私は元カレの都合のいい女です

鈴ーりんー

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●嵐の予感

3

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私は鳴り続けるスマホの画面を、ひたすら見つめていることしかできなかった。


何でいまさら電話なんかかけてくるの?

もう自分から会わないって言っておいて。

もう私は隆也の事を忘れかけているというのに。

私の心をひっかきまわすような事はしないで欲しい。

私の心を乱さないでよ!


電話には出られない・・・

絶対出る事はできない!


着信音はしばらく鳴っていたけど、やがてプツッと消えた。


私は急いで携帯の電源を切った。


もうこれで心を乱されなくて済む。


そうは言ったものの、私の心は乱れまくっていた。


電源が切られている携帯電話を、うちに帰ってからも何回もチラチラ見てしまう。

電源が切られているから、誰からもかかってくるはずなんかないのに・・・


“シュンのいないこんな時に、電話なんかかけてくんな!”


だんだん腹立たしくなってきた。

思わずスマホをベッドに投げつけた。




次の日―――


大学に行ったら、水瀬が少し怒ったような顔をしながら寄ってきた。


「由希!昨日電話したのに全然通じなかったよ」

「あ、ごめん」


昨日の晩、あまり寝られなかった。

隆也からの電話―――

正直気になっていた。


私は水瀬に昨日の出来事を話した。


「えぇ!何?隆也さん、又由希に電話かけてきたの?」

「うん・・・」

「何だって?」

「電話には出なかった・・・」

「そっか・・・」


水瀬は真剣な顔で、つぶやいた。


「由希」

「うん?」

「絶対隆也さんに会ったりしちゃダメ!」

「え・・・」


驚いて、水瀬の顔を見る。


「電話も出たらダメ!とにかく接触しちゃダメだよ!シュン君とうまくいってるんでしょ?その幸せ壊しちゃダメだよ!!」

「うん・・・わかってる・・・」

「シュン君だけは絶対裏切っちゃダメだよ!」


水瀬の真剣な顔と口調に、私はためらった。

だけど、私は力強くうなずいた。


わかってる。

痛いほどにわかってる。


シュンだけは裏切れない。

元彼女から受けた傷と同じ傷を、シュンに負わす事は絶対してはいけない。


「わかった!ラインもブロックするし、スマホも着信拒否する」

「それがいいよ。後、このこと今シュン君には言わないほうがいいと思うよ。心配するだろうから」

「わかった」


私は早速隆也の番号を着信拒否して、ラインもブロックした。



でも、隆也は私に何の用だったんだろう・・・

気がつくと、隆也の事を考えている。



不安でたまらない。



早く、

早く、

シュン、帰ってきて。


私を一人にしないで欲しい。



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