真実の愛を見つけたからと婚約破棄されました。私も真実の愛を見つけたので、今更復縁を迫っても遅いです

ダイナイ

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プロローグ 婚約破棄

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「真実の愛を見つけたんだ、君との婚約を破棄したい」

 目の前いるのは、エドガー・クローラ。
 私と同じ公爵家であり、私の婚約者でもあります。
 私は、エドガーの言った言葉の意味をすぐには理解出来ませんでした。

「どう言うことですかエドガーさま」

「君との婚約を無かったことにして欲しいんだ」

 私とエドガーは同じ公爵家であり、互いの家のための政略結婚を目的として婚約をしていました。
 政略結婚ではありますが、私はエドガーのために育てられて、良き妻となるように勉強をして来ました。

「家はどうなりますの」

「悪いのは僕だ。家は関係ない」

 エドガーは好青年であり周囲からも好かれています。
 人当たりも良く素直な性格をしているけれど、浮気性という問題点もありました。
 それがこんな風に悪い結果になってしまうとは......。

「悪いのは僕だが、もちろん賠償金は支払わせてもらう」

「お、お相手は誰ですの」

「デイジー、デイジー・コートネイだ。君も知っているだろう」

 ええ、もちろん知っています。
 デイジー・コートネイ。
 男爵家の令嬢であり、男癖が悪いとうわさされていて周囲からの評判もあまり良くありません。

 それがどうして公爵家のエドガーと。


「君とは政略結婚だったけれど、彼女は本当の僕を知ってくれている」

「ですが」

「いや、良いんだ。確かに彼女と僕では身分に差がある。それでも、真実の愛の前では身分なんて関係のないことだと分かったんだ」

 ですが、彼女はあなたには相応しくありません。そう口にする前に、エドガーが途中で遮った。
 こうなったエドガーが止まらないことは、今まで一緒に過ごしてきた私が一番知っています。
 エドガーの中では私との婚約破棄は確定事項であり、決して覆ることのないものになっている。

 私は、目からあふれそうになる涙を堪えました。
 公爵家の令嬢として、人前では涙を流すことは許されません。

「ローラ、君には悪いと思っている」

 悪いと思っているのなら、どうして婚約破棄なんてするのですか!
 私は、私は政略結婚であっても、エドガーのことを好きになろうと努力して来たのに。

「君がここにいる理由もなくなった。今まで縛り付けて悪かったローラ。実家に帰っても良いよ」

 私の中で、何かが崩れ落ちるような音が聞こえた気がします。
 真実の愛とは一体何なのでしょうか、エドガーの言うそれは私には全く理解が出来ません。

 こうして私は、クローラ公爵領にあるお屋敷を追い出されることになりました。
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