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2章 これからの4人の人生
思い入れのある物(2)
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「ついたわよ。」
ニスラの前には洋館的な建物があった。
市場には珍しく、冷たい雰囲気をまとっている。
二スラが扉を開ける。
やっぱり何日も行ってるからか、その開け方には余裕があった。
「あぁ、いらっしゃい。今日はお客さんなんだね。そちらはお友達?」
「今日はお客さんでもないんです。お話をしに来ました。」
「そうなのかい。じゃあ、まず最初にお風呂に入ってきなさい。お友達も良かったら。」
僕達は大事な話をする前におじいさんに店の奥の部屋に連れられて何故かお風呂に入ることになった。
ここのお風呂は二つに分かれていてる。お金持ちだなと思った。
僕はウルカと一緒にお風呂に入った。
お風呂に出ると、とても甘い、魅力的な匂いがした。
僕の腹の虫がなる。
「どうだった?クッキー作ったから食べなさい。」
おじいさんは初対面の僕たちにまで優しく対応してくれた。
「…で、話ってなんだい?」
紅茶を飲んで一息ついた時、おじいさんが尋ねた。何故か、僕の方をじっと見てくる。
その眼差しは何もかもを知っている気がしていた。
「…あの、あそこの森っておじいさんのですよね。もし、もし良かったら、あそこの森を下さい。お金は払いますんで。」
僕は真剣に話した。きっちりと。
冷たい氷みたいな空気が、流れる。すると急に
暖かく、氷みたいな空気が、溶けていった。
おじいさんが柔らかく笑ったからだ。
「いいよ。私が死んだら、私の親戚はあそこの森を壊してタワーマンションでも作る予定だったからね。
お金なんていらないよ。私みたいな年寄りがこんな小さな子達にお金を巻き上げるなんて出来ないからね。代わりに、私の店の物を持っていってほしい。お願いだ。」
おじいさんは優しい声でそう言った。
「はい。僕にとって思い入れのあるものですよね。わかりました。持ってかせていただきます。けど、お金は払います。ですからちゃんと受け取ってください。お願いします。」
僕は頭を下げた。僕はそこの森に家も建てたい。
そんなことを簡単に出来るわけないのだ。
「…わかった。じゃあ300リントだけだよ。それだけ受け取らせてくれ。じゃあ、皆こっちへおいで。」
僕がまだもっと受け取ってくれと、言う前におじいさんは店の方へ行ってしまった。
僕達は顔を見合った。…ホントに良いのだろうか。これじゃ、こっちからしたら年寄りのおじいさんに森を乗っ取った、悪いやつにも見えなくない。
僕達は足取りを重くして、おじいさんについて行くと、おじいさんは部屋の真ん中に椅子を置いた。
今気づいた。店がCLOSEになってる。何故だろう。
「さぁ、ここに座って。じゃあそこの金髪のお嬢さん。おいで。」
呼ばれたラムアは恐る恐るそこに座った。
「あぁ、お面を外してね。」
おじいさんはそう言いながら、慣れた手つきで椅子の前に机を置き、薄ピンク色の紅茶を淹れた。
ニスラはそれを勉強するかのようにずっと見ている。やはり店員だから主の手つきを見て、勉強しているのだろう。
「はい。この紅茶を飲んでね。」
「……はい。」
ラムアは紅茶を飲んだ。瞬間、ラムアは自然と涙を流したのだ。その直後、ラムアの顔がぐにゃりと歪んだ。「ックゥッッッ」
声にならない声がラムアの口から漏れる。
耐えているのだろうか。今にも泣きそうだ。
「…ラムア」
僕はラムアを助けようとした。けど、咄嗟に停められた。「ダメよ。これは1人で…乗り越えないと。」ニスラは辛そうな顔でそう答えた。
僕はおじいさんを見た。おじいさんは目を瞑って苦しそうな顔をしている。
ラムアの首がぐったりと背もたれにかかった。
おじいさんは目を開け、お店の中のひとつを取り出した。
それを机の上に置くと、その物が淡いピンクにひかり、次第にそれがムラサキ色に変わっていった。
気絶したであろうラムアにふんわりと毛布を掛けると、おじいさんは椅子ごとラムアを持ち上げ、
部屋に連れていった。
椅子だけ持ってきたおじいさんが現れ、
「えっと…次は、そこの白い髪のウサギ君。」
そう呼ばれたウルカは緊張した顔つきで、椅子に座っていった。
この後にニスラも同じようになり、
最後に僕。
完全に順番が僕達4人で秘密を明かした時と同じだった。
「さ、最後は君だね。ここに座って。」
僕は怖い。けど、これからの生活の為だ…
この人、優しいけどめちゃくちゃ怖い人だ。
椅子に座り、ピンク色の紅茶を1口飲んだ。
すると、今までの、今までの、記憶が押し寄せてきた。
やめて。やめて。怖い。やだ。
奴がフードを取ったこと。
親が僕を捨てるって言ったこと。
誕生日の日、僕を捨てたこと。
手紙に『愛してる』って嘘をついたこと。
そして、 ニンゲンに産まれてきてしまったこと。
嫌なことが全て全て。
僕の中の消し去りたいことが。
やだ。もうこれ以上見せないで━━━━━━━━
****
目を開けると暖かいベットの上にいた。
「あ、気がついた?」
ラムアが横にいる。
僕は何故か目を逸らした。
「ねぇ顔真っ赤だよ?熱があるんじゃない?」
「いや、大丈夫。」
ラムアはお面を外していた。ムラサキ色の目がまっすぐに僕を見つめる。
「おや、やっと気が付いたね。君達みたいに気絶をするのは初めてだったよ。ものすごく辛かったね。」
おじいさんは机の上にものを置きながら、僕に話しかけた。
「この紫色の物は金髪のお嬢さんに。」
ラムアはそれをおずおずと受け取る。
それは長い鎖が付いた鉄球だった。
みんなが背筋を凍らせる。
1番震えていたのはラムアだ。
「コ…レ。私に付いてた足枷に似てる。」
ラムアは目がどんどん光を無くして死んでる魚みたいになっている。
「これが私の思い入れのある物…?」
「ホントはものすごく嬉しいときの記憶にでた物をあげるんだ。 けど、君たちの場合、楽しい記憶はまだ作り上げられてない。からそういった、苦しい記憶からとることになる。」
おじいさんは苦しそうにそう言った。
「この純白に光るものはウサギの男の子に。」
ウルカはそれを見た瞬間目が血走った。
「コレは…清掃員が持ってた…?」
「君たちの記憶で作ったものだから、記憶が鮮明で、想像力が高いほど、わかりやすいものとなる。」
それはウルカの二分の一ぐらいの大きなハサミだった。
刃の色が鈍い赤で、それ以外が白。
そういえばさっきの鉄球は輪っかが付いていて、その内側が赤かった。
「ウルカ…大丈夫?」
僕は目の焦点が合ってないウルカに問いた。
「う…うん、大丈夫、大丈夫。」
それは自分に言い聞かせてるみたいだった。
「このピスタチオのものは…二スラ。」
呼ばれた二スラは貰う前に足が震えていた。
「やだ。これって、あの子たちが使ってた…私に、私を傷つけた…」
それはカッターだった。大きな。二スラと同じ大きさの。
刃の部分が赤い。
「…最後、君には送るものがなかった。」
「え?」
どゆうことだ。僕にはなんにもない…?
「君はまだこれからなんだよ。まだ自分が産まれてきた意味がないからね。」
「……」
「君がなぜ、ニンゲンに産まれてきたのか。
それを見つけるまで。君の人生はそれを見つけるためにある。そして、人生を楽しむためにも。これはこの星に産まれてきたのだから死ぬまで必死に考えることなんだよ。人生の課題なんだ。」
「人生の…課題…?」
「あぁ、そうさ。代わりに君にはこれをあげよう。」
おじいさんは僕に近づくと、手に収まる物を渡された。
それは小さいながらに綺麗に施されている、銀の縁の水色のペンダントだった。
「お守りだよ。君は底がないほどに優しさがある。これは、君の感情のままに動く。それを活かして、頑張るんだよ。」
そう言うと、店のドアをあけた。
「それじゃ、自分探し頑張って。決して、諦めちゃダメだからね。」
おじいさんはみんなにそう言うと、にっこりと微笑んだ。
その笑顔には昔何があったのか。それともなかったのか。どちらにも読み取れてしまうような顔だった。
「それでは。困ったことがあったらいつでもきてね。私はここに少なくとも残りの人生はいるから。」
僕達は凶器を持って帰る。
僕は振り返るとおじいさんは
「またのお越しを。お客様。」
とお辞儀をしていた。
僕はそれからずっとそのペンダントをつけている。お守りとして、
みんなに似合ってると言われた。なかなかのセンスだなと思った。冗談交じりに。
みんなでにっこりと笑い合うこの生活も明日からは変わるのかと僕は思った。
僕はここに居てはイケナイカラ。
ニスラの前には洋館的な建物があった。
市場には珍しく、冷たい雰囲気をまとっている。
二スラが扉を開ける。
やっぱり何日も行ってるからか、その開け方には余裕があった。
「あぁ、いらっしゃい。今日はお客さんなんだね。そちらはお友達?」
「今日はお客さんでもないんです。お話をしに来ました。」
「そうなのかい。じゃあ、まず最初にお風呂に入ってきなさい。お友達も良かったら。」
僕達は大事な話をする前におじいさんに店の奥の部屋に連れられて何故かお風呂に入ることになった。
ここのお風呂は二つに分かれていてる。お金持ちだなと思った。
僕はウルカと一緒にお風呂に入った。
お風呂に出ると、とても甘い、魅力的な匂いがした。
僕の腹の虫がなる。
「どうだった?クッキー作ったから食べなさい。」
おじいさんは初対面の僕たちにまで優しく対応してくれた。
「…で、話ってなんだい?」
紅茶を飲んで一息ついた時、おじいさんが尋ねた。何故か、僕の方をじっと見てくる。
その眼差しは何もかもを知っている気がしていた。
「…あの、あそこの森っておじいさんのですよね。もし、もし良かったら、あそこの森を下さい。お金は払いますんで。」
僕は真剣に話した。きっちりと。
冷たい氷みたいな空気が、流れる。すると急に
暖かく、氷みたいな空気が、溶けていった。
おじいさんが柔らかく笑ったからだ。
「いいよ。私が死んだら、私の親戚はあそこの森を壊してタワーマンションでも作る予定だったからね。
お金なんていらないよ。私みたいな年寄りがこんな小さな子達にお金を巻き上げるなんて出来ないからね。代わりに、私の店の物を持っていってほしい。お願いだ。」
おじいさんは優しい声でそう言った。
「はい。僕にとって思い入れのあるものですよね。わかりました。持ってかせていただきます。けど、お金は払います。ですからちゃんと受け取ってください。お願いします。」
僕は頭を下げた。僕はそこの森に家も建てたい。
そんなことを簡単に出来るわけないのだ。
「…わかった。じゃあ300リントだけだよ。それだけ受け取らせてくれ。じゃあ、皆こっちへおいで。」
僕がまだもっと受け取ってくれと、言う前におじいさんは店の方へ行ってしまった。
僕達は顔を見合った。…ホントに良いのだろうか。これじゃ、こっちからしたら年寄りのおじいさんに森を乗っ取った、悪いやつにも見えなくない。
僕達は足取りを重くして、おじいさんについて行くと、おじいさんは部屋の真ん中に椅子を置いた。
今気づいた。店がCLOSEになってる。何故だろう。
「さぁ、ここに座って。じゃあそこの金髪のお嬢さん。おいで。」
呼ばれたラムアは恐る恐るそこに座った。
「あぁ、お面を外してね。」
おじいさんはそう言いながら、慣れた手つきで椅子の前に机を置き、薄ピンク色の紅茶を淹れた。
ニスラはそれを勉強するかのようにずっと見ている。やはり店員だから主の手つきを見て、勉強しているのだろう。
「はい。この紅茶を飲んでね。」
「……はい。」
ラムアは紅茶を飲んだ。瞬間、ラムアは自然と涙を流したのだ。その直後、ラムアの顔がぐにゃりと歪んだ。「ックゥッッッ」
声にならない声がラムアの口から漏れる。
耐えているのだろうか。今にも泣きそうだ。
「…ラムア」
僕はラムアを助けようとした。けど、咄嗟に停められた。「ダメよ。これは1人で…乗り越えないと。」ニスラは辛そうな顔でそう答えた。
僕はおじいさんを見た。おじいさんは目を瞑って苦しそうな顔をしている。
ラムアの首がぐったりと背もたれにかかった。
おじいさんは目を開け、お店の中のひとつを取り出した。
それを机の上に置くと、その物が淡いピンクにひかり、次第にそれがムラサキ色に変わっていった。
気絶したであろうラムアにふんわりと毛布を掛けると、おじいさんは椅子ごとラムアを持ち上げ、
部屋に連れていった。
椅子だけ持ってきたおじいさんが現れ、
「えっと…次は、そこの白い髪のウサギ君。」
そう呼ばれたウルカは緊張した顔つきで、椅子に座っていった。
この後にニスラも同じようになり、
最後に僕。
完全に順番が僕達4人で秘密を明かした時と同じだった。
「さ、最後は君だね。ここに座って。」
僕は怖い。けど、これからの生活の為だ…
この人、優しいけどめちゃくちゃ怖い人だ。
椅子に座り、ピンク色の紅茶を1口飲んだ。
すると、今までの、今までの、記憶が押し寄せてきた。
やめて。やめて。怖い。やだ。
奴がフードを取ったこと。
親が僕を捨てるって言ったこと。
誕生日の日、僕を捨てたこと。
手紙に『愛してる』って嘘をついたこと。
そして、 ニンゲンに産まれてきてしまったこと。
嫌なことが全て全て。
僕の中の消し去りたいことが。
やだ。もうこれ以上見せないで━━━━━━━━
****
目を開けると暖かいベットの上にいた。
「あ、気がついた?」
ラムアが横にいる。
僕は何故か目を逸らした。
「ねぇ顔真っ赤だよ?熱があるんじゃない?」
「いや、大丈夫。」
ラムアはお面を外していた。ムラサキ色の目がまっすぐに僕を見つめる。
「おや、やっと気が付いたね。君達みたいに気絶をするのは初めてだったよ。ものすごく辛かったね。」
おじいさんは机の上にものを置きながら、僕に話しかけた。
「この紫色の物は金髪のお嬢さんに。」
ラムアはそれをおずおずと受け取る。
それは長い鎖が付いた鉄球だった。
みんなが背筋を凍らせる。
1番震えていたのはラムアだ。
「コ…レ。私に付いてた足枷に似てる。」
ラムアは目がどんどん光を無くして死んでる魚みたいになっている。
「これが私の思い入れのある物…?」
「ホントはものすごく嬉しいときの記憶にでた物をあげるんだ。 けど、君たちの場合、楽しい記憶はまだ作り上げられてない。からそういった、苦しい記憶からとることになる。」
おじいさんは苦しそうにそう言った。
「この純白に光るものはウサギの男の子に。」
ウルカはそれを見た瞬間目が血走った。
「コレは…清掃員が持ってた…?」
「君たちの記憶で作ったものだから、記憶が鮮明で、想像力が高いほど、わかりやすいものとなる。」
それはウルカの二分の一ぐらいの大きなハサミだった。
刃の色が鈍い赤で、それ以外が白。
そういえばさっきの鉄球は輪っかが付いていて、その内側が赤かった。
「ウルカ…大丈夫?」
僕は目の焦点が合ってないウルカに問いた。
「う…うん、大丈夫、大丈夫。」
それは自分に言い聞かせてるみたいだった。
「このピスタチオのものは…二スラ。」
呼ばれた二スラは貰う前に足が震えていた。
「やだ。これって、あの子たちが使ってた…私に、私を傷つけた…」
それはカッターだった。大きな。二スラと同じ大きさの。
刃の部分が赤い。
「…最後、君には送るものがなかった。」
「え?」
どゆうことだ。僕にはなんにもない…?
「君はまだこれからなんだよ。まだ自分が産まれてきた意味がないからね。」
「……」
「君がなぜ、ニンゲンに産まれてきたのか。
それを見つけるまで。君の人生はそれを見つけるためにある。そして、人生を楽しむためにも。これはこの星に産まれてきたのだから死ぬまで必死に考えることなんだよ。人生の課題なんだ。」
「人生の…課題…?」
「あぁ、そうさ。代わりに君にはこれをあげよう。」
おじいさんは僕に近づくと、手に収まる物を渡された。
それは小さいながらに綺麗に施されている、銀の縁の水色のペンダントだった。
「お守りだよ。君は底がないほどに優しさがある。これは、君の感情のままに動く。それを活かして、頑張るんだよ。」
そう言うと、店のドアをあけた。
「それじゃ、自分探し頑張って。決して、諦めちゃダメだからね。」
おじいさんはみんなにそう言うと、にっこりと微笑んだ。
その笑顔には昔何があったのか。それともなかったのか。どちらにも読み取れてしまうような顔だった。
「それでは。困ったことがあったらいつでもきてね。私はここに少なくとも残りの人生はいるから。」
僕達は凶器を持って帰る。
僕は振り返るとおじいさんは
「またのお越しを。お客様。」
とお辞儀をしていた。
僕はそれからずっとそのペンダントをつけている。お守りとして、
みんなに似合ってると言われた。なかなかのセンスだなと思った。冗談交じりに。
みんなでにっこりと笑い合うこの生活も明日からは変わるのかと僕は思った。
僕はここに居てはイケナイカラ。
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