだ。」

兄様達はなんとも言えないお顔になったんだ。
一瞬だけどね…。

「さて…。」と連れられてついた場所は、文房具と雑貨が置かれた店だった。
カランカランとドアを開けたらドアについていた鐘が鳴った。

兄様に「どうぞ」と促されて入って行く。
右側が文房具、左側には可愛らしい雑貨が置かれていたりしたんだ。
可愛い雑貨の方にも興味があったけれど、目的の物を先にと思って、レターセットが置かれている棚に向かう。
色とりどりの物や、紙質の違う物まで取り揃えてあった。
アシュ兄様から頂いた物と同じ物を見つけ、ここで購入されたんだと思ったんだ。エル兄様も同じ事を思ったらしい。

私とエル兄様は好みのレターセットをいくつか見繕い、他にも何かって見てしまっていた。
お小遣いは父様からいただいていたけれど、侍従がこういう所では支払いをするらしく、買っても大丈夫かついつい確認しに行ってしまった。

「レイン。私がついて来てるから、私に聞いて欲しいな…。」

そう言われて、思わずごめんなさいと謝ったんだ。
兄様は欲しい物を見つけていたらしく、既に店の者に預けていた。購入予定として。

「小物とかも見る?何か欲しい物とかあるかな?」

そう言われて、少し考える。
見たいけれど、直ぐに欲しい物は…。

ふと目にとまったのは、ペーパーウエイト。父様のお部屋で見た事がある物だ。
そう言えば、ギル兄様はもう少ししたら学園に行かれるから、何かお祝いを買いたいと思ったんだ。

「アシュ兄様。」

アシュ兄様の方に駆けて行き、ギル兄様のプレゼントを選びたいと告げた。
なら、三人で選んで買おうって事になり。

「兄上、確か父上に頼まれていた物がありましたよね。お願いしてもよろしいですか?」

そう言って、ギル兄様をまた文房具側に向かわせてくれたんだ。

「どれが良い?」
「これってどうかな?」
「この色綺麗。」

そう言って選んだ物は、程よい重さのドーム型だった。
ガラスの中に小さな魔石が入っているのだけれど、暗い所に持って行くとその石は発光して夜空の星の様に見えるんだと店の方の説明だった。入っている石は私やアシュ兄様、エル兄様のお色だから、私達からのプレゼントだと理解してもらえる。店主にお願いして箱に入れてリボンもかけてもらったんだ。私が代表でバッグの中にしまって持っておく事になったんだ。

「お待たせ、父上のは見つけておいたよ。支払いも全部済ませておいた。で、どうする?もう少し見る?」
「大丈夫です。」
「私も大丈夫。」
「なら、次の店に行こう。他の客も入って来て店内が増えているからね。」

そう言って私達は次のお店に向かった。
次のお店は紅茶専門店というだけあって、豊富な茶葉が取り揃えられていた。
香りも色々で、甘酸っぱい物あれば、芳醇な香りやチョコの様な甘い香りもあった。

「蜂蜜紅茶と、林檎の香り。あと、アールグレイ、それと…。」


兄様がお茶会として予定していた物、母様からのリクエストの物など、色々と購入している様だった。

「これ、チョコレートの様な味がして少し面白いんだ。」

そう言って、さっき茶葉の香りを嗅がせて貰った、チョコ風味と言われた物も購入した。
単に紅茶だけかと思えば、可愛らしい紅茶用のカップも置いてあったし、紅茶のカップよりも大きめのカップもあった。

ペアのカップを見つけて、エル兄様と二人で私達と兄様達様に買おうって事になったんだ。
勉強中にお茶をこのカップに入れたら、飲みながらできそうって。侍従や侍女達が直ぐに入れてくれるから、そんな心配は不要なんだけどね。「父様と母様用もなかったらダメかな?お土産?」って事で、色違いのペアカップを三セット購入です。少し散財してしまいました。
でも、心はウキウキ。

そんな私達の姿を兄様達は微笑んで見守ってくれていたんだ。そのカップ達はエル兄様のバッグに入れました。お会計は侍従が私達のお財布から出してくれたのを確認したんだ。

その後、店の横に隣接されたカフェで一旦休憩って話になり、移動しようと思って…。
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