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プロローグ いつもどおりの朝
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いつものように朝が来る。
窓の外ではチチチと小鳥が鳴いて、枕元ではスマホがピピピピとアラームを鳴らしている。
まだ半分寝ぼけてる俺はスマホを掴んでアラームを止めようとするが、うまく操作できずにベッドから落としてしまう。
「ちぇっ、しょうがない……起きよう」
ボサボサの頭をかきながら、ベッドから降りる。
足元にあるスマホを拾い、画面を操作してアラームを止めた。
「ふわぁぁぁぁ……まだちょっと時間あるじゃん」
いま止めたアラームは、1つ目のアラーム。
朝が得意とは言えない俺は、目覚ましとして3つのアラームをセットしている。
意識を半分程度起こすための1つ目のアラーム。
起きようと思っている時間を知らせる2つ目のアラーム。
もう起きなきゃヤバい時間を知らせる3つ目のアラーム。
いつもなら3つ目のところで渋々起きるのだが、今日は1つ目のところでベッドから降りてしまった。
とはいえそんなのほんの10分程度の差しかないのだが、朝はその10分の差が貴重。
10分の二度寝の、なんと心地のいいことか。
その時間を過ごすために、俺はわざわざ1度起きていると言っても過言ではない。
まあ、たいてい寝すぎてあとで焦るんだけどな。
「って、そういえば……」
あることを思い出して俺は自分の下半身を見た。
「……」
俺は最近、あることで悩んでいた。
それが、今日もなかった。
「おかしいよなあ……まだそんな年じゃないよなあ」
俺たちの年代であれば、それはあって当然の現象。
しかしながら、それがここ何日か見られない。
いや、気づいたのが何日か前というだけであって、もしかしたらもっと前からなかったのかもしれない。
しかし……。
「大丈夫なのかなあ。まさか、このままどんどん役に立たなくなってくとかないよなあ」
俺のソレはまだ未使用だった。
このあと使う予定もまだ立ってはいないが、それでもいつかはちゃんと使うはずだ。
相手が誰なのかはわからないけれども。
「うーん……薬とかに頼るのはまだ早いよなあ。そういうトレーニングとかしたほうがいいんだっけ。なんか、ネットで見るといろいろあるみたいだけど」
そういうのは、もっと年をとったおじさんのためのものだと思っていた。
それに、まだ完全にそうなってしまったというわけでもない。
自分でするときはちゃんと戦闘態勢になれるし、そういうハプニングに出会ったときもきっちりエネルギーは充填される。
朝の調子がイマイチなのは、たまたまなにかのコンディション不良が重なっただけだと思いたい。
たまだけに。
「なーんてな」
自分自身の分身を見つめながら何を言っているんだろうと自分にツッコミをいれる。
朝っぱらからこんなことをしてるなんて、誰かに見られたら大変だ。
まあ、こんな朝早くから俺の部屋に来るやつなんていないんだけどな。
「きゃーっ!!!」
いや、いた。
「ちょ、ちょっと……なにそんなとこ覗き込んで! 朝からなにしてるのよ! もう変態!!!」
幼馴染の白鳥咲。なぜか毎朝、俺を起こしに来てくれる。
「そういうことは私が来る前に終わらせてよね! それか! 夜寝る前にして!」
「いや誤解だし」
「はあ!?」
「なにもしてねーし」
「してるじゃない!」
「っていうか、お前なに想像してるんだよ。俺はただ、自分のそこを見てただけだぞ?」
「っ!!!」
顔を真赤にする咲。
あー、これはヤバい兆候だ。
ちょっと煽りすぎたかもしれん。
「そんなのどうでもいいじゃないっ! とにかく、とっとと降りてきて! 朝ごはんできてるからね!」
バタンと扉を閉めて咲が部屋から出ていく。
けっこう怒ってるのか、階段を降りる足音がいつもよりかなりキツめだ。
っていうか毎日お前が朝飯作ってるけど、うちのかーちゃんはなにをやってるんだ?
「……」
ああ、トレーニングか。
窓の外ではチチチと小鳥が鳴いて、枕元ではスマホがピピピピとアラームを鳴らしている。
まだ半分寝ぼけてる俺はスマホを掴んでアラームを止めようとするが、うまく操作できずにベッドから落としてしまう。
「ちぇっ、しょうがない……起きよう」
ボサボサの頭をかきながら、ベッドから降りる。
足元にあるスマホを拾い、画面を操作してアラームを止めた。
「ふわぁぁぁぁ……まだちょっと時間あるじゃん」
いま止めたアラームは、1つ目のアラーム。
朝が得意とは言えない俺は、目覚ましとして3つのアラームをセットしている。
意識を半分程度起こすための1つ目のアラーム。
起きようと思っている時間を知らせる2つ目のアラーム。
もう起きなきゃヤバい時間を知らせる3つ目のアラーム。
いつもなら3つ目のところで渋々起きるのだが、今日は1つ目のところでベッドから降りてしまった。
とはいえそんなのほんの10分程度の差しかないのだが、朝はその10分の差が貴重。
10分の二度寝の、なんと心地のいいことか。
その時間を過ごすために、俺はわざわざ1度起きていると言っても過言ではない。
まあ、たいてい寝すぎてあとで焦るんだけどな。
「って、そういえば……」
あることを思い出して俺は自分の下半身を見た。
「……」
俺は最近、あることで悩んでいた。
それが、今日もなかった。
「おかしいよなあ……まだそんな年じゃないよなあ」
俺たちの年代であれば、それはあって当然の現象。
しかしながら、それがここ何日か見られない。
いや、気づいたのが何日か前というだけであって、もしかしたらもっと前からなかったのかもしれない。
しかし……。
「大丈夫なのかなあ。まさか、このままどんどん役に立たなくなってくとかないよなあ」
俺のソレはまだ未使用だった。
このあと使う予定もまだ立ってはいないが、それでもいつかはちゃんと使うはずだ。
相手が誰なのかはわからないけれども。
「うーん……薬とかに頼るのはまだ早いよなあ。そういうトレーニングとかしたほうがいいんだっけ。なんか、ネットで見るといろいろあるみたいだけど」
そういうのは、もっと年をとったおじさんのためのものだと思っていた。
それに、まだ完全にそうなってしまったというわけでもない。
自分でするときはちゃんと戦闘態勢になれるし、そういうハプニングに出会ったときもきっちりエネルギーは充填される。
朝の調子がイマイチなのは、たまたまなにかのコンディション不良が重なっただけだと思いたい。
たまだけに。
「なーんてな」
自分自身の分身を見つめながら何を言っているんだろうと自分にツッコミをいれる。
朝っぱらからこんなことをしてるなんて、誰かに見られたら大変だ。
まあ、こんな朝早くから俺の部屋に来るやつなんていないんだけどな。
「きゃーっ!!!」
いや、いた。
「ちょ、ちょっと……なにそんなとこ覗き込んで! 朝からなにしてるのよ! もう変態!!!」
幼馴染の白鳥咲。なぜか毎朝、俺を起こしに来てくれる。
「そういうことは私が来る前に終わらせてよね! それか! 夜寝る前にして!」
「いや誤解だし」
「はあ!?」
「なにもしてねーし」
「してるじゃない!」
「っていうか、お前なに想像してるんだよ。俺はただ、自分のそこを見てただけだぞ?」
「っ!!!」
顔を真赤にする咲。
あー、これはヤバい兆候だ。
ちょっと煽りすぎたかもしれん。
「そんなのどうでもいいじゃないっ! とにかく、とっとと降りてきて! 朝ごはんできてるからね!」
バタンと扉を閉めて咲が部屋から出ていく。
けっこう怒ってるのか、階段を降りる足音がいつもよりかなりキツめだ。
っていうか毎日お前が朝飯作ってるけど、うちのかーちゃんはなにをやってるんだ?
「……」
ああ、トレーニングか。
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