兄様達の愛が止まりません!

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他国からの嵐…

対抗戦後…その家族は

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友人達を連れて、子供達が出場する事になった試合を観戦している。
なってしまったと言うべきかもしれないけれど…。

今回は急遽の試合イベントとなったのだ…。
我が子であるあの子達は、本当に色々な事に巻き込まれてしまい、自分が学生であった時以上に波瀾万丈な学園生活を過ごしているような気もする。

私や幼馴染でもある友人達は、トラブルに巻き込まれると言うよりも、どちらかと言えば巻き込む側だったが…。
今、私の隣にいるレイにもよく世話になったなぁ…。

友人の一人であるカルロスは、教皇の身分を隠して神殿側から派遣された救護班としてこの試合に参加。奥方のレイナ殿まで連れてきていた。
彼らの息子が試合に出るからだろう。

奥方は、とある理由で長い間子供の成長を見守る事が出来なかったから、何か出場するのなら是非見せてやりたいとも思ったのだろう。
あいつの片腕として働いている者達も、その辺りは十分理解して協力しているのだろうなぁ…。

我が家に神殿側の者として来てくれた時と同じ神官職の格好で、二人揃って向こう側で応援しているようだった。

他の友人二人は、私やレイの側で観戦中だ。

「ほぉ~。あの闘い方はいいなぁ~。騎士団にスカウトするかぁ~。」
「そうだな…。あの魔法攻撃とかもいいんじゃないか?センスあるなぁ~。」

そんな感じで二人とも楽しそうにワクワクして見守っていたんだ。

学園祭のように全校生徒がそれぞれの部門で出場ではなく、留学生と在校生との対抗試合だから、異国の武器や戦術なども見れて嬉しいのだろう。
騎士団同士の試合でないから、他国の本来の戦闘とは少し違うかもしれないが、参考にはなる。

そうこうしていたら、一学年生の試合が終わり、次はレインの試合だ。
相手は、今回問題行動を起こした一人でもあるアグロス王国第一王女殿下。レイリーン•アグロス殿下だ。
子供達からの報告や相談により、レイに指示を出して影の者達を動かし調査させたんだ。
その結果、どうも…この王女殿下は、我が息子であるエドワルド…。
そう『エル』の愛称で我が家の家族に呼ばれている、愛しい我が子と同じ異世界の知識があるようだった。
調査報告書から、王女殿下の幼少時からの言動から、『転生者』と呼ばれる者である事が判明したんだ。ただし、本人や王女と双子である兄。アグロス王国第二王子オズワルド•アグロス殿下以外では、一部信頼できる者以外にはその事を隠しているようだった。

あの国の王は代々野心家が多い。現在の王もそのような感じであった。
ただ、異母兄である王太子と双子である王子と王女は、母親違いではあるけれど、兄弟妹で仲が良いようだった。
他の弟妹達は野心家の者が多いようで、その者達の母親達の影響も有るのか、足の引っ張り合いをしている節もあったんだ。
国王である父親の影響も有るだろうが…。

転生者としての知識を良いように利用されて、良いように潰されるのを懸念して隠していたのだろうなぁ…。

我が家においては、フィンレイ侯爵家の特殊能力で知る事が出来る事から、特にあの子達に執着を見せる息子達がその能力を発揮して護り守って、囲いもしていたのだ…。
国などに能力を知られて、良いように使い捨てられないようにも気をつけて…。

エルやレイン自身息子達二人の愛情を受け入れているから、我が家では余り過激でなければ見守る方針にもしていた…。
そのために、影の者達も活躍していたしな…。

それは良いとしてだ…。
カルロスの奥方であるレイナ様とエルが持つ異世界の情報はほぼ同じで、今回の騒動を引き起こされた理由なども、なんとなくだが理解できた。
理解できたが、納得できる事ではないがね…。

思わず怒りが込み上がりそうだ。
なんとか抑え込む…。

あの問題である異国の王女殿下は、その知識で息子のギルベルトと婚姻を結べるものと思い込み、双子特有のリンクによってか、王子殿下はアシュレイと婚姻を結べるものと信じきっていたようだった。
そして、我が家の宝であるエルやレインを卑下して…その結果がこの試合。

ギルベルト…ギルはレインを幼少期から愛して求め、自分の伴侶と決めた。
アシュレイ…アシュもエルを同じく幼少期から愛し求めて、自分の伴侶と決めたんだ。

友人であるカルロスの協力で、神殿側も認める婚姻を結び伴侶となっているが、今の世間一般的な婚姻年齢前での婚姻。よって、周囲からは婚約者同士と思われてしまっており、婚約の打診を多く送られ続けていた。
今も時々あるが、そこは全て丁重に断りを入れている。
時には圧力もかけてだがね…。

エルやレインを卑下して打診して来る者など、言語道断だ。
それに、我が侯爵家に対しても不敬だ!

まぁそれらの対応も、後数年で終わるとも思っているのだがね…。

だが…エルとレインを狙うあの男が、今回も関わっているとは…。
学園内に自分の手の者を潜ませて、この王子殿下や王女殿下に協力していたようだ。

そんな事を考えていると、試合では王女殿下が召喚獣を召喚してレインにけしかけていた。それ自体はあの国では当然の戦闘スタイルであるから、想定内だ。
想定内だったが、現れたのは『ソードグリズリー』という凶暴な魔物だった。

それを手懐けれる実力は素晴らしいとは思ったが、戦闘中で興奮していたのか、王女殿下の発言はかなり残念なものだった。

私やレイ、そして皇太子殿下の側に控えているギルをも怒らせるのに十分だった。

無論、レインの契約している精霊をも怒らせたようで…。
精霊が召喚獣に擬態して、今回の試合に参戦する計画ではあったけれど…。

思った以上のモノに擬態し、相手の召喚獣を消し去ったんだ。
そう、消滅だ…。
しかも、何か他にも行ったようだ…。
もしやと思うが…まさか、二度と召喚獣を呼べないようには…していないだろうか…。

あの国は、召喚獣を呼び出し使役できなければ、一人前として扱ってもらえない傾向がある。

特に、王家の者達がそうだったと記憶するが…。

王太子殿下は、あの国の王族では珍しいぐらいの優秀な存在だと認識しているから、大丈夫だとは思うが…。

精霊からの処罰は、少しやり過ぎのようにも感じはした…。
相手は…まだ将来がある子供だからな…。

レインにした行為は許し難いが、まだまだ先が長い若者であるから…。
大人であれば、徹底的に行うが…。

レインは無事勝利し、夫であるギルが飛んで行き、誰にも触れさせないような溺愛ぶりを周りに見せつける行為を発揮して退場して行ったんだ。

次の試合はエルだ。
こちらも相手の召喚獣は二体か…。
王子殿下であるから、戦闘に特化した訓練などもしているのだろう。
だが、その魔獣もエルの精霊が擬態した前では…。

精霊は自分が認めたものを侮辱される事を嫌い、必要以上に過激に対応する存在なのかもしれない。しかも、エルの存在価値を高めるためなのか、かなり珍しい上位の魔物に擬態していたんだ。

あの時見せた姿での参戦と思っていたが、全く別だ。

思わず眉間がぴくぴくしてしまう。
側にいるレイも…。
後でどう処理するか要相談だな…。

これでまた、エルやレインを手に入れようとする愚か者が現れる可能性が高くなる…。

考えたくないが、精神支配などされては困るんだ。
この試合でも、二体の魔獣消滅…。
だが、それだけでは済まなかったんだ。

弾き飛ばされ気絶して倒れ込んでいる王子殿下のポケットから取り出された紙…。
審判が学園長の方に報告に行き、皇太子殿下や私や友人達も呼ばれたんだ。

目にしたのは…。
昔、エルとレインが連れ攫われた時に使用された、あの時見た魔法陣と同じだった。

当時は、子供を利用しての犯罪行為で、目の前に拡げられている紙と同じ刻印がされた紙を誘拐したい人物に貼ると、応じる側の魔法陣側に転移するんだ。
それを利用しての奴隷とする人間達を収集する…。

我が国の国民達は、魔力が多く、スキル持ちも多い。
他国の者達が好意を示す容姿をしている者も多いのだ…。

『奴隷としての商品価値が高い』と言う事だろう…。
許せないがね…。

我が国では違法行為であるが、他国では了承以上に推進気味の国もあるのも事実だ…。
奴隷も私財の一つと考えている国もある…。

あの時の犯罪組織は、トカゲの刺青を入れている者が多かった。
かなり摘発して処罰して行っているが、未だ逃げている者もいる。

あの男が関係しているのは…。

「これは人一人ぐらい十分転送できるものだ。これをエドワルド君に貼り付けてどこかの場所に飛ばそうと考えたということか…。許せないね…。」

皇太子殿下が静かにお怒りだ。

「直ぐに調べ上げて、捕撲。組織的でもあろうから、組織壊滅も同時並行に。」

そう告げ、いつの間に側にいたのか、皇家の影の者達が了承して姿を消したんだ。
エルとレインと皇族の関係を皇王からお聞きして知っているのも…このようなお怒りの一つの要因でもあるだろう…。

さて、どうすべきか…。
侯爵家でも、徹底的に動くがね…。

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