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学園生活
一掃せよ!!
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「お呼びでしょうか?」
「あぁ、来たか鬼道院 一雅(きどういん かずまさ)」
古くからの友人であり、仕事柄の付き合いも深い宰相閣下である御堂筋 雅貴(みどうすじ まさたか)が苛立ちながらこの俺にそう答えた。
つい最近、オメガである運命の番いと、やっと近づき、接する機会が増えて来たと喜んでいた矢先に、いろんなトラブルに愛しい相手が巻き込まれた。それに伴い、今まで公にできなかった者達が異常に活動し出し、彼の番いに手を出した事で、今までの放置していた。膿を一気に出し切ることにしたようだが…
まぁ、ある程度は今までやってきてたんだよなぁ~
ただ、全部を自分でしてしまうのは良くないと、皇族の者達に試練のように課題として残してきてた…それ以上は極秘案件だった…
そんな事を考えながら、目の前の男を見る。
艶やかな黒髪を、仕事などで邪魔にならないように背後で一つに束ねているこのスラリとした美丈夫は、物を投げたりする事はないが…寒いな…この部屋…
「宰相閣下…いゃ、雅貴。少し冷気を抑えろ。冷えて困る」
「あぁ、すまない…」
書類整理を一旦やめて、俺にソファーに座るよう声をかけて来た。
詳しい話なんだろうけど。人払いをした後、この部屋に幾重にも結界を張り巡らせていた。
「どうした?お前らしくもない」
「すまない。あまりにも翔…私の愛しい者の名前なんだが…その彼の周りに虫がたかって困ってるんだ。しかも、例の…な…」
そう言って、持っている書類を見せられる。
「これは…」
「あぁ、お前の部下の番いも犠牲者と言ってもいいだろう。それがまた動き出した。あの時、皇帝陛下の希望と、この国と彼の国の交渉として、あの者だけの処分でどうにかしたのがまずかった。あの時…徹底に潰しておけば…」
パリンと何処かで何かが割れたような…
あぁ、あそこに飾られた花瓶が割れたのか…
そして、パリパリと絨毯やその他がまた凍り始めていく…
「おい。落ち着け!!」
「あぁ、すまない…」
「こりゃ重症だな…」
「あぁ、来たか鬼道院 一雅(きどういん かずまさ)」
古くからの友人であり、仕事柄の付き合いも深い宰相閣下である御堂筋 雅貴(みどうすじ まさたか)が苛立ちながらこの俺にそう答えた。
つい最近、オメガである運命の番いと、やっと近づき、接する機会が増えて来たと喜んでいた矢先に、いろんなトラブルに愛しい相手が巻き込まれた。それに伴い、今まで公にできなかった者達が異常に活動し出し、彼の番いに手を出した事で、今までの放置していた。膿を一気に出し切ることにしたようだが…
まぁ、ある程度は今までやってきてたんだよなぁ~
ただ、全部を自分でしてしまうのは良くないと、皇族の者達に試練のように課題として残してきてた…それ以上は極秘案件だった…
そんな事を考えながら、目の前の男を見る。
艶やかな黒髪を、仕事などで邪魔にならないように背後で一つに束ねているこのスラリとした美丈夫は、物を投げたりする事はないが…寒いな…この部屋…
「宰相閣下…いゃ、雅貴。少し冷気を抑えろ。冷えて困る」
「あぁ、すまない…」
書類整理を一旦やめて、俺にソファーに座るよう声をかけて来た。
詳しい話なんだろうけど。人払いをした後、この部屋に幾重にも結界を張り巡らせていた。
「どうした?お前らしくもない」
「すまない。あまりにも翔…私の愛しい者の名前なんだが…その彼の周りに虫がたかって困ってるんだ。しかも、例の…な…」
そう言って、持っている書類を見せられる。
「これは…」
「あぁ、お前の部下の番いも犠牲者と言ってもいいだろう。それがまた動き出した。あの時、皇帝陛下の希望と、この国と彼の国の交渉として、あの者だけの処分でどうにかしたのがまずかった。あの時…徹底に潰しておけば…」
パリンと何処かで何かが割れたような…
あぁ、あそこに飾られた花瓶が割れたのか…
そして、パリパリと絨毯やその他がまた凍り始めていく…
「おい。落ち着け!!」
「あぁ、すまない…」
「こりゃ重症だな…」
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