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悪役令嬢回避
学園祭
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そして学園祭当日になった。
ギル兄様は学園生なので先に行かれたんだ。
そして私達も学園に向かうことにした。
貴族の普段着みたいな感じに、ほんの少しオシャレって感じにしてもらったんの。
エル兄様は、白のタートルネックの服にダークグリーンのジャケット。ジャケットにはアシュ兄様の色の刺繍が袖のあたりにされていた。しかも袖口と裾に刺繍と同じ色のレースが付いているのよね。襟にも少し同じレースが使われていて、可愛らしい感じだ。貴族の子供はレース付きが当たり前?とも思ったのよね。下はジャケットと同じ色のハーフパンツ姿で少しお膝が見えるんだ。アシュ兄様は同じように白のタートルネックの服にお揃いのジャケットで、レース無し。袖口はエル兄様の色が刺繍がされていて、ジャケットと同じ色のパンツ姿だ。
兄様ぐらいのお歳になるとレース無し?
まぁ、エル兄様は可愛らしいから、レースが嫌味なく似合うからね…。本人は男らしいのが良いと言っていたけれど、母様プロデュースだからね。
私の方は、女の子だからって、エル兄様以上に頑張って服装に力を入れたみたい。可愛らしいんだけれど、他の人も多く学園祭を見に行かれるのだからと、フワリ感は抑えめにしたと言っていた。母様的にはふわふわのイメージにしたかったみたいなの。上は白のブラウスに紅の細めのリボンで結ばれていた。紺のジャケットには紅の刺繍糸で袖口などが可愛らしくも上品さを醸し出していた。ブラウスにはフリルが付いていて、ジャケットの袖口から覗かしたり、ジャケットの前からもフリルが可愛らしく見えていたんだ。スカートは紅だけど、ジャケットが紺だからね。ギル兄様の色は絶対に入っているんだね。髪は編み込みで一つにして、ここにも紅のリボンをアクセントとして使われていたんだ。鏡で見て、凄いと思ったのよ。一人では無理って。
侍女さん達の力作です。
「さぁ行こうか。」
今回も母様は留守番だ。父様にしっかり録画してくるようにと頼み、私達の事も気にして、注意して見守るように言っていた。
どう言う事でしょうか?と思ったら、母様曰く、私達が可愛すぎるから、何処かに連れて行かれるって真剣に言っていたんだ。
アシュ兄様はそれに対して大丈夫だと言い、父様も隠れて護衛を連れて行くからと言い、またレイも影を潜入させているので大丈夫だと言っていた。
どれだけ護衛を置いているんだろうか?と思ったら、別の方からも声がしてきたんだ。
「エド~、僕達もエドの護衛だよ~。」
「こら、お前達は留守番だと言っておいただろう。私とエルメシアが護衛として行くんですから。」
「え~っ、でも僕達も行きたい~。エルいいでしょう~~~~!」
エル兄様の周りを確かルディとポルトだったと思う。その二人の妖精が飛び回り、連れていけと言っている。
何も起こらないなら良いかもしれないが…、いやこの子達はダメだ。イタズラするのが目に見える。本人達はイタズラのつもりでなくても、十分迷惑をかけてるんだ。既に一度、エル兄様が風邪をこじらした原因の一つと言って良い行動をしたのはこの二人なんだから!でも、妖精なだけに強く怒れない~~~。
「ルディとポルトはお留守番だ。僕のお願いを聞いてくれたらお土産を買ってくるけど、どうする?聞いてくれないなら、そうだな~、枝垂れ桜で遊んでいる子達にお土産全部あげようかなぁ~。ルディとポルトには無しだな。うん残念。」
「それはヤダ~~~~。」
「お留守番して、アルベルトや母様の相手をしてくれるんなら、二人だけにみんなと別にお土産買ってくるよ。」
「う~~~~~~~ん、わかった。僕お留守番する。」
「僕も~。」
さすがエル兄様。これで別の意味での不安は減った。
「もし約束破ったら、グルグルの刑だからね。」
「「イヤ~~~~~~~。」」
そう言って妖精の二人は慌てて温室に向かって行ったんだ。
でも、まだ二人残っている。
この二人は…。精霊は知的であるけれど、大丈夫かな~。
「妖精王からも言われていますから、大丈夫ですよ。」
そう言って二人は笑ったんだ。
そして、すーっと姿を消した。気配も全く感じられない。
「えっと?」
「ここに居ますよ。」
いきなり気配が戻る。その気配の方に視線を送ると、エル兄様と私のジャケットのポケットの中にすっぽりと収まっていた。入っているのがわからないのはなぜ?違和感がない…。
「どうしても姿を消した方がいい場合は、完全に消せますから大丈夫です。」
そう言って今度はまた姿を完全に消して見せたんだ。
「ほら、大丈夫でしょう?」
そう言って、シルフィが私のジャケットのポケットの中に、エリルメシアがエル兄様のジャケットのポケットの中に隠れたんだ。
エル兄様のポケットもそこに入っているとは思えなかったんだ。入っていることがわかるような膨らみが…、不思議とない。私のもない…。
アシュ兄様は「いいナイトだね」って笑っていた。
「馬車の準備ができました。」
そう言われて、皆んなで乗り込んだんだ。
私達は楽しみにしていたのと同時に、まだ怖かったんだ。
父様達がどうにかしてくださっているとは思っても、まだその時ではなかったから…。
あの時見たのは今日の夕刻が最初だ。
あの女子生徒が隠れるようにして、あの媚薬入りのにおい袋を置くんだ。そして、明日の朝に問題が次々と…。
「エル?大丈夫だ。レインもね。今日は兄上が試合になるまで案内してくれると言っていたよ。僕達を楽しませたいと見物ルートとかも考えられていたんだ。だから、そんな顔をしないの。ねっ。父上達も兄上の試合を応援するまでは少し別行動されるんだ。エルやレインが見た事が実際に起こらないようにね。そうですよね、父上。」
「そうだよ。父様は頑張るよ。でも、本当は一緒に回りたかったんだ。レイわかっているから、一緒に頼むよ。」
「わかっておられたらいいのです。」
うん、一歳年上だと言うレイに父上は密かに怒られたようだ。
父上は苦笑いされながら、連絡はギル兄様とアシュ兄様にするからと言われたんだ。
学園に到着し、馬車止まりで私達は降りたんだ。
帰る予定時間は伝えていたし、もしもの時は直ぐに迎えに来てくれるとも言っていた。
「で、ここが学園の正門か~。あのスチルで見た正門。重厚感のある門の向こうがゲームで繰り広げられる世界。」
エル兄様は心の中で呟いているつもりだけれど、しっかりお声に出ていた。
エル兄様が前世でゲームとか小説といったものでこの学園の事をご存知なのは知ってはいるけれど…。
少し興奮しすぎですよ…。
アシュ兄様がそっとエル兄様の背中をポンポンしていた。
もう婚約者ですから、以前よりもさらに優しそうにだ。
「大丈夫かい?」
そう言って、エル兄様のお顔を覗き込んで話されていた。
私もそうだが、エル兄様もあの日からどうもギル兄様やアシュ兄様のお顔を見るのが恥ずかしくて、顔を隠すよについつい目を逸そうもうになる。実際にそうやってしまうと、寂しそうなお顔をされるから、頑張るんだけれどもね…。
「じゃあ、また後でね。ほら、あそこでギルが待っているようだ。」
父様がギル兄様がいると教えてくれました。
正門の向こうに学園の制服姿のギル兄様。
入学式以来に見る背景と兄様の姿ですが…。
「エル?」
「あっ…。」
アシュ兄様の笑顔が怖い。エル兄様はまたついついやっちゃいました感が半端ないです。
ですが、私はそれ以上に拾った声の数々で、少し落ち込んでしまいます。
はぁ~。
正門を通り抜ける際の違和感を感じましたが、それはエル兄様には感じる暇はなかったみたいにすむーずに通り抜けられてて、少し驚いた。
違和感を感じて通り抜けし、兄様達の会話を拾って落ち込んでしまう私は…。
今目の前では、他のご令嬢の女子生徒達に囲まれているギル兄様と目が合い、兄様は私達の顔を見ると、嬉しそうにその輪から抜けでてこっちに走ってこられたんだ。
走ってきてくれるのは嬉しいけれど、背後にいる女子生徒達が睨んでいたり、恨めしそうにしていたりと、何とも言えません…。
そう、あの時風魔法で拾った声は…。
「ギルベルト様。今日試合に出られるのですよね。私しっかりと応援いたしますね。」
「ギルベルト様、今からご予定がないのであれば、ぜひ私と廻っていただけませんか?」
「いえ、私と!」
「すまない。私には既に決まっている人がいるんだ。その人をここで待っているんでね。」
「そんなはずありませんわ。だってどなたとも、婚約の打診をお受けになってはいないではありませんか。それに、ピアスをされていますが、同じ物をされている令嬢などおりませんもの…。」
確かに、婚約した相手は妹の私。ギル兄様にとっては婚約者であり、義理の妹。
私達が参加するお茶会の席で、兄様達との婚約の証しをまだ誰にも見せていないんです。
手紙では教えておいたけれどもね…。
私とエル兄様は、知り合いの友人の屋敷のお茶会ぐらいしか、第三皇子お茶会で以降参加していない。
ギル兄様やアシュ兄様のように社交界の勉強としては、年齢的にまだ早いと言う理由もあるのだけれど、それ以外も父様が考慮してくださっていたんだ。
だから、そのご令嬢達の言い分もわかる。
自分達にはチャンスがあると思っているんだろう…。
確か、エル兄様の前世の知識で、ゲームとか小説の設定とは変わってきてるけれども、ゲーム上などではギル兄様もアシュ兄様も婚約者は決まっていなかったんだ。高等部で聖女と出会う時に婚約者設定はどうすると言う意見が結構出たと、大人の女性が言っていた。「で、結果的にはいないんだよね。まぁ、そのための設定で、この二人の義理の弟と妹が悪役設定になるのよ。屋敷に厄介な弟と妹がいて、婚約者どころではなかったって感じでね…妖精のイタズラで、家族の悲劇もあったりしてね…。おかげでいい感じになるってスポンサーの意見でね~。」と。
「聖女と関わる事で、人生が変わって行くのがゲームの醍醐味…。」と言いながら笑っていたけれど、それが現実の私やエル兄様なら、そんなのいらない。そうなりたくないんだ…。
既に『妖精のイタズラ事件』は回避されているし、私もエル兄様も家族に受け入れられて、しかも二人ともが…その~、そう、こっ…婚約までしてもらってだ。大切にされてるんだよ。今の所は…。
ちょっとこの先に恐怖が待ってる気がしてかなり不安ではあるんだけどね…。
少し惚気て気分は上がったけれど、その後の事を思い出して急降下。
しょぼんだよ…。
「レインもエルも、アシュもよく来てくれた。父上は?」
「父上は用事があると、後で合流しようって言われたよ。これを使ってって。」
そう言ってアシュ兄様が襟につけているものを触って見せていた。
父親達が付けているものとよく似ているけれど…それは父上達と連絡を取るものなんですね。少し変わっていますが、新たな機能付きに変更したのかも?
「そうか、ん?レインどうした?」
ギル兄様は私をそっとそっと抱きしめながら顔を覗き込んできた。
思わず逃げたくなったけれども逃がしてくれず、さらに抱き込まれてしまう。
大勢がいる場でこれは恥ずかしすぎる…。
「兄上のご令嬢とのやり取りが聞こえたんですよ。相変わらずですね…。」
「そうか~。風魔法が上手に使えるようになったんだね。さすがは私のレインだ。ふふふっ、可愛い。でもその可愛い顔を他の男子生徒とかに見せたくないな。いや、私が側にいて見せびらかせば、大いに牽制になるか…。ふむ。イヤだけど仕方ないね。レイン。私にとって大切なのは君だけなのは知っているだろう?そんな可愛い顔を他の者に見せて…僕に嫉妬させたいの?困ったなぁ。今日が試合でなければ連れて帰るのに…。」
「兄上、学園行事で早退はダメでしょ。しかも今日の試合は二人ともそうだが、僕も楽しみにしているんですから。そうだよねレイン。」
アシュ兄様にそう言われて、ギル兄様にも嬉しい言葉をいただいたんだから…。
「はい…。御免なさい。嫉妬しました。兄様は私達の兄様ですが、私の大切な人なのにって…。」
「そこは婚約者だと言い切って欲しいんだけれどもね。でも嫉妬してくれたのは嬉しいし、『私の大切な人』と言ってくれたのも嬉しいよ。
そう言ってぎゅっと抱きしめて、両頬にキスをおくられた。
向こうのほうで、「きゃー」とか「嘘でしょ~~~」「私の方が断然似合うのに!」なんて声が聞こえてきて、ついつい笑ってしまったんだ。
「レイン。皆んなが嫉妬してるよ。兄様の特別だって知られて。良かったけれど、気をつけてね。」
エル兄様がこそっと私に耳打ちするから、こくんと頷いた。
兄様にとって私が大事な存在だと気づき、自分達が上だとアピールしてくるかもしれないって事ですよね。
気をつけますよ。
そう意気込んだ途端に、直ぐにギル兄様に確保されてるように抱きしめられた。
それよりも、ギル兄様を見つめる者も多いけれど、アシュ兄様を見つめる者も案外多くいるな。
私を応援してくれているエル兄様が何か諦めるような…。
「エル?」
アシュ兄様が心配そうにエル兄様を覗き込んでんだんだ。そして、何かに気がつき、いきなりエル兄様を隠すように抱きしめて…。
えっと…。
「兄上、ここは移動しましょう。あの男がいます。」
アシュ兄様がギル兄様にそう言って、ギル兄様の視線の先を追おうとしたら、ギル兄様に目を手のひらで隠された、アシュ兄様はエル兄様に却下されていた。
見るなと…。
その時、ジャケットにいる精霊達がしっかりその者を視界に留めていた事には誰も気が付いていなかった。
「アシュもエルもレインも行こう。まずは何から見たい?」
そう言ってその場を離れることになったんだ。
エル兄様はアシュ兄様に腰を支えられて連れ、私も抱き上げられそうになるのをお願いして手を繋いでもらったんだ。
でも見えたのは、あの男だ。
何か呟いている…
唇の動きがなんとか読めた…。
「やっと俺の前に姿を現せてくれたのに、何でその男の側にいる?俺は妖精に愛される者だから、君はこの俺の側にいるべきだ。俺の元に連れ帰らなければ…。」と…。
思わずゾッとした。
何をいっているんだろうか。
連れ帰るとかいっている対象はエル兄様だ。
でも、エル兄様とあの男の接点なんて…
「エル。大丈夫だ。父上達が動いているから。だから安心して。僕の側から離れないで。いいね!」
そう言って、ギル兄様はさらにエル兄様をグッと寄せられるようにして歩いていた。
アシュ兄様も怒っている。
あの映像のような事はまだ起こっていない。起こっていないけれけれど、なぜ自分のモノのよう言うんだろうか…。
今は不快にしか思えず、相手からは呟かれているだけ。気持ちの良いものではないが、無害とも言える状態だ…。
まだ罪に問えないし、捕えるのはもちろん無理だ。
「アシュ兄様…。」
「あぁ、大丈夫。そうだ。エルの好きそうな物があるんですよね。」
「ん?あぁ、商人達の露店場所は直ぐそこにあるんだ。あの時、美味しそうに食べていた物があるよ。レインも好きだったよね。行こう!」
そう言って、食べ歩きを開始したんだ。
私の事も大切にしてくれているが、今はエル兄様の方が危険度が高すぎると私でも判断し理解できる。なら、話を逸らして、エル兄様が楽しみにしていた露店での食事の方がいい。
このために、今日の朝食はほとんどいただかなかったしね。
あぁ~、美味しそうな匂いがする。エル兄様も食に興味が移ったようだった。
見えてきたのはあの時見た露天商のテントと同じ物だ。
思わず私達はかけだして行きそうになったが、途中から手を繋いで歩いていたんだ。そこはしっかりと兄様達に手を引っ張られてダメだよって怒られたからね。
笑いながらだったけれどもね…。
ギル兄様は学園生なので先に行かれたんだ。
そして私達も学園に向かうことにした。
貴族の普段着みたいな感じに、ほんの少しオシャレって感じにしてもらったんの。
エル兄様は、白のタートルネックの服にダークグリーンのジャケット。ジャケットにはアシュ兄様の色の刺繍が袖のあたりにされていた。しかも袖口と裾に刺繍と同じ色のレースが付いているのよね。襟にも少し同じレースが使われていて、可愛らしい感じだ。貴族の子供はレース付きが当たり前?とも思ったのよね。下はジャケットと同じ色のハーフパンツ姿で少しお膝が見えるんだ。アシュ兄様は同じように白のタートルネックの服にお揃いのジャケットで、レース無し。袖口はエル兄様の色が刺繍がされていて、ジャケットと同じ色のパンツ姿だ。
兄様ぐらいのお歳になるとレース無し?
まぁ、エル兄様は可愛らしいから、レースが嫌味なく似合うからね…。本人は男らしいのが良いと言っていたけれど、母様プロデュースだからね。
私の方は、女の子だからって、エル兄様以上に頑張って服装に力を入れたみたい。可愛らしいんだけれど、他の人も多く学園祭を見に行かれるのだからと、フワリ感は抑えめにしたと言っていた。母様的にはふわふわのイメージにしたかったみたいなの。上は白のブラウスに紅の細めのリボンで結ばれていた。紺のジャケットには紅の刺繍糸で袖口などが可愛らしくも上品さを醸し出していた。ブラウスにはフリルが付いていて、ジャケットの袖口から覗かしたり、ジャケットの前からもフリルが可愛らしく見えていたんだ。スカートは紅だけど、ジャケットが紺だからね。ギル兄様の色は絶対に入っているんだね。髪は編み込みで一つにして、ここにも紅のリボンをアクセントとして使われていたんだ。鏡で見て、凄いと思ったのよ。一人では無理って。
侍女さん達の力作です。
「さぁ行こうか。」
今回も母様は留守番だ。父様にしっかり録画してくるようにと頼み、私達の事も気にして、注意して見守るように言っていた。
どう言う事でしょうか?と思ったら、母様曰く、私達が可愛すぎるから、何処かに連れて行かれるって真剣に言っていたんだ。
アシュ兄様はそれに対して大丈夫だと言い、父様も隠れて護衛を連れて行くからと言い、またレイも影を潜入させているので大丈夫だと言っていた。
どれだけ護衛を置いているんだろうか?と思ったら、別の方からも声がしてきたんだ。
「エド~、僕達もエドの護衛だよ~。」
「こら、お前達は留守番だと言っておいただろう。私とエルメシアが護衛として行くんですから。」
「え~っ、でも僕達も行きたい~。エルいいでしょう~~~~!」
エル兄様の周りを確かルディとポルトだったと思う。その二人の妖精が飛び回り、連れていけと言っている。
何も起こらないなら良いかもしれないが…、いやこの子達はダメだ。イタズラするのが目に見える。本人達はイタズラのつもりでなくても、十分迷惑をかけてるんだ。既に一度、エル兄様が風邪をこじらした原因の一つと言って良い行動をしたのはこの二人なんだから!でも、妖精なだけに強く怒れない~~~。
「ルディとポルトはお留守番だ。僕のお願いを聞いてくれたらお土産を買ってくるけど、どうする?聞いてくれないなら、そうだな~、枝垂れ桜で遊んでいる子達にお土産全部あげようかなぁ~。ルディとポルトには無しだな。うん残念。」
「それはヤダ~~~~。」
「お留守番して、アルベルトや母様の相手をしてくれるんなら、二人だけにみんなと別にお土産買ってくるよ。」
「う~~~~~~~ん、わかった。僕お留守番する。」
「僕も~。」
さすがエル兄様。これで別の意味での不安は減った。
「もし約束破ったら、グルグルの刑だからね。」
「「イヤ~~~~~~~。」」
そう言って妖精の二人は慌てて温室に向かって行ったんだ。
でも、まだ二人残っている。
この二人は…。精霊は知的であるけれど、大丈夫かな~。
「妖精王からも言われていますから、大丈夫ですよ。」
そう言って二人は笑ったんだ。
そして、すーっと姿を消した。気配も全く感じられない。
「えっと?」
「ここに居ますよ。」
いきなり気配が戻る。その気配の方に視線を送ると、エル兄様と私のジャケットのポケットの中にすっぽりと収まっていた。入っているのがわからないのはなぜ?違和感がない…。
「どうしても姿を消した方がいい場合は、完全に消せますから大丈夫です。」
そう言って今度はまた姿を完全に消して見せたんだ。
「ほら、大丈夫でしょう?」
そう言って、シルフィが私のジャケットのポケットの中に、エリルメシアがエル兄様のジャケットのポケットの中に隠れたんだ。
エル兄様のポケットもそこに入っているとは思えなかったんだ。入っていることがわかるような膨らみが…、不思議とない。私のもない…。
アシュ兄様は「いいナイトだね」って笑っていた。
「馬車の準備ができました。」
そう言われて、皆んなで乗り込んだんだ。
私達は楽しみにしていたのと同時に、まだ怖かったんだ。
父様達がどうにかしてくださっているとは思っても、まだその時ではなかったから…。
あの時見たのは今日の夕刻が最初だ。
あの女子生徒が隠れるようにして、あの媚薬入りのにおい袋を置くんだ。そして、明日の朝に問題が次々と…。
「エル?大丈夫だ。レインもね。今日は兄上が試合になるまで案内してくれると言っていたよ。僕達を楽しませたいと見物ルートとかも考えられていたんだ。だから、そんな顔をしないの。ねっ。父上達も兄上の試合を応援するまでは少し別行動されるんだ。エルやレインが見た事が実際に起こらないようにね。そうですよね、父上。」
「そうだよ。父様は頑張るよ。でも、本当は一緒に回りたかったんだ。レイわかっているから、一緒に頼むよ。」
「わかっておられたらいいのです。」
うん、一歳年上だと言うレイに父上は密かに怒られたようだ。
父上は苦笑いされながら、連絡はギル兄様とアシュ兄様にするからと言われたんだ。
学園に到着し、馬車止まりで私達は降りたんだ。
帰る予定時間は伝えていたし、もしもの時は直ぐに迎えに来てくれるとも言っていた。
「で、ここが学園の正門か~。あのスチルで見た正門。重厚感のある門の向こうがゲームで繰り広げられる世界。」
エル兄様は心の中で呟いているつもりだけれど、しっかりお声に出ていた。
エル兄様が前世でゲームとか小説といったものでこの学園の事をご存知なのは知ってはいるけれど…。
少し興奮しすぎですよ…。
アシュ兄様がそっとエル兄様の背中をポンポンしていた。
もう婚約者ですから、以前よりもさらに優しそうにだ。
「大丈夫かい?」
そう言って、エル兄様のお顔を覗き込んで話されていた。
私もそうだが、エル兄様もあの日からどうもギル兄様やアシュ兄様のお顔を見るのが恥ずかしくて、顔を隠すよについつい目を逸そうもうになる。実際にそうやってしまうと、寂しそうなお顔をされるから、頑張るんだけれどもね…。
「じゃあ、また後でね。ほら、あそこでギルが待っているようだ。」
父様がギル兄様がいると教えてくれました。
正門の向こうに学園の制服姿のギル兄様。
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「エル?」
「あっ…。」
アシュ兄様の笑顔が怖い。エル兄様はまたついついやっちゃいました感が半端ないです。
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確かに、婚約した相手は妹の私。ギル兄様にとっては婚約者であり、義理の妹。
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見るなと…。
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何か呟いている…
唇の動きがなんとか読めた…。
「やっと俺の前に姿を現せてくれたのに、何でその男の側にいる?俺は妖精に愛される者だから、君はこの俺の側にいるべきだ。俺の元に連れ帰らなければ…。」と…。
思わずゾッとした。
何をいっているんだろうか。
連れ帰るとかいっている対象はエル兄様だ。
でも、エル兄様とあの男の接点なんて…
「エル。大丈夫だ。父上達が動いているから。だから安心して。僕の側から離れないで。いいね!」
そう言って、ギル兄様はさらにエル兄様をグッと寄せられるようにして歩いていた。
アシュ兄様も怒っている。
あの映像のような事はまだ起こっていない。起こっていないけれけれど、なぜ自分のモノのよう言うんだろうか…。
今は不快にしか思えず、相手からは呟かれているだけ。気持ちの良いものではないが、無害とも言える状態だ…。
まだ罪に問えないし、捕えるのはもちろん無理だ。
「アシュ兄様…。」
「あぁ、大丈夫。そうだ。エルの好きそうな物があるんですよね。」
「ん?あぁ、商人達の露店場所は直ぐそこにあるんだ。あの時、美味しそうに食べていた物があるよ。レインも好きだったよね。行こう!」
そう言って、食べ歩きを開始したんだ。
私の事も大切にしてくれているが、今はエル兄様の方が危険度が高すぎると私でも判断し理解できる。なら、話を逸らして、エル兄様が楽しみにしていた露店での食事の方がいい。
このために、今日の朝食はほとんどいただかなかったしね。
あぁ~、美味しそうな匂いがする。エル兄様も食に興味が移ったようだった。
見えてきたのはあの時見た露天商のテントと同じ物だ。
思わず私達はかけだして行きそうになったが、途中から手を繋いで歩いていたんだ。そこはしっかりと兄様達に手を引っ張られてダメだよって怒られたからね。
笑いながらだったけれどもね…。
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