鬼の華

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鬼龍院家に行く事に……

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「ふふっ、綾乃は昔から可愛いなぁ。」
「本当に。いつ嫁に来る?今すぐでもいいよ。式は後でしてもいいし」

式って………嫁って……

「まだ、どこにも行きません。そう、ほら、喪中だし……」

きっとこれで誤魔化されるはず………と言うか、誤魔化されて欲しい……

「そうだね。喪中だった。でも、大切な綾乃に何かあったら困るから、連れて帰ろうか」
「そうだね。元々、僕達が帰ってくるまで預かってもらうって話だったし……」

えっと………話の流れがとんでもない方向に向いている気がします。
連れて帰るって?鬼龍院にですか?
ここもお金持ちだと思うのに、この家が仕える家柄という事は、更に上……
無理無理……、超一般人ですよ。
父は薬剤師で、店も持ってましたが、そんなに大きな店でもないし……

「どうしたの?綾乃の表情がコロコロ変わって、可愛いだけなんだけど…」
「えっと………その……ついて行くのは……」
「無理とは言わせないよ。無理にでも連れて行く。基本、妖の嫁に選ばれた人間は、その妖の家に囲われ、守られるものなんだ。本当は、もっと昔に連れて行くつもりだったんだけど、君が余りにも幼くて、仕方なくその時は我慢したんだよ。おかげで、見つけ出すのに時間がかかった。君の家族を守ってあげる事も出来なかった。あの時、無理にでも連れて向かえ入れていれば、君に辛い思いをさせなかったのにね。今でも悔やむよ」

そんな昔に出会っていたの?知らない……
そんな話も聞いたことない。
でも、どんな形で出逢ったんだろう。それは少し気になる。

「直政、綾乃は鬼龍院家に連れ帰るよ。これは決定事項だ。一族の者も知っている。拒否権はないよ。後、父からも聞き及んでいると思うけど、直樹と直哉は僕達の補佐だ。まぁ、直哉は大学があるから、通いながらになるけど、出来るよね?」

「「仰せのままに」」

直樹兄様と直哉兄様が頭を下げて、了承を現している。
杏樹も自分に指示があると思っているらしく、目を輝かせていたが……

「後、杏樹はまだ未熟だから、精進するように。まだ綾乃を任せられない。そこは、別の者をつけよう」

あっ、ガックリきてる……
でも、まだ諦めていない様子だ。

「直樹兄様と直哉兄様……」

思わず小声で呟いたのを聴取られた。

「そう言えば、綾乃の為に兄がわりをしていたな」

思わず章人さんと玲也さんの2人の顔を見る。お願いだから、辞めさせないで……

「綾乃、大丈夫だよ。2人にはそのまま兄がわりとして、君を守らせるから。それなら、私達は苛立つ事もないだろう……」
「そうだよ、相談してもいい。でも、1番に相談するのは僕達だ。いいね」

そう言って、頭を撫でられた。

「さて、この話はここまで。綾乃、帰るよ」
「直樹と直哉は、綾乃の荷物を鬼龍院に届けるように。さぁ、行くよ」

そう言って、2人には両脇を支えられて連れて行かれる。

「そうそう、抵抗するなら、抱いて連れ帰ってあげる。私とどっちに抱き上げてもらいたい?」

耳元でそっと呟かれる。
思わずプルプルと頭を左右に振る。
そんな恥ずかしい事……無理だ~~~

「顔が真っ赤だ」
「本当だ。可愛すぎて、誰にも見せたくなくなるね」

そう言って、表にまわされていた黒い高級車の後部座席に、座らされる。
両隣には彼らが………
断れなかった………
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