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学園生活
やばいです
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朝日が上り、朝食をとった後、日頃の日課として行っていたトレーニングを一通りこなす。
柔軟及びランニング。そして剣を振るってみた。
前世は女性だったから、ストレッチや軽いランニングはしてたんだけど、この国に男子として生まれたからには多少身体を鍛えようと兄にくっついて始めたのが始まりだ。
当時は剣など振る事が出来るはずもないから木刀だったけど、兄が練習用の剣を平然と振っていた。
今思えば、あれがアルファとオメガの違いを実感し始めた一旦だと思う。
他にも色々違いがあったが、当初はそれを認めたく無かった。
その件に関しては仕方ないと思うし、家族の密かな協力もあったのだろう。
当時はそこまで考えが回らなかったけど、今では感謝している。
「はぁ、今日も良い汗かいたなぁ」
そう呟きながら、タオルで汗を拭い、シャワーでも浴びようと室内に戻る。
「翔様、汗をかかれたのですね。水分補給された方が良いかと」
そう言って侍従が準備してくれたグラスに注がれた水を飲む。
程よい冷たさで美味しくいただいた。
それに、ほのかに柑橘系の香りがして、口当たりも良かった。
「ありがとう」とお礼を言い、グラスを渡す。
「お風呂の準備もしていますので、入られてはいかがですか?」
わざわざ準備してくれたのなら、シャワーですますのは悪いな。
「ありがとう。そうするよ」
そう言って浴室に向かった。
昔から家族同然にこの家に仕えてくれている人達だ。
本当によくしてくれてると思うよ。
湯船に浸かり、ゆったりとした後、部屋に戻った。
出かけるのは今日の午後からだ。それまでまだ時間がある。
自室の机の中に隠してある古いノートを出して確認する。
そう、過去、前世の記憶を思い出した時、よく『数年後に思い出した記憶を忘れる』なんて小説や漫画で見た記憶があったから、実際自分自身もそうなって困らないように乱雑だが書き出しておいた物だ。
「これとこれは上手くフラグを折れたのか起らなかった。これは起こりそうになったけど、ギリギリで回避できたと思う。後は…」
ゲームでの出来事のようにならないように努力してきたのだ。自分で自分を褒めたいと思う。
でも、かなり危険な目にも遭いそうになった。
自分は悪役令嬢の兄。そして、あくまでモブであり、いろんなトラブルに巻き込まれるような設定だった。
あくまでもそれは前世で遊んだゲームの話だ。でも、実際今この世界で生きている。ゲームではなく現状だ。
回避した分、違うところでしっぺ返しが起こることもあるだろう。
「ヒロインの行動が違ったのは、妹がゲームのような高飛車な性格でもなく、素直な良い子に育ったせいもあるかも。あと、ゲームでは今の時点で婚約者もいたけど、現時点ではいないしなぁ…両親も政略結婚を押し付けて来ることもない。できるなら恋愛結婚させてやりたいと言っていた。この辺も違ってきてるんだよなぁ…」
ノートにこの辺がこう違うなんて付け加えて記入してみた。
その方が今後の役にも立ちそうだと思ったからだ。
そうこうしていたら、昼食の時間となり、簡単にとった。
妹は令嬢でもあるから準備が大変で時間がかかる。
両親も仕事をこなしたり準備をしたりと忙しそうだから、一人でとった。
ほら、男だから、着る服は簡単だしね。いくら礼装と言ってもだ。
ゆったりと準備をし、迎えが来ると言っていたから、その者が来るのを待つしかないか…
でも、一体誰が来るんだろうか?
両親は何も教えてはくれなかったけど…まぁ、そのうちわかるしな…
そう考えて、ソファーに腰掛けて本でも読んで待っていた。
柔軟及びランニング。そして剣を振るってみた。
前世は女性だったから、ストレッチや軽いランニングはしてたんだけど、この国に男子として生まれたからには多少身体を鍛えようと兄にくっついて始めたのが始まりだ。
当時は剣など振る事が出来るはずもないから木刀だったけど、兄が練習用の剣を平然と振っていた。
今思えば、あれがアルファとオメガの違いを実感し始めた一旦だと思う。
他にも色々違いがあったが、当初はそれを認めたく無かった。
その件に関しては仕方ないと思うし、家族の密かな協力もあったのだろう。
当時はそこまで考えが回らなかったけど、今では感謝している。
「はぁ、今日も良い汗かいたなぁ」
そう呟きながら、タオルで汗を拭い、シャワーでも浴びようと室内に戻る。
「翔様、汗をかかれたのですね。水分補給された方が良いかと」
そう言って侍従が準備してくれたグラスに注がれた水を飲む。
程よい冷たさで美味しくいただいた。
それに、ほのかに柑橘系の香りがして、口当たりも良かった。
「ありがとう」とお礼を言い、グラスを渡す。
「お風呂の準備もしていますので、入られてはいかがですか?」
わざわざ準備してくれたのなら、シャワーですますのは悪いな。
「ありがとう。そうするよ」
そう言って浴室に向かった。
昔から家族同然にこの家に仕えてくれている人達だ。
本当によくしてくれてると思うよ。
湯船に浸かり、ゆったりとした後、部屋に戻った。
出かけるのは今日の午後からだ。それまでまだ時間がある。
自室の机の中に隠してある古いノートを出して確認する。
そう、過去、前世の記憶を思い出した時、よく『数年後に思い出した記憶を忘れる』なんて小説や漫画で見た記憶があったから、実際自分自身もそうなって困らないように乱雑だが書き出しておいた物だ。
「これとこれは上手くフラグを折れたのか起らなかった。これは起こりそうになったけど、ギリギリで回避できたと思う。後は…」
ゲームでの出来事のようにならないように努力してきたのだ。自分で自分を褒めたいと思う。
でも、かなり危険な目にも遭いそうになった。
自分は悪役令嬢の兄。そして、あくまでモブであり、いろんなトラブルに巻き込まれるような設定だった。
あくまでもそれは前世で遊んだゲームの話だ。でも、実際今この世界で生きている。ゲームではなく現状だ。
回避した分、違うところでしっぺ返しが起こることもあるだろう。
「ヒロインの行動が違ったのは、妹がゲームのような高飛車な性格でもなく、素直な良い子に育ったせいもあるかも。あと、ゲームでは今の時点で婚約者もいたけど、現時点ではいないしなぁ…両親も政略結婚を押し付けて来ることもない。できるなら恋愛結婚させてやりたいと言っていた。この辺も違ってきてるんだよなぁ…」
ノートにこの辺がこう違うなんて付け加えて記入してみた。
その方が今後の役にも立ちそうだと思ったからだ。
そうこうしていたら、昼食の時間となり、簡単にとった。
妹は令嬢でもあるから準備が大変で時間がかかる。
両親も仕事をこなしたり準備をしたりと忙しそうだから、一人でとった。
ほら、男だから、着る服は簡単だしね。いくら礼装と言ってもだ。
ゆったりと準備をし、迎えが来ると言っていたから、その者が来るのを待つしかないか…
でも、一体誰が来るんだろうか?
両親は何も教えてはくれなかったけど…まぁ、そのうちわかるしな…
そう考えて、ソファーに腰掛けて本でも読んで待っていた。
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