私は元カレの都合のいい女です

鈴ーりんー

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●出会い

5

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「実はさ」

「ん?」


シュンが少し言いにくそうに切り出した。


「今日はどんなおバカで、色気だけを前面に出した女が来るかと、半分バカにしてたんだ・・・」

「え!?どういうこと?」


シュンの意外な言葉に私は戸惑いを隠せなかった。


シュンは下を向いて、頬を触りながら気まずそうに言う。


「隆也さんから由希ちゃんの話をよく聞いてたんだ。隆也さんは今すごく好きな相手とつきあってんだろ?」

「うん」

「その彼女に隆也さんは嫌われたくないからって、エッチをまだ誘ってないって。でも溜まってるから、元カノに相手してもらってるって・・・元カノも彼氏がいないからたまってるみたいで、お互い身体の関係だけでちょうどいいって」

「・・・・そっか」


ショックだった・・・・



隆也はそんな風に思ってたんだ。

私がどんな想いでこんな関係になったのか。

私の本当の想いには気づかないんだね。

私がそういう風に装っていたから仕方ないけど・・・


「だからさ、由希ちゃんに会うまでは、言い方悪いけど軽い女だと思ってた」

「・・・そっか・・・」

「何かおっぱいが半分出てるようなタンクトップとか着て、すんげぇ短いミニスカート履いて、現れるのかなぁ・・・とか勝手に想像してたし」

「あはは・・・ありえないよ~~」


私はシュンの冗談めかして言った言葉に、思わず笑う。


だって今日の私の格好ってば、
膝丈のデニムに、トップスはシンプルなTシャツだった。


「だから、今日隆也さんに渋谷に行ってくれって頼まれた時は、正直好奇心が強かった。そんな女の顔を見てやれ!!って半分軽蔑の気持ちだったんだ」


そっか・・・


私が選んだ立場はそういうものなんだなぁ・・。


結局身体を重ねあうことだけが大好きな女だと思われてしまう。


当たり前だけど・・・、

自分の選んだ道だけど・・・、


やっぱりショックを受けてしまうよ。


「でもさ、由希ちゃんと会って、そういう感じの子じゃないってわかった」

「は?何でそんな簡単に私の事なんてわかるの?」


シュンの都合のいい物言いに、私は少しムッとする。


「ん・・・実は隆也さんを待っている由希ちゃんの姿、見てたんだ・・・っていうか、目を離せなかった」

「・・・何で?」

「すげー心細けで、いかにも大好きな人を待ってる感じだった。ソワソワ心配そうで。すごく見ていて切なくなった」


私は恥ずかしくなって下を向いた。


顔が熱くなるのがわかる。



やっぱり誰が見てもわかってしまうんだ・・・・


私の隆也への気持ち。


待ち合わせをしてもいつもドキドキ、緊張する。


本当に隆也が待ち合わせに来てくれるのか、来るまで不安でいっぱいになる。



そんな私の想いに気づかないのは、隆也だけなんだ。


「隆也さんの事、本気でまだ好きなんだろ?」


シュンが真剣な顔で、聞く。

私はゆっくりとうなずいた。


「じゃぁ、何でそんな自分を貶めるような事すんの?セフレなんてさ、空しくなるだけじゃないの?」


シュンの思いがけないきつい言葉に、私は体を固くした。


その通りだ―――

シュンは正しい。


こんな関係なんて空しいだけだよ・・・


「ごめん・・・言いすぎた。
初対面なのにな・・・」


シュンがすまなそうに、私に言う。


私は黙って、首を横に振った。
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