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●自分の気持ち
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隆也は強引に、私の手をギュッと握ってきた。
私も隆也の手を離そうとはしなかった。
そしてそのまま私たちは手をつないで、無言で私の部屋がある二階へ行く為に階段を登った。
“引き返すんだったら、今しかない”
私の心の中の良心みたいなものが、必死に訴えているけど、私は何も言わなかった。
言えなかった。
隆也の手のぬくもりを離したくなかった。
結局、そのまま私の部屋の前に着いた。
ポケットから鍵を出して、カチャカチャと部屋の鍵を開ける。
ドアを開けて、私が中に入った瞬間、隆也は思いっきり私を強く抱きしめた。
ドアが小さな音を立てて、パタン・・・と閉まった。
「隆也・・・痛いよ・・・」
あまりにもすごい力で抱きしめられて、苦しくなって思わずそうつぶやく。
隆也はそれでも力を緩めず、私を強く抱きしめ続ける。
「由希・・・」
「ん?」
「・・・なぐさめて・・・?」
隆也のいつもと違う声に驚いて、私は思わず体を離した。
隆也は泣いていた。
隆也の大きい目から、どんどん涙がこぼれている。
「かっこ悪いな・・・」
そう言って、隆也は少し恥ずかしそうに、涙を手で乱暴に拭う。
隆也、泣かないでよ・・・
何で泣いてるのよ?
苦しい思いなんかしないでよ。
悲しい思いなんかしないで。
いつも隆也には笑っていて欲しいのに。
「泣かないでよ。隆也。
いいよ!つらい思いを全部受け止めてあげるから。
全部ぶつけていいから!!」
私はそう叫ぶように言っていた。
隆也は苦しげな顔をして、私を再び胸の中に引き寄せる。
そして、私にキスをした。
すごく深いキス。
息も吸えなくなるくらいだった。
何度も何度も角度を変えて、隆也は私にキスをする。
私も隆也に答えるように、隆也の舌に自分の舌をからませた。
いいよ・・・
全部私にぶつけてよ。
隆也の苦しい事、悲しい事、全部私が抱えてあげたいよ。
側にいることしかできないけど。
全部私につらい想い、ぶつけちゃってよ!!
私も隆也の手を離そうとはしなかった。
そしてそのまま私たちは手をつないで、無言で私の部屋がある二階へ行く為に階段を登った。
“引き返すんだったら、今しかない”
私の心の中の良心みたいなものが、必死に訴えているけど、私は何も言わなかった。
言えなかった。
隆也の手のぬくもりを離したくなかった。
結局、そのまま私の部屋の前に着いた。
ポケットから鍵を出して、カチャカチャと部屋の鍵を開ける。
ドアを開けて、私が中に入った瞬間、隆也は思いっきり私を強く抱きしめた。
ドアが小さな音を立てて、パタン・・・と閉まった。
「隆也・・・痛いよ・・・」
あまりにもすごい力で抱きしめられて、苦しくなって思わずそうつぶやく。
隆也はそれでも力を緩めず、私を強く抱きしめ続ける。
「由希・・・」
「ん?」
「・・・なぐさめて・・・?」
隆也のいつもと違う声に驚いて、私は思わず体を離した。
隆也は泣いていた。
隆也の大きい目から、どんどん涙がこぼれている。
「かっこ悪いな・・・」
そう言って、隆也は少し恥ずかしそうに、涙を手で乱暴に拭う。
隆也、泣かないでよ・・・
何で泣いてるのよ?
苦しい思いなんかしないでよ。
悲しい思いなんかしないで。
いつも隆也には笑っていて欲しいのに。
「泣かないでよ。隆也。
いいよ!つらい思いを全部受け止めてあげるから。
全部ぶつけていいから!!」
私はそう叫ぶように言っていた。
隆也は苦しげな顔をして、私を再び胸の中に引き寄せる。
そして、私にキスをした。
すごく深いキス。
息も吸えなくなるくらいだった。
何度も何度も角度を変えて、隆也は私にキスをする。
私も隆也に答えるように、隆也の舌に自分の舌をからませた。
いいよ・・・
全部私にぶつけてよ。
隆也の苦しい事、悲しい事、全部私が抱えてあげたいよ。
側にいることしかできないけど。
全部私につらい想い、ぶつけちゃってよ!!
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