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8.月下に微笑(わら)う女
堕ちたmistress
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1
愛理は震えていた。
夏樹との激戦……女のプライドと魂を懸けた文字通りの〝死闘〟に勝利し、未だそのダメージと疲労が色濃く残るその表情は、たった今眼前で繰り広げられている「ありえない光景」にただただ釘付けにされていた。
「どういう事?……ARISAが……史織に制裁……?」
まるで理解が追いつかない。
ただ一つ確かなのは、愛理の知らない所でこのサークルの〝何か〟が動き始めているという事であった。
「ARISA……ついに動いたわね。でもまさか、いきなりコレとは……」
「気にしていないような素振りで、内心は本気で〝キレていた〟ってことなのか……?」
ケイと恭子、ステージを見つめる2人の表情の険しさは、内情を知る者ですら、この展開は全くの予想外だったことを如実に表している。
そして、2人の動揺する様は愛理にも伝わる。
(何が起きているの……?このサークルで……)
愛理は何も知らない。事の経緯も、ARISAと史織の確執も。
そして、その動乱の最渦中に愛理自らがいることも……。
2
ワァァァァァァァァァッ!!
「あうッ……!?なッ……!?何よこれッ!?」
「さぁ!制裁マッチに挑むのは……なんと!当ハプニングバーの支配人で大人気イベント〝El Dorado〟の主催でもある彼女!〝史織ちゃん〟で~すッ!!❤︎」
まるで状況を把握できず、裸体で戸惑いながらフロア内を見渡す史織と、無邪気に手を叩いて笑い、どこまでも観客を煽りまくるARISAというコントラスト。
すでに〝制裁〟は始まっていた。
アイマスクとボールギャグを外され、無数の照明に照らされた史織は眩しげに目を細めながら、正面に立つARISAを敵意剥き出しに睨む。
「はぁッ!?なッ、ど、どういうつもり……!?」
史織は自らが置かれた立場を未だ理解できずにいる。
いや、彼女はおそらく〝理解〟はしていた。
絶対女王に対する反旗の代償は、このサークルでの自らの地位を棄てることである事は、史織自身も分かっていた。
自身の理想と野望の実現ために、ARISAが統べるこのサークルのNo.2の座を降りる覚悟はとうにできていたのだ。
だが、絶対女王は史織の〝離脱〟を許さなかった。
史織はそれを理解できても、甘受することは一切拒んだ。
ARISAは史織を見つめる。
その眼は笑っていたが、刃のように無機質で、冷たく鋭かった。
「史織、あなたは……このサークルの人事権執行者として相応しくない振る舞いがありました。経営店舗における職権の濫用、会員の個人情報の私的利用、報告義務違反に事実隠蔽……」
「デタラメ言わないでッ!そんなの全部アンタだってッ!!」
「そして、サークル主催者である私個人に対する数々の侮辱行為……これらはすべて、このサークルの信用を失墜させる、全会員に対しての〝裏切り〟よ?」
「ッ……どの口が……!!」
満場の観客を前にARISAは史織の「罪状」を述べると、再び先程と同じように無邪気そうな笑顔を見せて両手を広げた。
「……と、いうワケでッ!史織にはキッツ~いお仕置きを受けてもらいまーすッ!!」
3
オォォォ……!!
突然の出来事に#暫__しば__し#唖然と眺めていた観客らも、絶対女王の〝処刑宣告〟に色めき立つ。
もはや逃げ場などない事を悟った史織は、不敵に微笑むARISAを鋭く睨んで威嚇した。
「くッ……いいわよ!受けて立とうじゃないッ!!アンタみたいな小便臭い小娘、泣いて跪くまでヒィヒィ言わせてやるわッ!!」
口角泡を飛ばしながら啖呵を切る史織だが、ARISAは不思議そうに小首を傾げる。
「あら?私があなたの相手をするだなんて一言も言ってないけど?嫌よ、ダルダルで締まりのない、化粧臭いオバさん相手にするなんて❤︎」
「!?」
飄々としたARISAの口振りにつられて、観客からは嘲りにも似た笑いが起こる。
プライドを踏み躙られた史織は、地団駄を踏んで怒り狂う。
「このガキ!!誰のお陰でサークルがここまでデカくなったと思ってるの!?知名度だけで経営のイロハも知らないバカ女の代わりに、私がサークルの殆どを……ぐぅッ!?」
その時、横の女が史織の首輪に繋がる鎖を力強く引っ張った。
今にもARISAに噛み付きそうな勢いの史織だが、手錠と首輪で拘束されたその身体は左右で鎖を握るマスクの女達に完全に制御されている。
「そんなの知らなーい。それ、アンタの職権濫用と何か関係ある?恩着せがましくてウザい女ね~」
払い除けるような手の仕草で史織の言葉を打ち消すARISAは、マスクの女たちに合図を送る。
「さぁ、そろそろ始めましょ?みっともない女の、みっともない公開SEXショーの開幕よ❤︎」
4
フロアの明かりが暗転し、ステージ上をスポットライトが照らし出すと、そこは史織とマスクの女2名、3人だけの世界になった。
ARISAはそれを見届けると、弾む足取りでステージから降りる。
そしてそのまま振り返る事もなく、フロアの出口へと向かっていった。
絶対女王にとって、サークルのNo.2に対する制裁マッチでさえ、始まってしまえば〝興味の外側〟になってしまう──。
冷酷な斬り捨てを造作もなくやってのける、ARISAという女の恐ろしさがそこにはあった。
「……で?その〝制裁マッチ〟とやらのお相手は誰なのかしら?ARISAが逃げちゃったのに、私とヤれるような女がどこにいるのかしらね?アハハッ!」
ステージ上の史織はもはやヤケクソといった風にケタケタと笑いながら、フロアの観衆に向けて叫ぶ。
その時。
「汚いマゾババア、ウチらが相手してやるよッ」
カチャッ
史織の手錠と首輪を外しながら、マスクの女が呟く。
それと同時に、2人の女は目元のマスクを自ら外して投げ捨てた。
おぉぉ……!!
女たちの素顔を見た、場内の響めき。
顔に幼さを残した2人の女が、史織に対峙して睨んでいた。
5
「なに、あの娘たち?超若くない?」
「可愛い……高校生?」
「いやでも……さすがに未成年はヤバイっしょ」
観客らの驚きは、彼女らの若さにあった。
観客席からも一目してわかる肌のキメ細やかさ、張りとツヤ。
黒髪の滑らかな輝きと、意志の強さを宿した澄んだ瞳、化粧っ気のない幼顔。
1人は癖っ毛にうなじが見えるようなショートカット、もう1人は前髪を一直線に揃え、背中にツインの三つ編みを垂らしている。
身に纏うキャットスーツの上からでも判る程に、どちらもしなやかで無駄のない、陸上選手のような肢体をしていた。
確かに彼女らの容姿は10代のそれであり、〝少女〟と呼んで差し支えないものに見えた。
(あっ……あの娘たちは……)
唯一、彼女らの正体に気付いたのはケイだった。
いつかの夜、彼女らはARISAの泊まるホテルの部屋で、2人同時に「レズ調教」を受けていたのだ。
(あの娘たち、ARISAの下で仕込まれてきた……ってワケね)
トンッ、トンッ、トンッ……
ラバーキャットスーツ姿の2人は、示し合わせたように史織の周りを時計回りにゆっくり歩く。
その動きを、史織はジットリとした目で追う。
「誰?ここはアンタらみたいなガキンチョが来ていい場所じゃないわよ?ARISAちゃんのお友達かしら?ふふっ、ガキはガキと連むのがお似合い……よねェッ!!」
ダッ!
瞬間、史織は前を歩くショートカットの少女に向かって大きく跳躍するように踏み出した。
6
はち切れそうに豊かな乳房を揺らしながら、素早く腰を屈めて脚を取りに行く。
ガシッ!
「うッ!?」
ダァンッ!
丸みのある豊満なボディからは想像もできないような敏捷性で、あっという間に少女を引き摺り倒す史織。
少女は回避する姿勢さえ取れないまま背中から倒され、苦悶に思わず声を出した。
「あぐッ!」
「キャハッ!そんな隙だらけじゃ勝負にならないわよッ♪ホラ、アンタから先に潰してあげる……ッ❤︎」
舌舐めずりで濡らした厚ぼったい真っ赤な唇が、獲物に喰らいつこうとする獣のように大きく横に裂けて不敵に笑う。
史織は女の頭を右腕で抱え込んで胸元に引きつけた。
ギュウゥ……❤︎
「んぶッ!?んむゥゥゥッ!!」
両胸の巨大な乳房で、少女の小さな頭をすっぽりと包み込む史織。
柔らかく重厚な肉の塊が少女の顔を完全に覆い、呼吸の自由を奪う。
「あははッ❤︎ほら早く逃げなきゃ死んじゃうわよ?それとも、お姉サマの爆乳で死ねるなら本望なのかな?マゾメスちゃん❤︎」
圧倒的な体格差で少女を責め立てる史織だが、その背後からはもう一人の少女がにじり寄る。
「はッ!」
ガシッ!
「むぅッ!?んぐ……ッ!」
勢いよく飛び付いた三つ編みの少女は史織の背後から首に腕を回し、そのまま力任せに締め上げる。
だが史織は冷静だ。
まるで奇襲を予想していたかのように、首を振っていとも簡単にスルリと少女の腕から逃れてみせると、仰向けになり頭上まで右脚を振り上げて少女の顔面をキックした。
バキッ!!
「あゥッ!?」
ドサッ……
振り上げた史織の脚は三つ編みの少女の右の頬を襲い、少女は激痛に顔を抑えてその場に蹲ってしまう。
やがて史織の胸に抱かれたショートカットの少女も、力尽きた様に抵抗の仕草を見せなくなった。
「アハハハッ!弱すぎ!こんな小娘どもじゃ何人いようが相手にならないわよッ!」
7
想像を遥かに上回る史織の強さに、愛理たちは言葉を失っていた。
「強い……セックステクニックだけじゃない、史織さんは〝キャットファイト〟の技術も相当みたい。いくら体格差で有利とはいえ、2人を相手にここまで一方的に……」
恭子はステージ上の信じがたい光景に目を丸くしながら、思わず唸るように呟いた。
愛理は呆然としながら、恭子の声を意識の遠くで聴いていた。
(分かっていたわ、史織が強い事なんて……)
愛理はサークルに加入したばかりの頃、史織に対して跳ね返った態度を取った挙句、セックステクニックの差をまざまざと見せつけられて為す術なく完敗した。
(あの時の屈辱……悔しさが今の私を支えているんだもの)
「いや、違う……」
だが、ケイだけは小さく首を横に振る。
「史織……随分焦っているみたい。力任せに暴れているのは、余裕のなさの現れね」
ケイが見抜いた史織の焦りは、すぐさま形となって現れた。
8
「制裁マッチ」と銘打たれた2対1のハンディキャップ・マッチは、予想を裏切るような史織の猛攻で少女たちを圧倒している。
史織は額に輝く汗を指で拭うと、髪を掻き上げて思い切り叫んだ。
「ARISAちゃーん!!見てるんでしょー!!こんなマゾガキ2匹で私を潰せるなんて本気で思ってたのかしらー!?アハハハッ!!」
史織はフロアの天井を仰ぎながら狂ったように笑い、脇に抱えたショートカットの少女の顔面を一際強く締め上げる。
「くふッ……」
ピクンッ、という痙攣のような反応で少女の両脚がピンと宙に浮くと、すぐさま脱力したようにパタリと投げ出された。
「落ちた……!」
フロアの誰もが少女の失神を疑わず、悲鳴にも似た歓声が湧き上がる。
「ARISAァッ!!私と勝負しなさいッ!!コソコソ逃げ回って何が絶対女王よッ!!私と闘うのが怖いのかしらッ!!」
史織は勝利を確信し、姿の見えないARISAに対して遂に〝宣戦布告〟を高らかに叫ぶ。
だが次の瞬間──。
ドチュッ
「お"お"ッ!?」
短く野太い、獣じみた呻き声。
声を上げたのは史織。
史織はまるで強烈な電撃に打たれたかのように反射的に上体を仰け反らせ、全身をピンと硬直させていた。
クチュ……クチュ……
「ほッ!?……なッ……何……!?」
突然我が身を襲う衝撃に、史織は目を白黒させながら後ろを振り向く。
そこには四つん這いになりながら、史織の下半身に右腕を伸ばす三つ編みの少女が、静かな眼差しで睨む。
彼女の右手は、史織の大きな臀部に深くめり込んでいた。
9
「ひッ……こッ……このガキッ、どこに指突っ込んで……!」
クチュッ
「ほォォッ!?やめッ……!」
少女の右手は史織の肉厚な尻の谷間にすっぽりと収まり、その中で手首を回転させるように容赦なく絶対不可侵の急所を責め立てる。
「はァ……はァ……調子乗ってんなよッ!クソババアッ!」
蹴りのダメージから復活した少女は、その気配を史織に悟られないよう背後から近付き、狙い澄ました右手の中指による一撃を、無防備な史織の〝肛門〟へと見舞った。
「あなたッ、私に対してこんなマネ……あぐゥッ!?」
ギリッ……!
肛門への攻撃に気を取られた史織の首に、今度はショートカットの少女が細い腕をロープのように絡ませて締め上げる。
史織の乳圧によって気を失ったかに見えたが、彼女の意識は完全には落ちてはいなかった。
「史織!アンタなんかに私らは倒せないッ!アンタひとりを片付けるのに、“ARISA様”の手を煩わせるまでもないッ!!」
「くッ……い……犬ども……ッ!!」
苦痛に歪む史織の顔が、みるみると紅潮してゆく。
浮かび上がる脂汗が顎先から滴り落ち、食い縛った歯は次第に力が緩み始めた。
「あ……あ……ぉ……!」
史織の目線がフラフラと中空を彷徨き始めると、フロアの観客からは歓声が巻き起こった。
『落とせッ!!落とせッ!!』
「くふッ……ぅ……」
コールに沸くフロアの真ん中で、史織は意識を失った。
10
ドサッ……
少女らが手を離すと、史織の身体はマットに沈む。
立ち上がった2人の少女は、倒れたままの史織を目線で見下ろしてフン、と鼻で嘲笑った。
「オバさん?これで終わったと思わないでね?アンタが泣いて懺悔するまで、このステージからは降ろさないから」
そう告げると、三つ編みの少女はおもむろにラバーキャットスーツのフロントジッパーを下ろしてゆく。
それを見て、隣のショートカットの少女も何かを察したように同じくジッパーを下ろす。
ジィー……プルンッ❤︎
2人がジッパーを股間まで下ろした時、黒く光る突起物が勢いよく飛び出した。
テラテラと下品な光沢を纏ったその突起は、太く禍々しいペニスバンド──。
三つ編みの少女は、ショートカットの少女に呼びかける。
「日菜、全力でいこッ❤︎」
それに応えて、ショートカットの少女は小さく頷く。
「うん、柚月❤︎」
チュッ……❤︎
日菜と柚月……。
2人はペニスバンドをゆっくりとしごきながら、互いの健闘を祈るように柔らかくキスを交えると、再び瞳に闘争心を燃やし始める。
「史織……私らがアンタを……終わらせてあげる」
11
ダッ!!
2人は同時に、未だ昏倒に微睡む史織の身体に飛びついた。
柚月が史織の頭側に回り込み、両足首を掴んで力任せに開脚させて引き倒す。
いわゆる「まんぐり返し」の体勢だ。
無防備に衆目に晒される、史織の女性器と肛門。
そこに日菜がペニスバンドをしごきながら近寄ると、史織の肛門目掛けて唾を吐く。
プッ!
日菜は指先でクチュクチュと吐いた唾液を肛門の皺に練り込み、ペニスバンドの先端をあてがうと、未だ目覚めない史織に向かって問い掛けた。
「あはッ❤︎いつまでも寝てる場合じゃないんじゃない?早く起きないと……大変なことになるよッ!!」
ズプッ!!❤︎❤︎
「……ぃ……!?おァッ!?ひィィィィッ!?❤︎❤︎」
日菜が躊躇いなく腰を落とすと、太いペニスバンドがツルンといとも容易く史織の肛門に飲み込まれる。
あまりに突然の衝撃に、史織の意識は強制的に覚醒させられた。
「くォォォォッ!?痛いッ!?太い太いッ!!❤︎挿入ってるッ!?ケツに太いの挿入ってるッ!!❤︎❤︎」
堪え切れない激痛に、狂ったように吼える史織。
だが、逃れようにも転がされた体勢からではどうすることもできない。
芋虫のように捩る豊満な肉体を、柚月は巧みにコントロールする。
パンパンパンッ❤︎パンパンパンパンッ❤︎
「ごッ❤︎おォッ❤︎やッ❤︎やめッ❤︎ひッ❤︎めくれるッ❤︎ケツッ❤︎ケツ穴めくれるッ❤︎アナル壊れるッ❤︎」
史織の悲痛な叫びなど、一切耳を貸さない日菜と柚月。
若い娘たちの旺盛な体力と性欲……そして残酷なまでに容赦のない責めに、史織の肉体と精神はいよいよ追い詰められてゆく。
「くッ❤︎クソガキッ❤︎ゆッ❤︎許さないッ❤︎私に対してッ❤︎こんな辱めッ❤︎おッ❤︎アンタら絶対ッ❤︎タダじゃ……んぶゥゥッ❤︎」
ズリュッ❤︎
せめてもの抵抗とばかりに罵声を浴びせる史織だが、そんな彼女の口に柚月のペニスバンドが捩じ込まれ、遂には言葉さえも奪われてしまった。
「ババア、さっきからうるさいんだけど。その減らず口、チンポで塞いでやるから❤︎」
「おごッ!?❤︎んぐォォッ……ゴフッ!!❤︎」
ズリュッ❤︎ブリュッ❤︎
柚月のペニスバンドは、史織の咽喉を無理矢理に掻き分けてズルズルと奥まで突き進む。
「おぉ……全部呑み込んだ……❤︎さすがNo.1ソープ嬢❤︎まるで全身オマンコ❤︎」
グチュッ❤︎グチュッ❤︎グチュッ❤︎
「お"ェッ!?ぐゥゥッ!ん"ん"──ッ!!」
肛門を責める日菜に負けじと、柚月も荒々しく腰を動かしはじめる。
犯される史織とは対照的な、2人の少女のしなやかな細身の肉体。
その姿は、まるで巨大な水牛に牙を剥いて襲いかかる番いの豹のようだ。
体格・パワー・テクニックその全てで遥かに優勢であるはずの史織も、2対1という数的劣勢と、恐れを知らない若さの前に、もやは抗う術を持ち得てはいなかった。
12
グッポ❤︎グッポ❤︎グッポ❤︎
「うぉらッ!!」
ギチィィ……ッ
「ん"お"ォォォォ───ッ!?❤︎」
気合いとともに、柚月が史織のぷっくりと膨らむ乳首を両手で捻りあげる。
パンパンパンパンパンパンパンッ❤︎
「えいッ❤︎」
ギュウゥゥ……ッ
「ほォォォォ────ッ❤︎❤︎❤︎」
同時に、日菜は男顔負けの力強いピストンで史織の肛門を責め立てながら、充血し露わになった史織の陰核を摘んで引っ張る。
どちらも愛撫と呼ぶにはあまりにも力任せで暴力的な、いうならば女の武器を〝破壊〟する事が目的のような激しい責め……。
そう、これは制裁──。
すべては絶対女王に叛いた裏切り者に与える、恥辱と苦悶の〝罰〟なのだ。
そこに快楽はいらない。まして慈愛など必要がない。
セックスの名を借りた〝性的拷問〟は、少女たちをどこまでも残酷にした。
「んぷッ……はァッ!!ぶへァッ!!」
ビチャッ
やっとの思いで喉からペニスバンドが引き抜かれると、史織は口から大量の粘液を噴き出す。
胃液混じりのその唾液は仰向けの気管支を完全に塞ぎ、史織は自らの唾液で溺死寸前にまで追い込まれていたのだ。
生命の危機を前に、遂に〝反逆者・史織〟の自尊心は粉砕した。
「いやァァァァッ!!もうやめてェェェッ!!しッ、死ぬッ!!わッ、私の負けよッ!!もう許してェェェッ!!」
史織が、敗北の二文字を受け入れ泣き叫んだ。
13
(史織……)
目の前の光景に、愛理の心境は複雑を極めた。
自分を苦しめた女が、憎き女が、いつか負かしてやろうと胸に刻んだその女が──。
今、ステージの上で少女2人を前に土下座をしている。
額が床に付くほど深く下げられた顔の表情は分からない。
だが、小刻みに震える肩と背中は、史織の恐怖と悲壮を物語っていた。
ガッ
「うぐッ!くぅ……」
「ウチらが怖くて泣いちゃったんだ?恥ずかしいデカ乳おばさん❤︎」
プッ!!
「ひッ……うくッ……!」
柚月が史織の下げた頭を無遠慮に踏みつけ、唾を吐く。
史織は何も言わず、ただ這いつくばるように床に頭を伏せていた。
「じゃ、お客さんにもちゃんと聞こえるように……マイクに向かって敗北宣言して❤︎」
日菜が史織の顔にマイクを向けると、史織は泣き腫らした顔をゆっくりと上げる。
震える唇を真一文字に結び、恨めしそうにマイクを睨むが、やがて消え入るような声で話し始めた。
「ひぐッ、私……史織は……自らの不徳を省みず……畏れ多くもサークル主催者であるARISA……様に……ひぐッ、多大なるご迷惑を……」
「ねぇー、なんか全ッ然オモシロくないんだけど?もっと簡単に言えばいいじゃん、〝私は30過ぎてもオマンコの事しか頭にない淫乱ビッチの肉便器マゾババアです❤︎〟ってさ」
「それマジウケるッ!ほら史織はやく言って!〝公衆の面前で10代の子にアナル犯されて嬉し泣きしたSEX狂いのド変態レズマゾ豚奴隷です❤︎〟って!」
「くぅぅ……ッ!!」
ケタケタと笑う少女らの足元に跪き、史織は嗚咽を洩らす。
(ダメ、見てらんない)
「……愛理?」
恭子が呼び掛けるが、愛理は応えず歩み出す。
このサークルの上層部で、何が起きているのかは知らない。自分が出る幕ではないのは分かっている。
だが、自らがあれ程に恐れて強く憎んだ存在が、目の前で女としての尊厳を踏み躙られ、あげくにはそれを晒し者にされている居心地の悪さに耐えられなかった。
決して正義感や義侠心などというものではない。
熱気を帯びた観客らの合間をすり抜けながら大股に歩みを進めると、愛理はひとつ大きく息を吸い、ひと駆けにステージに飛び乗った。
15
「あなた達、もう充分よ。やめなさい」
突然の愛理の登場に、観客がどよめく。
少女らは愛理の姿を目線で捉えると、先程までの卑下た笑いをピタリと止めて、能面の様な真顔で愛理に歩み寄ってくる。
(ここでやる気……?)
10歳以上も歳の離れた少女らの無言の威圧に愛理はわずかにたじろぐも、手を腰に当て胸を張って正面から睨み返す。
「あのー、今ショーの最中なんで降りてもらっていいですかぁ?ジャマなんで」
柚月が吐き捨てるように言うと、日菜も続けざまに愛理に聞く。
「え?てゆーか空気読んでもらっていいですか?コレ、全部ARISA様のご命令なんで。アンタに止める権利ないですよ?」
2人は真顔のままだが、その言葉には明らかに愛理への侮蔑と敵意が込められていた。
絶対女王の名前を笠に着て、完全にナメ切っている。
闘志が、俄かに燃え上がるのを感じた。
「気分悪いのよ、あなた達みたいに誰かの威光を借りなきゃ戦う事もできない臆病者を見てるとね。そのくせすぐ調子に乗って、加減も知らないなんて。本当にただのお子様だわ」
愛理はステージ上からフロアを見渡す。
「観ているあなた達も!こんなリンチみたいな悪趣味なショーの何が楽しいワケ!?」
愛理の声がフロアに響くと、場内は水を打ったように静まり返った。
だが、柚月はつまらなそうに前髪を指で梳きながら呟く。
「……アンタ、それARISA様に歯向かってるって分かってる?」
それを聞いて愛理は鼻で笑う。
「はッ、またARISAサマ?まるで先生に告げ口する小学生みたいね。ARISAがどう思おうが知らないわよ。私がムカつくって言ってるの!!」
「……このチビ女」
「何よ、クソガキ」
愛理と柚月が鼻先をつけて睨み合う。腕を組み、互いに一歩も引かない緊迫の状況に、観客らは再びざわつき始める。
その時──。
「愛理ィッ!!」
「!?」
叫び声の方向に目線をやる刹那、愛理の視界に影が映り込む。
ドガァッ!!
次の瞬間、愛理の身体に凄まじい衝撃と激痛が奔る。
「キャァァッ!?」
ズシャァ……
愛理の小さな身体はゴム毬のようにステージ外まで突き飛ばされ、転げ落ちた愛理は背中から強打して倒れ込んだ。
(ぅ……な……に……?)
朦朧とする意識でステージを見上げると、そこにはこちらを見下ろす史織の姿があった。
「ハァッ、ハァッ……愛理……あなたまで私に恥をかかせる気ッ!?」
(し……史織?……な……ん……)
憤怒の形相でこちらを睨みつける史織。
愛理は理解できぬまま、そこで意識を失った。
愛理は震えていた。
夏樹との激戦……女のプライドと魂を懸けた文字通りの〝死闘〟に勝利し、未だそのダメージと疲労が色濃く残るその表情は、たった今眼前で繰り広げられている「ありえない光景」にただただ釘付けにされていた。
「どういう事?……ARISAが……史織に制裁……?」
まるで理解が追いつかない。
ただ一つ確かなのは、愛理の知らない所でこのサークルの〝何か〟が動き始めているという事であった。
「ARISA……ついに動いたわね。でもまさか、いきなりコレとは……」
「気にしていないような素振りで、内心は本気で〝キレていた〟ってことなのか……?」
ケイと恭子、ステージを見つめる2人の表情の険しさは、内情を知る者ですら、この展開は全くの予想外だったことを如実に表している。
そして、2人の動揺する様は愛理にも伝わる。
(何が起きているの……?このサークルで……)
愛理は何も知らない。事の経緯も、ARISAと史織の確執も。
そして、その動乱の最渦中に愛理自らがいることも……。
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ワァァァァァァァァァッ!!
「あうッ……!?なッ……!?何よこれッ!?」
「さぁ!制裁マッチに挑むのは……なんと!当ハプニングバーの支配人で大人気イベント〝El Dorado〟の主催でもある彼女!〝史織ちゃん〟で~すッ!!❤︎」
まるで状況を把握できず、裸体で戸惑いながらフロア内を見渡す史織と、無邪気に手を叩いて笑い、どこまでも観客を煽りまくるARISAというコントラスト。
すでに〝制裁〟は始まっていた。
アイマスクとボールギャグを外され、無数の照明に照らされた史織は眩しげに目を細めながら、正面に立つARISAを敵意剥き出しに睨む。
「はぁッ!?なッ、ど、どういうつもり……!?」
史織は自らが置かれた立場を未だ理解できずにいる。
いや、彼女はおそらく〝理解〟はしていた。
絶対女王に対する反旗の代償は、このサークルでの自らの地位を棄てることである事は、史織自身も分かっていた。
自身の理想と野望の実現ために、ARISAが統べるこのサークルのNo.2の座を降りる覚悟はとうにできていたのだ。
だが、絶対女王は史織の〝離脱〟を許さなかった。
史織はそれを理解できても、甘受することは一切拒んだ。
ARISAは史織を見つめる。
その眼は笑っていたが、刃のように無機質で、冷たく鋭かった。
「史織、あなたは……このサークルの人事権執行者として相応しくない振る舞いがありました。経営店舗における職権の濫用、会員の個人情報の私的利用、報告義務違反に事実隠蔽……」
「デタラメ言わないでッ!そんなの全部アンタだってッ!!」
「そして、サークル主催者である私個人に対する数々の侮辱行為……これらはすべて、このサークルの信用を失墜させる、全会員に対しての〝裏切り〟よ?」
「ッ……どの口が……!!」
満場の観客を前にARISAは史織の「罪状」を述べると、再び先程と同じように無邪気そうな笑顔を見せて両手を広げた。
「……と、いうワケでッ!史織にはキッツ~いお仕置きを受けてもらいまーすッ!!」
3
オォォォ……!!
突然の出来事に#暫__しば__し#唖然と眺めていた観客らも、絶対女王の〝処刑宣告〟に色めき立つ。
もはや逃げ場などない事を悟った史織は、不敵に微笑むARISAを鋭く睨んで威嚇した。
「くッ……いいわよ!受けて立とうじゃないッ!!アンタみたいな小便臭い小娘、泣いて跪くまでヒィヒィ言わせてやるわッ!!」
口角泡を飛ばしながら啖呵を切る史織だが、ARISAは不思議そうに小首を傾げる。
「あら?私があなたの相手をするだなんて一言も言ってないけど?嫌よ、ダルダルで締まりのない、化粧臭いオバさん相手にするなんて❤︎」
「!?」
飄々としたARISAの口振りにつられて、観客からは嘲りにも似た笑いが起こる。
プライドを踏み躙られた史織は、地団駄を踏んで怒り狂う。
「このガキ!!誰のお陰でサークルがここまでデカくなったと思ってるの!?知名度だけで経営のイロハも知らないバカ女の代わりに、私がサークルの殆どを……ぐぅッ!?」
その時、横の女が史織の首輪に繋がる鎖を力強く引っ張った。
今にもARISAに噛み付きそうな勢いの史織だが、手錠と首輪で拘束されたその身体は左右で鎖を握るマスクの女達に完全に制御されている。
「そんなの知らなーい。それ、アンタの職権濫用と何か関係ある?恩着せがましくてウザい女ね~」
払い除けるような手の仕草で史織の言葉を打ち消すARISAは、マスクの女たちに合図を送る。
「さぁ、そろそろ始めましょ?みっともない女の、みっともない公開SEXショーの開幕よ❤︎」
4
フロアの明かりが暗転し、ステージ上をスポットライトが照らし出すと、そこは史織とマスクの女2名、3人だけの世界になった。
ARISAはそれを見届けると、弾む足取りでステージから降りる。
そしてそのまま振り返る事もなく、フロアの出口へと向かっていった。
絶対女王にとって、サークルのNo.2に対する制裁マッチでさえ、始まってしまえば〝興味の外側〟になってしまう──。
冷酷な斬り捨てを造作もなくやってのける、ARISAという女の恐ろしさがそこにはあった。
「……で?その〝制裁マッチ〟とやらのお相手は誰なのかしら?ARISAが逃げちゃったのに、私とヤれるような女がどこにいるのかしらね?アハハッ!」
ステージ上の史織はもはやヤケクソといった風にケタケタと笑いながら、フロアの観衆に向けて叫ぶ。
その時。
「汚いマゾババア、ウチらが相手してやるよッ」
カチャッ
史織の手錠と首輪を外しながら、マスクの女が呟く。
それと同時に、2人の女は目元のマスクを自ら外して投げ捨てた。
おぉぉ……!!
女たちの素顔を見た、場内の響めき。
顔に幼さを残した2人の女が、史織に対峙して睨んでいた。
5
「なに、あの娘たち?超若くない?」
「可愛い……高校生?」
「いやでも……さすがに未成年はヤバイっしょ」
観客らの驚きは、彼女らの若さにあった。
観客席からも一目してわかる肌のキメ細やかさ、張りとツヤ。
黒髪の滑らかな輝きと、意志の強さを宿した澄んだ瞳、化粧っ気のない幼顔。
1人は癖っ毛にうなじが見えるようなショートカット、もう1人は前髪を一直線に揃え、背中にツインの三つ編みを垂らしている。
身に纏うキャットスーツの上からでも判る程に、どちらもしなやかで無駄のない、陸上選手のような肢体をしていた。
確かに彼女らの容姿は10代のそれであり、〝少女〟と呼んで差し支えないものに見えた。
(あっ……あの娘たちは……)
唯一、彼女らの正体に気付いたのはケイだった。
いつかの夜、彼女らはARISAの泊まるホテルの部屋で、2人同時に「レズ調教」を受けていたのだ。
(あの娘たち、ARISAの下で仕込まれてきた……ってワケね)
トンッ、トンッ、トンッ……
ラバーキャットスーツ姿の2人は、示し合わせたように史織の周りを時計回りにゆっくり歩く。
その動きを、史織はジットリとした目で追う。
「誰?ここはアンタらみたいなガキンチョが来ていい場所じゃないわよ?ARISAちゃんのお友達かしら?ふふっ、ガキはガキと連むのがお似合い……よねェッ!!」
ダッ!
瞬間、史織は前を歩くショートカットの少女に向かって大きく跳躍するように踏み出した。
6
はち切れそうに豊かな乳房を揺らしながら、素早く腰を屈めて脚を取りに行く。
ガシッ!
「うッ!?」
ダァンッ!
丸みのある豊満なボディからは想像もできないような敏捷性で、あっという間に少女を引き摺り倒す史織。
少女は回避する姿勢さえ取れないまま背中から倒され、苦悶に思わず声を出した。
「あぐッ!」
「キャハッ!そんな隙だらけじゃ勝負にならないわよッ♪ホラ、アンタから先に潰してあげる……ッ❤︎」
舌舐めずりで濡らした厚ぼったい真っ赤な唇が、獲物に喰らいつこうとする獣のように大きく横に裂けて不敵に笑う。
史織は女の頭を右腕で抱え込んで胸元に引きつけた。
ギュウゥ……❤︎
「んぶッ!?んむゥゥゥッ!!」
両胸の巨大な乳房で、少女の小さな頭をすっぽりと包み込む史織。
柔らかく重厚な肉の塊が少女の顔を完全に覆い、呼吸の自由を奪う。
「あははッ❤︎ほら早く逃げなきゃ死んじゃうわよ?それとも、お姉サマの爆乳で死ねるなら本望なのかな?マゾメスちゃん❤︎」
圧倒的な体格差で少女を責め立てる史織だが、その背後からはもう一人の少女がにじり寄る。
「はッ!」
ガシッ!
「むぅッ!?んぐ……ッ!」
勢いよく飛び付いた三つ編みの少女は史織の背後から首に腕を回し、そのまま力任せに締め上げる。
だが史織は冷静だ。
まるで奇襲を予想していたかのように、首を振っていとも簡単にスルリと少女の腕から逃れてみせると、仰向けになり頭上まで右脚を振り上げて少女の顔面をキックした。
バキッ!!
「あゥッ!?」
ドサッ……
振り上げた史織の脚は三つ編みの少女の右の頬を襲い、少女は激痛に顔を抑えてその場に蹲ってしまう。
やがて史織の胸に抱かれたショートカットの少女も、力尽きた様に抵抗の仕草を見せなくなった。
「アハハハッ!弱すぎ!こんな小娘どもじゃ何人いようが相手にならないわよッ!」
7
想像を遥かに上回る史織の強さに、愛理たちは言葉を失っていた。
「強い……セックステクニックだけじゃない、史織さんは〝キャットファイト〟の技術も相当みたい。いくら体格差で有利とはいえ、2人を相手にここまで一方的に……」
恭子はステージ上の信じがたい光景に目を丸くしながら、思わず唸るように呟いた。
愛理は呆然としながら、恭子の声を意識の遠くで聴いていた。
(分かっていたわ、史織が強い事なんて……)
愛理はサークルに加入したばかりの頃、史織に対して跳ね返った態度を取った挙句、セックステクニックの差をまざまざと見せつけられて為す術なく完敗した。
(あの時の屈辱……悔しさが今の私を支えているんだもの)
「いや、違う……」
だが、ケイだけは小さく首を横に振る。
「史織……随分焦っているみたい。力任せに暴れているのは、余裕のなさの現れね」
ケイが見抜いた史織の焦りは、すぐさま形となって現れた。
8
「制裁マッチ」と銘打たれた2対1のハンディキャップ・マッチは、予想を裏切るような史織の猛攻で少女たちを圧倒している。
史織は額に輝く汗を指で拭うと、髪を掻き上げて思い切り叫んだ。
「ARISAちゃーん!!見てるんでしょー!!こんなマゾガキ2匹で私を潰せるなんて本気で思ってたのかしらー!?アハハハッ!!」
史織はフロアの天井を仰ぎながら狂ったように笑い、脇に抱えたショートカットの少女の顔面を一際強く締め上げる。
「くふッ……」
ピクンッ、という痙攣のような反応で少女の両脚がピンと宙に浮くと、すぐさま脱力したようにパタリと投げ出された。
「落ちた……!」
フロアの誰もが少女の失神を疑わず、悲鳴にも似た歓声が湧き上がる。
「ARISAァッ!!私と勝負しなさいッ!!コソコソ逃げ回って何が絶対女王よッ!!私と闘うのが怖いのかしらッ!!」
史織は勝利を確信し、姿の見えないARISAに対して遂に〝宣戦布告〟を高らかに叫ぶ。
だが次の瞬間──。
ドチュッ
「お"お"ッ!?」
短く野太い、獣じみた呻き声。
声を上げたのは史織。
史織はまるで強烈な電撃に打たれたかのように反射的に上体を仰け反らせ、全身をピンと硬直させていた。
クチュ……クチュ……
「ほッ!?……なッ……何……!?」
突然我が身を襲う衝撃に、史織は目を白黒させながら後ろを振り向く。
そこには四つん這いになりながら、史織の下半身に右腕を伸ばす三つ編みの少女が、静かな眼差しで睨む。
彼女の右手は、史織の大きな臀部に深くめり込んでいた。
9
「ひッ……こッ……このガキッ、どこに指突っ込んで……!」
クチュッ
「ほォォッ!?やめッ……!」
少女の右手は史織の肉厚な尻の谷間にすっぽりと収まり、その中で手首を回転させるように容赦なく絶対不可侵の急所を責め立てる。
「はァ……はァ……調子乗ってんなよッ!クソババアッ!」
蹴りのダメージから復活した少女は、その気配を史織に悟られないよう背後から近付き、狙い澄ました右手の中指による一撃を、無防備な史織の〝肛門〟へと見舞った。
「あなたッ、私に対してこんなマネ……あぐゥッ!?」
ギリッ……!
肛門への攻撃に気を取られた史織の首に、今度はショートカットの少女が細い腕をロープのように絡ませて締め上げる。
史織の乳圧によって気を失ったかに見えたが、彼女の意識は完全には落ちてはいなかった。
「史織!アンタなんかに私らは倒せないッ!アンタひとりを片付けるのに、“ARISA様”の手を煩わせるまでもないッ!!」
「くッ……い……犬ども……ッ!!」
苦痛に歪む史織の顔が、みるみると紅潮してゆく。
浮かび上がる脂汗が顎先から滴り落ち、食い縛った歯は次第に力が緩み始めた。
「あ……あ……ぉ……!」
史織の目線がフラフラと中空を彷徨き始めると、フロアの観客からは歓声が巻き起こった。
『落とせッ!!落とせッ!!』
「くふッ……ぅ……」
コールに沸くフロアの真ん中で、史織は意識を失った。
10
ドサッ……
少女らが手を離すと、史織の身体はマットに沈む。
立ち上がった2人の少女は、倒れたままの史織を目線で見下ろしてフン、と鼻で嘲笑った。
「オバさん?これで終わったと思わないでね?アンタが泣いて懺悔するまで、このステージからは降ろさないから」
そう告げると、三つ編みの少女はおもむろにラバーキャットスーツのフロントジッパーを下ろしてゆく。
それを見て、隣のショートカットの少女も何かを察したように同じくジッパーを下ろす。
ジィー……プルンッ❤︎
2人がジッパーを股間まで下ろした時、黒く光る突起物が勢いよく飛び出した。
テラテラと下品な光沢を纏ったその突起は、太く禍々しいペニスバンド──。
三つ編みの少女は、ショートカットの少女に呼びかける。
「日菜、全力でいこッ❤︎」
それに応えて、ショートカットの少女は小さく頷く。
「うん、柚月❤︎」
チュッ……❤︎
日菜と柚月……。
2人はペニスバンドをゆっくりとしごきながら、互いの健闘を祈るように柔らかくキスを交えると、再び瞳に闘争心を燃やし始める。
「史織……私らがアンタを……終わらせてあげる」
11
ダッ!!
2人は同時に、未だ昏倒に微睡む史織の身体に飛びついた。
柚月が史織の頭側に回り込み、両足首を掴んで力任せに開脚させて引き倒す。
いわゆる「まんぐり返し」の体勢だ。
無防備に衆目に晒される、史織の女性器と肛門。
そこに日菜がペニスバンドをしごきながら近寄ると、史織の肛門目掛けて唾を吐く。
プッ!
日菜は指先でクチュクチュと吐いた唾液を肛門の皺に練り込み、ペニスバンドの先端をあてがうと、未だ目覚めない史織に向かって問い掛けた。
「あはッ❤︎いつまでも寝てる場合じゃないんじゃない?早く起きないと……大変なことになるよッ!!」
ズプッ!!❤︎❤︎
「……ぃ……!?おァッ!?ひィィィィッ!?❤︎❤︎」
日菜が躊躇いなく腰を落とすと、太いペニスバンドがツルンといとも容易く史織の肛門に飲み込まれる。
あまりに突然の衝撃に、史織の意識は強制的に覚醒させられた。
「くォォォォッ!?痛いッ!?太い太いッ!!❤︎挿入ってるッ!?ケツに太いの挿入ってるッ!!❤︎❤︎」
堪え切れない激痛に、狂ったように吼える史織。
だが、逃れようにも転がされた体勢からではどうすることもできない。
芋虫のように捩る豊満な肉体を、柚月は巧みにコントロールする。
パンパンパンッ❤︎パンパンパンパンッ❤︎
「ごッ❤︎おォッ❤︎やッ❤︎やめッ❤︎ひッ❤︎めくれるッ❤︎ケツッ❤︎ケツ穴めくれるッ❤︎アナル壊れるッ❤︎」
史織の悲痛な叫びなど、一切耳を貸さない日菜と柚月。
若い娘たちの旺盛な体力と性欲……そして残酷なまでに容赦のない責めに、史織の肉体と精神はいよいよ追い詰められてゆく。
「くッ❤︎クソガキッ❤︎ゆッ❤︎許さないッ❤︎私に対してッ❤︎こんな辱めッ❤︎おッ❤︎アンタら絶対ッ❤︎タダじゃ……んぶゥゥッ❤︎」
ズリュッ❤︎
せめてもの抵抗とばかりに罵声を浴びせる史織だが、そんな彼女の口に柚月のペニスバンドが捩じ込まれ、遂には言葉さえも奪われてしまった。
「ババア、さっきからうるさいんだけど。その減らず口、チンポで塞いでやるから❤︎」
「おごッ!?❤︎んぐォォッ……ゴフッ!!❤︎」
ズリュッ❤︎ブリュッ❤︎
柚月のペニスバンドは、史織の咽喉を無理矢理に掻き分けてズルズルと奥まで突き進む。
「おぉ……全部呑み込んだ……❤︎さすがNo.1ソープ嬢❤︎まるで全身オマンコ❤︎」
グチュッ❤︎グチュッ❤︎グチュッ❤︎
「お"ェッ!?ぐゥゥッ!ん"ん"──ッ!!」
肛門を責める日菜に負けじと、柚月も荒々しく腰を動かしはじめる。
犯される史織とは対照的な、2人の少女のしなやかな細身の肉体。
その姿は、まるで巨大な水牛に牙を剥いて襲いかかる番いの豹のようだ。
体格・パワー・テクニックその全てで遥かに優勢であるはずの史織も、2対1という数的劣勢と、恐れを知らない若さの前に、もやは抗う術を持ち得てはいなかった。
12
グッポ❤︎グッポ❤︎グッポ❤︎
「うぉらッ!!」
ギチィィ……ッ
「ん"お"ォォォォ───ッ!?❤︎」
気合いとともに、柚月が史織のぷっくりと膨らむ乳首を両手で捻りあげる。
パンパンパンパンパンパンパンッ❤︎
「えいッ❤︎」
ギュウゥゥ……ッ
「ほォォォォ────ッ❤︎❤︎❤︎」
同時に、日菜は男顔負けの力強いピストンで史織の肛門を責め立てながら、充血し露わになった史織の陰核を摘んで引っ張る。
どちらも愛撫と呼ぶにはあまりにも力任せで暴力的な、いうならば女の武器を〝破壊〟する事が目的のような激しい責め……。
そう、これは制裁──。
すべては絶対女王に叛いた裏切り者に与える、恥辱と苦悶の〝罰〟なのだ。
そこに快楽はいらない。まして慈愛など必要がない。
セックスの名を借りた〝性的拷問〟は、少女たちをどこまでも残酷にした。
「んぷッ……はァッ!!ぶへァッ!!」
ビチャッ
やっとの思いで喉からペニスバンドが引き抜かれると、史織は口から大量の粘液を噴き出す。
胃液混じりのその唾液は仰向けの気管支を完全に塞ぎ、史織は自らの唾液で溺死寸前にまで追い込まれていたのだ。
生命の危機を前に、遂に〝反逆者・史織〟の自尊心は粉砕した。
「いやァァァァッ!!もうやめてェェェッ!!しッ、死ぬッ!!わッ、私の負けよッ!!もう許してェェェッ!!」
史織が、敗北の二文字を受け入れ泣き叫んだ。
13
(史織……)
目の前の光景に、愛理の心境は複雑を極めた。
自分を苦しめた女が、憎き女が、いつか負かしてやろうと胸に刻んだその女が──。
今、ステージの上で少女2人を前に土下座をしている。
額が床に付くほど深く下げられた顔の表情は分からない。
だが、小刻みに震える肩と背中は、史織の恐怖と悲壮を物語っていた。
ガッ
「うぐッ!くぅ……」
「ウチらが怖くて泣いちゃったんだ?恥ずかしいデカ乳おばさん❤︎」
プッ!!
「ひッ……うくッ……!」
柚月が史織の下げた頭を無遠慮に踏みつけ、唾を吐く。
史織は何も言わず、ただ這いつくばるように床に頭を伏せていた。
「じゃ、お客さんにもちゃんと聞こえるように……マイクに向かって敗北宣言して❤︎」
日菜が史織の顔にマイクを向けると、史織は泣き腫らした顔をゆっくりと上げる。
震える唇を真一文字に結び、恨めしそうにマイクを睨むが、やがて消え入るような声で話し始めた。
「ひぐッ、私……史織は……自らの不徳を省みず……畏れ多くもサークル主催者であるARISA……様に……ひぐッ、多大なるご迷惑を……」
「ねぇー、なんか全ッ然オモシロくないんだけど?もっと簡単に言えばいいじゃん、〝私は30過ぎてもオマンコの事しか頭にない淫乱ビッチの肉便器マゾババアです❤︎〟ってさ」
「それマジウケるッ!ほら史織はやく言って!〝公衆の面前で10代の子にアナル犯されて嬉し泣きしたSEX狂いのド変態レズマゾ豚奴隷です❤︎〟って!」
「くぅぅ……ッ!!」
ケタケタと笑う少女らの足元に跪き、史織は嗚咽を洩らす。
(ダメ、見てらんない)
「……愛理?」
恭子が呼び掛けるが、愛理は応えず歩み出す。
このサークルの上層部で、何が起きているのかは知らない。自分が出る幕ではないのは分かっている。
だが、自らがあれ程に恐れて強く憎んだ存在が、目の前で女としての尊厳を踏み躙られ、あげくにはそれを晒し者にされている居心地の悪さに耐えられなかった。
決して正義感や義侠心などというものではない。
熱気を帯びた観客らの合間をすり抜けながら大股に歩みを進めると、愛理はひとつ大きく息を吸い、ひと駆けにステージに飛び乗った。
15
「あなた達、もう充分よ。やめなさい」
突然の愛理の登場に、観客がどよめく。
少女らは愛理の姿を目線で捉えると、先程までの卑下た笑いをピタリと止めて、能面の様な真顔で愛理に歩み寄ってくる。
(ここでやる気……?)
10歳以上も歳の離れた少女らの無言の威圧に愛理はわずかにたじろぐも、手を腰に当て胸を張って正面から睨み返す。
「あのー、今ショーの最中なんで降りてもらっていいですかぁ?ジャマなんで」
柚月が吐き捨てるように言うと、日菜も続けざまに愛理に聞く。
「え?てゆーか空気読んでもらっていいですか?コレ、全部ARISA様のご命令なんで。アンタに止める権利ないですよ?」
2人は真顔のままだが、その言葉には明らかに愛理への侮蔑と敵意が込められていた。
絶対女王の名前を笠に着て、完全にナメ切っている。
闘志が、俄かに燃え上がるのを感じた。
「気分悪いのよ、あなた達みたいに誰かの威光を借りなきゃ戦う事もできない臆病者を見てるとね。そのくせすぐ調子に乗って、加減も知らないなんて。本当にただのお子様だわ」
愛理はステージ上からフロアを見渡す。
「観ているあなた達も!こんなリンチみたいな悪趣味なショーの何が楽しいワケ!?」
愛理の声がフロアに響くと、場内は水を打ったように静まり返った。
だが、柚月はつまらなそうに前髪を指で梳きながら呟く。
「……アンタ、それARISA様に歯向かってるって分かってる?」
それを聞いて愛理は鼻で笑う。
「はッ、またARISAサマ?まるで先生に告げ口する小学生みたいね。ARISAがどう思おうが知らないわよ。私がムカつくって言ってるの!!」
「……このチビ女」
「何よ、クソガキ」
愛理と柚月が鼻先をつけて睨み合う。腕を組み、互いに一歩も引かない緊迫の状況に、観客らは再びざわつき始める。
その時──。
「愛理ィッ!!」
「!?」
叫び声の方向に目線をやる刹那、愛理の視界に影が映り込む。
ドガァッ!!
次の瞬間、愛理の身体に凄まじい衝撃と激痛が奔る。
「キャァァッ!?」
ズシャァ……
愛理の小さな身体はゴム毬のようにステージ外まで突き飛ばされ、転げ落ちた愛理は背中から強打して倒れ込んだ。
(ぅ……な……に……?)
朦朧とする意識でステージを見上げると、そこにはこちらを見下ろす史織の姿があった。
「ハァッ、ハァッ……愛理……あなたまで私に恥をかかせる気ッ!?」
(し……史織?……な……ん……)
憤怒の形相でこちらを睨みつける史織。
愛理は理解できぬまま、そこで意識を失った。
10
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