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13話
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「やばい、逃げろ!」
「げっ!」
「うわっ!」
俺たちは、ダンジョンの地図を作成しながら歩いていた。
また分かれ道があったので、舞花のスキルを使う。
その結果、途中までは問題なかった。
そう、途中までは。
急な曲がり角に差し掛かった所で、スケルトンに遭遇したのだ。
スケルトンは、盾と剣を装備している。
このスケルトンは、この前のダンジョンで出会ったものより強いのは確実である。
一目でそれが分かるほど、良い装備をしていた。
話は冒頭に戻り、俺たちは逃げ出した。
「ここまで来れば大丈夫だな」
「後ろにモンスターはいないみたいです」
「はぁはぁ。もう走れないわよ」
「スケルトンの足は早くない。さっきの奴はここまで来れないさ」
俺たちは、舞花がスキルを使う前の分岐まで戻っていた。
師匠の言う通り、スケルトンの足は早くない。
骨しかないから、走ることは出来ないのだ。
そのため、剣しか持っていないスケルトンはそこまでの脅威ではない。
距離さえ取れば、攻撃されることはないからだ。
「それにしても、舞花のスキルは思ってたよりもポンコツだな」
「何よポンコツって」
「ははは」
「何笑ってんのよ透!」
俺は師匠と舞花のやり取りを見て笑う。
理不尽なことに、俺だけ怒られた。
「最初に説明はしたじゃない。確実にモンスターを見つけられるわけじゃないって」
「舞花のスキルには助けられてるよ」
「そ、そう? それなら良いんだけど」
俺は、怒っている舞花の機嫌を取った。
舞花は思っていたよりも単純な奴っぽいので、これだけ言えば大丈夫だろう。
「次はさっき行ってない方に行くか」
「そうね」
「そうしますか」
俺たちは、先程行っていなかった左の道に向かう。
舞花のスキルは、一日3回までしか使えない。
だからここから先は、モンスターがいるかどうかは分からない。
「さっきのままなら、モンスターがいるな」
「またスケルトンかな」
「気をつけて行きましょう!」
ダンジョン内を歩き続けていた。
どうやら、先程スキルで反応のあったモンスターは既にいないようだ。
先を歩いていた師匠の足が止まる。
「ちょうど良いな。透、舞花に手本を見せてやれ」
「どうしたんで......」
「ん? どうしたの?」
そこまで言いかけた所で、スキルが反応する。
周囲を確認するが、モンスターはいないみたいだ。
おそらく、罠があるのだろう。
師匠が言った手本とは、罠解除を実践してみろ、と言うことだ。
俺は、前回のダンジョン探索で罠を解除した。
その経験を活かして、一人でやってみることにする。
「舞花、目の前に罠がある」
「え? 何で分かるのよ」
「説明は後でするよ。舞花は罠を解除した経験はある?」
「あるわけでないでしょ。ダンジョンだって潜るのはこれで二回目よ」
舞花に質問をした。
どうやら、舞花は罠の解除はしたことがないようだった。
だけどそれも仕方ないだろう。
俺だって罠の解除を経験したのは、つい最近だ。
その俺と同時期にスキルを得た舞花が、一人でダンジョンに潜っているわけがない。
仮にそうであるなら、師匠ではなく他の指導者が付いているである。
「まずは、石ころでも投げて反応が無いかを確かめる」
「そんなので分かるの?」
ダンジョン内に落ちていた石ころを拾う。
それを、スキルが反応している床付近に向かって投げた。
【危機察知】の反応が確かなら、その付近に何かしらの罠があるはずだ。
しかし、石を投げても何の反応もない。
「何も起きないわよ? どうなってるのよ」
「うーん。こうなったら、勿体ないけど魔道具を使おう」
「魔道具なら知ってるわよ! 受付で説明を聞いたわ」
「知ってるなら話が早い。使うのは、これだよ」
そう言って鞄から魔道具を取り出す。
これは、前回のダンジョン探索を終えた時に受付で貰ったものだ。
「何それ、鈴?」
「調べる君って魔道具で、これを使うと罠の位置を調べられるんだよ」
「なんかダサい名前ね」
俺は簡単にそう説明すると、鈴の形をした調べる君を振るう。
音が鳴った後に、調べる君はモヤのようなものを残して消えた。
そのモヤは、ある場所に向かう。
「ちょっと、何よこれ!」
「このモヤみたいなのが罠の場所を教えてくれるんだよ」
舞花は、急なモヤの出現に驚いているようだ。
俺だって初めて見た時には驚いた。
初めて見るものだから、誰だってそうだろう。
「あ、止まったわね」
「どうやら場所が分かったみたいだよ」
調べる君から出たモヤは、二箇所に分かれた。
一つは、【危機察知】で反応のあった所。
もう一つは、【危機察知】 で反応のなかった所だ。
新しく分かった場所を見ると、周囲の壁の色とは違うように見える。
よく確認しないと分からないくらいの違いしかない。
これだと、余程注意していない限りは分からないだろう。
助言を求めようと師匠の方を見る。
しかし、手を振って自分でやってみろと無言で言ってくる。
仕方ないので、何とかしてみることにした。
「えいっ!」
俺は、モヤがある場所に石ころを投げる。
投げた場所は、先程投げた方ではなくモヤのおかげで分かった方だ。
石ころが壁にぶつかると、カチと音がした。
その瞬間、もう片方のモヤがある場所の床から天井に向かってトゲが出てきた。
あの罠に当たっていたら、怪我どころで済まないだろう。
「きゃっ」
舞花が可愛い声を出す。
いきなりのトゲの出現に驚いたのだろう。
「ここまでが罠の解除の一連の流れだよ」
「罠って危ないわね......」
罠解除の一通りの流れを舞花に見せ終わった。
俺は師匠の方を見る。
これ以上は俺だけでは無理があるからだ。
「まぁ、これで透は罠解除大丈夫だな」
「師匠にそう言って貰えて良かったです」
「さっきのはスイッチタイプの罠だな」
「スイッチ?」
師匠が言った通り、先程の罠はスイッチタイプのものだ。
解除するには、罠を実際に押さなければならない。
押すまでは、どの程度危険なものかは分からない。
師匠は、舞花に罠について説明をしている。
へー、ふむふむ、なるほどね。と言いながら舞花は師匠の話を聞いていた。
一通り話を聞き、何となくは罠について理解したみたいだ。
「なるほどね。罠解除も探索者の仕事の一つなのね」
「そうだ。だから次に罠を見つけたら舞花にやって貰うからな」
「えー」
その後、別の罠を見つけた。
その罠は師匠が丁寧に教えながら、舞花が解除する。
最初は怖がっていた舞花も、教わることで何とか出来た。
それ以降はモンスターと出会うこともなく、罠を見つけることも無かった。
俺たちは、ダンジョンの地図を描きながら奥へと向かう。
「階段みたいね」
「階段だな」
「下にもダンジョンが続いてますね」
暫くダンジョンを歩き続けていると、階段が現れた。
一階層の地図も全て埋めたので、奥に進むならここを降りる必要がある。
「ここで撤退だな」
「えー、降りないの?」
「これ以上は探索しないんですか?」
師匠は、撤退すると言った。
舞花と俺は、不満気に師匠に言う。
「あたしたちの装備だとこれ以上は無理だな。二階層に降りるには、宿泊用の装備が必要になる。だから探索はここまでだ」
「えー」
どうやら、これ以上ダンジョン探索を続けるのは無理らしい。
確かに俺たちは軽装備で、必要最低限のものしか持って来ていない。
潜りたい気持ちもあるけど、今回は仕方ないだろう。
「えーじゃない。舞花、魔力測定計を見てみろ」
「ぶー。どれどれ......。Eランクって出てるわね」
「そんなもんか......」
俺たちが潜ったダンジョンは、Eランクらしい。
ただ、前回のダンジョンより難易度が高いのは確実だ。
「よし、撤退するぞ」
「仕方ないけど、帰るしかないわね」
「帰りましょう」
こうして俺たちは、ダンジョンを後にすることにした。
「げっ!」
「うわっ!」
俺たちは、ダンジョンの地図を作成しながら歩いていた。
また分かれ道があったので、舞花のスキルを使う。
その結果、途中までは問題なかった。
そう、途中までは。
急な曲がり角に差し掛かった所で、スケルトンに遭遇したのだ。
スケルトンは、盾と剣を装備している。
このスケルトンは、この前のダンジョンで出会ったものより強いのは確実である。
一目でそれが分かるほど、良い装備をしていた。
話は冒頭に戻り、俺たちは逃げ出した。
「ここまで来れば大丈夫だな」
「後ろにモンスターはいないみたいです」
「はぁはぁ。もう走れないわよ」
「スケルトンの足は早くない。さっきの奴はここまで来れないさ」
俺たちは、舞花がスキルを使う前の分岐まで戻っていた。
師匠の言う通り、スケルトンの足は早くない。
骨しかないから、走ることは出来ないのだ。
そのため、剣しか持っていないスケルトンはそこまでの脅威ではない。
距離さえ取れば、攻撃されることはないからだ。
「それにしても、舞花のスキルは思ってたよりもポンコツだな」
「何よポンコツって」
「ははは」
「何笑ってんのよ透!」
俺は師匠と舞花のやり取りを見て笑う。
理不尽なことに、俺だけ怒られた。
「最初に説明はしたじゃない。確実にモンスターを見つけられるわけじゃないって」
「舞花のスキルには助けられてるよ」
「そ、そう? それなら良いんだけど」
俺は、怒っている舞花の機嫌を取った。
舞花は思っていたよりも単純な奴っぽいので、これだけ言えば大丈夫だろう。
「次はさっき行ってない方に行くか」
「そうね」
「そうしますか」
俺たちは、先程行っていなかった左の道に向かう。
舞花のスキルは、一日3回までしか使えない。
だからここから先は、モンスターがいるかどうかは分からない。
「さっきのままなら、モンスターがいるな」
「またスケルトンかな」
「気をつけて行きましょう!」
ダンジョン内を歩き続けていた。
どうやら、先程スキルで反応のあったモンスターは既にいないようだ。
先を歩いていた師匠の足が止まる。
「ちょうど良いな。透、舞花に手本を見せてやれ」
「どうしたんで......」
「ん? どうしたの?」
そこまで言いかけた所で、スキルが反応する。
周囲を確認するが、モンスターはいないみたいだ。
おそらく、罠があるのだろう。
師匠が言った手本とは、罠解除を実践してみろ、と言うことだ。
俺は、前回のダンジョン探索で罠を解除した。
その経験を活かして、一人でやってみることにする。
「舞花、目の前に罠がある」
「え? 何で分かるのよ」
「説明は後でするよ。舞花は罠を解除した経験はある?」
「あるわけでないでしょ。ダンジョンだって潜るのはこれで二回目よ」
舞花に質問をした。
どうやら、舞花は罠の解除はしたことがないようだった。
だけどそれも仕方ないだろう。
俺だって罠の解除を経験したのは、つい最近だ。
その俺と同時期にスキルを得た舞花が、一人でダンジョンに潜っているわけがない。
仮にそうであるなら、師匠ではなく他の指導者が付いているである。
「まずは、石ころでも投げて反応が無いかを確かめる」
「そんなので分かるの?」
ダンジョン内に落ちていた石ころを拾う。
それを、スキルが反応している床付近に向かって投げた。
【危機察知】の反応が確かなら、その付近に何かしらの罠があるはずだ。
しかし、石を投げても何の反応もない。
「何も起きないわよ? どうなってるのよ」
「うーん。こうなったら、勿体ないけど魔道具を使おう」
「魔道具なら知ってるわよ! 受付で説明を聞いたわ」
「知ってるなら話が早い。使うのは、これだよ」
そう言って鞄から魔道具を取り出す。
これは、前回のダンジョン探索を終えた時に受付で貰ったものだ。
「何それ、鈴?」
「調べる君って魔道具で、これを使うと罠の位置を調べられるんだよ」
「なんかダサい名前ね」
俺は簡単にそう説明すると、鈴の形をした調べる君を振るう。
音が鳴った後に、調べる君はモヤのようなものを残して消えた。
そのモヤは、ある場所に向かう。
「ちょっと、何よこれ!」
「このモヤみたいなのが罠の場所を教えてくれるんだよ」
舞花は、急なモヤの出現に驚いているようだ。
俺だって初めて見た時には驚いた。
初めて見るものだから、誰だってそうだろう。
「あ、止まったわね」
「どうやら場所が分かったみたいだよ」
調べる君から出たモヤは、二箇所に分かれた。
一つは、【危機察知】で反応のあった所。
もう一つは、【危機察知】 で反応のなかった所だ。
新しく分かった場所を見ると、周囲の壁の色とは違うように見える。
よく確認しないと分からないくらいの違いしかない。
これだと、余程注意していない限りは分からないだろう。
助言を求めようと師匠の方を見る。
しかし、手を振って自分でやってみろと無言で言ってくる。
仕方ないので、何とかしてみることにした。
「えいっ!」
俺は、モヤがある場所に石ころを投げる。
投げた場所は、先程投げた方ではなくモヤのおかげで分かった方だ。
石ころが壁にぶつかると、カチと音がした。
その瞬間、もう片方のモヤがある場所の床から天井に向かってトゲが出てきた。
あの罠に当たっていたら、怪我どころで済まないだろう。
「きゃっ」
舞花が可愛い声を出す。
いきなりのトゲの出現に驚いたのだろう。
「ここまでが罠の解除の一連の流れだよ」
「罠って危ないわね......」
罠解除の一通りの流れを舞花に見せ終わった。
俺は師匠の方を見る。
これ以上は俺だけでは無理があるからだ。
「まぁ、これで透は罠解除大丈夫だな」
「師匠にそう言って貰えて良かったです」
「さっきのはスイッチタイプの罠だな」
「スイッチ?」
師匠が言った通り、先程の罠はスイッチタイプのものだ。
解除するには、罠を実際に押さなければならない。
押すまでは、どの程度危険なものかは分からない。
師匠は、舞花に罠について説明をしている。
へー、ふむふむ、なるほどね。と言いながら舞花は師匠の話を聞いていた。
一通り話を聞き、何となくは罠について理解したみたいだ。
「なるほどね。罠解除も探索者の仕事の一つなのね」
「そうだ。だから次に罠を見つけたら舞花にやって貰うからな」
「えー」
その後、別の罠を見つけた。
その罠は師匠が丁寧に教えながら、舞花が解除する。
最初は怖がっていた舞花も、教わることで何とか出来た。
それ以降はモンスターと出会うこともなく、罠を見つけることも無かった。
俺たちは、ダンジョンの地図を描きながら奥へと向かう。
「階段みたいね」
「階段だな」
「下にもダンジョンが続いてますね」
暫くダンジョンを歩き続けていると、階段が現れた。
一階層の地図も全て埋めたので、奥に進むならここを降りる必要がある。
「ここで撤退だな」
「えー、降りないの?」
「これ以上は探索しないんですか?」
師匠は、撤退すると言った。
舞花と俺は、不満気に師匠に言う。
「あたしたちの装備だとこれ以上は無理だな。二階層に降りるには、宿泊用の装備が必要になる。だから探索はここまでだ」
「えー」
どうやら、これ以上ダンジョン探索を続けるのは無理らしい。
確かに俺たちは軽装備で、必要最低限のものしか持って来ていない。
潜りたい気持ちもあるけど、今回は仕方ないだろう。
「えーじゃない。舞花、魔力測定計を見てみろ」
「ぶー。どれどれ......。Eランクって出てるわね」
「そんなもんか......」
俺たちが潜ったダンジョンは、Eランクらしい。
ただ、前回のダンジョンより難易度が高いのは確実だ。
「よし、撤退するぞ」
「仕方ないけど、帰るしかないわね」
「帰りましょう」
こうして俺たちは、ダンジョンを後にすることにした。
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