4人の世界から外されたもの達

ユウ

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2章 これからの4人の人生

思い入れのある物(1)

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僕は3人の話を聞いて、思った。
辛いのは僕だけじゃない。
みんなで助け合える理由。それは自分と重ねてるからなんだ。じゃなきゃ、初めてあったやつにあんなに優しく接しないよ。

そして同時にこうも思った。
僕たちに心に傷を負わせた奴らに同じように痛い目に合わせたい。と。
その為に僕達はここに集められたのではないかと。
こんな、酷いことをするやつが、この世界から排除するために僕たちの心を傷つけさせたのではないか、と。
そんな事あるわけないけどこう、4人も集まってしまうと、そう感じてしまう。
あと、僕というニンゲンが生まれた理由も。

「なぁ、みんな聞いてくれる?僕のハナシ。」

「聞くよ。今までの事を教えて。」
ラムアは怯えた声でそう答えてくれた。
もうこんな辛い過去を思い出したくない。
けど、聞いて欲しい。聞いて、慰めて、けなして欲しい。あいつらのことを。

━━━━━━━ だから ━━━━━━━━

「あれは僕がまだ小さくて、、、
















****


所々突っかかりながら精一杯話した。たくさんの時間を使った。みんなはずっと黙ってる。怖い。これを受け入れてくれるのか。恐る恐る顔を上げると、みんなは優しく笑いながら泣いていた。
そして、「辛かったね。」って。
3人が抱きしめてきてくれた。
さっきもそうだった。ラムアの時も、ルクアの時も、ニスラの時も。みんな優しく笑って、でも泣いていて、そして、抱きしめる。僕もだ。みんなそれで1人ずつ受け入れて、告白しあって。それで繋がる。
僕達はみんなで大号泣した。そんな1日だった。

僕達は前に作ったテントで寝た。
朝起きた時、僕はみんなに伝えたかった。
「なぁ、話があるんだけど、ちょっといい?」
「う~んどーしたのよ」  ラムアはお面も付けずにでてきた。ぬいぐるみを片手に持っている。まだ眠たいのだろう。けど、こんな美形だとこっちもちょっと罪悪感がある…
「ごめんまだ眠いよね。けど、これはちゃんとみんなで話し合わないと。」
「いいわよ。けどちょっと待ってちょうだい。コーヒーがいれ終わって一息ついてから。」
「その方が僕もいいと思うよ。ほら、ルクアは焦りすぎるから。」
「…確かに。」
痛いとこをつかれ、ちょっと凹む。

テーブルにつき、コーヒーを が、みんなの前で置かれた。
「さぁ、どうぞ。話して。」
ニスラの声はとても優しい。ふんわりとしている。朝に聞いていたくなる声だ。ラムアは…まだ眠そうだ。席に着いてもまだぬいぐるみを抱え、コーヒーに顔が直撃しそうだ。
ウルカは面積力が高いのか、僕がこれから話すことが待ち遠しいしいようだ。

「…えっとこの森主を見つけたんだ。だから今日その人にこの森を買い取らせてくれるか、頼んでみようと思う。」
「でも僕達はまだ、子供だ。簡単にはいかないよ。」ウルカがすぐに指摘してくる。
「…あぁ、それはわかってる。けど、そこをどうにかして…」
「どうにかするって、どうやって?」
今度はニスラが聞いてくる。
「土下座して、わかってくれるまでそこを離れないとか。」
ふざけて笑いながらラムアが言った。ほんと、年長が言いそうなことを言うもんだ。

「主の名前はフワント・フォッリン。80代の男性。種類は狐だ。」
「……え?今、なんて言った?」
ニスラが目を丸く、大きくさせて聞いてきた。
「どうかしたの?情報は間違ってないはずだけど…」
「…店長だわ。その人、私が働いてる店の店長だわ。」
「…まじか。」
「でも、ものすごく優しくおじいさんなのよ!
彼だったら、きっと…」
「その店は何処にあるんだ?」
ウルカがワクワクしている。冒険とかが好きなのか…
「大通りの市場。アンティークショップよ。けど、心が誠実な人しか入れない。私は嘘をついたわ。けど、彼はそんな私でも優しく、受け入れてくれたの。」
「そうなのか…」
「ものすごく不思議なお店なのよ。自分に1番思い入れがあるものしか売らないの。」
「ホントに不思議だな。思い入れのあるもの…か。」
「…私たちにはないのかもね。」
ラムアが泣きそうな顔で呟いた。
なぜって、僕達は捨てられ、死にたいと前まで思っていたのに、そんな思い入れがある訳がないのだ。

パンっと弾きのいい音がした。ウルカが手を叩いたのだ。
「さぁ、場所が見つかったんなら、そこに行って、森を回収しないと。話を聞く限り、悪い人ではなさそうだし。二スラちゃん。悪いけど、その場所あとで案内してね。」
ウルカは前より話し方が柔らかくなった。これがいつものウルカなんだろう。なのに誰かのせいでホントの自分を…
「ええ、分かったわ。その前に朝ごはんしましょ。」
朝ごはんはいつも交代で作っている。
今日の担当は二スラだ。二スラの時は朝ごはんの前にコーヒーが出る。ラムアはオレンジジュース。ウルカはココア。俺は料理とか特に興味無いのでそれぞれ好きな物を用意してあげてる。
俺は好きな物とかがないから。


朝ごはんを食べ終わり、みんなで支度を始めた。
僕はいつものパンダのパーカーをはおり、フードを深く被る。
ウルカはマスク型のお面をつけ、鏡でウルカのコンプレックスである髪の毛をちりちり触っている。
二スラは黒ワイシャツとミニスカートを履き、耳をふわふわと触っている。
ラムアは…まだ眠そうだ。ぬいぐるみを持ちながら、お面をつけようとするが寝息が聞こえてくる。
「ラムア、お面貸して、つけてあげるから。」
僕がそうなのか話しかけるとラムアは
「…ん。」
と寝ぼけた声でお面を渡してきた。
お面の紐は赤いリボンだ。
お面をつける前にラムアがいつもやっている 
というやつをやってあげた。…我ながらに上手くできたが難しい。
キツくないようにお面をつけてあげると、ラムアが上目遣いで
「ありがとう!」
と言ってきた。胸がキュッとなった。
僕がそのまま立ち尽くしているとラムアは走って自分の着替え場所に向かった。無邪気だ。

「なぁ、ルクア君、顔赤いよ?大丈夫?」
ウルカが心配してきてくれた。
「…あぁ、大丈夫。大丈夫だよ。さ、早く行くか。」
「大丈夫ならいいけど、そうだね。僕達は外で待ってよ。」
テントから出ると、美味しい空気が肺をいっぱいにした。気持ちがいい朝だ。僕は大きな伸びをした。
「ごめん待った?」
女子達が駆け足でこっちまで来る。
「大丈夫だよ。たっくさん時間はあるんだからそんなに急がなくても。」
ウルカはニスラのことを優しく見つめ、暖かくそう答えた。
「そうね。では行きましょ。こっちよ。」



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