魔女との遭遇

白玉しらす

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「あっ、ちょっ、やっ……待って待って!」
 足をがっしと押さえられ、グレンの頭が上へと向かう。 
「ひっ、あっ……た、助け、て」
 犬耳と鼻息が太ももをくすぐったと思ったら、ペロペロと舐められ時折甘噛みされた。
「ふうん、あなたは正直なのね」
「どうも」
「そうね、正直なあなたと可愛いあの子に免じて……」
「あっ、やっ、だめっ……だめ、だってばっ……」
 かなり際どい所まで舐め上げられて、フィルと魔女の話を聞くどころではなくなってしまう。
 なんか許して貰えそうだし、魔女の事はフィルに任せよう。
 私はスカートの上からグレンの頭を押さえて、これ以上上に向かわないよう格闘した。

「僕はそれでもいいですけど、どうせなら……」
「え~、そんなのつまんな~い」
「実はそこの……は、ずっと……」
「ならさっさとやればいいじゃない」
「まあそうなんですが、なんか色々……だから……」
「それはそれで楽しいかも~」
 格闘虚しく、がっしりと足を押さえつけられて逃げるに逃げられず、助けを求めようとフィルを見れば、何やら魔女とヒソヒソ話し込んでいた。
「グレン、それ以上、上に、わあぁっ、だっ、やっ、む、りっ……」
 フィルは当てにできそうにないので、自分でなんとかしようとグレンに話しかけると、スカートの中でも一番だめなところに鼻を押し付けてスンスンされた。
「や、やめっ、だめっ、それっ、あっ……」
 逃げようと身をよじるとグレンの鼻がぐりぐりと擦れて、身体がビクリと反応してしまった。
「もっ、あっ、うっ……いやあぁ……」
 私の情けない声を最後に、ポンッと冗談のような音がして、グレンの動きが止まり、周りの景色も一変した。


「あの、グレン?」
 気がつけば、押さえつけるように私の足にしがみついていたグレンから力が抜けていた。
 私の恥ずかしい部分を犬のようにクンクンしていた動きも止まっている。
 それなのにグレンは私のスカートの中から出てこなかった。
「大丈夫?」
 恐る恐るスカートを捲ると、私の足の間でグレンが固まっていた。
 これはまさか、私の臭いが酷すぎて気絶でもしてしまったんだろうか。
 自然派とか無頓着とか言っても、ちゃんとお風呂ではきれいに洗っているし、洗濯だってしっかりしているつもりだ。
 でも自分の臭いなんて分からないし、そう言う経験がある訳でもないから、はっきり言って自信はなかった。
「あの……」
 いつまでも足の間にいられるのは恥ずかしくて、もぞもぞと足を動かすと、グレンがゆっくりと身体を起こした。
 そう言えば犬耳が消えている。可愛かったのに残念だ。
「すまな、かった……」
 私から目を逸らして謝ると、グレンはそのまま私に背を向けてしまった。
「いや、こちらこそ……ごめんなさい」
「なんでラナが謝るんだ?」
「だって……」
 臭いが……とはさすがに言えなくて、気まずい沈黙が続いた。

「そう言えば、ここはなんなのかな」
 これ以上臭い問題には触れたくなくて、私は無理やり話題を変えた。
 平原にいたはずなのに、今は大きなベッドとソファーとテーブルが配置された、どこかの部屋の中にいた。窓がないのか部屋の中はちょっと薄暗い。
「さあ。魔女のする事を理解しようとするだけ無駄だ」
 背を向けたまま告げられた返事は、どこかそっけなかった。
 したくない事をさせられて、不快に思っているんだろうか。そう思うとなんだか胸がもやっとした。
「どうしたら元の場所に戻れるのかな」
 胸のもやもやは立ち上がると同時に遠くに投げ捨てて、私は部屋の中を確認した。
 直前までフィルが魔女とヒソヒソ話していた事を考えると、ずっとこのまま閉じ込められるなんて事はないんじゃないか。
 そう思ってキョロキョロ部屋の中を見渡すと、ソファーの前のローテーブルの上にメモを見つけた。


「あの、グレン。これ、どうしよう」
 見つけたメモを後ろを向いたままのグレンに差し出すと、グレンは振り向くことなく無言でメモを受け取った。
「なっ……」
 メモを読んだグレンは言葉を失っている。
「多分、これしないと出られないんじゃないかと思うんだけど、してもいい?」
「……ラナは、いいのか?」
「出られないよりはいいんじゃない?」
「そう、だな」
「じゃあ、床でするのもなんだから、ソファーにでも座る?」
「あ、ああ」
 グレンはぎくしゃくと立ち上がると、私の後についてソファーに座った。
 
「私こう言うの初めてで、ちょっとよく分からないんだけど、うまくできるかな」
「初めて?そんな訳ないだろ」
「相手がいないんだから仕方ないでしょ」
「いや、だってお前……いや、でも生娘って……本当なのか?」
「うるさい」
 私だっていい年してキスもした事ないなんて、ちょっと恥ずかしいと思っている。
 でも人に、グレンに言われると面白くなくて、私は話を遮るとそのままキスをした。
 唇同士が触れ合うと、柔らかくて温かくて、恥ずかしさから体温が上がった気がした。


「なんにも、起こらないね」
 唇を離すと、私はグレンから返してもらったメモに目を落とした。
 そこには『満足するまでキスしてあげて』と書かれていた。
「満足してないから?」
「……俺を、殺してくれ」
 え?何それ。そんなに私とのキスが嫌だったんだろうか。満足するまでしないといけないのに。
「グレン、ここを出るためにはやるしかないんだよ。ギュッと目を閉じて、誰か他の子の顔を思い浮かべて、なんとかやり過ごそう」
 私の言葉に、グレンが顔を覆っていた手を外し、まじまじと私を見つめてきた。
「そうだった。ラナは馬鹿だった」
「学科は苦手だったけど、それでも平均以上の成績は収めていたよ」
「もういい」
 グレンはため息をついてそう言うと、私を押し倒した。グレンの黒色の瞳が、なんだかギラついている気がする。
「ここを出るためには、やるしかないんだろ?」
「んむっ……」
 頭を抱えるようにして唇にキスをされた。
「悪いな、こんなキスじゃ満足できなかった」
 それだけ言うとまたキスをして、そして今度は舌が割入ってきた。
「んっ……んんっ……」
 ゆっくりと口の中を動くグレンの舌に、変な声が出てしまいそうだった。


「はっ……はあっ……」
「ふっ……ああっ……」
 いつの間にか、私からも求めるように舌を絡ませキスをしていた。
 二人の荒い息と、唇が触れあい舌が絡みあう音が部屋に響く。
 短くない時間夢中でキスをしていると、グレンの動きが止まり、ゆっくりと顔が離れていった。
 唾液が糸をひいて二人を繋げば、グレンとキスしたんだと不思議な気持ちになった。

「キスって、気持ちいいんだね……それともグレンが上手なの?」
「いや、こんなの初めてだ」
「じゃあ私が上手なのかな」
「そうなんじゃないか?」
 ぼんやりとした頭で感想を漏らすと、グレンが私から顔を背けて吐き捨てるように言った。
「なんか……」
 怒ってる?と聞こうとしたら、ひらひらと天井から紙が落ちてきた。床に落ちたメモをグレンが拾う。
「さっきと同じ紙?」
「……」
 メモを読んだグレンが固まってしまった。
「何が書いてあったの?」
 横から覗き込むと、そこには『柔らかなおっぱいを好きなだけ堪能させてあげて』と書かれていた。

「おっぱい……」
 私の声にグレンがじっと私を見た。正確には、私の胸の辺りを見た。
「あの、グレン……ど、どうぞ」
 おっぱいを堪能って、具体的に何をするのか分からなくて、私は身体を差し出すようにグレンに声をかけた。
「どうぞって、お前……」
「だって、やらないと出られないんじゃないの?」
「だからって……いいのか?」
「う……いいのかと言われると……恥ずかしいけど……」
 恥ずかしくなる前にどうぞと言ったんだから、どうもと言って鷲掴みしてくれれば良かったのに。
「スカートの中に頭を突っ込まれるよりは、まあ……」
 言ってる途中で恥ずかしくなり、私は顔を伏せた。
 グレンの鼻で私のアレな部分をぐりぐりされた感触が思い出されて、身体が熱くなる。多分顔も赤くなっている。

 グレンはどうだろうと顔を上げると、難しい顔をして固まっているグレンと目があった。
 あ、これは、臭いを思い出してフリーズしてしまったのかもしれない。そんなにも私は臭かったんだろか。
「あの、グレンごめんね。これからはもっとお手入れ、がんば……ふわあっ!」
 おずおずと謝っていると、グレンは難しい顔のまま私の胸をむんずと掴んできた。
「な、何?急に」
「どうぞと言ったのはラナだろ?」
「そう、だけど……」
 もみもみと揉みほぐすように胸を揉まれて、非常に落ち着かない。
 
「思い出させるラナが悪い」
 ああ、やっぱり私の臭いを思い出して怒っている。もっとちゃんと洗えとか小言を言われるんだろうか。
「だから、ごめんってば。ちゃんと洗ってるつもりだったんだけど……」
「あんな甘くていやらしい匂いを思い出させて、理性が飛ぶ」
「え?何?あ、わわっ」
 グレンはギラつく瞳でそれだけ言うと、私のローブをめくり上げた。
「堪能させてくれるんだよな?」
「待って、パンツ見えてる!見えちゃってるから!」
「さっきもう見た」
 見たからってなんだ。

「だ、だめ!今日は気の抜けたパンツだから!勝負できないから!」
 こんな事になるとは思っていなかったから、動きやすさ重視の穿きなれたパンツを穿いている。色気もへったくれもない。
「誰と勝負するつもりのパンツなんだ」
「だ、誰って……ああっ、上はもっとだめー!」
 不機嫌そうな声で肌着ごとローブを脱がされてしまい、下着姿を晒してしまう。
 だから、こんな事になるとは思っていなかったから、ブラジャーもそこらに干してあった物を適当に着けている。装飾が一切ないくたびれたベージュのブラジャーは上下セットですらない。


「ラナ、安心しろ」
 負けた……と心の中で打ちのめされる私に、グレンが意地悪そうな笑顔を向けた。
「脱がせばどんな下着だろうが関係ない」
 なるほど、と納得しそうになって思い留まる。
「ま、待っ……ああぁー……」
 止めようとした時にはすでに後ろのホックを外され、胸がこぼれ出ていた。
「エロ……」
「あっ……」
 手際よく脱がすグレンの方がエロいと言いたかったけど、胸を直に揉まれて言葉にならなかった。気がつけばパンツしか履いていない。

「うわっ、柔らかい……」
 揉み続けるグレンの独り言のような呟きに、お腹の下辺りがきゅうっとなった。
「んっ、あっ……グレン……」
 頭がぼーっとして、甘えるようにグレンの名前を呼んでしまう。
「気持ちいいのか?」
「う、ん……キスと、同じぐらい……気持ち、いい……」
 熱を持ったグレンの視線に、私はもじもじと足を擦り合わせてしまう。
「そうやって、いつも男を煽ってるんだな」
「ああっ……」
 グレンの呟きは、乳首をきゅっと摘まれた快感のせいで、全く耳に入ってこなかった。
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