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学園生活
そんな事が
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食事が終わり、各々自由部屋に戻ったり、宿の庭を散歩や少し休んでもう一度温泉に浸かりに行ったり、僕のようにお土産を見に行ったりした。
思ったより広めの店舗で、店の中には試食や試飲できる場所もあった。
「さて、どうしょうかなぁ…」
色々と眺めたり、少し手に取ったりして思案していた。
沙霧君も、色々と考えてるようだ。
「これってどうだろう…」
お土産によさそうなお菓子を見つけて手に取る。
箱の中のお菓子の数も、多すぎず少なすぎずこんなもんかと思った。
少し目線を変えるとお酒のコーナーがある。
今の僕は飲めないけど(というか、飲ませてもらえないけど)…
「雅貴さんなら…もっと良いお酒飲んでるだろうなぁ…でも、この瓶お洒落だ…」
そう呟きながら見ていたら、いきなりガシッと掴まれた。
なんなんだ?というより、誰??
「おっと。可愛い顔してるな。お前、今晩俺の相手をしろ!」
そう言って、口を抑えられる。
その男の侍従らしい男が僕の持っていた物を取り上げ、適当に置いた。
「さぁ、行くぞ」
そう言って無理やり引き摺られる。
男からは微かにお酒の匂いがした。
こいつ、酔っ払いか?!
もがき逃れようとしたが、意外としっかりとした体型なのか、びくともしない。
「ん~~ん~~」
声にならないうめきをあげ、棚でも蹴ったら沙霧君が気づいてくれるかも……
そんな事を一瞬思った隙に、身体が宙に浮いた。
抑えられていたても外れ、男からは離れた場所に身体が降りた。
ドスンというより、ふわりと降ろされた感じだ。
『えっ??????』っと思った矢先に、自分を拉致しようとした酔っ払いが床に這いつくばり、侍従の者も、その側で伸びていた。
「翔君。大丈夫?この宿は上級の貴族が良く利用して、安全だと思ったんだけど、時々変なのがいて困るね。酒に溺れるなんて、カッコ悪い。気分が悪くなるから、お土産は明日にしましょう」
そう言って手を引かれた。
えっ?あの人ほっといて良いの??
「大丈夫ですよ。宿の人か店の人が対応してくれますから…」
引かれながら背後を振り向くと、男の人二人以上で対応しているのが見えた。
対応してくれるなら…まぁ良いか。
それより、沙霧君が助けてくれたのか…よかった…
部屋についてから、身体が震え出した。
あの時は、いきなりだったから…
でも、後を思えば、あの時…
「大丈夫ですか?」
そう言って、沙霧君が心配そうに覗き込む。
自分は俯いて部屋に接されていたソファーに沙霧君に促され座っていた。
怖かった。もし、沙霧君がいなかったら…
逃げようと思ったけど、逃げれなかった。
『人間。咄嗟の対応が遅れてしまうことで、とんでもないことに巻き込まれる』という事を自分自身で体験した気分だ。抵抗したが上手くいかず、体力差も出ていた。
あの酔っ払いはアルファだ。そして、側にいた者は…ベータかもしれないけど…
「翔君。何か飲みもに買ってきましょうか?」
沙霧君が声をかけてくれているけど…
さっきの恐怖がまだ治らない…
思ったより広めの店舗で、店の中には試食や試飲できる場所もあった。
「さて、どうしょうかなぁ…」
色々と眺めたり、少し手に取ったりして思案していた。
沙霧君も、色々と考えてるようだ。
「これってどうだろう…」
お土産によさそうなお菓子を見つけて手に取る。
箱の中のお菓子の数も、多すぎず少なすぎずこんなもんかと思った。
少し目線を変えるとお酒のコーナーがある。
今の僕は飲めないけど(というか、飲ませてもらえないけど)…
「雅貴さんなら…もっと良いお酒飲んでるだろうなぁ…でも、この瓶お洒落だ…」
そう呟きながら見ていたら、いきなりガシッと掴まれた。
なんなんだ?というより、誰??
「おっと。可愛い顔してるな。お前、今晩俺の相手をしろ!」
そう言って、口を抑えられる。
その男の侍従らしい男が僕の持っていた物を取り上げ、適当に置いた。
「さぁ、行くぞ」
そう言って無理やり引き摺られる。
男からは微かにお酒の匂いがした。
こいつ、酔っ払いか?!
もがき逃れようとしたが、意外としっかりとした体型なのか、びくともしない。
「ん~~ん~~」
声にならないうめきをあげ、棚でも蹴ったら沙霧君が気づいてくれるかも……
そんな事を一瞬思った隙に、身体が宙に浮いた。
抑えられていたても外れ、男からは離れた場所に身体が降りた。
ドスンというより、ふわりと降ろされた感じだ。
『えっ??????』っと思った矢先に、自分を拉致しようとした酔っ払いが床に這いつくばり、侍従の者も、その側で伸びていた。
「翔君。大丈夫?この宿は上級の貴族が良く利用して、安全だと思ったんだけど、時々変なのがいて困るね。酒に溺れるなんて、カッコ悪い。気分が悪くなるから、お土産は明日にしましょう」
そう言って手を引かれた。
えっ?あの人ほっといて良いの??
「大丈夫ですよ。宿の人か店の人が対応してくれますから…」
引かれながら背後を振り向くと、男の人二人以上で対応しているのが見えた。
対応してくれるなら…まぁ良いか。
それより、沙霧君が助けてくれたのか…よかった…
部屋についてから、身体が震え出した。
あの時は、いきなりだったから…
でも、後を思えば、あの時…
「大丈夫ですか?」
そう言って、沙霧君が心配そうに覗き込む。
自分は俯いて部屋に接されていたソファーに沙霧君に促され座っていた。
怖かった。もし、沙霧君がいなかったら…
逃げようと思ったけど、逃げれなかった。
『人間。咄嗟の対応が遅れてしまうことで、とんでもないことに巻き込まれる』という事を自分自身で体験した気分だ。抵抗したが上手くいかず、体力差も出ていた。
あの酔っ払いはアルファだ。そして、側にいた者は…ベータかもしれないけど…
「翔君。何か飲みもに買ってきましょうか?」
沙霧君が声をかけてくれているけど…
さっきの恐怖がまだ治らない…
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