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学園生活
そんな事が(…)
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「なるほどね…そうか…」
そう言いながら手を離された。
何を見ているのかは、触られている方にはわからないが…
見られて困る物はないから大丈夫だ。
それに、見られて嫌なものは、拒絶もできる。
拒絶しても、強制的に見られる事もあるが、その時はかなりの不快感がしょうじるから、見られる側にも『見られた』という感覚はある。滅多にはされない行為だが、尋問など、特殊な時はそこまでされる事がある。
ただそれだけだ。
「ありがとうございます。この件も踏まえてこちらからも調べておきましょう。これでここもかなり風通しが良くなるでしょう。神殿に、神に使えるものとして良い事です」
そう言ってニコニコされていた。
この笑顔はかなりお怒りの様子だ。
この方も怒らせたら怖い分類に入るのでは…と、つくづく思う。
「そうそう、母君は元気にしていますか?この所ずっと会えていないし、手紙ももらえないから寂しいと伝えておいてもらえますか?」
「はぁ」
「そうそう、もう少ししたら長期お休みをもらうので、楽しみに待っていてくださいと伝えてくださいね」
「そうなのですか?」
「えぇ、その時は一緒に帰りましょう。こちらの手筈も整っていますので、もうすぐまた一緒に住めますよ」
「年齢不詳の教皇様が独身だと思われている方々は残念に思われますね…実は妻子持ちとは…それも、こんなに大きな…」
「聖職者は結婚しても良いのですよ?ただし、神の許しを得て、生涯1人の人と添い遂げなければいけませんが。本当は側にずっといてもらいたかったのですが、彼女の体調がすぐれなかったのと、不穏分子のせいで…まぁ、それも今回で片付くので良いでしょう。お前も早く良い人が見つかると良いですね」
ポンと両肩を優しく叩かれ、頭を撫でられる。
「父上…もう子供では…」
「シィ~ッ。ここでは教皇と枢機卿です」
「なら、この扱いは…」
「私は良いのですよ。ほら、教皇は皆の父親代わりと言っても良いのですから」
本当にこの人は食えない。
幼少期は、たまに帰ってくる父親だった。
母親と、兄弟。屋敷の者達でいつも出迎えていた。
仕事柄、忙しい人なのだと、母はいつも呟いていた。
自分が体調を崩し、療養も兼ねて離れた地に住むことになり、申し訳ないと言っていた。
「さて、君に少しお願いがあるのですよ」
そう言って耳打ちされた。
「わかりました。それでは失礼します」
そう言って、その部屋を後にした。
密かに数名がついてくるのがわかる。
慣れ親しんだ者達だ。
聖職者の職を目指し出した当時から、密かにつけられた護衛。
実際はそれ以前から付けられていたようだが、その者達とは代替わりされている。
さて、急ぎの済まさないと…一緒にと言われているのだから…
思わず口角が上がる。
父上の手助けが出来のは…それに、私とて…
カツカツと廊下に響き渡らせながら急いだ。
そう言いながら手を離された。
何を見ているのかは、触られている方にはわからないが…
見られて困る物はないから大丈夫だ。
それに、見られて嫌なものは、拒絶もできる。
拒絶しても、強制的に見られる事もあるが、その時はかなりの不快感がしょうじるから、見られる側にも『見られた』という感覚はある。滅多にはされない行為だが、尋問など、特殊な時はそこまでされる事がある。
ただそれだけだ。
「ありがとうございます。この件も踏まえてこちらからも調べておきましょう。これでここもかなり風通しが良くなるでしょう。神殿に、神に使えるものとして良い事です」
そう言ってニコニコされていた。
この笑顔はかなりお怒りの様子だ。
この方も怒らせたら怖い分類に入るのでは…と、つくづく思う。
「そうそう、母君は元気にしていますか?この所ずっと会えていないし、手紙ももらえないから寂しいと伝えておいてもらえますか?」
「はぁ」
「そうそう、もう少ししたら長期お休みをもらうので、楽しみに待っていてくださいと伝えてくださいね」
「そうなのですか?」
「えぇ、その時は一緒に帰りましょう。こちらの手筈も整っていますので、もうすぐまた一緒に住めますよ」
「年齢不詳の教皇様が独身だと思われている方々は残念に思われますね…実は妻子持ちとは…それも、こんなに大きな…」
「聖職者は結婚しても良いのですよ?ただし、神の許しを得て、生涯1人の人と添い遂げなければいけませんが。本当は側にずっといてもらいたかったのですが、彼女の体調がすぐれなかったのと、不穏分子のせいで…まぁ、それも今回で片付くので良いでしょう。お前も早く良い人が見つかると良いですね」
ポンと両肩を優しく叩かれ、頭を撫でられる。
「父上…もう子供では…」
「シィ~ッ。ここでは教皇と枢機卿です」
「なら、この扱いは…」
「私は良いのですよ。ほら、教皇は皆の父親代わりと言っても良いのですから」
本当にこの人は食えない。
幼少期は、たまに帰ってくる父親だった。
母親と、兄弟。屋敷の者達でいつも出迎えていた。
仕事柄、忙しい人なのだと、母はいつも呟いていた。
自分が体調を崩し、療養も兼ねて離れた地に住むことになり、申し訳ないと言っていた。
「さて、君に少しお願いがあるのですよ」
そう言って耳打ちされた。
「わかりました。それでは失礼します」
そう言って、その部屋を後にした。
密かに数名がついてくるのがわかる。
慣れ親しんだ者達だ。
聖職者の職を目指し出した当時から、密かにつけられた護衛。
実際はそれ以前から付けられていたようだが、その者達とは代替わりされている。
さて、急ぎの済まさないと…一緒にと言われているのだから…
思わず口角が上がる。
父上の手助けが出来のは…それに、私とて…
カツカツと廊下に響き渡らせながら急いだ。
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