異世界に落ちて、溺愛されました。

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お友達

初の友人ゲット。

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「アル、助けてくれてありがとうございます。でも、少し離してくれませんか?」

アルの腕の中から逃れようともがく。

「シオン?そんな他人行儀な……あぁ…」

立ちつくしている女性を確認にて、アルは納得したようだ。
いつもの政務中や他の方々と接している時と、私と接している時の態度や表情などが違うからびっくりしたんだろうなぁ……

アルから逃げ出して、令嬢の方に近づく。

「怪我とかありませんか?ごめんなさいね。大袈裟な助けになってしまって……」
まさか、アルが来たことにより、相手が衛兵に連れて行かれる展開になるなんて…私的には『良し』なんだけど、彼女的にはひょっとしたら違うかもしれないし……
貴族の家柄なんかも色々絡んでたら……と思うと、少し心苦しい。

「大丈夫です。助けていただきありがとうございます。」
そう言って、お辞儀をして離れようとした彼女の手首が少し赤いような………腫れてる?
「右手首、大丈夫?」
そう言って手を伸ばし彼女を引き止める。
そっと袖をめくると……やっぱり腫れてる。
くっきりと手形もついて………
あんにゃろう!!乙女の柔肌になんてことしてくれるの!!

「アルごめんなさい。ちょっと」
「あぁ、医務室に行ってくると良いよ。私の方からも連絡しておくから」
そう言って、念話を送ってくれてるみたいだ。
「向こうで待ってくれているから、行っておいで」
「ありがとう」

そういうと、彼女の左手をそっと取って促した。
「大丈夫ですから……」
そう言って断ろうとしていたが、皇太子が連絡したとあれば、断れないのだろう。
恐縮した態度でついてきてくれた。

ちょっと悪いことしたなぁ……でも、怪我してるしね……
まぁ、まずは手当てだね。
そう思い、再度「行こう」と促しその場を後にした。



医師の手当てを受けて、近くのサロンでお茶をしようと誘う。
「もう少し上手に庇えなくてごめんね。私はシオン。あなたは?」
「私はアリシアです。オルガ男爵の娘です。先度はありがとうございました。」
「私は何もしてないよ。でも、何であそこで?しかも暴力を?」

「お恥ずかしいのですが……実は結婚を求められたのですが、私には別に思い合う方がおりまして……お断りをさせていただこうと……ですが、爵位の関係で…その……」

自分が上だから、言うことをきけ…………みたいな感じか。
で、断られて逆上して手をあげる……最低!!

「ですが、助けていただいて、本当にたすかりました。ありがとうございます。このお礼は………」
今更だけど、この子可愛い。なんて言うかなぁ……子ウサギみたい

「お礼はいらない。出来たら話し相手……ううん、お友達になってくれないかなぁ。」
「そんな、めっそうもない。私のような……」
「アリシア、あなたが良いわ。それに、アリシアは刺繍とかが上手なんでしょ?私、苦手で…教えてくれたらとっても嬉しいな。」

この世界は女性は刺繍を嗜んだり会話の中で情報をやり取りしている。
そのほかにも色々あるけど……
私、裁縫苦手なのよね。糸が絡んだり、絡んだり…………で、最後飽きてしまう……
この前、ウサギの刺繍をしたつもりが、絡んでたら縺れてで、ウサギに見えなかった。
血だらけの獣みたいになったのよね……
アルはリアルで上手だと言ってくれたけど……メイドさん達は苦笑いしてた……

思わず遠い目をしてしまう……
「私で良ければ………よろしくお願いします。」

お友達にゲット。良かった。
その後しばらくたわいもない会話を楽しんで時間を過ごした。
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