忘れさられた孤独な王子は冷酷皇帝に攫われる

Koyura

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2 ハウヴァハーン帝国に囚われる

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頭を撫でられているのに気付き、目を開けた。
「あ、目を覚ました。イルナン、お茶を頼んでくれないか」
「はい」

ふわふわの布団の心地よさに、また微睡む。
自分のベッドは綿がはみ出してきて、狭かった。古い毛布を二枚重ねにして耐えていた。
誰かベッドを変えてくれたんだ。え?じゃあ、あの子は誰?

もう一度目を開けると、真っ白なふわっとウェーブのある背中の半ばまである髪とグレーの瞳の可愛らしい少年が微笑んでいた。
「君は…」話そうとして咳き込んだ。喉がカラカラだった。
「おきる?今お茶を入れてもらってるから」

ベッドに上半身を起こすと、芳しい匂いがしてきた。捧げられた盆に乗っているカップを取って、熱いお茶をふうふう息を吹きかけながら飲んだ。
「美味しい」
「良かった、口に合って」
手錠が無いことにやっと気付いた。信用されたらしい。

ここは何処ですかと尋ねると、離宮ですと言われた。でも、殺風景なルカスの離宮とはまるで違っている。辺りを見回すと木彫りに白と金色が塗られた天蓋付きのベッドに寝かされていて、部屋には同じ装飾のソファーやテーブルがあり、壁は百合の花と茎の装飾がされている。
貴賓室、かな?
僕の国とハウヴァーン帝国は例の道があるからすぐなんだ。気を失ったまま運ばれたようだ。

「ルカス王子、ルカス様とお呼びしても?」
「ルカスと。様はいらないです。もう僕は王子ではありません。貴方は?」
「僕はアウグスタ皇帝陛下の愛妾の1人、ツグリヒ侯爵の三男、ミラバ・ツグリヒと申します。愛妾と言っても御前で楽器を弾き鳴らして歌ってるだけですが」
「素敵ですね」
「もう1人、踊り子の少女がいますが、今は練習中なので、後ほど挨拶に参ります」

「あの、僕の身分は、もしかして」
「愛妾、ですね。今の所は」
愛妾。陛下に身体を求められるんだ。死刑じゃなかったのか。
「愛妾?僕はそんな器量ではないでしょう」
「貴方次第です」
「僕次第?」
「貴方の能力を陛下に見せるのです。それが認められれば、違う貴方になれるかもしれません」
忘れ去られた王子から愛妾に格上げ、その先もあるのか?

「陛下は?」
「まだ、あなたのいた国ティアドラの後始末をしておられます。でも、もう帰られると思いますよ。貴方に早く会いたいでしょうし」

外から合図があって、戸が開かれると色々なおかずの乗った皿が運ばれてきた。
「何も食べていらっしゃらないのでしょう?お好みの物がわからないので少しずつ色々用意させました。召し上がれ」
「わあ」
「元気になったら、みんなで食堂で昼夜は一緒に食べようね」

僕は夢の続きでも見てるのかとぼんやりしてしまった。我に帰るとあの古びた離宮に1人で居るのではないか、と思ってしまう。
食事は選ぶ皿全て美味しくて、ついつい食べ過ぎてしまった。
食後に花の香りのお茶を飲みつつ、ミラバと話していると、少女が訪ねてきた。

「ようこそ!会えて嬉しいわ。カミツレです。踊り子よ」
軽い足取りで入ってくるとクルクルと回転してふわりとしゃがんでにっこり笑った。

はちみつ色の艶のある髪と緑の目の小顔でかわいい少女だ。背は僕と同じくらいある。まだ13歳なので「ルカス様の背を追い抜かすかも?」
とニッコリした。

「後宮は三人だけなんだ。正妃はまだいらっしゃらない。先先代の王がこの離宮を作った時は愛妾が10人以上居たらしいよ。」
「ええー!じゃあ、陛下もいずれは」
「無いと思う。君で最後じゃないかな」
「勿体無いもんね、愛妾なんて」

「違うよ、ルカスが居れば十分だからさ」
僕は戸惑って、お茶を飲み干した。
「僕は美人でも無いし、他に何の魅力も無い亡国の見捨てられてた王子だよ?ボロボロの宮に住んで、古着を着ていつもお腹を空かせてた。魔法が使えるって言っても大した事ないし、ほぼ我流だ」
陛下が凱旋されて落ち着いたら、魔法の教師を雇ってくれないかな。

「大変な目に合ってたんだね。もう大丈夫だよ。陛下は魔法の教師を付けてくれるよ、きっと。どの国でも魔法士は歓迎される」
僕の考えを読んでミラバが言った。
そうか、僕が魔法士として能力を上げれば、いずれここを追い出されても、一人で生きていけるんだ。
今まで他人に縋って生きていたのが、当たり前の生活だった僕の前に、新たな道が開けたようだった。

「僕も新たな楽器を習ってる。今度の凱旋パーティーで披露するから楽しみにしていてね」
「それは、楽しみだ」

ミラバは楽器を持って来ていて、静かな調べの曲を弾いてくれた。
僕が眠くなってくると、
「そのまま眠ってもよろしいですよ。今の貴方に必要なのは、深い眠りと栄養をとる事です」
と言われ、続いて子守唄を歌われた。
僕は赤ちゃんみたいだな、と思いながらも眠ってしまった。



次に起きると、部屋は明かりがほとんど落とされ暗くなっていた。
薄暗がりに目を凝らすと、人の気配がした。
「ルカス」
「はい?」
「起きたか。久しぶりだな。私が誰かわかるか?」
手元の明かりでぼんやりと浮かび上がった人物はアウグスタでは無かった。

「誰?どなたですか?」
「お前は先生と呼んでくれていた」
「先生⁈僕の兄上でいらっしゃいますか⁈」
僕は飛び起きた。
「知っていたのか」
「アウグスタ皇帝陛下に聞きました。兄上、あのどうやってここに?」

男は答えずに身体を傾けると、僕の両頬を押さえて口付けをしてきた。驚いた時に口が少し開いてしまい、そこから舌が入ってきた。
舌は僕のを捕え絡ませて吸ってきた。口腔内を舐めしゃぶり、息ができなくなった僕は漸く離されて荒く息継ぎをした。

「兄上、何、するんですか」
「エカリオンと呼んでくれ。ルカス、お前だけだった。あの忌々しい国で、お前だけが私の心の拠り所だった」
エカリオンは呆然としている僕に覆い被さり、寝巻きのボタンを外し、肌を露わにしていく。
「止めてください、兄上、エカリオン」
「愛している、ルカス」

エカリオンは僕を押さえ、舌で首筋から辿って両胸の乳首に到達すると片方ずつ口に含んだ。
「ああっ」
片手が下の縮こまっていたルカスのモノを掴み優しく擦り上げると、自分でもあまり触ったことのない所にどんどん熱が集まってくる。
「やはり、あったな。腹立たしいが、使わせてもらおう」
脇の棚の引き出しに何本も入れられていた香油で濡れた手が再び巧みに動き、遂に固く閉じた穴に指が入れられた。
「エカリオン、何を、やめて」
懇願も虚しく、指は増やされ、中を広げられていく。3本入れられ、あるところを擦られた時、未知の感覚にのけ反った。
「そこ、嫌!」
「ここか?気持ちいいだろう?さあ、イッて?」

中と外を擦られ、ルカスは初めて他人の手でイかされた。
恥ずかしさとショックで涙が出てきて、少し自由になった隙にベッドから出ようとすると両足を膝下から手を入れて持ち上げられた。
「まだだよ?さあ、一つになろう」
「え?あ、エカリオン、痛いっ」

指とはかなり質量の違う熱いモノが押し当てられて入ってきた。
「いやぁ!止めて!」
ルカスは精一杯抵抗したが大した効果は無く、ピッタリと体が合わさるほど奥まで入れられた。
痛みもあったが、圧迫感が酷かった。
「エカリオン、どうして」
「ああ、お前の中はなんて気持ちいいんだ。お前は私のものだ!いいね?忘れないで。お前を愛するのは私だけだ!アウグスタに心を許すな」
自分勝手な強い抽送の合間に睦まれる言葉は呪いのように僕にまとわり付いた。
「必ず助けに来る。今はただ待っていろ。愛している、ルカス。私を忘れないで」
エカリオンは犯し続け、遂に快感を得てしまった僕は辛くてずっと泣いていた。

「もう、許して、兄上、エカリオン、奥、やめてぇ」
「ルカス、愛してるって言って?エカリオンを愛してるって」
僕はもう限界で、意識も途切れがちだった。
「愛してます。ずっとエカリオンを好きだった。だから、もう許して、お願い」
「ああ、いい!最高だ、ルカス!」
押し付けられて奥に熱いモノを感じ、腰を掴まれていた力が抜けた。
しかし、もう抵抗する気力はなく、「エカリオン、先生」と呟くと、キスされながら意識を失った。


昼前に目が覚めた時、ここは何処か、一瞬考えてしまった。
帝国の中枢の奥の離宮に、大胆に侵入して僕に愛を告げ、体を繋げに来た先生と親しんでいた異母兄。
あんなに声を出していたのに誰も気付かなかった。何かの魔法を発動していたのだろうか。情事の跡形も無かったが、まだ奥に何か入っている違和感と筋肉痛で夢では無いことを思い知る。

体が震えてきた。
本当に、結果的に僕は兄を誑かして、親兄弟を殺して国を滅ぼしたんだ。
家族だった人達の死に様を思い出し、僕は泣き叫んで、ご不浄場に駆け込んで思い切り吐いた。

その日は食事には行けず、ベッドに入ったまま泣いていた。
心配して代わる代わる人が訪れたが、「明日になったら治ります」と面会を断った。
もう終わった事で過去は変えられない。分かってはいるのだが、割り切れるものではなかった。

その日の湯浴みは念入りにしてもらった。恥ずかしかったが、後肛も指を入れて広げてみた。
手入れされてなかった髪も傷んだ毛先を切り揃え、オイルを擦り込むと、くすんでいた髪色は艶々の金色になった。細い身体も同様にオイルマッサージされしっとりしている。
アウグスタがやって来るかもしれない。果たしてその予想は当たった。


「ルカス、具合はどうだ?」
アウグスタは小さな声で心配そうに言った。
最初に会った時とは全く違う口調に笑ってしまう。
「我が王族の最後の光景を思い出しまして、気分を悪くしていました。もう大丈夫です」
「そうか、目の前で見せるものではなかったな。すまなかった」
「いいえ、必要でした。僕も生前のつれない家族に会える最後の機会でした。ご配慮ありがとうございました」
なるべく元気そうに振る舞った。実際は兄エカリオンの仕打ちにも打ちのめされていたが、それは僕個人の問題だ。

案の定、アウグスタは僕を愛妾にするが、この後宮で穏やかに暮らせるよう、衣食住は保証すると言われた。
「僕が愛妾で良いのでしょうか?」
「私がお前を選んだ。でなければ、あの時処刑している」
思わず身体がピクッと震えた。
アウグスタは僕を抱いて、慰めるように背中を撫でた。

「前の生活は忘れろ。そうだな、たまには他の愛妾達と街へ出かけてもいいぞ」
閉じ込められる生活を覚悟していた身にはありがたい。
「それは嬉しいです。国でも僕は外に出たことがなかったので。ここに来る道中も寝ていたので分からず残念でした」
「二人で地方に視察に行けたら良いのにな」
「僕は単なる愛妾ですよ?」
「お前が魔法士なら色々使い道がある」
「僕は、兄上に半年ほど習っただけなので、きちんと使える魔法は限られております」
「どんな?」
「主に生活環境が悪かったので、それを改善する小規模な魔法に偏っていて。攻撃魔法や大規模なものは習っていないのです」
「なるほど、だから簡単に捕らえられたのだな」
「お恥ずかしい限りです」

「良くわかった。魔法士の教師を呼ぶ時に言っておく」
「習えるのですか?」
僕は嬉しくて思わずアウグスタの両手を取った。
「ありがとうございます」
アウグスタの琥珀色の目がきらりと光ったような気がした。

「今夜は」アウグスタは改まって言った。
「まだ本調子ではなさそうだから、一緒に寝るだけだ」
「お気遣い痛み入ります。もう大丈夫です」
本当に寝るだけのつもりだったようだが、敢えて自分から誘って、キスした。一刻も早く、兄上の禁忌の行為を上書きして欲しかった。

やはり挿入時に初めてを疑われたので、自分で準備したと言ったら信じたようで、次回からはしないよう念を押された。なんと準備もしてくださるそうだ。
何回も交わるので慣れない身体への負担は大きかったが、愛された記憶が無かった僕は、たとえ身体だけだとしても、求めてくれるのが嬉しかった。

祖国で放置されてた王子だったが、このまま一人きりでは生きていけない。
兄の事は心配だったが、アウグスタに委ねる生活を受け入れる決心をした。

そうして、愛妾としての新しい生活が始まった。

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