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セブンシスターズ編
新人
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「はじめまして、石田三成です。あ、某戦国武将と同じとよく言われますが」
にこやかに笑う石田三成はスーパー派遣非正規社員だというが、神沢のお爺さんの紹介なので間違いないだろう。
黒髪で黒い目が誠実そうで、本当の戦国武将石田三成のような不思議な和やかなオーラを絆は感じた。
「私はデニスです。よろしくお願い致します」
とても丁寧で腰の低い金髪碧眼のスウェーデン人である。
身長は180センチを超える筋肉隆々の巨漢だが性格はおとなしい。
こちらは一般募集で応募してきたらしい。
日本のアニメ文化に憧れて来日したらしいが、日本語は妙に流暢である。
「よろしくお願いします。私は週末店長の村上絆です」
村上絆は健康コンビニ<絆>の象徴として、週末だけ店長を務めていた。
週末起業みたいだが、まだ中学生の絆は建前上はアルバイトは禁止で無給で稼業を手伝ってるということになっている。
ハネケや風守結菜はまあ、こっそりというか、時給という名のおこづかいを貰っているという建前になっていた。
半ばが学校黙認なのだが、実際、母子家庭で困窮している家庭もあったり、子供食堂に通ってる同級生もいて仕方ないということになっていた。
父親の春樹が<道の駅神沢町>産直市場の店長になって、母親の妙子がコンビニの店長に昇進していた。
阮さんは父親と一緒に<道の駅神沢町>の発注担当になってしまって、ベトナム人学生アルバイトもそちらに移動してしまって、コンビニ側が人手不足になり新人の採用となった。
バイトリーダーは相変わらずベトナム人女性の陳さんだが、スーパー非正規社員石田三成が店長に抜擢される予定になっていた。
「デニスさんは陳さんに仕事を教えてもらって下さい」
絆はテキパキと指示を出した。
「はい、わかりました」
デニスは素直に陳さんについていく。
「三成さんは、――あ、すいません、ついつい名前で呼んでしまって」
絆は何だか奇妙な気分になっていた。
何で名前で呼んでしまったのか、自分でも分からなかった。
「いえ、よく名前で呼ばれますので、気にしないで下さい。どうもそういうオーラを出しているみたいで」
ちょっと照れながら、三成は言い訳をした。
「すいません。何だか三成さんと呼びたくなってしまって」
それだけ三成は頼りになるというか、人の心を和ませるものを持っていた。
(あとがき)
『非正規社員 石田三成』~ショートストーリー集~
https://www.alphapolis.co.jp/novel/771049446/971051558
にこやかに笑う石田三成はスーパー派遣非正規社員だというが、神沢のお爺さんの紹介なので間違いないだろう。
黒髪で黒い目が誠実そうで、本当の戦国武将石田三成のような不思議な和やかなオーラを絆は感じた。
「私はデニスです。よろしくお願い致します」
とても丁寧で腰の低い金髪碧眼のスウェーデン人である。
身長は180センチを超える筋肉隆々の巨漢だが性格はおとなしい。
こちらは一般募集で応募してきたらしい。
日本のアニメ文化に憧れて来日したらしいが、日本語は妙に流暢である。
「よろしくお願いします。私は週末店長の村上絆です」
村上絆は健康コンビニ<絆>の象徴として、週末だけ店長を務めていた。
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ハネケや風守結菜はまあ、こっそりというか、時給という名のおこづかいを貰っているという建前になっていた。
半ばが学校黙認なのだが、実際、母子家庭で困窮している家庭もあったり、子供食堂に通ってる同級生もいて仕方ないということになっていた。
父親の春樹が<道の駅神沢町>産直市場の店長になって、母親の妙子がコンビニの店長に昇進していた。
阮さんは父親と一緒に<道の駅神沢町>の発注担当になってしまって、ベトナム人学生アルバイトもそちらに移動してしまって、コンビニ側が人手不足になり新人の採用となった。
バイトリーダーは相変わらずベトナム人女性の陳さんだが、スーパー非正規社員石田三成が店長に抜擢される予定になっていた。
「デニスさんは陳さんに仕事を教えてもらって下さい」
絆はテキパキと指示を出した。
「はい、わかりました」
デニスは素直に陳さんについていく。
「三成さんは、――あ、すいません、ついつい名前で呼んでしまって」
絆は何だか奇妙な気分になっていた。
何で名前で呼んでしまったのか、自分でも分からなかった。
「いえ、よく名前で呼ばれますので、気にしないで下さい。どうもそういうオーラを出しているみたいで」
ちょっと照れながら、三成は言い訳をした。
「すいません。何だか三成さんと呼びたくなってしまって」
それだけ三成は頼りになるというか、人の心を和ませるものを持っていた。
(あとがき)
『非正規社員 石田三成』~ショートストーリー集~
https://www.alphapolis.co.jp/novel/771049446/971051558
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