断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる

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ヒロイン確定か!?

王立学院への中途編入は滞りなく行なわれた。
自分が編入したクラスで挨拶する。
このクラスは、下位貴族の子息令嬢が多く、私より前に編入した生徒もいるから、居心地は悪くなかった。

成績でクラスが振り分けられるわけではなく、
他に、平民クラス、中位貴族クラス、高位貴族クラスに分かれているそうだ。
学舎や食堂すら違っているから、いわゆる、『攻略対象者』になり得る高位貴族と遭遇することはない。

だから、油断したんだ。

編入して初めての期末試験で、私は上位成績者になってしまった。

上位成績者は高位貴族の学舎と食堂にも出入り出来るそうで、同じクラスにいた上位成績者に案内されることになった。

彼の名前は、カイン・ロードレス。
子爵令息だ。

正直、彼の存在はこの時初めて知った。

大人しく、クラスの中でも特に仲良くしている人もいない。
後に、上位成績者が使用出来る特別蔵書室にほとんどの時間いるそうで、クラスで見掛けないから知らなかったんだって分かった。

淡い金髪に薄い青い目。同じ上位成績者。

私と同じ色味。華奢な体型は女性と見間違えることもあるかもしれない。

ふと、もしかして、ラノベでよくある、ヒロインの身代わりで危険な目にあう不憫キャラじゃないかしら?と心配になった。

それくらい私達はよく似ていたと思う。

皇太子殿下に初めて会ったのは、彼に特別蔵書室に案内してもらった時だった。

「カイン。この間君から聞いた書籍だけど‥」

ロードレス様に話しかけた皇太子殿下と目が合う。

王族の絵姿は片田舎のうちの領地にも出回っていた。王家だけに受け継がれるという美しい紫色の瞳。

何?!同じ人間!?これ人体が発光してるの?輝いてるじゃん!

不躾にも殿下を見つめてしまう。
でも殿下も目を僅かに大きく開いて私を見つめている。

見つめ合うこと10秒くらい?長い。長いから。

えっ?これ、恋におちた瞬間てやつ?やだっ出会いイベントは突然に!?
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