オメガ転生。

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学園生活

事件です

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如月さんに起こされて、着替えた後、促されるように玄関に赴いた。
お世話になってるからね。
でも、どうしてここまで親切にしてくれるのだろうか?
物凄くありがたいんだけど、この屋敷の人達が皆温かい目で見てくれるから、なんだかむず痒い。
決して嫌ではないんだ。嬉しいんだけど、何というか……だな。

しばらくして、車の音の音が聞こえ、玄関を開けて待ってみる。
玄関先で止められた車からスマートに降りてきた雅貴さんに、一瞬ドキッとした。
何というか、かっこいい…
洗礼された動作や、侍従の方々に労う姿とか…

思わず見惚れていた。
ちょっと待て、僕は男で、雅貴さんも男性なんだけど。
いくら前世が女性だったとはいえ…
いくら雅貴さんが自分の好みの男性。そう、理想像的な男性だとしても…
あくまでも、前世でだよ、そう、前世で…

思わずワタワタしてしまう。
それに、この香りもやばいんだよきっと…えっ、香り?

他の人達は何も思わないんだろうか?従業員耐性??
決して嫌な香りではない。心地よくて、何だか…

「翔?」

ボーッと考え事をしていたら、いつのまにか雅貴さんが目の前に来て、心配そうに顔を覗き込んできた。

「あ…えっと、お帰りなさい」
「ただいま。君に『お帰りなさい』と言われると、凄く嬉しいよ。」

このイケメンオーラで、そんなに優しく言わないでほしい。イケメンボイスでクラクラ…いや、そんな事言ってる場合ではない。なんか変だ。

思わず背後を向いてしまう。
やばいんだよ。顔が火照ってるのがわかる。どうした僕???

「顔が紅いね。大丈夫かな?」
「雅貴様、申し訳ありません。翔様は先程まで入浴などをされてまして…」
「如月?そうなのか?では、風邪をひいては大変だ。湯冷めかも知れない」
「えっ、いゃ、待って…」

いきなり膝に手を潜らせられて、横抱き。いわゆるお姫様抱っこされてしまった。
前世の憧れ……じゃなくて、僕は男なんだから…

「おっ、下ろして、大丈夫だから」
「ジタバタしないでくださいね。そんなお顔で歩かせるわけにはいきません。ほら、私の首に腕を回して掴まって」

そう言われると、抵抗できなくなる。そうしないといけない気持ちになるのは何故なんだ?
このイケメンボイスがいけないのか?きっとそうだ…

寝室に連れて行かれ、そっとベットに降ろされるかと思ったら、雅貴さんがベットに腰掛け、彼の膝の上に横抱きに座らされた。
おでことおでこを合わされて、熱を測られる。
顔近いって…

さらに甘い香りがして、クラクラしそうだ。そうだ、換気だ換気しようよ~~

「熱はないですね。もしかして、私のフェロモンにあてられましたか?」

そう言いながら、嬉しそうに微笑んでいる。
フェロモンって、どういう事だ???
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