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本編
アースという男(18禁シーンなし)
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アース・ディルダンス。
これが、23年連れ添ってきた俺の名前である。母が着けたアースという名前と、伝統ある貴族の家、ディルダンス家の姓。自分で言うのもなんだが、この国で、この名前を知らないものはいないだろうと思う。
俺は、魔術師としては超一流である。学生時代から、数百年に一人の逸材といわれるほどだった。そして、成人する頃には、宮廷魔術師として、表舞台に立っていた。そんな俺は、着々と出世し、今では宮廷魔術師たちを率いる存在となっている。
桁外れの強大な魔法を使う宮廷魔術部隊、隊長──それが、この国の俺の印象だった。
しかし、この国では、魔法の大きさに応じて、魔力が必要となる。魔法の才能があるだけでは、魔法は使えないのだ。魔力は、神職の人間の中にて生成されており、魔術師たちは彼らから魔力を貰わなければならない。
この世界で、魔力を供給する方法はひとつしかない。身体を重ね合わせることだ。聖職者と繋がり合うことにより、彼らから魔力を貰うことが出来る。
俺がどれだけ有能な魔術師であろうと、魔力がなければ、魔法を使うことが出来ない。俺が持っているのは、魔法を使うためのスキルだけなのだ。魔法を使うための源は、俺の体には存在しない。そのため、俺は多くの神職の女性と関係を持っていた。
強い魔法を使うためには、多くの魔力を必要とする。魔力量と魔法の強さは比例する。
この国の聖職者では、俺の魔法を満足に使うだけの、魔力量を生成することが出来なかった。俺が、彼女達をだくと、すぐに彼女たちは魔力切れを起こし、倒れてしまうのだ。
一日に、何人も、何人も抱き、ようやく隊長としての力を発揮することが出来る。そのような、人間ではありえない生活を送っているせいか、いつしか俺の中で、セックスは、愛を確かめ合う行為でも、自分の欲を吐き出すための行為でもなく、ただの「作業」になってしまっていた。
しばらく、平和な御世で、俺はそこまで大きな魔法を使う必要は無かった。そのため、俺は国の聖職者たちの魔力だけで事足りていた。
しかし、つい先日。この国を脅かす出来事が起きた。
この国を守るシールドが破壊されたのだ。
この国にはいないが、他の国には人を襲う化け物──魔物がいる。我が国は、外にいる魔物たちから、民を守るため、国境付近にシールドをはり、国を守っていた。しかし、そのシールドがなぜか破られてしまったのだ。シールドは、数百年前、伝説の魔術師フレグランスが、貼ったものであった。
普通の魔術師では、シールドを張ることが出来ない。フレグランスでさえ、1ヶ月間かけて、このシールドを張ったのだ。
簡単に作れるものでは無い。とはいえ、そのままにしていると、甚大な被害が出る。実際、シールド周辺の街は、すでに魔物に襲われていた。緊迫した状況。そんな中で、俺に白羽の矢が立った。
俺であれば、シールドを張ることが出来る。
とはいえ、この国に俺の力を満たすことが出来るような聖職者はいない。
「聖女を召喚すればいいのではないでしょうか」
そう、提案したのは、マーティンだった。彼の姉は聖職者を束ねる女官なため、彼自身、聖職者に伝わる古伝承に詳しい。
聖女というのは、聖なる力を持つ異世界の女性だという。彼女は、膨大な魔力を持っており、伝説の魔術師、フレグランスも彼女の力を借りたという。
なるほど。その手があったか。
魔力供給の文化がない異世界からきた女性を抱くというのは、少々、相手の女性が可哀想だと思うが。とはいえ、この状況を打開する鍵は、その聖女だ。抱くか抱かないかは、とりあえず置いといて、召喚だけはしてみてもいいかもしれない。
俺たちは、さっそく、聖女を召喚するための儀式を行った。
俺たちは、聖女召喚の儀式を行う。聖職者達が、呪文を唱える。聖職者の聖なる力は、魔術師のような利便性はないが、魔力供給が要らないらしい。
儀式を行う場は、教会にある祭壇だった。祭壇を囲うように、何十人もの魔術師・聖職者が並ぶ。
教会の祭壇に、光がやどった。その瞬間、俺たちは聖女召喚の成功を確信した。
眩い光。おもわず、目をそらす。
そして、その光が消えた時。祭壇の上にあったのは、先程まではそこにいなかった、1人の女性の姿だった。祭壇の上で、仰向けになっている。
俺は、これから、毎日抱くであろう彼女の元へ近寄る。
異世界の服を着た少女だった。綺麗な黒い髪が、祭壇の上で散らばる。顔立ちは、東洋風であるが、なかなか可愛らしいのでは無いか。
年齢はかなり幼く見える。とても小柄で、俺が彼女を抱きしめると、彼女の体が俺の身体にすっぽりと包まれてしまった。
撫子のような可憐な少女。
まだ、男を知らぬような純粋な女の子。
彼女は、すぅすぅと寝息を立てていた。
彼女は、コトンと俺の胸に持たれかかる。彼女の温かさが、俺の胸に伝わる。
ああ……可愛い……俺の色に染め上げたい……。
抱きしめる力を強くする。すると、意識のないはずの彼女が、声を漏らした。
「んっ……」
初めて聞いた彼女の声。その声は、カナリアのように美しく。それでもって、男を魅惑する甘さも持っていた。
俺の中の理性のタガが外れた。
早く、この身体を味わいたい。早く、この声で啼かせたい。
今まで、何度も女性に触れたが、ここまでの昂りは初めてだ。つい先程まで、セックスなんて「作業」だと思っていたのに。
俺は、彼女を抱えあげた。体重が軽いため、あっさりと持ち上がる。
そして、周りの目なんて気にせず、俺は彼女を連れ、部屋を出た。
これが、23年連れ添ってきた俺の名前である。母が着けたアースという名前と、伝統ある貴族の家、ディルダンス家の姓。自分で言うのもなんだが、この国で、この名前を知らないものはいないだろうと思う。
俺は、魔術師としては超一流である。学生時代から、数百年に一人の逸材といわれるほどだった。そして、成人する頃には、宮廷魔術師として、表舞台に立っていた。そんな俺は、着々と出世し、今では宮廷魔術師たちを率いる存在となっている。
桁外れの強大な魔法を使う宮廷魔術部隊、隊長──それが、この国の俺の印象だった。
しかし、この国では、魔法の大きさに応じて、魔力が必要となる。魔法の才能があるだけでは、魔法は使えないのだ。魔力は、神職の人間の中にて生成されており、魔術師たちは彼らから魔力を貰わなければならない。
この世界で、魔力を供給する方法はひとつしかない。身体を重ね合わせることだ。聖職者と繋がり合うことにより、彼らから魔力を貰うことが出来る。
俺がどれだけ有能な魔術師であろうと、魔力がなければ、魔法を使うことが出来ない。俺が持っているのは、魔法を使うためのスキルだけなのだ。魔法を使うための源は、俺の体には存在しない。そのため、俺は多くの神職の女性と関係を持っていた。
強い魔法を使うためには、多くの魔力を必要とする。魔力量と魔法の強さは比例する。
この国の聖職者では、俺の魔法を満足に使うだけの、魔力量を生成することが出来なかった。俺が、彼女達をだくと、すぐに彼女たちは魔力切れを起こし、倒れてしまうのだ。
一日に、何人も、何人も抱き、ようやく隊長としての力を発揮することが出来る。そのような、人間ではありえない生活を送っているせいか、いつしか俺の中で、セックスは、愛を確かめ合う行為でも、自分の欲を吐き出すための行為でもなく、ただの「作業」になってしまっていた。
しばらく、平和な御世で、俺はそこまで大きな魔法を使う必要は無かった。そのため、俺は国の聖職者たちの魔力だけで事足りていた。
しかし、つい先日。この国を脅かす出来事が起きた。
この国を守るシールドが破壊されたのだ。
この国にはいないが、他の国には人を襲う化け物──魔物がいる。我が国は、外にいる魔物たちから、民を守るため、国境付近にシールドをはり、国を守っていた。しかし、そのシールドがなぜか破られてしまったのだ。シールドは、数百年前、伝説の魔術師フレグランスが、貼ったものであった。
普通の魔術師では、シールドを張ることが出来ない。フレグランスでさえ、1ヶ月間かけて、このシールドを張ったのだ。
簡単に作れるものでは無い。とはいえ、そのままにしていると、甚大な被害が出る。実際、シールド周辺の街は、すでに魔物に襲われていた。緊迫した状況。そんな中で、俺に白羽の矢が立った。
俺であれば、シールドを張ることが出来る。
とはいえ、この国に俺の力を満たすことが出来るような聖職者はいない。
「聖女を召喚すればいいのではないでしょうか」
そう、提案したのは、マーティンだった。彼の姉は聖職者を束ねる女官なため、彼自身、聖職者に伝わる古伝承に詳しい。
聖女というのは、聖なる力を持つ異世界の女性だという。彼女は、膨大な魔力を持っており、伝説の魔術師、フレグランスも彼女の力を借りたという。
なるほど。その手があったか。
魔力供給の文化がない異世界からきた女性を抱くというのは、少々、相手の女性が可哀想だと思うが。とはいえ、この状況を打開する鍵は、その聖女だ。抱くか抱かないかは、とりあえず置いといて、召喚だけはしてみてもいいかもしれない。
俺たちは、さっそく、聖女を召喚するための儀式を行った。
俺たちは、聖女召喚の儀式を行う。聖職者達が、呪文を唱える。聖職者の聖なる力は、魔術師のような利便性はないが、魔力供給が要らないらしい。
儀式を行う場は、教会にある祭壇だった。祭壇を囲うように、何十人もの魔術師・聖職者が並ぶ。
教会の祭壇に、光がやどった。その瞬間、俺たちは聖女召喚の成功を確信した。
眩い光。おもわず、目をそらす。
そして、その光が消えた時。祭壇の上にあったのは、先程まではそこにいなかった、1人の女性の姿だった。祭壇の上で、仰向けになっている。
俺は、これから、毎日抱くであろう彼女の元へ近寄る。
異世界の服を着た少女だった。綺麗な黒い髪が、祭壇の上で散らばる。顔立ちは、東洋風であるが、なかなか可愛らしいのでは無いか。
年齢はかなり幼く見える。とても小柄で、俺が彼女を抱きしめると、彼女の体が俺の身体にすっぽりと包まれてしまった。
撫子のような可憐な少女。
まだ、男を知らぬような純粋な女の子。
彼女は、すぅすぅと寝息を立てていた。
彼女は、コトンと俺の胸に持たれかかる。彼女の温かさが、俺の胸に伝わる。
ああ……可愛い……俺の色に染め上げたい……。
抱きしめる力を強くする。すると、意識のないはずの彼女が、声を漏らした。
「んっ……」
初めて聞いた彼女の声。その声は、カナリアのように美しく。それでもって、男を魅惑する甘さも持っていた。
俺の中の理性のタガが外れた。
早く、この身体を味わいたい。早く、この声で啼かせたい。
今まで、何度も女性に触れたが、ここまでの昂りは初めてだ。つい先程まで、セックスなんて「作業」だと思っていたのに。
俺は、彼女を抱えあげた。体重が軽いため、あっさりと持ち上がる。
そして、周りの目なんて気にせず、俺は彼女を連れ、部屋を出た。
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