異世界に落ちて、溺愛されました。

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この世界で生きる為に

海へ立ち寄り

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温泉街を出て、馬車でお城に向かう。
楽しかったな~~。

「シオン、また来ましょうね。」
「うん。楽しみ。」

そう言って外を見る。
ゆっくりと流れる景色に想いを馳せる。

横に座っているアルが髪を一房とり、もて遊んでいる。

「もう少ししたら、海が見えてきますよ。そこで少し休憩を取ろうと思ってます。」
「海!?楽しみ。砂浜とかありますか?足とかつけれるかなぁ……」
「綺麗な砂浜ですよ。今の時期は泳ぐのはどうかと思いますが、足をつけるぐらいなら大丈夫でしょう。」
「やったー!!」

楽しみだ。
ふふっ、サクラは嫌がるかなぁ……楽しめたら良いんだけど……
そんな事を考えながら、アルに色々質問した。
アルはニコニコしながら、丁寧に教えてくれた。
新鮮な魚介類が取れるから、お魚とか美味しいらしい。

でも、こんなに色々行っても大丈夫なんだろうか……
仕事忙しいと思うのに……

「どうしましたか?」
アルは心配そうに顔を覗き込んできた。
「仕事忙しいのに、いろんな所に連れて行ってくれて……嬉しいんだけど、悪いな~なんて思ってたの。」
「心配してくれたのですね。ありがとう。でも、大丈夫です。シオンにいろんな所を見てもらい、気に入ってもらいたいのとは別に、仕事としての視察の意味もありますから、心配しないでください。」

そう言って、抱きしめてくる。
ちょっと油断するとスキンシップ過多になるから……少し困る。

本人いわく、魔力の安定で今までできなかった事が沢山できるようになり、市民をみじかに感じていけるから嬉しいのだとか。魔力の暴走を恐れて、つい最近までは行けなかった所や手を出せなかった案件があったらしい。

側近達に『シオンをもっと側に置きたい』と言っているとライトがぼやいていた。
困ったもんだ。

あっ、海の……潮の香りがする。
もう少しで海かも

やがて眼下に広がる海が見えてきた。
光の反射か波の加減か、キラキラと輝いて見える。
「綺麗……」

だんだんと近づいていき、ある建物の前に泊まる。
馬車の扉が開き、アルに手を引かれ、ゆっくりと降りた。
海風で一瞬髪が舞い上がる。
身体がふらつきそうになったが、アルが抱きとめてくれた。

「大丈夫?」
耳元で呟かれ、真っ赤になりながらうなずく。
人前では……やめて欲しい。恥ずかしい。

護衛の騎士達は荷物を降しながらニコニコしていた。
そんな暖かい目で見られると………

アルから逃げるように離れようとしたが、ガッチリと抱きしめられて無理だった。
「何処に行こうとしてるの?」
一瞬悪寒が走る。
そんなに怒らなくても良いはずなのに……

大人しくしておこう。
後が怖いから……


アルに抱き上げたれて、建物に入る。
「歩けるから~~~~降して~~」
そう頼むも、無言で運ばれた。
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