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学園生活
やばいです
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「恋人未満とは?」
眉間に皺を寄せられる。そして空気の温度が一気に下がった気がする。
ヤバヤバのブルブルだ。
思わずベットから降りて逃げようとしたら、腕を引っ張られて戻され、しかも上にのしかかられ身動きが取れない。
全体重をのせられているのではないが、絶妙に拘束されてしまっている。
前世女性だとはいえ、ドキッなんてときめいたりはしないよ。
男同士でこの体制??なんて思ったりするけどね。
そして、見つめてくる瞳は…怒ってるよね。
『コイツ、どうしてやろうか!!』なんてセリフが聞こえそうだ。
「えっと…その…なんだ」
「ん?」
「だから、その」
「……」
しばらくの何とも言えない沈黙。
数秒だとは思うが、数十分…いや、数時間にも値しそうな、そんな感じだ。
怖いよ~~~~~
「はぁ~~~」
大きなため息をつかれてしまった。
「翔。あなたは誰のものだという事をしっかり理解しないといけませんね」
「誰のものって、自分のもの?」
あっ、ヤバヤバ…
「そうですね…ですが、妖の執着を十分に理解していない。説明不足は、私のせいではあるのですね…嬉しすぎて、そこの所を怠った私の責任です。そうですね。そういう事ですね…」
「ごめんなさい。はい。あなたのものです。そうです。思い出しました。はい。ごめんなさい~~~んぐっ」
舌をねじ込まれて、言葉を塞がれた。
口腔内を暴れまわり、舌を味わうようにしごかれ、どちらのとも言えない唾液同士が混ざり合い啜られ、嚥下させられる。
鼻で息をすれば良いのは頭では理解できているのだが、上手くできない。
やばい。意識が持っていかれる…
ぐったりしたところで、唇を離される。
「学生であるがゆえに、手加減して来ましたが…本気を出しても?」
「許し…て…ごめ…ん」
涙で視界が塞がれる。
怖いという気持ちもあったが、怒った彼から悲しみを感じてしまった。
最強であろうこの人を、悲しませてしまった…
強者の妖にとって、番いは最も大切なもの。
自分の命よりも大切なものだと、以前読んだ本などにもあったし、ゲーム設定や、攻略本などにもあった。
番を奪われて、相手を殺害したとか、世界を滅ぼす勢いの事件があったとか。
番いが望むから世界を救ったみたというのもあった。
番いが望むから、世界が滅びそうに…というのはあったかも知れないけど、実際はそんな記録は残っていなかった。
知らないだけかもしれないけどね…
そんな執着を見せつけてくる者に対して、不味かった…
でもさ、ゲーム上では、自分はモブで、悪役令嬢の兄で、醜い扱いをされたり、ストーリー上ではほんの数行しか出てこないことも多々あったんだ。
妖の番いとされ、大切にされて…何て…思わないじゃないか!!
頭の中の思考がぐちゃぐちゃになる。
「ごめん…だって…あり得ない…僕なんか…」
涙が止まらない。
そして、訳の分からない事を口走っていたと思う。
いつのまにか拘束をされていた両手が自由になり、彼の胸をぽかぽか叩いていた。
力が入っていないから、ただ叩いていただけで…
「そうやって、自分の気持ちを全て話して。相手が理解できないかもとか、きちんと整理できず支離滅裂だからとか考えず、何でも良いから。不安も悲しみも、怒りも喜びも全て…受け止めるから」
そう言いながら、ぎゅーと抱き知れられ、あやされた。
いつのまにか彼の膝の上に横抱きにされて、なぜこのようにあやされてるのだろうか…
まるで幼児を抱きしめるように大切にされていた。
頬に、額に瞼にと唇が寄せられ、涙も彼の唇で拭われていた。
「ほんの少しだけ覗いたけど、ごめんね。大丈夫だから…」
何を覗いたのか訳が分からなかったが、彼の怒りが解けたので、まぁ良いか…なんて思ってしまった。
眉間に皺を寄せられる。そして空気の温度が一気に下がった気がする。
ヤバヤバのブルブルだ。
思わずベットから降りて逃げようとしたら、腕を引っ張られて戻され、しかも上にのしかかられ身動きが取れない。
全体重をのせられているのではないが、絶妙に拘束されてしまっている。
前世女性だとはいえ、ドキッなんてときめいたりはしないよ。
男同士でこの体制??なんて思ったりするけどね。
そして、見つめてくる瞳は…怒ってるよね。
『コイツ、どうしてやろうか!!』なんてセリフが聞こえそうだ。
「えっと…その…なんだ」
「ん?」
「だから、その」
「……」
しばらくの何とも言えない沈黙。
数秒だとは思うが、数十分…いや、数時間にも値しそうな、そんな感じだ。
怖いよ~~~~~
「はぁ~~~」
大きなため息をつかれてしまった。
「翔。あなたは誰のものだという事をしっかり理解しないといけませんね」
「誰のものって、自分のもの?」
あっ、ヤバヤバ…
「そうですね…ですが、妖の執着を十分に理解していない。説明不足は、私のせいではあるのですね…嬉しすぎて、そこの所を怠った私の責任です。そうですね。そういう事ですね…」
「ごめんなさい。はい。あなたのものです。そうです。思い出しました。はい。ごめんなさい~~~んぐっ」
舌をねじ込まれて、言葉を塞がれた。
口腔内を暴れまわり、舌を味わうようにしごかれ、どちらのとも言えない唾液同士が混ざり合い啜られ、嚥下させられる。
鼻で息をすれば良いのは頭では理解できているのだが、上手くできない。
やばい。意識が持っていかれる…
ぐったりしたところで、唇を離される。
「学生であるがゆえに、手加減して来ましたが…本気を出しても?」
「許し…て…ごめ…ん」
涙で視界が塞がれる。
怖いという気持ちもあったが、怒った彼から悲しみを感じてしまった。
最強であろうこの人を、悲しませてしまった…
強者の妖にとって、番いは最も大切なもの。
自分の命よりも大切なものだと、以前読んだ本などにもあったし、ゲーム設定や、攻略本などにもあった。
番を奪われて、相手を殺害したとか、世界を滅ぼす勢いの事件があったとか。
番いが望むから世界を救ったみたというのもあった。
番いが望むから、世界が滅びそうに…というのはあったかも知れないけど、実際はそんな記録は残っていなかった。
知らないだけかもしれないけどね…
そんな執着を見せつけてくる者に対して、不味かった…
でもさ、ゲーム上では、自分はモブで、悪役令嬢の兄で、醜い扱いをされたり、ストーリー上ではほんの数行しか出てこないことも多々あったんだ。
妖の番いとされ、大切にされて…何て…思わないじゃないか!!
頭の中の思考がぐちゃぐちゃになる。
「ごめん…だって…あり得ない…僕なんか…」
涙が止まらない。
そして、訳の分からない事を口走っていたと思う。
いつのまにか拘束をされていた両手が自由になり、彼の胸をぽかぽか叩いていた。
力が入っていないから、ただ叩いていただけで…
「そうやって、自分の気持ちを全て話して。相手が理解できないかもとか、きちんと整理できず支離滅裂だからとか考えず、何でも良いから。不安も悲しみも、怒りも喜びも全て…受け止めるから」
そう言いながら、ぎゅーと抱き知れられ、あやされた。
いつのまにか彼の膝の上に横抱きにされて、なぜこのようにあやされてるのだろうか…
まるで幼児を抱きしめるように大切にされていた。
頬に、額に瞼にと唇が寄せられ、涙も彼の唇で拭われていた。
「ほんの少しだけ覗いたけど、ごめんね。大丈夫だから…」
何を覗いたのか訳が分からなかったが、彼の怒りが解けたので、まぁ良いか…なんて思ってしまった。
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