異世界に落ちて、溺愛されました。

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落ちてきた君

君のために何を創ろう…

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執務室で仕事をしていた。
ひと段落ついたため、お茶飲みながら外を眺める。
ふと、昨晩の事を思い出しながら、口元が上がる。

「殿下?」
私専属の侍従が声をかけてくる。

「ん?」
「いかがされましたか?」
「あぁ、私の番のことを思い出したんだよ。」

専属侍従であるライトリークことライト。
彼は精霊王に繋がるものだ。

幼い頃に出会い、契約し今に至る。
この世界は精霊も魔物もいる。
ただ、皆んながみんな出会えるかと言えばそうではない。
精霊は気ままにだし、魔物もそれ相応だ。

そんな侍従であるライトがこの世界の番事情を知らない訳がない。

「昨夜現れたのですよね…良かったですよね。もう少し遅かったら…」
「ライト!!」
「分かっておりますよ。不必要な内容は遮音結界で聴こえませんから。」
「後で話し合おうか?」
「…………」

気配を消そうとしてもわかるからね…

それはそうとして、彼女はそろそろ目覚めるだろうか…
月明かりの中から現れ私の腕の中へ落ちて来た愛しい君。
黒い艶やかな髪。黒い睫毛。潤った唇。
微かに香る甘い香り。
この世界の住人と違い華奢な身体。
何年かに一度現れる異世界からの番。

私は長い間待っていた。
いつ現れるか分からなかった、私の愛しい君。

この世界、この国で昔からの書籍に書かれ、受け継がれて来た秘め事。
一部の皇族しか知らない事実。
代々の精霊王はそれ以前からこの世界に存在していたから知っているのだろう。
だから、それに繋がるライトが知っているのも頷ける。

そうだ、あれを準備しなくては…
何がいいだろう。過去の番たちに贈られてきた物を思い浮かべる。
過去の皇族達が自分の番に贈った物。

書籍に書かれた装飾品たち…

この装飾品の意味を贈り主以外はあまり知られていない。
贈り主自身の魔力を使って創られるもの。
贈り主以外は外せぬもの。

もう少ししたら目覚めそうだ。

私は魔力が強いから、この城の敷地内の事は察知できる。国内の事もある程度…
全てを察知したら精神的にも疲れるからしないけどね…そこは魔力調整。
ただ、愛しい君は魔力が無いから…

そんな事を考えながら、君の気配を感じつつ、魔力を込めて創り出す。

私と愛しい君との対なる物をどう渡そうか…
口元が上がる…

私の番。やっと現れてくれた君。
長い間探し求めた…長い間待った…
いつ何処でどの様にして現れるのか…
どの文献にもまちまちだった。

目覚めた君に何と話しかけよう。
どの様にして接しよう…
いきなり抱きしめたら逃げるだろうか…

受け止めた時の…抱きしめた感覚を思い出す。
頬が朱に染まる。
身体に熱がこもるのを感じる。

ん??ライト?その態度は何かな?
『もう嫌だ…この皇子…腹黒い…怖い…』
聴こえてないと思って好き勝手思っているね。
心の声、漏れてるから…後でしっかり話し合おうね。


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