兄様達の愛が止まりません!

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青銅の鏡

もう一つの危機

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父様達から言われた通りに怪我には注意する様に気をつけることにして、学園での郊外学習に取り組むことになった。仲間との五人メンバーで森に入り魔獣や魔物討伐と、薬草採取などを行っていき、アシュ兄様は私とエル兄様と組んでいるし、後は友人二人とです。

私達二人ががスキル発動で崩れた時に対してのフォローにはどうしてもアシュ兄様が外せず、(エル兄様に対してはもちろん他の人には任せる気はないみたい)そこで仲良し男女の友人が一緒になったんだ。
残りの友人達も一つのチームになり、チームは別だけれど森での行動は近くで活動していたんだ。

今まで色々ありすぎて、多少の近くで活動する事許可されてるんだ。
場合によっては合同という事もあるからね。
少し甘い気もするけれど、今回のチーム編成は人数以外は自由だから…。

翌日はダンジョンに潜って魔石を集めたり、素材を手に入れたりもしたんだ。

ダンジョンの方は最深部に近づくに連れて凶暴性が増すらしくて、学生が入れる階は決まっていた。
今回は十回階までと言われていた。
それ以上奥は騎士団や冒険者、学園の教授などが必要な素材を求めて頑張るらしいんです。
この森の中にあるダンジョンは二十五階層まであるんだそうだ。
他のダンジョンよりも安定しているから学生達向きらしいんです。
他のダンジョンには行ったことがないからよくわかりませんが、エル兄様の知識では階層が定期的に入れ替わる場所があったりもするらしいし、もっと深く潜り込む場所もあるらしい。

そういえば、フィンレイ侯爵家の領地内にもあったはず。
一度行ってもたいとも思ったんだ。
一人では行きませんよ。
そんな事きっと…ギルが許してくれないだろうし…。

私は意外とダンジョンでの冒険が好きみたいなのよね。
凶暴な魔物にはびっくりするけれど、お宝探しみたいでね…。

もう少し奥に行ってみたいと思ったけれど、北の国に行く予定があるから無茶はできないし、だから今は我慢だね。

それでもアシュ兄様や友人達は結構ズバズバザクザクと倒していっていた。
エル兄様も意外と率先して倒しに行こうとするから、アシュ兄様が先回りしている感じ。
私は後方支援で防御魔法や治癒魔法。強化魔法を兄様達や友人に飛ばしまくっていたのよね。
宝箱を開けるときには呼んでもらって一緒に数個開けたんです。
ローブやロッドが出て来たときにはびっくりして…

「これはレインが持ってたらいいよ。」

そう言って皆んなが私にと言ってくれたから、ありがたくいただいて使ってるによね。
エル兄様やアシュ兄様、友人達もそれぞれ良いものが手に入って嬉しそうだった。

そうそう、外の森などとは違いダンジョン内で倒した魔物や魔獣は、討伐した後にダンジョンに吸収されるのか?綺麗に消えるです。魔石やちょっとした素材。ドロップアイテムとか言うものが倒れた魔物達がいた辺りに転がり落ちているけれど、飛び散った血液や肉片も綺麗に消えたんです。
うん、不思議…。

そうそう、ダンジョン内での魔物や魔獣相手であるから、どうしても怪我をしたりもする。そうした者達は直ぐに医療チームが対応してくれるんだけれど、私達は言われた階までしか行けないから、せいぜい擦り傷ぐらいでした。

私やエル兄様、アシュ兄様に友人達は自分達でも治癒魔法が少し使えれるから、出て来る時は無傷だった。
それに、私も後方支援で頑張りましたから!

出る前にアイテムバッグにローブとかを収納してから、ちょっとだけ制服の土埃などをパタパタと払い落とした。

「アシュレイ達も北の国オーベルムハイム国に同行するんだったな。エド君も。」
「はい。」
「貴族によっては許し難いことを言ってくる者がいるかも知れない。もし何か言われたら必ず私に報告するように。特にエド君が心配だなぁ…。アシュレイの側にいるんだよ。もし別の客室をあてがわれてていても同質でいい。向こうの行政官や文官職などには君達が婚約者である事も伝えている。流石に夫夫とは伝えられなかったんだ。どうしても一般年齢とかでね。」

側に近づいて来た第二皇子殿下はそう言って笑っていた。
えっといつの間に?
アシュ兄様は気づいていたみたいだけれど、私とエル兄様はちょっとだけビクッと肩を揺らしてしまった。

「後、今これに目を通しておいて欲しい。向こうの国には持っていけないからね。極秘資料だ。」

渡された紙の束の資料にアシュがさっと目を通す。そしてすぐにアイテムボックスに入れたんだ。
前日屋敷内の父様の執務室から渡された情報を頭の中に浮かべていく。
うん、あれとよく似た情報がいっぱいだ…。

「今回はとにかく視察。向こうの目を私達に向けて、暗部や影などが動きやすくするのが目的だからね。そこで新たな情報を手に入れれば良しとして欲しい。それらを踏まえて次に潜入するんだろう?まぁ頑張って欲しい。あの国には我が国にも色々とちょっかいをかけられたからね。」

うん、第二皇子殿下もお怒りな事をされたんだね。
聖女がいた時も色々あったみたいだし…。

そんな事を考えながら…。
うん、エル兄様が見せてくれたレイナ様のメモや父様の情報と被さってる。
頭に入れその日は別れたんだ。


そして当日。
簡単な出発式を終えてすぐに城のエントランスに並べられた馬車にエル兄様やアシュ兄様が乗り込むのだが…。

「さて、ならそろそろ向かおうか…。まずは馬車に乗って転移門から移動。一度向こうの城内に入り挨拶を交わしてから行動だ。」

そんなお言葉を風の魔法でか肩に乗っている精霊が拾ってくれたんだ。
今私達は家族で見送りに来ていた。
側には父様とギル兄様。
母様やアル、アイとは屋敷で見送ったんだ。
気をつけてねってハグされながら、母様がお守りをアシュ兄様とエル兄様に渡されていたんだ。
国も違うから、怪我とかしたら大変だもの。
私もお守り代わりで刺繍したものを渡し、新たに作ったポーションもアイテムバッグとボックスの方に入れてもらっていたんだ。
アイテムバッグは腕輪にも形状が変わる特殊であるから、アイテムボックスから取出しにくくても思い浮かべたら取り出せれる便利機能付きなんだ。
新たに刻印してたからね…。
この刻印がされているのは私達四人と父様、レイのだけなんだ。
帰って来たら母様のにもする予定らしい。

思わず腕輪にしている物をそっと指で触ったんだ。


それにしても視察団であるから、馬車の数は多い。騎馬もだけれど…。
国が準備した馬車で向かうのかと思ったが、エル兄様とアシュ兄様が今乗られたのは、我が家のあの魔改造した馬車でした。

殿下や側近達はもちろん別ですね…。

えっと…
多分向こうで小声で会話してるし、魔法で聞こえない様にもしてるのだろうけれど、私の肩に乗っているのはかなりの上位精霊であるからか、風に乗せて拾ってくれていたんだ。
聴こえてるのは父様とギルぐらい。
思わず顔を見上げてしまったけれど、うん、苦笑いしてた…。
でも…あれに乗る様に言ったのは父様達ですからね…。



「お前達は…」
「あぁ、気にしないでくれ。父上からエルと一緒であるからこの馬車が安全だと言われてね。我が家の侍従達も乗っているから問題ない。」
「いや問題ありまくりだろ。フィンレイ侯爵家の馬車だろう?少し見せて欲しい。」
「いやそれは出来かねる。我が家の特注品だ。父上の友人達や俺もエルも一緒に魔改造したからね。」
「それこそ国が持つべきぐらいの物だろう?」
「そうかも知れないが、それなりのメンテナンスも必要だ。国では無理だろう?」
「魔塔主がご友人だったよな…。恐るべしだ…。」
「そう言うことだ。エルさぁ乗ろう。」

そう言ってアシュ兄様は第二皇子殿下を適当にあしらい、エル兄様をヒョイと抱き上げてそのまま馬車の中に入れたんです。

そしてアシュ兄様が乗り込もうとした時にちょっと側近の一人に声をかけられたみたいで、その隙に…

「やっぱり凄すぎる!」

殿下が乗り込んで行くが見えたんだ。
あらら…

「えっと?」
「エルごめん。勝手に乗り込んできた。ドアを閉めるタイミングで…くそ!!」

アシュ兄様が珍しく悪態をついていた。

多分、殿下は面白いおもちゃを見つけた子供にように中を見回しているんだと思う。
側近達は流石に乗っては来なかったんだけどね…。


ドアの方からこちらを見ていて、普通に殿下が椅子に座ってはしゃいでいるぐらいにしか思えないと思うのよね~。
そう言うふうに見える特殊な刻印が施されているから…。

「凄いな。私もこっちが良い。」
「ダメですよ。あなたの乗る馬車には『皇族の紋』が入っているのですからそちらに乗ってください。ちなみにこの馬車の事を他言すればわかっていますよね?」

多分アシュ兄様が殿下を威圧しててるんだと思う。
向こうは皇族であるけれど、幼馴染の気安さがあるのかな?

「フィンレイ侯爵に冷たくされれば、私は父上からのお叱りも受けるからね。我が国から出て行かれでもしたら大変だと理解してる。でも良いなぁ。やっぱり一台ぐらいはこの様な馬車にしてもらった方が公務が捗る気がする。兄上ぐらいなら良いだろう?」
「ダメです。」
「なら、私が依頼したら良いか。一台だけ、なぁ一台だけ良いだろう?」
「はぁ…………、父上に相談だけしておきますが、期待しない様に。」
「よし、やる気が出た。特別馬車のご褒美目指して頑張るよ。君達が少しは自由に動ける様にね。」

「父様、アシュ兄様お約束してしまいましたね…。」

思わず横に立っている父様を見上げてそう言ってしまった。
父様の眉はへの字にしょげている様にも見える…。

「はぁ…………相変わらずだな…。レイン、第二皇子はいつもあんな感じだからな。しっかり最後は自分の要求を通す。相手を見ながら対応しているから、今度何か言って来たら私かギルに必ず相談しなさい。」
「アシュもまだまだですね。向こうで上手く目的が果たせれれば良いのですが…。」
「エルが関係したら大丈夫だろう。多少の振り回されそうになるかもしれないが私の自慢の息子だ。」
「そうですね。私にとっても自慢の弟ですから。」

馬車が城から出て行くのを見守り、私達は屋敷に戻る事したんだ。

エル兄様、アシュ兄様気をつけて、頑張って来てくださいね!
心の中でしっかりエールを送ります!
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