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Three phrase.*・゚ .゚・*.
3rd
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私は馬鹿だった。
私は、女なんかになったんじゃなくて、本当の自分の野心を心の奥に沈めて、ただ仮の姿を重ねて塗っていただけだったんだ。
おばあちゃんの指導も、あのドレスも、ただ私を着飾るだけの飾りに過ぎない。そして、私も、心の奥の本当の自分を消すことは出来ない。
私は、馬鹿だ。私は、アタシは。
アタシはまた、あの時の自分に戻ってしまうことを許してしまったから。
「アンタの好きにゃさせないよ」
何処か響きの違う声が、このしんと静まり返った部屋に反響する。
くい込んだ牙に痛みは感じず、ただ心地悪さを覚えた。
アタシの首元に牙を突き立てる鏡夜が、アタシの血を吸う刹那。一気に、鏡夜の腹に蹴りを入れた。
「うぐふっ!」
アタシの体から離れると、暫くベットの上で動かなくなる。上手く蹴りが入ったようだった。
「いつまでも可愛く怯んでるとでも思ったかよ」
今度は、アタシの番。鏡夜の体に馬乗りになると、首を両手で勢いよく締めた。彼の唇には、微かに血が付いている。
「なんだ・・・・・・よ、お前っ・・・・・・!」
苦しむ鏡夜の顔を見てヘラっと笑うと、こう答えた。
「アタシ?アタシは、Aliceになる前の煽姫だよ」
アタシは、より一層掌に力を込める。殺してしまう気でいた。でも、心のどこかがそれを許さなかった。それは女のアタシなのか、ただの良心なのかはわからない。
一瞬手を緩めてしまうと、すぐに体が宙に投げ出される。そうだった、鏡夜は物を浮かせられるんだっけ。さっき浮かされたばかりだったのに。
しかし、上手に着地して見せると、鏡夜は自分の首に触れて咳き込んでいた。
「いい?アンタは空腹の獅子を突いたの。でも吸血鬼なんて、そう簡単には死なないんでしょ?」
苦しげに何かを視線で訴えてくる鏡夜を哀れな目で見詰めて、すっと腕を上げて指さす。真っ直ぐに、指さすと、丁度鏡夜の顔が隠れて見えた。
「すぐに部屋から出て行って。明日、アタシはこの家から出る」
腕を下ろした瞬間、鏡夜の姿は無くなっていた。あるのはその向こうに揺れるカーテンと月夜を映し出す、開かれた窓だけ。アタシは、肩を竦めると、何事も無かったかの様にベットに潜って眠りについたのだった。
どうせもう可愛くなんていられないんだから。密流学園に戻ろう。また凪絆達と騒ごう。
そう思っていたのに。翌朝、荷物をまとめて玄関ホールに向かうと、羽衣が物凄く恐ろしい顔で立ち構えていたのだ。
「煽姫ちゃん、何処へ行くつもり?」
艶のある声が少しばかり殺気を含んでいた。この家は物騒なヤツらばかりなのか。
「出て行く。文句ある?」
羽衣の横を平然と通り過ぎて、扉へ向かった。すると、ぐっと腕が後ろに引かれる。
「勝手に出ていかれると、僕が困るんだけどなぁ」
後ろを振り向くと、羽衣が笑っていた。そういえば羽衣も、吸血鬼なのだろうか。
そこで、アタシは仕方なく、昨夜の話を伝える事にしたのだ。
「・・・・・・へぇ、鏡夜がねぇ」
腕を組んでうんうんと頷くと、にやりと笑う羽衣。いやいや、アタシの話聞いてた?
「なんで笑ってられんだよ。アタシ死にかけたんだけど、お宅の住居者さんに」
キッと、獣の如く睨みを利かす。
「ねぇ、煽姫ちゃん」
そういうと、急に体の力が抜けたように、羽衣がふらふらとこちらに寄ってきて、壁際まで追い詰められてしまった。
ドンッと、壁に手を付く。アタシは睨むことをやめないけど、これは明らかに壁ドンだ。
「君は全然分かってない。吸血鬼は欲に逆らえない生き物。そんな中に君をほおりこんだのは誰だい?そう、君のお母さんや祖母様だろう?恨むなら、家族を恨め。君は、絶対にこの家からは出られないよ」
どんどんと耳元で呟かれる言葉に、虫唾が走って、どんっと彼を押し退けた。
ふざけるな。家から出られないだと?
キャリーバッグ物をカラカラと引きずって、扉に勢いよくぶつかる。だが、扉は開く気配がしない。
「なんで・・・・・・」
何度も、何度もぶつかった。でも、無理で、後ろから嫌味ったらしい笑い声が聞こえるだけ。
「開けろよッ!」
その笑い声に対して、勢いよく後ろを振り返ると、怒鳴った。羽衣の口元は三日月のように歪んでいる。
「なんで?君が居なくなると僕には損しかないのに、どうして君を逃がさなきゃなんだい?」
ふふふっ、と口元を隠して笑う羽衣。
「まぁまぁ、羽衣も煽姫ちゃんもその辺にしときなよ」
奥の階段から段々と降りてくる足、体、顔。その人とは、棗だった。
金髪で、初っ端からアタシに頬キスをかましたクソ野郎。
「なんだよ棗、煽姫ちゃんを逃がしてもいいのかよ」
「それは良くないけどさ」
階段を軽やかに降り切ると、一瞬でアタシの隣に来た。目にも留まらぬ速さで、風も立てずに。
「煽姫ちゃんなら僕が守るから、ね?」
ツゥ・・・、と顔の骨格にそって、顎から流れるように頬を撫でられる。すると、反射的に、ふんっ、と腹パンをくらわせてしまった。
「ごほっ・・・・・・、まぁ、安心して。吸血鬼は鏡夜だけだから」
お腹を少し痛そうに抱えてクスクスと笑う棗は、少し楽しげに見える。羽衣も、肩を竦めて、重たげな口を開いた。
「煽姫ちゃん。お願いだよ、この家に居て」
その目には、明らかにアタシを見下している色がある。でも、これ以上仕方なくなって、こくんと頷いてしまった。
「よかった。これからは、僕が守るからね、煽姫ちゃん。もう怖い思いはさせないよ」
肩を抱いてそういう棗の手をペシッと叩く。
「じゃ、そういうのもやめてくんない?」
手をひらひらさせてごめんね、と謝る棗と、なんだか安心している羽衣。
ところで、もうあの扉が開かないというのは、本当なのだろうか。アタシは、その扉を見詰めた。
・・・・・・鏡夜は、今何処に。
「アタシ、部屋戻るね」
ずっとこうしてる訳にもいかず、とりあえず部屋に戻って、このまとめた荷物を解かないと。
二人と目を合わせない様に、素早く階段を上った。
「なんで、羽衣はアタシが出て行こうとしてる事。わかったんだろ。なんで、玄関に・・・・・・」
階段を上りながら、ふと疑問が浮かんだのだ。
・.━━━━━━━━━━━━ † ━━━━━━━━━━━━.・
「羽衣、どうして煽姫ちゃんが出て行こうとしている事わかったの?」
尖った八重歯を見せながら、笑う棗を睨みつけて答えた。
「鏡夜から聞いたんだよ。昨夜、やらかした、って」
さっさと立ち去ろうと思った。けど、棗が話を終わらせない。
「へぇ、やらかしたなんて言うなら、鏡夜も最初からやらなきゃ良かったのにね?ましてや、“女の子”に」
なんだよ、お前はまだあの事を引きずらせるのかよ。
睨む目が痛い。でも、睨まないわけにはいかない。恨めしい棗を。
「あの日の悲劇を、また繰り返すのかい?羽衣」
にやりと笑うと吸血鬼の証が露骨に出た。
前にここに住んでいた女の子。僕の片思いの女の子は。
「お前らが殺したんだろ、茅夏先輩を」
過去に、ここに住んでいた女の子が事故で死んだ。でも本当は、コイツらに食い殺されて死んだ。
僕は止められなかった。吸血鬼の本気に、刃向かう勇気は無かった。
苦しむ茅夏先輩の姿が目に浮かんで、消えた。苦しくなって、その場に倒れ込む。
「あれぇ?大丈夫かなぁ。休んだら?」
もう、悪魔の囁きにしか、聞こえなかった。
私は、女なんかになったんじゃなくて、本当の自分の野心を心の奥に沈めて、ただ仮の姿を重ねて塗っていただけだったんだ。
おばあちゃんの指導も、あのドレスも、ただ私を着飾るだけの飾りに過ぎない。そして、私も、心の奥の本当の自分を消すことは出来ない。
私は、馬鹿だ。私は、アタシは。
アタシはまた、あの時の自分に戻ってしまうことを許してしまったから。
「アンタの好きにゃさせないよ」
何処か響きの違う声が、このしんと静まり返った部屋に反響する。
くい込んだ牙に痛みは感じず、ただ心地悪さを覚えた。
アタシの首元に牙を突き立てる鏡夜が、アタシの血を吸う刹那。一気に、鏡夜の腹に蹴りを入れた。
「うぐふっ!」
アタシの体から離れると、暫くベットの上で動かなくなる。上手く蹴りが入ったようだった。
「いつまでも可愛く怯んでるとでも思ったかよ」
今度は、アタシの番。鏡夜の体に馬乗りになると、首を両手で勢いよく締めた。彼の唇には、微かに血が付いている。
「なんだ・・・・・・よ、お前っ・・・・・・!」
苦しむ鏡夜の顔を見てヘラっと笑うと、こう答えた。
「アタシ?アタシは、Aliceになる前の煽姫だよ」
アタシは、より一層掌に力を込める。殺してしまう気でいた。でも、心のどこかがそれを許さなかった。それは女のアタシなのか、ただの良心なのかはわからない。
一瞬手を緩めてしまうと、すぐに体が宙に投げ出される。そうだった、鏡夜は物を浮かせられるんだっけ。さっき浮かされたばかりだったのに。
しかし、上手に着地して見せると、鏡夜は自分の首に触れて咳き込んでいた。
「いい?アンタは空腹の獅子を突いたの。でも吸血鬼なんて、そう簡単には死なないんでしょ?」
苦しげに何かを視線で訴えてくる鏡夜を哀れな目で見詰めて、すっと腕を上げて指さす。真っ直ぐに、指さすと、丁度鏡夜の顔が隠れて見えた。
「すぐに部屋から出て行って。明日、アタシはこの家から出る」
腕を下ろした瞬間、鏡夜の姿は無くなっていた。あるのはその向こうに揺れるカーテンと月夜を映し出す、開かれた窓だけ。アタシは、肩を竦めると、何事も無かったかの様にベットに潜って眠りについたのだった。
どうせもう可愛くなんていられないんだから。密流学園に戻ろう。また凪絆達と騒ごう。
そう思っていたのに。翌朝、荷物をまとめて玄関ホールに向かうと、羽衣が物凄く恐ろしい顔で立ち構えていたのだ。
「煽姫ちゃん、何処へ行くつもり?」
艶のある声が少しばかり殺気を含んでいた。この家は物騒なヤツらばかりなのか。
「出て行く。文句ある?」
羽衣の横を平然と通り過ぎて、扉へ向かった。すると、ぐっと腕が後ろに引かれる。
「勝手に出ていかれると、僕が困るんだけどなぁ」
後ろを振り向くと、羽衣が笑っていた。そういえば羽衣も、吸血鬼なのだろうか。
そこで、アタシは仕方なく、昨夜の話を伝える事にしたのだ。
「・・・・・・へぇ、鏡夜がねぇ」
腕を組んでうんうんと頷くと、にやりと笑う羽衣。いやいや、アタシの話聞いてた?
「なんで笑ってられんだよ。アタシ死にかけたんだけど、お宅の住居者さんに」
キッと、獣の如く睨みを利かす。
「ねぇ、煽姫ちゃん」
そういうと、急に体の力が抜けたように、羽衣がふらふらとこちらに寄ってきて、壁際まで追い詰められてしまった。
ドンッと、壁に手を付く。アタシは睨むことをやめないけど、これは明らかに壁ドンだ。
「君は全然分かってない。吸血鬼は欲に逆らえない生き物。そんな中に君をほおりこんだのは誰だい?そう、君のお母さんや祖母様だろう?恨むなら、家族を恨め。君は、絶対にこの家からは出られないよ」
どんどんと耳元で呟かれる言葉に、虫唾が走って、どんっと彼を押し退けた。
ふざけるな。家から出られないだと?
キャリーバッグ物をカラカラと引きずって、扉に勢いよくぶつかる。だが、扉は開く気配がしない。
「なんで・・・・・・」
何度も、何度もぶつかった。でも、無理で、後ろから嫌味ったらしい笑い声が聞こえるだけ。
「開けろよッ!」
その笑い声に対して、勢いよく後ろを振り返ると、怒鳴った。羽衣の口元は三日月のように歪んでいる。
「なんで?君が居なくなると僕には損しかないのに、どうして君を逃がさなきゃなんだい?」
ふふふっ、と口元を隠して笑う羽衣。
「まぁまぁ、羽衣も煽姫ちゃんもその辺にしときなよ」
奥の階段から段々と降りてくる足、体、顔。その人とは、棗だった。
金髪で、初っ端からアタシに頬キスをかましたクソ野郎。
「なんだよ棗、煽姫ちゃんを逃がしてもいいのかよ」
「それは良くないけどさ」
階段を軽やかに降り切ると、一瞬でアタシの隣に来た。目にも留まらぬ速さで、風も立てずに。
「煽姫ちゃんなら僕が守るから、ね?」
ツゥ・・・、と顔の骨格にそって、顎から流れるように頬を撫でられる。すると、反射的に、ふんっ、と腹パンをくらわせてしまった。
「ごほっ・・・・・・、まぁ、安心して。吸血鬼は鏡夜だけだから」
お腹を少し痛そうに抱えてクスクスと笑う棗は、少し楽しげに見える。羽衣も、肩を竦めて、重たげな口を開いた。
「煽姫ちゃん。お願いだよ、この家に居て」
その目には、明らかにアタシを見下している色がある。でも、これ以上仕方なくなって、こくんと頷いてしまった。
「よかった。これからは、僕が守るからね、煽姫ちゃん。もう怖い思いはさせないよ」
肩を抱いてそういう棗の手をペシッと叩く。
「じゃ、そういうのもやめてくんない?」
手をひらひらさせてごめんね、と謝る棗と、なんだか安心している羽衣。
ところで、もうあの扉が開かないというのは、本当なのだろうか。アタシは、その扉を見詰めた。
・・・・・・鏡夜は、今何処に。
「アタシ、部屋戻るね」
ずっとこうしてる訳にもいかず、とりあえず部屋に戻って、このまとめた荷物を解かないと。
二人と目を合わせない様に、素早く階段を上った。
「なんで、羽衣はアタシが出て行こうとしてる事。わかったんだろ。なんで、玄関に・・・・・・」
階段を上りながら、ふと疑問が浮かんだのだ。
・.━━━━━━━━━━━━ † ━━━━━━━━━━━━.・
「羽衣、どうして煽姫ちゃんが出て行こうとしている事わかったの?」
尖った八重歯を見せながら、笑う棗を睨みつけて答えた。
「鏡夜から聞いたんだよ。昨夜、やらかした、って」
さっさと立ち去ろうと思った。けど、棗が話を終わらせない。
「へぇ、やらかしたなんて言うなら、鏡夜も最初からやらなきゃ良かったのにね?ましてや、“女の子”に」
なんだよ、お前はまだあの事を引きずらせるのかよ。
睨む目が痛い。でも、睨まないわけにはいかない。恨めしい棗を。
「あの日の悲劇を、また繰り返すのかい?羽衣」
にやりと笑うと吸血鬼の証が露骨に出た。
前にここに住んでいた女の子。僕の片思いの女の子は。
「お前らが殺したんだろ、茅夏先輩を」
過去に、ここに住んでいた女の子が事故で死んだ。でも本当は、コイツらに食い殺されて死んだ。
僕は止められなかった。吸血鬼の本気に、刃向かう勇気は無かった。
苦しむ茅夏先輩の姿が目に浮かんで、消えた。苦しくなって、その場に倒れ込む。
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