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この世で一番嫌いな女、それは「美味しんぼ」の栗田(2)
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ぽってりとした可愛らしさを感じさせるフォルムの足付きグラスに繁美さんはビールを注ぐ。
レモン色をしたヴァイツェンの細かい泡がグラスの中でモコモコと成長を遂げる。
その泡にキスするように繁美さんは一気にビールを喉に流し込む。
「ちょっとちょっと。乾杯もしないで何よ」
タクさんが繁美さんに絡む。
「えあ~。うまい!あんた、さっきからうるさいわね。別に乾杯したい気分じゃないの」
繁美さんは既に半分以下にしてしまったグラスに残りのビールを注ぐ。
「人様が作った料理を食べながら一人で美味しい酒飲むって時間を過ごしたい時があるの!」
「嬉しいなあ。そんな時間を過ごす店に選んで貰えて」
香菜さんは内から喜びがあふれ出すように言って、繁美さんの前にお通しの豆皿を出した。
その上には、五百円玉サイズの小さなコロッケがのっている。
「はい、これ一口コロッケ」
「ビールにあうのきたわねえ」
繁美さんがコロッケを一口で食べてしまう。
「熱っ、あふっ。あら?これってジャガイモじゃなくて里芋?」
「そう。里芋を潰したものなんです。ねっとりして、クリームコロッケみたいでしょ?」
「いいわねえ!クリームコロッケよりカロリー低いし、簡単だし。
また中に入ったクリームチーズと粗挽きコショウがガツンときいてるわ。ビールにも合うし、
コショウを少なめにしたら子供のお弁当のおかずにいいわね」
繁美さんは残りのビールを飲んだ。
「これ、真似していい?茜屋スーパーのお弁当に」
「どうぞどうぞ、嬉しいです」
「ありがとう。やっぱり外で食べるのって勉強になるわねえ。それにこのサイズの揚げ物
をたった一つだけ揚げたてで食べられるのって本当に贅沢よねえ」
繁美さんは唸るように言う。
「やっぱ、今夜、この店に来て良かったー」
「やばい。嬉しい。繁美さんにそんな風に言って貰えて本当嬉しい。
お店続けてて良かったーでもうやめちゃおうかと思ったけど、本当に良かったー」
繁美さんと香菜さんがお互いを褒め合う。香菜さんなんか、涙ぐんでいる。
「なんか、いいですね。そういうの」
祐介がしみじみ言った。
「俺もお客さんにそんな風に思って貰える仕事が出来たらいいなあ」
「あら、出来てるじゃない、祐介君」
「そうですか?」
「そうよ。あなたの移動スーパーで買ったものをたまたま山から降りてきたからって、
茜屋で買おうとするお客さんいるのよ。祐介君の名前だして」
「え?本当ですか?」
「本当よ、お弁当とかお惣菜とか。茜号で買ったのが美味しかったからって」
「えーなんか、嬉しいな」
祐介は目尻を下げて照れ臭そうに微笑む。
「うわ。何、この気持ち悪い感じ」
タクさんがケッという感じで持っていたグラスをカウンターに置いた。
「エセヒューマンの空間って感じ、俺、耐えられないからやめてくんない?」
「ちょっといい加減にしてよ。あんたの口から出る言葉、全部否定じゃない」
香菜さんがタクさんと一触即発となった瞬間、繁美が言った。
「じゃあ、この気持ち悪いエセヒューマンの空間をぶっ壊していい?」
繁美さんが意地悪い笑みを浮かべる。
タクさん、香菜さん、祐介の三人は驚いた表情で、繁美さんの次の発言を待った。
レモン色をしたヴァイツェンの細かい泡がグラスの中でモコモコと成長を遂げる。
その泡にキスするように繁美さんは一気にビールを喉に流し込む。
「ちょっとちょっと。乾杯もしないで何よ」
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繁美さんは既に半分以下にしてしまったグラスに残りのビールを注ぐ。
「人様が作った料理を食べながら一人で美味しい酒飲むって時間を過ごしたい時があるの!」
「嬉しいなあ。そんな時間を過ごす店に選んで貰えて」
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「いいわねえ!クリームコロッケよりカロリー低いし、簡単だし。
また中に入ったクリームチーズと粗挽きコショウがガツンときいてるわ。ビールにも合うし、
コショウを少なめにしたら子供のお弁当のおかずにいいわね」
繁美さんは残りのビールを飲んだ。
「これ、真似していい?茜屋スーパーのお弁当に」
「どうぞどうぞ、嬉しいです」
「ありがとう。やっぱり外で食べるのって勉強になるわねえ。それにこのサイズの揚げ物
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繁美さんは唸るように言う。
「やっぱ、今夜、この店に来て良かったー」
「やばい。嬉しい。繁美さんにそんな風に言って貰えて本当嬉しい。
お店続けてて良かったーでもうやめちゃおうかと思ったけど、本当に良かったー」
繁美さんと香菜さんがお互いを褒め合う。香菜さんなんか、涙ぐんでいる。
「なんか、いいですね。そういうの」
祐介がしみじみ言った。
「俺もお客さんにそんな風に思って貰える仕事が出来たらいいなあ」
「あら、出来てるじゃない、祐介君」
「そうですか?」
「そうよ。あなたの移動スーパーで買ったものをたまたま山から降りてきたからって、
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「え?本当ですか?」
「本当よ、お弁当とかお惣菜とか。茜号で買ったのが美味しかったからって」
「えーなんか、嬉しいな」
祐介は目尻を下げて照れ臭そうに微笑む。
「うわ。何、この気持ち悪い感じ」
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「エセヒューマンの空間って感じ、俺、耐えられないからやめてくんない?」
「ちょっといい加減にしてよ。あんたの口から出る言葉、全部否定じゃない」
香菜さんがタクさんと一触即発となった瞬間、繁美が言った。
「じゃあ、この気持ち悪いエセヒューマンの空間をぶっ壊していい?」
繁美さんが意地悪い笑みを浮かべる。
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