オメガ転生。

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学園生活

やばい…

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慌ててジャケットの内側のポケットからタブレット入れを取り出す。
この中に薬を入れて置いたんだ。
即効性の注射器は今回自宅に置いてきた。

今まで特に必要性も感じなかったし、このような公の場だし…それに、医師団もいると聞いていたから…

動悸が治らず、少し手が震えてる?
手のひらに取り出した薬が床に転がった。
コロコロと転がって、追いかけれそうにないから、もう一錠取り出して口に含む。

口腔内にほのかに甘さが広がり、溶けていった。
これできっと落ち着くはず…
それまでに、どこかに身を潜めて、少し落ち着いたら、医務室がわりの控室に行こう…

そう考えて、よろけながらもどうにか歩き、薔薇に囲まれた庭園に足を踏み入れた。
綺麗に咲き誇る薔薇。
通常であれば、花を愛でながら、香りを楽しむのであろうが、今はその香りも苦しく感じてくる…
どうしたというんだろうか…
薬も効いて来ないし…

注射ほどの即効性はないが、もう効いてもいいはずなのに…

そばにあるベンチに座り込む。
そして、崩れ落ちるように横たわってしまった。

少し冷たいベンチが肌に心地良く感じてしまう…

「おい、こんなところにいたぞ」
「本当だ。少し目を離したらいなくなりやがって、あの人に怒られるところだったよ。でもさ、何か色っぽいな…」
「おいおい、やめとけって、後でバレたら何されるかわかんないぞ」

直ぐそばでそんな物騒な会話が聞こえてきた。
晩餐会を主催した皇帝の建物内、敷地内で…

動悸を抑えるように、胸を押さえながら体を起こす。

「見てみろよ、この潤んだ表情。たまんねぇ…鳴かせてみたいと思わないか?」

舌舐めずりしながら俺の頬を撫でてきた…
ゾクゾクする…

「ほら、物欲しそうにしてるぞ、ちょっとだけ…」

そういうと、ベンチに仰向けにされて、のしかかられる。
もう1人の男は、やれやれという感じで、俺の両手を頭上にまとめるようにして押さえ込んだ。

「やっ……やめ…」
「くくくっ…たまんねぇ~~」

いきなり唇を塞がれ、服のボタンを外されて…

目を思いっきり閉じて、顔を振り、拒もうとしたその瞬間、拘束されていたはずのものが解かれ、上にのしかかっていた重みが消えた…
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