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*幸せ
ぎゅうっと再び強く抱きしめられて胸がいっぱいになる。今まで何度も抱きしめられた。仮初の恋人の時も、彼とはたくさん触れあってきた。辛い時に抱きしめたり、抱きしめられたり。性的な触れあいだってしてきた。
でも今まではずっと、彼の優しい腕も繊細に動く指先も全部、本当はレイナ嬢のものだと思っていたのだ。
抱きしめ返すと、彼もどうやら同じことを思っていたようだ。美しい瞳をうっとりと蕩かせて囁いてくる。
「本当に俺のこと好きなんだよね」
「……うん。ギルバートが好きだよ」
ギルバートが好きだ。こんなに焦がれた相手は一生でただ一人だけ。私は顔を赤くして頷く。
するとなぜか、ギルバートはぐぐ、と体を抱きしめる腕に力を込める。まるで逃がさないと言っているかのようだ。
「今まで我慢してた分、たくさんしていい?」
「は? え、だって今までだってしていたよね。我慢……?」
「うん。我慢」
「我慢なんてさせて、いたのか?」
レイナ嬢への失恋を慰めるという名目と、彼の気を紛らわすという目的で、何度も抱かれてきた。本当の恋人じゃないのに性的な触れ合いなんてしていいのかと思っていたけど、彼に触れられることの喜びが大きく勝って私から断ることはなかったのだ。
他の人と経験がないから分からないけど、かなり頻繁に交わっていたと思うのだけど。満足できるものじゃなかったのかと思っていると、体を少し話したギルバートが深く頷いた。
「あんな遠慮したセックス、恋人の営みじゃないでしょ」
「……どこらへんが遠慮していた?」
「全部。もっとキスしたかったし抱きしめたかったし、全身くまなく舐めたかったし、どこでも噛みつきたかった。俺のものって痕も残したかった」
「ぅ……」
「キスだけでとろとろになるくらいずーっと長くキスしてたかったし、可愛い乳首もぷっくり赤く腫れあがるまで吸いたかったし、可愛いペニスももっと虐めたかった。ほら、ルースは舐められるとすぐに嫌だって言って暴れるだろ。ルースに嫌われないようにって我慢してたけど本当は後ろも舐めたかったし……」
「も、もういいから!」
手を伸ばしてギルバートの口をぎゅむっと塞ぐ。こんなことを考えていたなんて知らなかった。
ただでさえ赤くなっていた顔がますます火照ってしまう。
わなわな震えていると、そっと口を塞いでいた手を外された。
「全部好き勝手にはしないから……恋人らしく抱かせて」
ベッドに腰掛けていた体を、ゆっくりと押し倒される。
学生の頃から見続けているギルバートの顔だけど、まだ心臓がどきどきしてたまらない。
「好きって死ぬほど言って、たっぷり甘やかしたい」
吐息に混ぜて囁かれて頭の中がくらくらする。
潤んだ目で見上げると、彼の顔が近づいてきた。
「んっ、……ぅ」
柔らかく唇で唇を塞がれる。何度も触れては離れるだけの子供っぽいキスをされる。触れ合う唇が少しくすぐったくて、もどかしくて、私は顎を上げてもっとと強請ってしまう。
唇を薄く開いて舌を出すと、ギルバートの熱い舌がべろりと口内に入り込んできた。
「ふ、ぁ」
くちゅくちゅと音を立てて口の中をかき回される。
舌が顎の裏をくすぐったり、舌同士で擦り合わされると気持ちいい。
「ぅ、ぅあ、っ」
ぢゅ、と音を立てて舌を吸われて、甘く噛まれる。優しいけど意地悪なキスに、じわじわと体に熱が灯ってきた。
「ぎる、ばーと……」
息継ぎをしたくて彼の胸を押して口をはずす。うっすらと瞼を開けると、ギルバートの濡れた唇が見えた。
「好き、ルース、本当に可愛い。好きだよ」
鼻の頭を擦り合わされて、甘い言葉を囁かれる。幸せが胸に湧き上がっていっぱいになっていると、その間にぷちぷちとシャツのボタンを外されてしまった。
「綺麗な鎖骨。肌もきめ細かくてすべすべでいつまでも触っていたい。ああ、それに控え目な色のここも本当に可愛い」
「ぁッ!」
するする、と指が伸びてきて乳首をきゅっと摘まむ。指でくにくにと乳頭を揉まれると、そこはどんどん硬さを増して尖ってしまう。尖り切って敏感になった乳首を爪の先でかりかりと引っ掻かれると、痺れるような快感が胸の先から腰にまで走った。
「ひっ、ぁっ!」
「ルース、乳首虐められるの結構好きだよね。いつかここだけじーっくり何時間も弄ろうか。尖った乳首をかりかりしたり、きゅうう~ってつねったり。それともベロで舐めまわされる方が好きかな」
「っ、や、だ! あっ!」
嫌だと叫ぶが、ギルバートに言われたことを想像すると陰茎が膨らんでいってしまう。乳首を少し引っ掻かれただけでこんなに気持ちいいのだ。何時間も胸ばかりを弄られたら、焦らされすぎてそこだけで射精してしまうかも……。
とろとろになる自分の顔が瞼の裏に浮かんで、羞恥に悶えてしまう。
それにそんなことを想像している間も胸への刺激が止まらなくて、腰がひくひく跳ね続けた。
「ぅ、ぁっ、ギルバート、もう、やめ……」
「はは、こっちも触ってほしいよな」
乳首を爪で引っ掻いていたギルバートが片手を私の股間へと手を乗せた。ズボン越しに陰茎を撫でられて、勃起しきっていることに気が付かれてしまう。
「うわ、すっごい膨らんでる。やっぱり胸弄られるの好きだよね」
「ぅ、アっ」
「ああ、焦らしてごめんね。こっちも気持ちよくしてあげる」
ぐに、ぐに、と押されるとそれだけで気持ちいい。ギルバートは慣れた手つきで私のズボンの前立てを開く。下着ごとズボンを抜き去られると、恥ずかしげに上を向く陰茎が彼の目の前にまろび出てしまった。
「ルースって、本当に全身どこも美味しそう……。乳首も可愛くてたまんないけど、こっちもすごく魅力的だ」
陰茎を見られると羞恥で体が焦げそうだ。じっくりとそこを観察されるなんて、しかも興奮して膨らんでいるところを見られるのは恥ずかしい。
でも体を捻ろうとすると、がしりと腰を掴まれてしまった。
「舐めていい?」
嫌だと喉のあたりまで出かけるけど、期待に満ちたギルバートの顔に思わず頷いてしまう。そうするとすぐに彼は私の股間に顔を近づけてきた。
「ぁッ! ひ、ああッ!」
先端に優しく口づけされたと思ったら、すぐに彼の口がぱくりと開いて深くまで飲みこまれてしまう。
唾液を陰茎にまぶすように深く口に含まれ、それから口を窄められてゆっくりと唇で扱かれる。
ぢゅ、ぢゅぷ、ぢゅぽ、と卑猥な音がして、そのいやらしさに眩暈がした。
恥ずかしくて気持ち良くておかしくなりそうだ。なのに腰のあたりを掴まれているから逃げられない。
分厚いベロが幹に絡みついたり、カリのあたりを舌先でくすぐったり。悪戯するみたいに責められると、鈴口から先走りが漏れ出てしまって、それを吸い上げられて腰が痺れた。
「ァ、ッ! あ、あッ! ぅ、あ!」
気持ちいい。一番弱いところを虐められてたまらない。逃げようとしていた腰がいつの間にか浮き上がり、はしたなくももっと舐めてほしいと強請っているようだった。
腰の奥から快感がせり上がってきて、堪えられなくて高い喘ぎ声をあげた。
「い、いく、っ! やめ、ギルバート、でる……!」
でる、と言っているのにギルバートは口を離してくれなくて、彼の口内に精液を零してしまう。イっている最中も最後の一滴まで出せと言わんばかりに、ぢゅう、と強く吸われて、繰り返し快感が襲ってくる。
「あ、あっ……」
びくん、びくんと体を震わせて射精すると、ギルバートはようやく口を離してくれた。
どろ、と精液を手巾に吐かれて、その卑猥さに私は手で顔を覆った。
まさか口に出してしまうなんて。あの綺麗なギルバートの口の中に。
罪悪感と征服欲に身もだえていると、口元を拭ったギルバートがにやりと笑みを浮かべた。
「気持ち良かった? たっぷり出たもんね」
「……そういうことは言わないでほしい」
「ごめん。浮かれてるのかも」
彼は軽く笑って謝罪すると、私の脚を持ち上げる。
「ぁ、」
「今度はこっち。ここも舐めたいけど……それよりも今は早くルースと一つになりたい」
そっと尻の奥に手を伸ばされる。指先で窄まりを探られて、ひくんと体が跳ねた。
帰宅して風呂に入っているから綺麗だけど、そこを舌で舐められるなんて想像しただけで恥ずかしい。
「愛してるよ。ルース」
「……私も」
「すっごく好き。本当に、世界で一番好きなんだ」
くるくると指先が後孔を撫で、それからゆっくりと中に入ってくる。なにかぬめる物を指に纏っているから、いつの間にか香油を垂らしていたみたいだ。ぐぐ、と内側を広げられる感覚。何度も抱かれて、もうここで気持ちよくなれるって知っていて、私は息を吐きながらせり上がってくる僅かな快感に意識を向ける。は、は、と熱い息を吐いた。
ぬぷぬぷいやらしく出入りする指を、内壁が甘えるみたいに締め付ける。慣れているのに、執拗なほどゆっくりと繊細に内側を探られるとまるで初めての夜に戻ってしまったような気がした。
後孔をほぐした指が、ぐぐ、と前立腺を押すと甲高い声が漏れた。
「ひぁっ!」
淡い快感が一気に塗り替えられる。しつこいほどほぐされた後にここを責められると、体がギルバートに抱かれるために作り替えられたようになってしまうのだ。
「ルースの魅力を知った日から、俺の心は全部ルースに捕らえられてるんだよ」
ぐ、ぐ、と指先で前立腺を押しながら囁かれて、快感と喜びが混ざり合う。強烈な多幸感に脳髄まで痺れそうだ。
喘ぐたびに後孔に入れられた指を締めつけてしまっているのが自分でも分かった。
「ギル、っ! ぁ、私も好きだよ……。誰よりも、あっ! ああッ! すき、ギル、好き……!」
指に弄ばれながら喘ぐと、ギルバートが喉を上下させた。
彼は入れていた指を引き抜いて自身のズボンをくつろげると、陰茎を掴み出す。すでに大きく膨らんでいるギルバートの陰茎。彼が私に興奮しているということに気持ちが高揚する。
ようやく両想いになれたのだ。
好きな人に、好きだと思われながら抱かれるんだ。きっと彼は頭の中で別の人を思い浮かべている、なんて考えなくていい。眩暈がするような幸福感。
「入れるよ。……苦しかったら言って」
陰茎を窄まりに押し当てられて、腰を進められる。いつも飲みこむ瞬間は苦しくて、少し怖い。自分の一番奥まで暴かれてしまうんじゃないかって思って怖くて、必死にシーツを掴んでいた。でも今は、両手を彼の背中に回せるのだ。
「ぅ、あぁ……っ」
「ルース、好き。好きだよ」
陰茎が中に入り込んできて、お腹を抉る。
一番奥に陰茎をおさめたギルバートが腰を揺すり出すと、それだけで全身が溶けてしまいそうなほど気持ちが良い。体の奥から甘く痺れるような快感がせり上がってきて、二人の境がなくなりそうだ。
好き。世界で一番好き。ギルバートに恋ができて良かった。
快感に理性を押し流されながら、私は何度も呟いた。
でも今まではずっと、彼の優しい腕も繊細に動く指先も全部、本当はレイナ嬢のものだと思っていたのだ。
抱きしめ返すと、彼もどうやら同じことを思っていたようだ。美しい瞳をうっとりと蕩かせて囁いてくる。
「本当に俺のこと好きなんだよね」
「……うん。ギルバートが好きだよ」
ギルバートが好きだ。こんなに焦がれた相手は一生でただ一人だけ。私は顔を赤くして頷く。
するとなぜか、ギルバートはぐぐ、と体を抱きしめる腕に力を込める。まるで逃がさないと言っているかのようだ。
「今まで我慢してた分、たくさんしていい?」
「は? え、だって今までだってしていたよね。我慢……?」
「うん。我慢」
「我慢なんてさせて、いたのか?」
レイナ嬢への失恋を慰めるという名目と、彼の気を紛らわすという目的で、何度も抱かれてきた。本当の恋人じゃないのに性的な触れ合いなんてしていいのかと思っていたけど、彼に触れられることの喜びが大きく勝って私から断ることはなかったのだ。
他の人と経験がないから分からないけど、かなり頻繁に交わっていたと思うのだけど。満足できるものじゃなかったのかと思っていると、体を少し話したギルバートが深く頷いた。
「あんな遠慮したセックス、恋人の営みじゃないでしょ」
「……どこらへんが遠慮していた?」
「全部。もっとキスしたかったし抱きしめたかったし、全身くまなく舐めたかったし、どこでも噛みつきたかった。俺のものって痕も残したかった」
「ぅ……」
「キスだけでとろとろになるくらいずーっと長くキスしてたかったし、可愛い乳首もぷっくり赤く腫れあがるまで吸いたかったし、可愛いペニスももっと虐めたかった。ほら、ルースは舐められるとすぐに嫌だって言って暴れるだろ。ルースに嫌われないようにって我慢してたけど本当は後ろも舐めたかったし……」
「も、もういいから!」
手を伸ばしてギルバートの口をぎゅむっと塞ぐ。こんなことを考えていたなんて知らなかった。
ただでさえ赤くなっていた顔がますます火照ってしまう。
わなわな震えていると、そっと口を塞いでいた手を外された。
「全部好き勝手にはしないから……恋人らしく抱かせて」
ベッドに腰掛けていた体を、ゆっくりと押し倒される。
学生の頃から見続けているギルバートの顔だけど、まだ心臓がどきどきしてたまらない。
「好きって死ぬほど言って、たっぷり甘やかしたい」
吐息に混ぜて囁かれて頭の中がくらくらする。
潤んだ目で見上げると、彼の顔が近づいてきた。
「んっ、……ぅ」
柔らかく唇で唇を塞がれる。何度も触れては離れるだけの子供っぽいキスをされる。触れ合う唇が少しくすぐったくて、もどかしくて、私は顎を上げてもっとと強請ってしまう。
唇を薄く開いて舌を出すと、ギルバートの熱い舌がべろりと口内に入り込んできた。
「ふ、ぁ」
くちゅくちゅと音を立てて口の中をかき回される。
舌が顎の裏をくすぐったり、舌同士で擦り合わされると気持ちいい。
「ぅ、ぅあ、っ」
ぢゅ、と音を立てて舌を吸われて、甘く噛まれる。優しいけど意地悪なキスに、じわじわと体に熱が灯ってきた。
「ぎる、ばーと……」
息継ぎをしたくて彼の胸を押して口をはずす。うっすらと瞼を開けると、ギルバートの濡れた唇が見えた。
「好き、ルース、本当に可愛い。好きだよ」
鼻の頭を擦り合わされて、甘い言葉を囁かれる。幸せが胸に湧き上がっていっぱいになっていると、その間にぷちぷちとシャツのボタンを外されてしまった。
「綺麗な鎖骨。肌もきめ細かくてすべすべでいつまでも触っていたい。ああ、それに控え目な色のここも本当に可愛い」
「ぁッ!」
するする、と指が伸びてきて乳首をきゅっと摘まむ。指でくにくにと乳頭を揉まれると、そこはどんどん硬さを増して尖ってしまう。尖り切って敏感になった乳首を爪の先でかりかりと引っ掻かれると、痺れるような快感が胸の先から腰にまで走った。
「ひっ、ぁっ!」
「ルース、乳首虐められるの結構好きだよね。いつかここだけじーっくり何時間も弄ろうか。尖った乳首をかりかりしたり、きゅうう~ってつねったり。それともベロで舐めまわされる方が好きかな」
「っ、や、だ! あっ!」
嫌だと叫ぶが、ギルバートに言われたことを想像すると陰茎が膨らんでいってしまう。乳首を少し引っ掻かれただけでこんなに気持ちいいのだ。何時間も胸ばかりを弄られたら、焦らされすぎてそこだけで射精してしまうかも……。
とろとろになる自分の顔が瞼の裏に浮かんで、羞恥に悶えてしまう。
それにそんなことを想像している間も胸への刺激が止まらなくて、腰がひくひく跳ね続けた。
「ぅ、ぁっ、ギルバート、もう、やめ……」
「はは、こっちも触ってほしいよな」
乳首を爪で引っ掻いていたギルバートが片手を私の股間へと手を乗せた。ズボン越しに陰茎を撫でられて、勃起しきっていることに気が付かれてしまう。
「うわ、すっごい膨らんでる。やっぱり胸弄られるの好きだよね」
「ぅ、アっ」
「ああ、焦らしてごめんね。こっちも気持ちよくしてあげる」
ぐに、ぐに、と押されるとそれだけで気持ちいい。ギルバートは慣れた手つきで私のズボンの前立てを開く。下着ごとズボンを抜き去られると、恥ずかしげに上を向く陰茎が彼の目の前にまろび出てしまった。
「ルースって、本当に全身どこも美味しそう……。乳首も可愛くてたまんないけど、こっちもすごく魅力的だ」
陰茎を見られると羞恥で体が焦げそうだ。じっくりとそこを観察されるなんて、しかも興奮して膨らんでいるところを見られるのは恥ずかしい。
でも体を捻ろうとすると、がしりと腰を掴まれてしまった。
「舐めていい?」
嫌だと喉のあたりまで出かけるけど、期待に満ちたギルバートの顔に思わず頷いてしまう。そうするとすぐに彼は私の股間に顔を近づけてきた。
「ぁッ! ひ、ああッ!」
先端に優しく口づけされたと思ったら、すぐに彼の口がぱくりと開いて深くまで飲みこまれてしまう。
唾液を陰茎にまぶすように深く口に含まれ、それから口を窄められてゆっくりと唇で扱かれる。
ぢゅ、ぢゅぷ、ぢゅぽ、と卑猥な音がして、そのいやらしさに眩暈がした。
恥ずかしくて気持ち良くておかしくなりそうだ。なのに腰のあたりを掴まれているから逃げられない。
分厚いベロが幹に絡みついたり、カリのあたりを舌先でくすぐったり。悪戯するみたいに責められると、鈴口から先走りが漏れ出てしまって、それを吸い上げられて腰が痺れた。
「ァ、ッ! あ、あッ! ぅ、あ!」
気持ちいい。一番弱いところを虐められてたまらない。逃げようとしていた腰がいつの間にか浮き上がり、はしたなくももっと舐めてほしいと強請っているようだった。
腰の奥から快感がせり上がってきて、堪えられなくて高い喘ぎ声をあげた。
「い、いく、っ! やめ、ギルバート、でる……!」
でる、と言っているのにギルバートは口を離してくれなくて、彼の口内に精液を零してしまう。イっている最中も最後の一滴まで出せと言わんばかりに、ぢゅう、と強く吸われて、繰り返し快感が襲ってくる。
「あ、あっ……」
びくん、びくんと体を震わせて射精すると、ギルバートはようやく口を離してくれた。
どろ、と精液を手巾に吐かれて、その卑猥さに私は手で顔を覆った。
まさか口に出してしまうなんて。あの綺麗なギルバートの口の中に。
罪悪感と征服欲に身もだえていると、口元を拭ったギルバートがにやりと笑みを浮かべた。
「気持ち良かった? たっぷり出たもんね」
「……そういうことは言わないでほしい」
「ごめん。浮かれてるのかも」
彼は軽く笑って謝罪すると、私の脚を持ち上げる。
「ぁ、」
「今度はこっち。ここも舐めたいけど……それよりも今は早くルースと一つになりたい」
そっと尻の奥に手を伸ばされる。指先で窄まりを探られて、ひくんと体が跳ねた。
帰宅して風呂に入っているから綺麗だけど、そこを舌で舐められるなんて想像しただけで恥ずかしい。
「愛してるよ。ルース」
「……私も」
「すっごく好き。本当に、世界で一番好きなんだ」
くるくると指先が後孔を撫で、それからゆっくりと中に入ってくる。なにかぬめる物を指に纏っているから、いつの間にか香油を垂らしていたみたいだ。ぐぐ、と内側を広げられる感覚。何度も抱かれて、もうここで気持ちよくなれるって知っていて、私は息を吐きながらせり上がってくる僅かな快感に意識を向ける。は、は、と熱い息を吐いた。
ぬぷぬぷいやらしく出入りする指を、内壁が甘えるみたいに締め付ける。慣れているのに、執拗なほどゆっくりと繊細に内側を探られるとまるで初めての夜に戻ってしまったような気がした。
後孔をほぐした指が、ぐぐ、と前立腺を押すと甲高い声が漏れた。
「ひぁっ!」
淡い快感が一気に塗り替えられる。しつこいほどほぐされた後にここを責められると、体がギルバートに抱かれるために作り替えられたようになってしまうのだ。
「ルースの魅力を知った日から、俺の心は全部ルースに捕らえられてるんだよ」
ぐ、ぐ、と指先で前立腺を押しながら囁かれて、快感と喜びが混ざり合う。強烈な多幸感に脳髄まで痺れそうだ。
喘ぐたびに後孔に入れられた指を締めつけてしまっているのが自分でも分かった。
「ギル、っ! ぁ、私も好きだよ……。誰よりも、あっ! ああッ! すき、ギル、好き……!」
指に弄ばれながら喘ぐと、ギルバートが喉を上下させた。
彼は入れていた指を引き抜いて自身のズボンをくつろげると、陰茎を掴み出す。すでに大きく膨らんでいるギルバートの陰茎。彼が私に興奮しているということに気持ちが高揚する。
ようやく両想いになれたのだ。
好きな人に、好きだと思われながら抱かれるんだ。きっと彼は頭の中で別の人を思い浮かべている、なんて考えなくていい。眩暈がするような幸福感。
「入れるよ。……苦しかったら言って」
陰茎を窄まりに押し当てられて、腰を進められる。いつも飲みこむ瞬間は苦しくて、少し怖い。自分の一番奥まで暴かれてしまうんじゃないかって思って怖くて、必死にシーツを掴んでいた。でも今は、両手を彼の背中に回せるのだ。
「ぅ、あぁ……っ」
「ルース、好き。好きだよ」
陰茎が中に入り込んできて、お腹を抉る。
一番奥に陰茎をおさめたギルバートが腰を揺すり出すと、それだけで全身が溶けてしまいそうなほど気持ちが良い。体の奥から甘く痺れるような快感がせり上がってきて、二人の境がなくなりそうだ。
好き。世界で一番好き。ギルバートに恋ができて良かった。
快感に理性を押し流されながら、私は何度も呟いた。
この作品は感想を受け付けておりません。
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※小説家になろうにも掲載しております。