魔王の宝珠

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祖父の知人、同居人になる。

味見

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マンションのエントランスに倒れてるふりをする私に駆け寄ってくる。

戸惑っているようだ。
横目でチラッとみて、密かに微笑んでしまう。
焦っているのか、私の表情をよみとれてないようだ。

「大丈夫ですか?」

そばによって声かけてくる。
私は虚ろな目をしてユキの方を見る。

「すみません。友人に会いに来たのですが、この辺変わってしまって……しかもお腹がすいて……お金落としたか、取られたのかなくて…困ってたんです。」
返事をした後、またへたりこむように演技する。

ユキは慌てて手を差しのべて、私を支えるように肩をかしてくれた。

ユキの甘い香りが漂ってくる。
甘く酔いしれそうだ。

「困った時はお互い様だから、家にきたらいいよ。この上だから。」
「よろしいのですか?願ったりです。助かります。」
「友人はこの辺に住んでいたんですか?」

何か思案しているユキ。
可愛すぎる。

ユキの甘い香りに酔いしれてしまい、ぐったりしているように見えたのだろう。

後からまた聴くか…
そう呟きながら私を難とかエレベーターを使って最上階へ運ぼうとしてくれる。

ユキにはバレないように、少し魔力を使って手助けする。
いくら細身の私でも、ユキより背が高い。
運んでいて、ユキが怪我したら可哀想だ。
まぁ、そうなったら、しっかりと看病するけどね。

最上階に上がると、直ぐに玄関先につく。
そのまま、玄関に入り靴を脱いでリビングのソファーに横たえられた。

ユキはキッチンであろう場所に行き、冷凍食品であろう物をレンジで温めているようだ。
ウォーターサーバーの水をグラスに注ぐ背後の姿も愛しい。

リビングのテーブルの上に買ってきた弁当とお茶。冷凍食品のカルボナーラとグラスの水を置いて、好きな方をと勧めてきた。

ムクッと起き上がり、ユキとの食事にワクワクした。

日本食が良いと伝え、弁当を持ってお茶を飲みながら食べた。

スーツを脱いでラフな格好に着替えてきたユキも食べ出す。

スーツ姿もよかったが、その格好も似合っているね………

器用に箸使いながら、食べている私の姿をユキが見つめてくる。
少しでも興味と好意をもってもらいたいから、今は知らん顔をしておこう。

「で、誰の所に行こうとしてたんだ?」
「この辺に美神 幸太郎さんが住んでたとおもうんですが」
「……祖父ですが…」
知ってるよ……言わないけど…

「えっ、幸太郎の孫?」
「そうです。たぶん。」
そうだね……

「幸太郎は?」
「3年前に亡くなりました。祖母は5年前ですが…」
「そんなにたってましたか……人間の寿命は短いから忘れていた…」

小声で呟いた。
危ないあぶない、今は疑われたら困るからね。
よかった…会話の違和感に気づかなかったようだ。

「幸太郎には昔世話になって、この国に来たので会いに来たんです。来たときは手ぶらで泊まりに…と言われてたから」
「そうなんですね。」
「俺は幸太郎の孫で、由希って言うんだ。」
そうそう、私のね。

「由希さんですね。私はフリードリヒ アルシュタインです。呼び捨てで、フリードと呼んでください。」
「じゃ、俺は由希で、呼び捨てにして。ユキでもいいよ。」
「素敵なお名前ですね。」
「そっか?死んだ両親がどうしても女の子が欲しかったらしくて、こんな名前になったんだけどな。美神 由希って、もろ女の子見たいだろ。見た目も女の子みたいだって良く言われるしな…」

ユキはそれがコンプレックスだったね。
昔から女の子によく間違えられてた。

兄達と違い黒髪の天然パーマで、童顔。

母親似だね。
あの事故の時を憶えているよ。
交通事故で失なった君の両親。

身長の事も気にしていたね。
兄弟でも一番ちびだと。
165㎝あるかないか。
私の腕の中にすっぽり入るから、大丈夫ですよ。

「さて、風呂入るか?ちょうど入ったみたいだし。風呂場こっちな」
食後にコーヒー飲みながら祖父母の事、自分の事など話してくれた。

私を風呂場に案内して、着替えを渡してくれる。

幸太郎の衣服を貸してくれるようだ。
幸太郎も、私と同様背が高かったと思う。
来客用の歯ブラシとかも準備して置いといてくれた。
優しいなあ~

風呂場で湯に浸かりながら思案する。
さて、どのようにユキを囲い混もうか。
とりあえずはユキにばれない方が良いだろう。
バレないようにユキを可愛がる。
楽しいかもしれないなぁ。  

後片付けをし終えて、寝室のベッドを整てるようだ。魔力で探知してみた。

ソファーにも、薄手の毛布を持ってきたようだ。
もしかして、そこに寝かすか、寝ようと思ってるね?

肩にタオルをひっかけ、ユキがいるリビングに向かう。

「寝室そっちだから、ベッド使ってくれ。俺は風呂入るわ」
ベッドを勧めてきて、風呂に入った。

別々に寝ようとしていますね?

ユキが、風呂からでて、ドライヤーで髪を乾かし、身支度整えてリビングにくる。

「ん?フリード、待ってたのか?」
「あぁ」
「ベッド使ってくれよ。俺はソファーで寝るから」
「どうして?狭いから身体痛めますよ。」
「俺、小さいから大丈夫だ。フリードは背が高いから向こうな。」

そう言ってキッチンに向かい、水を飲んでいる、
そんなことはさせませんよ。

ユキの背後に立つ
「どうし…うわっ!!」
「身体痛めますから、一緒に寝ましょう。それとも何か問題でも?」

ユキを抱き上げる。
いわゆるお姫様抱っこだ。
有無も言わさず、明かりを器用に消しながらベッドに運ぶ。
そして腕の中に抱き締める。
ユキの香り、体温、柔らかさを堪能する。

「離せ!?」
「離したら、ソファーで寝るでしょ。ダメです。それとも、私が怖いですか?」

少し色艶ぽい面差しでユキの顔を覗き込む。
少しでも意識してもらわなくてはね。

クスクス笑ってしまうが、ユキは気づいていない。

「男同士だから、怖くない。」

ぷぃっと身体を回して私に背を向ける。
クスクス笑ってしまう。
愛しすぎる。

「可愛いですね…」と呟いてしまった。

少し寝たふりでもしてみましょうか…
寝息が聴こえるようにしてみる。
ユキの反応をみながら。

腰に回された腕はほどけないようにする。
そして、ユキに魔力で夢の世界へと誘う。

そのまま夢の中へ落ちていった。
確実に夢の中に落ちたことを確認する。

ふふっ、可愛いですね。
少し味見しても良いですよね。
あなたの甘い香りをず~っと我慢してたのですから。

そっと身体を反転させる。

魔力で眠らせているから、朝までは起きないだろう。

そっと前髪に触れる。
可愛らしい寝顔だ。

耳元で呟く。

「やっと手に入れる事ができますね。」

耳元を甘噛みし、舌を這わす。
ピクッと身動ぐが、構わない。

そのまま、首筋に唇を這わせ、印をつける。
いわゆる独占欲、制服欲の象徴を。

沢山付けるとユキが驚くかもしれない。

今は、あくまで味見だ。

唇をかるく舐める。

捕食者の顔をしているだろあなぁ……

少し身体を撫で上げる。

ふふっ。可愛い。

ユキの口をふさぐ。

微かに開かれた隙間に舌を入れて味わう。

これ以上したら、止まらなくなる。

ユキの息が少し上がるが、起きることはない。

少しずつ味わっていこう。
それも楽しいかもしれないなぁ…

クスクスとわらいながら、夜はふけていった。



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