もふもふの世界に落っこちて、気がついたら離してくれなくなった件

お勤め

安心して

「迎えにきてくれて、ありがとう。」

屋敷について、2人にお礼を言った。
今、屋敷でセバスチャンが呼んでくれたお医者様に診察してもらい、擦り傷などの処置をしてもらった後だ。

「傷、痛くない？跡は残らないって言ってくれたけど……」
「女の子にこんな傷を………」

そう言いながら、2人に抱きしめられる。
屋敷に帰ってきてからは、2人が側を離れません。

「もっと早く行きたかった」
「自分達で助けたかったんだ。でも、奴らを捕らえないといけなかったから……怖い思いさせてごめん。」

2人は私が居なくなって直ぐに探し始めたみたい。
野生の感？
でも、レオンハルトに止められたらしい。
私には護衛が付いているから、大きな怪我とかは絶対させない。
それよりも、今後も誘拐事件が起こらないように、元を叩かないといけないって……

どうも、ある公爵令嬢の恋慕と、その両親の私利私欲が一致して、邪魔な私を排除しようとしたみたい。
まぁ、2人はお婿にしたら、すごい良い優良物件だものね。
家柄、容姿、実力……
他所から来た私が居たら邪魔だよね……

2人の話からすると、どうも奴隷商人に売り飛ばされてたみたい。
他国に売られる予定だったとか……
国内にいたら、2人が直ぐに取り返し、後で自分たちの計画が崩れるのと、思うように運べない……そう考えたみたいだ。この国では奴隷は禁止されているが、遠くの国では未だあるみたい。
どこの世界でも闇はある。

2人は密かに奴隷商人達の取り締まりをしてたようだ。
私を陥れた公爵家は身分剥奪されて、留置されているらしい。

何だかほっとして、眠たくなってきた。
瞼が重い。
ベットにこてんと横になり、そのまま落ちていく。

「「無事でよかった。」」

そう言って、2人が側で添い寝してくれていたのには、気がつかず、温かいなぁ～～～～何て呑気に思っていた。
起きてびっくりして暴れたのは言うまでもなかった。
まぁ、抱きこまれて、余り動けなかったけどね……